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落書き帳から選び抜いた珠玉の記事集

激論・これからの新幹線

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記事数=20件/更新日:2005年4月24日/編集者:YSK

2002年12月に東北新幹線が八戸まで延伸され、2004年3月には九州新幹線新八代〜鹿児島中央間が開通しました。整備新幹線は現在のところ、今後も延伸整備される方向のようです。高速交通網の整備に当たってさまざまな論議が交わされるなか、これからの新幹線はどうあるべきなのでしょうか。アーカイブ「西鹿児島駅」から「鹿児島中央駅」へ −九州新幹線部分開業−も併せてご参照ください。

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[1161]2002年3月25日
たけもと
[2069]2002年7月5日
深海魚
[5234]2002年11月22日
蘭丸
[5246]2002年11月23日
special-week
[5282]2002年11月23日
TN
[5321]2002年11月24日
たけもと
[5489]2002年11月27日
蘭丸
[5590]2002年11月29日
蘭丸
[5593]2002年11月29日
TN
[5726]2002年12月1日
ごろごろ
[5793]2002年12月2日
いな
[6118]2002年12月8日
たけもと
[6248]2002年12月10日
蘭丸
[6268]2002年12月10日
たけもと
[6357]2002年12月12日
蘭丸
[6373]2002年12月12日
たけもと
[6464]2002年12月14日
蘭丸
[6485]2002年12月15日
TN
[6536]2002年12月16日
蘭丸
[6702]2002年12月20日
TN

[1161] 2002年 3月 25日(月)12:55:05たけもと さん
新八代-西鹿児島
>余談ですが、新八代-西鹿児島の経路や如何に? 八代以南の
>各市代表駅と伊集院駅の内、どの程度網羅されるか気になる処。

新八代(鹿児島本線千丁~八代間・新設)
新水俣(鹿児島本線津奈木~水俣間・新設)
出水(鹿児島本線)
川内(鹿児島本線)
西鹿児島(鹿児島本線)

です。新幹線は駅間が最低20kmくらい必要なのでこんなものです。
[2069] 2002年 7月 5日(金)10:20:16深海魚[雑魚] さん
フル規格新幹線
[2058]
>秋田新幹線のように在来線の改良にすれば、ややこしい事にならなかったのに
青森、更には北海道に延伸する前提が在る為でしょうね。長野行新幹線にしても
正式名称である「北陸新幹線」にある様に、北陸地区への延伸を意図して居る為、
フル規格になった訳で、その意図が無ければ軽井沢以西で新在直通方式になった
可能性が高いと思います。(北陸方面への延伸が実現したとして、特急短絡線の
性格が強い北越急行はどうなるのだろう?)

逆に、新庄まで新幹線特急が直通する奥羽線ですが、フル規格の速達性には到底
敵わないので、新庄-大曲も改軌して「こまち」を山形経由に集約する、と云う
事にはならないでしょうし。

何年先の事になるか判りませんが、青森での新幹線接続駅は奥羽本線の新青森で
確定でしょうか? となると海峡線接続列車の運用次第が少々複雑になりますね。
現在の青森操車場の立地なら、中心街に比較的近く、青森駅→新幹線駅→海峡線、
新幹線駅→青森駅→海峡線、新幹線駅→海峡線と、用途に応じて融通が効くとの
指摘も一部在る様です。何にせよ、現在の青森駅は、連絡船接続を考慮した結果、
特異な立地ではありますね。(高松も同様。)
[5234] 2002年 11月 22日(金)21:29:02蘭丸 さん
上越新幹線 新宿ルート
[5191]ヒロオ さん
>「尾久」という駅をご存じでしょうか?(利用したことがあるのは、蘭丸さんぐらいかもしれないなあ)

 北区民の私も、この駅にはほとんど(というか、まったく)用はございません。利用したこともございません。
 私の利用頻度は、埼京線9割、京浜東北線1割、宇都宮・高崎線ほぼ0(この先利用することがあるかも)、という具合です。以前、朝のラッシュ時に京浜東北線が快速運転しないことがもどかしく、赤羽から高崎線(宇都宮線かも)に試乗してみたことがありますが、件の駅はなんだか人気が少なくて、さながら原宿の宮廷ホーム(ここは平成になってから、ほとんど使われなくなりました)みたいでした。この駅がなぜここにあるのか私にもよくわかりません。上中里駅との間にある操車場の存在が、なにか関わりあるような気がしますが。

>また、新幹線の需要が増えたことから....上野駅の機能がパンクしそうになったら上中里駅に新幹線新駅>をつくればいいのではないかと思います。

 整備新幹線の新規建設論議が注目されるいっぽうで、実は、東北・上越新幹線大宮以南の近い将来のパンクが懸念されています。
 両新幹線は建設経過から、現在、東京、上野二つの始発を設定できるようになっています。しかし、山形・秋田新幹線、長野新幹線開業による列車本数の増大により、東京-大宮間は相当なフリークエント輸送を行っているようです。そのうえ、この12月には東北新幹線八戸開業にともない「はやて」が誕生します。
 山形・秋田新幹線こそ東北新幹線列車との連結により運行されていますが、このような状況から、当該区間に限っていえば、東海道新幹線以上の過密が予想されます。北陸新幹線上越開業あるいはさらなる延伸の暁には、繁忙期には大宮発着を設定せざるを得ない事態も予測されます。

 かかる状況の打開には、もはや東京-大宮間での始発駅の増設では、近接し過ぎて対応できかねると考えられます。そこで浮上するのが上越新幹線大宮-新宿間の建設です。

 上越新幹線は、当初の計画では起点は新宿とされていました。しかし、当面の需要を勘案して東北新幹線乗り入れで対応できると判断され、以来、東京-大宮間は東北・上越新幹線共用となっています。
 また、本来、複々線を想定して建設された同区間ですが、片側が沿線住民による激しい反対運動の懐柔策として通勤新線(埼京線)に変えられました。したがって、同区間は新幹線高架上に通勤線が並走し、上下1本ずつの複線に3方向への新幹線がひっきりなしに往来するという、非常に特異な構造になってしまっています。

 大動脈のこのような状況は不正常と言えます。未開業の新宿-大宮間の建設を検討するべきだと思います。(このような打開策は、鉄道研究家の川島令三氏が提唱しておられます。) 埼京線の直上高架で新宿にいたる方法と戸田公園近くの荒川あたりで地下にもぐる方法とが考えられるそうです。
 直上高架は難工事が予想されますし、地下トンネルも経費がかかります。しかし、都内に新しく用地を取得することは、ほぼ不可能でしょうから、このうちのどちらかをとらなくてはなりません。地下には、今でも新幹線通過を予定したスペースが確保されているとのことです。

 新宿ルートができれば、池袋や赤羽(直上高架の場合)でターミナルをつくることもでき、そうなればダイヤに大幅な余裕ができます。また、大宮を接点として東北新幹線が乗り入れることも可能となってきます。
 新幹線乗り入れによって、新宿の利便性とステイタスはさらに向上するでしょう。この区間の開業は、いろいろなメリットをともなうと考えられます。

 整備新幹線の新規着工に熱心な先生方には、ぜひその前に、この足下の問題にもっと注目してほしいと私は思っています。
[5246] 2002年 11月 23日(土)01:27:58special-week[ヒロオ] さん
新宿駅に新幹線の駅はつくれるか?を考える
[5234]
蘭丸様
 さすが北区民の蘭丸さんも尾久駅を利用したことすらないのですか・・・。尾久駅はJRでは、荒川遊園の最寄駅でここから荒川遊園に向けてのシャトルバスも出ておりますが、なにしろ駅前にまったくこれと言ったものがないため必要があるのか?と思われています。

>かかる状況の打開には、もはや東京-大宮間での始発駅の増設では、近接し過ぎて対応できかねると考えられます。そこで浮上するのが上越新幹線大宮-新宿間の建設です。

 この計画は私にとっては初耳でしたが、中央リニアを通す上で新宿駅が起点になると思われ、上越新幹線等に新宿駅を使用することは難しいのではないかと思います。
 蘭丸さんは埼京線を活動起点にしていらっしゃるようなので、京浜東北線について説明させていただきますと、上中里駅のほぼ真上に東北新幹線・上越新幹線が走っており、操車場を売却してここに新駅をつくれるのが一番現実的ではないかと思われます。

 それとぜひお暇なときに尾久駅周辺を散策・探検していただくことを勧めます。本当に東京23区なのか疑いたくなるほど何もありません。この操車場を汐留のようにうまく活用すれば地域も新幹線建設もうまく潤滑ですると私は思います。第2山手線計画では、この尾久に駅をつくるという計画だったようです。それが実現していれば今ごろは東京都内無名駅NO1(自己評価)の汚名は拝命しなかったと思うんですけどねえ。
[5282] 2002年 11月 23日(土)20:55:11【1】TN さん
なぜか埼玉 おもに埼玉 その1
[5255]でるでるさん 越生・毛呂山活性化大作戦?

更新作業をされてお忙しいとは承知しつつ、無理強いしてしまいすみません。
でも、複数の意見があったほうが何かとヒントになるかと・・・。
せっかく試験受けられたのですから、touhembokuさんには、是非受かっていただきたいですね。

>越生町の2町か、鳩山町を含めた3町での合併であれば、埼玉医大病院を核にした街づくりがしやすいのではないかとは思っております。
>日高市を含めても良いかも知れませんね(この辺りの生活圏はわからないので、何とも言えませんけど)。

「日高市」というのは、飯能を向いているのか、川越を向いているのか、でもやはり西入間地域なのか、私にも全然わかりません(笑)

[5234] 蘭丸さん 上越新幹線 新宿ルート
>しかし、山形・秋田新幹線、長野新幹線開業による列車本数の増大により、東京-大宮間は相当なフリークエント輸送を行っているようです。

ご指摘の問題は、実際問題としてかなり切羽詰っている気が致しますね。私も埼京線浮間舟渡駅をたまに利用致しますが、データイムに埼京線を待っている時などは目の前を新幹線が2、3本通過、なんていうことがざらにありますもんね。

>埼京線の直上高架で新宿にいたる方法と戸田公園近くの荒川あたりで地下にもぐる方法とが考えられるそうです。

東京都内の鉄道高架事業で小田急線高架訴訟が有りましたよね。あそこは工事の進捗率が7割方いっていたので、いまさら地下化できないようですが、代々木上原駅と梅が丘駅の間は地下方式(直下)に都市計画変更されたようで、「いったいいつになったら完成するの」状態ですね。あの部分が中抜けになっているので、当面は複々線の効果が見込めない気がするのですが・・・。
話を戻しましょう。たしか川島氏のルートは地下方式の場合、国道17号の下を進み、板橋区役所付近で17号と別れ池袋・新宿を目指す、というものだったですよね(ちょっと記憶が曖昧)。一部都営三田線、首都高速5号池袋線とルートが重なるので大深度にならざるを得ないですが(特に石神井川の辺りは深いようです)、なんとか池袋まで完成すれば、新宿・渋谷方面は山手線、埼京線、湘南新宿ライン、建設中の営団地下鉄13号線などに振り替えても問題ない気がしましたが、いかがでしょうか。
池袋、新宿まで是非完成してほしいですが、埼玉県内の埼京線、新幹線の脇にある環境空間(上越新幹線の建設用地)は与野本町駅のように駅前広場になってしまうなど、新幹線の線増を諦めたかのような動きもあり、また実際建設されるとなると騒音公害に拍車をかけるなど、難しそうですね。
実際のところ、東京ー大宮間の新幹線のダイヤの逼迫度はいかほどのものなのでしょうか?かなり、気になってます。
[5321] 2002年 11月 24日(日)12:59:51たけもと さん
上越新幹線 新宿ルート
すいません。最近ご無沙汰してました。
ペースがおっつかないのとマシンが不調で遠ざかっていたというのがあります。

[5234]
> かかる状況の打開には、もはや東京-大宮間での始発駅の増設では、近接し過ぎて対応
>できかねると考えられます。そこで浮上するのが上越新幹線大宮-新宿間の建設です。
(略)
> 大動脈のこのような状況は不正常と言えます。未開業の新宿-大宮間の建設を検討する
>べきだと思います。(このような打開策は、鉄道研究家の川島令三氏が提唱しておられます。)

川島さんは鉄道に関しては「トンデモ」の部類に入る方なのでなんとも・・・。

新幹線の大宮―新宿は無理に建設すべきではないと考えます。
それよりも大宮駅を拠点として在来線のアクセス網を充実(特にスピードアップ)させる事で
代替すべきでしょう。

何と言っても一番のネックは建設費です。特に都市部では膨大です。
東北新幹線大宮―盛岡間の建設費用と、大宮―東京間のそれとを比較すると、なんとほぼ同じ!
しかも後者のほうが多いのです。

そこまでして当該区間を建設する必然性は薄いと言わざるを得ません。
もし容量が限界になったときは、かつての「新幹線リレー号」の復活等、
在来線を最大限活用することで対応すれば良いと思います。
[5489] 2002年 11月 27日(水)19:47:07【1】蘭丸 さん
上越新幹線 新宿ルート
[5321]たけもと さん
>川島さんは鉄道に関しては「トンデモ」の部類に入る方なのでなんとも・・・。

 私はそうは思いませんね。川島令三氏による諸々の提言は、採算性や効率性、地域性を充分考慮した上でなされていると私は認識しています。
 たしかに、氏は純粋な鉄道趣味というよりも政策的提言に重きを置いた研究活動を展開されているようです。そういう傾向から、一般的な鉄道研究者と比較して異彩を放つ存在に見えるのではないでしょうか。しかし、私は鉄道研究家としてのこういったスタイルを評価したいです。
 決して「トンデモ」なんかではないと思います。

 川島氏は、例えば、北陸新幹線は部分的に開業させても北越急行経由が整備されるのであまり需要は見込めない、金沢方面の利便性のためには北越急行線を利用した狭軌新幹線(スーパー特急)で早期開業をはかるべき。東北新幹線盛岡以北は北海道新幹線を建設するのであればフル規格でなくてはならない、その場合、単線新幹線として建設してもいい(効果実証後に複線化すればいい)。北越急行経由は多額の費用をかけたわりに短絡効果が小さい、既設区間でのスピードアップに力を入れなくてはいけない。等々、路線の事情に応じた的確な論評をされています。

>東北新幹線大宮-盛岡間の建設費用と、大宮-東京間のそれとを比較すると、なんとほぼ同じ!
>しかも後者のほうが多いのです。

 川島氏もそのことは認識されているようです。著書の中で同様の比較に言及されています。氏はそういった問題も考慮した上で、必要なものは必要、不要なものは不要、と是々非々の立場で必要性を論じていると私は解釈しています。

>もし容量が限界になったときは、かつての「新幹線リレー号」の復活等、
>在来線を最大限活用することで対応すれば良いと思います。

 川島氏のことですから、おそらくこのような解決策も検討したはずです。実際、山形・秋田のミニ新幹線車両同士で編成を組んで埼京線に乗り入れる方法を提案されています。しかし、それとて現在の埼京線の状況では多くは望めず、「ガス抜き」にしかならないとも付け加えています。
 私も、実際に「新幹線リレー号」を運行するとして、現在の東京都心部の在来線にそのような余力があるのかいささか疑問に思います。新幹線開業当初であれば、それまで運行していた特急の分の空きをそのまま利用して「新幹線リレー号」を通せたでしょうが、東北・上越新幹線開業から20年が過ぎた今日、そのような融通を利かせることはなかなか難しいのではないでしょうか。

 埼京線の北赤羽以北の駅で電車待ちをしていると、本当に絶え間なく新幹線車両が往来します。上下併せて5~6本通過することもざらにあります。待ち時間の長さや上り・下りの別など、詳細に観察したことはありませんが、日中は、少なくとも並走する通勤線(埼京線)よりも過密ダイヤで新幹線車両が行き交っているのは確かだと思います。

 やはり、今後の新幹線網の拡充を見越した場合、この未開業の新宿-大宮間の建設は、コストがかかるからといって安易に切り捨てていい問題だとは私は思いません。

 与党の運輸族の先生方は、新規着工にしか目がないせいか、こういった問題が表立ってまともに議論されないようです。地元思いの先生方だって、お望みの地域に新幹線が通ったはいいが、それに乗っても東京都心部には直通できないというようでは、はなはだ不本意なのではないかと思うのですが。
[5590] 2002年 11月 29日(金)15:00:45蘭丸 さん
ミニ新幹線
[5497]ヒロオ さん

 山形新幹線のトラウマ(「新幹線」とは名ばかりの低速だった)から、全国的にミニ新幹線が敬遠されていますが、この柏崎市の場合はちがいます。おそらく、北陸方面への特急が越後湯沢接続に変わり、長岡-直江津間が地盤沈下していることへの危機感が多分に影響しているのではないでしょうか。

 そのほか、ミニ新幹線を誘致している地域に羽越本線沿線地域(新発田市、村上市、酒田市など)もあります。山形新幹線の延伸で羽越本線が閑散路線になってしまうことを憂慮して、新幹線直通による活性化をはかりたいようです。

 柏崎のケースでは、「上越新幹線直行特急早期実現期成同盟会」なる会が新潟県知事を会長として組織されているようです。沿線市町村のみならず、新潟県もこのプロジェクトを推進していることがわかります。

 基礎調査によれば、長岡-上越間の概算事業費は519億円と見積もられたそうです。この額が高いと見るか安いと見るか、評価は別れるかと思いますが、この建設費はどうやって捻出するのでしょうか。私は、それがいちばん気になります。原発の恩恵を受けて、不交付団体である柏崎市にとっては、こんなもの大した出費ではないといったところでしょうか。
 このミニ新幹線の目的が、単に新幹線からの乗り換えをなくすというだけなのであれば、高いコストではないかと私は思います。
 せっかく建設するのであれば、カーブの多い信越本線のこの区間を線形改良した上で、レールの敷設を行うべきだと思います。線形を改良しておけば、この先、羽越本線でのミニ新幹線建設が具体化したときに、上越新幹線を中心に柏崎新幹線と羽越新幹線の3路線が相互直通するとか、北陸新幹線に接続するとかといった形で長距離輸送の役割も担えるはずです。

 もともと、この長岡-直江津間は整備新幹線の基本計画線である羽越新幹線(富山-新潟-秋田-青森)のルートの一部ですから、使いようによっては有益なものになる可能性はあると思います。しかし、その建設方法については、特定の自治体の思惑に影響されないよう、沿線自治体が充分調整をして決めてほしいです。
 ただでさえ、JR東日本の新幹線の運行系統は複雑なわけですから、広域的に有効なミニ新幹線にならなくてはいけないでしょう。

 ところで、もしこのプロジェクトが実現したとして、この路線は営業名称では「新幹線」と呼ばれるのでしょうか。もし、山形・秋田のような高速走行できないような結果になるのであれば、「新幹線」とは称すべきではないと私は思います。

 山形新幹線開業以来、「新幹線」の概念に混乱が生じています。
 全国新幹線鉄道整備法による本来の定義である「主たる区間を列車が200キロメートル毎時以上の高速度で走行できる幹線鉄道」からはかけ離れた路線を、ただ新幹線と直通しているというだけで「新幹線」と呼ぶ慣行ができました。地元自治体やJRとしては、「新幹線」の名称で路線の格が上がったように見せて乗客を呼び込みたいという意図があるのでしょうが、これでは詐称のようなものです。
 こういうミニ新幹線なんかよりも、スーパー特急の北越急行線などのほうがその速度や役割からいって「新幹線」に近いはずなのですが、こちらは「新幹線」とは名乗っていませんし、名乗ろうともしないようです。第三セクターによる経営や、北陸新幹線との関係といったことが絡んでいるのでしょう。

 私は個人的には、今後の整備新幹線計画への影響もありますから、あまり「新幹線」を安売りしてほしくはないと思います。このようなケースが多くなると、今後整備新幹線が建設される予定の地域で、ますますフル規格へのこだわりが強くなると予想されます。
「新幹線」は、あくまで大局的見地から体系的に整備された幹線鉄道であるべきです。
[5593] 2002年 11月 29日(金)16:23:33TN さん
整備新幹線
[5590]蘭丸 さん
>長岡-上越間の概算事業費は519億円と見積もられたそうです。
>この額が高いと見るか安いと見るか、評価は別れるかと思いますが、この建設費はどうやって捻出するのでしょうか。
>私は、それがいちばん気になります。

>せっかく建設するのであれば、カーブの多い信越本線のこの区間を線形改良した上で、レールの敷設を行うべきだと思います。

山形新幹線が既存のフル規格新幹線に比し低速な原因の1つに、踏み切りの存在は考えられませんか。たしか、時速○○○Kmでの停止距離が鉄道関連法規で定められていたような。まず、この点が私に不明なので、以下は歩車と鉄軌が厳格に分離されない限り、高速化は図れないという仮定で述べさせていただきます。
踏み切りが気になったのは、東根に運転免許取得の合宿に行った際の印象です。

もし、このお考え(線形改良)が「スーパー特急方式」なら私も納得できます。現在、北陸新幹線の石動ー金沢はこの方式で建設中ですが、政府も九州新幹線開業後にスキームの見直しをするでしょうから、富山ー石動間のフル規格建設決定と共に格上げされる気がしております。
つまり、結局はフル規格化を嗜好している傾向が政府にみられる、という意味です。
そして、スーパー特急は高架橋、トンネル、路盤その他の設備などはフル規格と同一のものですから、建設コスト的にはそんなに違わないという問題点が浮かび上がってきます。

軌道設備の観点からすると、在来線の線形改良をしたところでスピードのうえでは既存のミニ新幹線と遜色ないのではないでしょうか。よって人や車との厳格な分離を図ったうえでここに新幹線を導入した場合にはご指摘のように高くつくのではないか、という懸念が私にはあります。
[5726] 2002年 12月 1日(日)15:33:04ごろごろ さん
合併 新幹線
[5707]kenさん
四街道市は千葉市の編入を望んでいるということなのでしょうか。

そういえば今日、東北新幹線の盛岡から八戸が開業しましたね。この区間はトンネル構造が多いそうで、建設費が莫大にかかったのだと思われます。青森や札幌を結ぶのはいったいいつになるのでしょうか。地方の商店街などからは「新幹線効果は期待できない」といっていますがそうはならないと思います。新幹線沿線の都市は地域の活性化を目指し観光資源で活性化すると思います。新幹線のルートにならなかった津軽地方ではどういう思いなのでしょうか。せめて青森ぐらいまで一気に開業してほしいような気もします。北陸新幹線や九州新幹線の開業などもフル規格で建設してほしいですね。
[5793] 2002年 12月 2日(月)23:25:12いな さん
北海道新幹線
[5772] TN さん
>念のため、八戸以遠の停車駅を書いてみたいと思います。
>探せば、良いのあるじゃないですかぁ。
ご紹介のページを覗いてきました。

青森-34分-函館-45分-札幌は、なんとももの凄い早さだなと感じましたが・・・
なんだか私が乗ったときは、札幌~函館が1日、函館~青森が半日かかったような
そんな感じの距離だったように、うろ覚えに記憶しています。

いま、時刻表を見てみたら
札幌1317→函館1647 3時間40分なのに、イメージ的に丸1日って感じだったのはタイミングなんですね。
函館1059→青森1327 2時間28分(快速・海峡) 半日以上って感じだけど・・・

これを、あっというまに走りきってしまうんですね。 <北海道新幹線
なぜに、室蘭・苫小牧をすっぽかして、小樽まわりなんでしょうか?その方が近いのかな?
(このさいやけくそで、内浦湾トンネルで、大沼からもぐって室蘭へと短絡ルートはどうだろう)

八戸の人たちは、いま長年の念願を達成した喜びに浸ってるんでしょう。
青森の人たちは、その10年先・・・
北海道は、函館までとか小樽までとか、細切れにせずに一気に札幌まで到達して欲しいものですね。
いつになるんじゃろうか?
[6118] 2002年 12月 8日(日)12:39:45たけもと さん
新幹線
[5489]
>>川島さんは鉄道に関しては「トンデモ」の部類に入る方なのでなんとも・・・。
> 私はそうは思いませんね。川島令三氏による諸々の提言は、採算性や効率性、地域性を
>充分考慮した上でなされていると私は認識しています。

私の印象はむしろ逆で、ゆえに「トンデモ」と申し上げているのですが。
特に採算性についてははなはだ疑問であることが多いです。

また、前言をすぐに撤回する(なかったことにする)など主張もころころ変わります。
よいと思ったことをすぐに取り入れるといえば聞こえはいいですが、実は不十分な
考察であったがゆえの論調も多く、ここらへんが今一信用できない理由の一つです。

> 川島氏は、例えば、北陸新幹線は部分的に開業させても北越急行経由が整備されるの
>であまり需要は見込めない、金沢方面の利便性のためには北越急行線を利用した狭軌新
>幹線(スーパー特急)で早期開業をはかるべき。

ここでいわれているスーパー特急とは、糸魚川-魚津図と倶利伽羅越えのことを指して
いると思いますが、結局富山・金沢まで新幹線が来ることが決まった現在、一時期だけ
スーパー特急方式を採用するメリットは無いように思います。
全線開業の暁には再びフル規格にレールを敷きなおすのは現実的ではありません。

>東北新幹線盛岡以北は北海道新幹線を建設するのであればフル規格でなくてはならない、
>その場合、単線新幹線として建設してもいい(効果実証後に複線化すればいい)。

予断ですが川島氏は以前は、東北新幹線はミニ新幹線で充分だ、という論調を展開され
ていたんですが前言を撤回したようですね。

単線新幹線というのもナンセンスな話で、建設コストは半分になるわけではありません。
用地買収は単に線路の分だけ買収すればよいというものではなく、緩衝帯や保安施設や
駅はもとより必要、トンネルを掘ることも橋を架けることも変わらない。
そして他人の土地を横切るということに変わりないわけですから、地権者の数も交渉事
の回数も同じ、圧縮できる線路一本分の幅の土地代なんて、全体から見れば微々たる物
です。

それ以上に、単線運転であるが故の安全性、特に高速鉄道ですから二重三重の安全対策
がもとめられるでしょう。ダイヤの制約も大きくなります。

>>東北新幹線大宮-盛岡間の建設費用と、大宮-東京間のそれとを比較すると、なんとほぼ同じ!
>>しかも後者のほうが多いのです。
> 川島氏もそのことは認識されているようです。著書の中で同様の比較に言及されてい
>ます。氏はそういった問題も考慮した上で、必要なものは必要、不要なものは不要、と
>是々非々の立場で必要性を論じていると私は解釈しています。

必要だという論調はわかりますが、先に申し上げた採算性という点をまったく考えてい
ないと思います。
彼の「便利になるから必要だ」は結構ですが、そのためにはどれだけのコストが必要に
なるのかを無視しているように見えます。もちろん社会資本ですから、採算性に疑問が
あっても全体的な効果を考えれば実行に移すべきという考えもあるでしょうが、いくら
なんでも大宮以南に新幹線をもう一本なんてナンセンスですよ。度が違います。
建設費はおそらく2兆円くらいになるでしょう。

>>もし容量が限界になったときは、かつての「新幹線リレー号」の復活等、
>>在来線を最大限活用することで対応すれば良いと思います。
> 私も、実際に「新幹線リレー号」を運行するとして、現在の東京都心部の在来線に
>そのような余力があるのかいささか疑問に思います。

朝ラッシュの一部時間帯を除いて余裕はありますよ。
新幹線の線路容量が足りないのは朝ラッシュ時ではありませんからさほど問題なく解決
できるはずです。
大宮-赤羽間には在来線が4線(宇都宮高崎線・京浜東北線・東北貨物線・埼京線)あり、
また、西部から川越線、東部から東武野田線もあり、大宮への交通手段として在来線を
最大限活用することで東京方面以外からの乗客の利便性を向上させることもできます。

> 与党の運輸族の先生方は、新規着工にしか目がないせいか、こういった問題が表立っ
>てまともに議論されないようです。

ここには同意します。

>地元思いの先生方だって、お望みの地域に新幹線が通ったはいいが、それに乗っても
>東京都心部には直通できないというようでは、はなはだ不本意なのではないかと思う
>のですが。

一部だけ東京に直通すればいいんですよ。(^^;)
[6248] 2002年 12月 10日(火)19:42:22【2】蘭丸 さん
上越新幹線新宿ルート&整備新幹線
[6118]たけもと さん

 川島令三氏の「トンデモ」ぶりの考察、拝読いたしました。

 もちろん、私も川島氏の提言の全てに賛同するものではありません。[5489]での例示は、氏がただ単に新しいものを造ればいいという思想の持ち主ではなく、柔軟な発想で(こういうことを「トンデモ」というのでしょうね)鉄道の利便性向上を考えているということがわかるようにするために引いてきたものです。
 単線新幹線など疑問の余地が多いですし、せっかくの新幹線ならば、できる限りフル規格で建設すべきだと私は思っています。

 まず、私が川島氏を全面的に支持しているわけではないということはご了解いただきたいと思います。

 しかし、だからといって川島氏の提言を全面的に否定してかかる態度は取りたくはありません。なぜなら、私が知る限り鉄道政策についてこれほど活発に発言をしている人はいないからです。
 鉄道行政は古くから政官業の駆け引きによって展開され、一般の人々はひたすら与えられるサービスを与えられた形で受け取ってきた感があります。川島氏のように鉄道行政を評価し提言するような言論はほとんどなかったのではないでしょうか。そういったところに川島氏のような人物がおられることによって、さまざまな政策的可能性を一般の人々が考えることができるようになったという点において、氏にも一定の役割があると、私は好意的に評価するのです。
 川島氏の基本的考え方は、「建設費を抑えながら早期に」整備新幹線を開業させようとするものではないかと私は解釈しています。そういうコンセプトで地域性を加味しながら建設方法を分析しているという限りにおいては、あながち「トンデモ」とばかり言えず、的確な論理展開ではないかと思います。
 もちろん、こういった基本思想についての賛否はあるはずです。

 また、たけもとさんご指摘の、川島氏の主張が変節する点についてですが、この原因には行政やJRの方針が一貫していないということも考えられないでしょうか。
 1987年に新規着工凍結解除が閣議決定されたのち、運輸省は明らかに在来線の高速化による新幹線への格上げ(建設費圧縮)を方針としていたと思われます。それは、当初フル規格での整備が整備計画線全体のうちで北陸新幹線高崎-軽井沢間と東北新幹線沼宮内-八戸間でしか想定されておらず、その一方で二重投資になりかねない北越北線(北越急行ほくほく線)の高規格(スーパー特急方式)での整備を進めたということに如実に現われています。
 また、JR西日本は当初、北陸新幹線の狭軌新幹線(スーパー特急)での整備を求め、フル規格の場合は全線一括での開業を条件にしていましたが、99年8月に南越または敦賀までの部分開業を容認しましたし、JR東日本は北陸への延伸を条件に、渋々長野-上越間の延伸を了承した経緯があります。
 しかし時を経て、今や九州新幹線長崎ルート以外の整備計画線全区間でフル規格での建設が予想される情勢となりました。

 [5489]の例示は、時系列での説明を欠いたために解りづらくなっていたものと思われます。

 まず、北陸新幹線の狭軌新幹線化についてですが、この提言を川島氏が行ったのは、まだ北陸方面の整備計画がフル規格ではなかった時期だったということがポイントです。それに加えて長野以遠の着工すら流動的だった当時の提言です。
 この時点においては、北陸新幹線の北陸本線並行区間は狭軌新幹線となる公算が大きかったため、フル規格は長野までの「長野新幹線」として、北陸へは別に北越急行・北陸本線経由で一部新線を建設するルートで金沢までの開通を目指したほうが安く早くできるし、あらゆる駅に新幹線電車を停車させられる、というのが氏の論説ではなかったかと思います。
 しかし99年9月、与党は全線フル規格へ向けた新スキームを取りまとめ、01年4月、ついに国土交通省は、富山までのフル規格への整備計画変更を鉄道建設公団に認可しました。これには多分に政治的決着の色合いが認められます。
 ですから、たけもとさんが
>結局富山・金沢まで新幹線が来ることが決まった現在、一時期だけスーパー特急方式を採用するメリットは無>いように思います。
とおっしゃるように、今となってはこの方法には何らの利点も感じられなくなるのです。

 また、東北新幹線盛岡以北ですが、これも北海道新幹線の去就が定かではないため、論調が一定していないように見えるのかもしれません。
 ですから、
>川島氏は以前は、東北新幹線はミニ新幹線で充分だ、という論調を展開されていたんですが前言を撤回したよ>うですね。
の部分は合ってはいますが、完全にそうとも言えないのではないでしょうか。
 川島氏は「北海道新幹線を造るのならば」東北新幹線は全線フル規格にするべきだとおっしゃっているのであり、ミニでも差し支えないだろうというのは、東北新幹線で終わってしまう想定でのコストと需要を勘案した提言だと思います。実際、今年1月にようやく鉄建公団から国土交通省に工事実施の認可申請は出されたものの、現在も北海道新幹線の着工時期は未定のままです。

>一部だけ東京に直通すればいいんですよ。(∧∧;)

 このような意見には賛同できませんね。

 たしかに、多額の費用を要する都心部の線増はそれだけを見れば「ぜいたく」だとか「無駄遣い」だとか思われるでしょう。しかし、全国的な高速鉄道網の一環としてとらえれば、決して浪費には当たらないと思います。
 この上越新幹線新宿ルートは、上越新幹線であると同時に北陸新幹線新宿ルートでもあるという点も忘れてはならないことです。北陸新幹線のほぼ全線のフル規格化への見通しがつき、北海道新幹線の着工も時間の問題となりつつある今、大宮以南の新幹線線増は実質的必要度が高いと私は認識します。

 高速鉄道たる新幹線は、長距離にわたって各地の主要都市を結んでこそ真価を発揮するものです。その新幹線が、肝心要の東京都心部の主要ターミナルに乗り入れられないというのであれば、せっかくの価値がグンと下がってしまいます。それこそ、何のために新幹線を建設したのかという意義すら問われかねません。
 本来ならば上越新幹線の正式な起点にこだわらず東京駅までの線増が望ましいのですが(私の個人的見解)、それが物理的に困難な状況下では、新宿延伸は、新宿あるいは新宿駅の都内での占める地位から見ても妥当性のある対応策だと思われます。
 また、今まで都心に直通していた電車が、その後に都心直通をしないというのは著しいサービスの低下になります。これまで、その逆はあってもこういったケースはなかったのではないでしょうか。

 私は、地球温暖化対策が求められる昨今、公共投資における鉄道事業はそんなに渋るべき部門ではないと考えています。それに、もともと整備新幹線の事業費が予算に占める割合は、他の公共事業と比べて非常に小さい(高速道路や空港整備関連とは桁がちがう)のが実情です。
 自動車や航空機の二酸化炭素排出による環境への負荷を考慮すれば、高速交通への投資は高速道路、空港から新幹線にシフトしていくのが好ましいと思います。単純に高速道路や空港を造らないほうがいいというわけではありませんが、自動車や航空機の特性も活用しながらより鉄路中心の整備をしていったらいいのではないかと私は考えます。
 その意味で、JR九州が九州新幹線(鹿児島ルート)のフル規格整備に協力的で、最高時速300キロでの営業運転を計画しているということは評価できることだと思っています。

 大局的見地から長距離高速輸送を考えたとき、新幹線大宮以南の整備は、コストはかかってもやはり必要なことだと思われます。もっと言えば、東海道新幹線の支線を新宿まで通して東京駅のターミナル機能を分散できればいいのですが、これには相当な困難がともなうものと予想されます。
 でも、そういったことがかつては構想されていたという事実は、単に画餅というわけではなく、現代にもいろいろな示唆を与えてくれるものではないかと思います。
[6268] 2002年 12月 10日(火)22:52:21たけもと さん
Re: 上越新幹線新宿ルート&整備新幹線
[6248]
> また、たけもとさんご指摘の、川島氏の主張が変節する点についてですが、この原因
>には行政やJRの方針が一貫していないということも考えられないでしょうか。

それもあるでしょうが、氏はかつて、東北新幹線フル規格要望は「我田引新幹線」であり
社会資本の無駄遣いである、とはっきり述べられています。(ここまで言い切るから面白い
のですが)
狭軌でも曲線半径しだいで200kmの運転が可能であるから、と。

> たしかに、多額の費用を要する都心部の線増はそれだけを見れば「ぜいたく」だとか
>「無駄遣い」だとか思われるでしょう。しかし、全国的な高速鉄道網の一環としてとら
>えれば、決して浪費には当たらないと思います。

高速鉄道網として考えるならば、東京駅で分断されている運行をなんとかする方が先で、
それも長いこと実現できていない現状を鑑みると、鉄道網足りえず、件の区間の線増の
必要性はそんなに重要視されるべきものだとは思えないのです。

> また、今まで都心に直通していた電車が、その後に都心直通をしないというのは
>著しいサービスの低下になります。

別にそんな主張をした覚えはないのですが。今でも定期全列車東京直通ですが、
今後増発されるものを線路容量に応じて大宮どまりにする程度です。

それと「都心に直通」という都心中心主義は私にはあまり受け入れられないです。
今では新幹線に乗るためにわざわざ東京駅まで出なくてはなりませんが、本当に
東京駅に用がある人が何割いるのでしょう。
大宮から在来線という、方向自由度の高い路線で各所への直通列車を走らせることが
できれば、そんなにサービス低下にはあたらないと思います。

もちろん大宮-新宿が全く必要ないかと言えばそうではないでしょう。
あればあったでいいに決まっています。
しかし、せっかくの在来線網を活かすことなくして、兆単位の費用がかかるものを
建設するのかと言われれば、そんな意見は受け入れられないということです。

> 私は、地球温暖化対策が求められる昨今、公共投資における鉄道事業はそんなに渋る
>べき部門ではないと考えています。それに、もともと整備新幹線の事業費が予算に占め
>る割合は、他の公共事業と比べて非常に小さい(高速道路や空港整備関連とは桁がちが
>う)のが実情です。

ここらへんは学生時代の私が半専門にやってましたから(^^;)、理解しております。
[6357] 2002年 12月 12日(木)17:27:17【1】蘭丸 さん
新幹線 新宿延伸
[6268]たけもと さん

 これ以上の川島氏弁護は私の本意ではありませんし、私も氏の言説のすべてを把握しているわけではありませんので、本題の新宿延伸を中心に述べたいと思います。

>高速鉄道網として考えるならば、東京駅で分断されている運行をなんとかする方が先で、...

 最近、このページでもこのことが話題になりましたが、私もこれには同感です。在来線特急は自由自在に運行されているというのに、新幹線だけ東京で乗り換えを強いられるというのは、利用者の視点からは理解しにくいことです。世界に名立たる「新幹線」なのですから、利用者の便宜を考えた運行をするべきだと私も常々思っています。大阪-仙台や名古屋-新潟といった直通運転ができれば、人の流れも大きく変わると考えられます。
 長野新幹線「あさま」や北越急行・北陸本線経由の「はくたか」が現に両周波数をまたいで高速運転していることを思えば、技術的な課題は苦もなくクリアできるはずで、あとは費用の問題なのでしょう。
 しかし、この問題の解決を優先的に行うことと、新宿延伸を後回しにすることとは、あまり関連性がないように思われます。

>今後増発されるものを線路容量に応じて大宮どまりにする程度です。

 私は、この点を「サービスの低下」と思うわけです。もちろん、東京-大宮間のダイヤがパンクしたからといって、東北、上越、長野の全列車が大宮折り返しになるなどということは考えてもいません。これは、私の過去の書き込みを読めばお解りいただけるかと思います。

>それと「都心に直通」という都心中心主義は私にはあまり受け入れられないです。今では新幹線に乗るために>わざわざ東京駅まで出なくてはなりませんが、本当に東京駅に用がある人が何割いるのでしょう。

 これを言ってしまったら、ターミナル機能の存在意義自体への懐疑につながらないでしょうか?
 もとより、現在東京駅を利用する人々の大多数は、別に丸の内や八重洲に用事があって利用しているわけではありません。東京駅での乗り継ぎのためにやってくるのです。このようなターミナル駅があるおかげで、多様なパターンの乗り換えが可能となるのです。
 鉄道は道路とはちがい、単に線路が延びているからといって利用者が任意に移動できる代物ではありませんから、ターミナルを設けて乗り継ぎ需要を捌くことは必然的なことではないでしょうか。

 また、たけもと さんのおっしゃる「都心中心主義」は、もしかすると「ターミナル中心主義」との混同ではないでしょうか。私は、ただ「都心へ」乗り入れるべきと言っているのではなく、「都心のターミナルへ」乗り入れるべきと言っています。本来ならば、このような困難をともなう線増工事は、必要としないに越したことはありませんが、利用者の便宜のためにはその労をいとうべきではないと思います。
 東海道新幹線の新大阪や新横浜の利用者から、いまだにその利便性について不満の声が絶えないのは、結局のところ、都心の主要ターミナルに乗り入れられなかったことに起因しているからにほかならないからではないでしょうか。

 たけもと さんのご意見は「巨額な費用をかけてまですることではない」ということに集約されるようですが、本当に新宿-大宮間の建設費はそんなに高くつくのでしょうか。私にはそのようには思えないのです。地下鉄大江戸線のようなものができるくらいなのですから、(仮に)地下線とした場合のこの区間の建設は、それによる有益性に鑑みて、そんなに買い被って評価すべきこととは思えないのですが...。

 やはり、総合的な観点から、この区間の延伸の必要度は高いと私は認識します。

 その論拠を整理すると、
(1)東北新幹線東京-大宮間は、複線の線路上に3方面からの新幹線電車が乗り入れ、客観的に異常な構造となっており、複々線以上の線路容量の確保が求められる。
(2)新宿-大宮間は本来の上越新幹線のルートであって、この区間の建設は正式な全線開業に当たり、決して新しく発案された突飛な構想ではない。
(3)この区間は上越新幹線のルートであると同時に、上越新幹線に乗り入れる北陸新幹線(長野新幹線)のルートでもある。
(4)新宿-大宮間の建設には、地下線方式と埼京線直上高架方式の2通りが考えられ、建設方法に柔軟性がある。
(5)東京都心部の地下鉄等の計画では、今でも上越新幹線通過を考慮した設計がなされ、地下には新幹線向けのスペースが確保されている。
(6)長距離高速輸送を担う新幹線は、各都市の主要ターミナルを結んでこそ真価を発揮する。
(7)大宮止まりも可とする考え方は、東京のターミナルではなく東京周辺のターミナルまでの乗り入れでも充分とする考え方であり、利用者への便宜が考慮されていない。
(8)「新幹線リレー号」等は、あくまで暫定のサービスであって、これを本来的なサービスと同列に扱うようなことは本筋ではないはずである。
(9)中央線の2階建てホームに象徴される、物理的に飽和状態にある東京駅のターミナル機能を分散できる。
(10)新幹線乗り入れにより、新宿の副都心機能が一層充実する。
(11)今後の北陸新幹線、東北・北海道新幹線延伸が既定の方針となっており、これらが実現した場合には、運転本数増が確実視される。
 ということになります。

 私は、東京都心部の新幹線ターミナルは、東京と新宿の2カ所に分散させ、4方面からの新幹線がどちらへも乗り入れられるようにするのが理想だと思っています。すなわち、上越新幹線新宿ルートと東海道新幹線新宿ルートをつくり、東北新幹線電車を新宿へも直通させるという方法です。
 こうしてできた新幹線ターミナルを「新東京」としてもいいと思います。そうすれば、利用者のほうから見ても、新幹線から山手線への乗り換えが目的別に行えるようになって非常に便利になります。
 ただし、品川新駅設置によってダイヤの過密を解消しようとしたJR東海にとっては、簡単に受け入れられるような構想ではないとも思われます。

 赤羽以北の新幹線+埼京線の高架の状況を、実際に目で見て知っている私にとって、山陽、東北、上越新幹線開業以後の新幹線整備では、とかく下り方面への延伸ばかりがクローズアップされて、その反対の東京都心部の線路容量という基礎的な問題が顧みられないことは、とても不思議に感じられます。まだまだ現実問題ではないからといえばそのとおりなのですが、いったい、JR東日本はどのように考えているのでしょうか。
 しかし、いずれ富山・金沢、青森・札幌への延伸が現実問題となったとき、この新宿ルート問題(東京都心部線増問題)が新幹線論議の俎上に上ってくるはずです。それでも、いざ切羽詰まってからでは遅い(現在でも、相当切羽詰まっていますが)のではないかと私などは思ってしまいます。
[6373] 2002年 12月 12日(木)22:26:35たけもと さん
Re: 新幹線 新宿延伸
[6357]
>やはり、総合的な観点から、この区間の延伸の必要度は高いと私は認識します。

私と蘭丸さんの意見の相違点としては、必要だから大きなお金を掛けてでも作るべきだ、
か、必要だろうがお金が掛かりすぎるから止めておくべきだ、ということのようですね。

私はお金があればやるべきだとは思いますよ。あれば。

> たけもと さんのご意見は「巨額な費用をかけてまですることではない」ということに
>集約されるようですが、本当に新宿-大宮間の建設費はそんなに高くつくのでしょうか。

2兆円は少なく見積もっても必要だと書いたとおりです。これをどう捉えるかでしょう。

>私にはそのようには思えないのです。地下鉄大江戸線のようなものができるくらいなの
>ですから、

「ミニ地下鉄だから安くできる」と言われていた都営大江戸線はそれでも結局1兆4千億円
かかりました。そして赤字解消の目処は全く立っていません。運賃を値上げし、
35年で償却するという公式試算でもおよそ不可能でしょう。

新宿発の新幹線ができます。でも仙台に行くのに今より運賃が1000円高くなります、と
いうのであれば、私は迷わず在来線で大宮に行くほうを採ります。

>(仮に)地下線とした場合のこの区間の建設は、それによる有益性に鑑みて、そんなに
>買い被って評価すべきこととは思えないのですが...。

北海道まで新幹線が延伸され、且つ飛行機と互角に渡り合える能力が見えた時点で初めて
線路容量が問題になる(それまではなんとかごまかせる)と考えていますので、まずそれが
見えないことにはなんとも…。現状でもあと30%程度の増発は可能ですから。

結局は「どの程度までのお金だったら許せるか」ということですかね。
公共交通のあり方の問題というところでしょうか。
[6464] 2002年 12月 14日(土)19:46:13蘭丸 さん
新幹線 基本計画線
[6311],[6458]TN さん
[6350]らるふ さん

 「新幹線ルートからはずれた室蘭・苫小牧」とのことですが、室蘭経由の新幹線は全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画に含まれています。おそらく、苫小牧も経由するものと思われます。この路線は「北海道南回り新幹線」とされ、長万部-室蘭-札幌のルートが構想されています。
 しかし、この路線についての整備計画決定は、今のところまったく見通しが立っていません。北海道新幹線も、基本計画では旭川までとなっていますが、整備計画では札幌までとなっています。

 現在、整備新幹線問題で注目されている路線は整備計画路線と呼ばれる部分で、これは国土交通大臣(運輸大臣)が建設主体(鉄道建設公団等)の調査をもとにして「整備計画」を定めた路線です。その前段階として基本計画路線があり、これは全国新幹線鉄道整備法に基づいて国土交通大臣が決定した「基本計画」で定められている路線のことです。法律上は、どちらも「建設線」と言っていますが、便宜上このように区別されています。

基本計画路線は次の通りです。

路線名起点終点経由地
東北新幹線東京青森宇都宮、仙台、盛岡
上越新幹線東京新潟
成田新幹線東京成田
北海道新幹線青森旭川函館、札幌
北陸新幹線東京大阪長野、富山
九州新幹線福岡鹿児島
九州新幹線福岡長崎
北海道南回り新幹線長万部札幌室蘭
羽越新幹線富山青森新潟、秋田
奥羽新幹線福島秋田山形
中央新幹線東京大阪甲府、名古屋、奈良
北陸・中京新幹線敦賀名古屋
山陰新幹線大阪下関鳥取、松江
中国横断新幹線岡山松江
四国新幹線大阪大分徳島、高松、松江
四国横断新幹線岡山高知
東九州新幹線福岡鹿児島大分、宮崎
九州横断新幹線大分熊本
  ※成田新幹線までは昭和46年に運輸省告示
   九州新幹線までは昭和47年に運輸省告示
   九州横断新幹線までは昭和48年に運輸省告示
このほかに、当初は東北横断新幹線、常磐新幹線、紀勢新幹線なども構想されていたようですが、基本計画には載せられていません。実に、全国の幹線ルートのほぼすべてに新幹線が走る構想だったわけです。

 基本計画で定められた建設線は、遅くとも新全国総合開発計画(新全総)の目標年次である昭和60(198
5)年までに完成させるものとされていましたが、現在までに営業を開始しているのは、このうちの、ほんのわずかの部分ということになります。東北、上越新幹線建設以後の建設線の整備は、国鉄の赤字や国の財政問題などで停滞しているのが現状です。

 既存の営業路線のうち、東海道、山陽新幹線は全国新幹線鉄道整備法施行前に着工され、また、東北、上越新幹線は基本計画決定後、早々に整備計画も決定され(昭和46年)、着工に移されました。
 その後(昭和48年)整備計画がつくられた5線(北海道新幹線青森-札幌間、東北新幹線盛岡-青森間、北陸新幹線東京-大阪間、九州新幹線福岡-鹿児島間、九州新幹線福岡-長崎間)について、国土交通省は特に「整備新幹線」と称しています。この整備5線は整備計画決定が遅かった上に、建設時期や方法について紆余曲折を繰り返しながら現在にいたっています。

 現在、建設中の路線は東北新幹線八戸-新青森間、北陸新幹線長野-富山間、北陸新幹線石動-金沢間、九州新幹線博多-新八代間、九州新幹線新八代-西鹿児島間の3線5区間です(九州新幹線は、実質鹿児島ルートの全線)。このうち、北陸新幹線石動-金沢間がスーパー特急である以外はすべてフル規格です。
[6485] 2002年 12月 15日(日)11:59:15TN さん
新幹線 基本計画線  再
[6464]蘭丸 さん
フォローして頂きまして、本当にありがとうございます。
ご紹介して頂いた新幹線計画ですが、基本計画、整備計画といった名称やルート選定などが見事に高速道路と一致しているのが興味深いです。まあ、これは当然なのかもしれませんが。
それにしても、昭和48年に告示された

>北海道南回り新幹線 長万部 札幌 室蘭
>羽越新幹線 富山 青森 新潟、秋田
>奥羽新幹線 福島 秋田 山形
>中央新幹線 東京 大阪 甲府、名古屋、奈良
>北陸・中京新幹線 敦賀 名古屋
>山陰新幹線 大阪 下関 鳥取、松江
>中国横断新幹線 岡山 松江
>四国新幹線 大阪 大分 徳島、高松、松江
>四国横断新幹線 岡山 高知
>東九州新幹線 福岡 鹿児島 大分、宮崎
>九州横断新幹線 大分 熊本

これらの路線は今高速道路でも揉めておりますが、実現は厳しそうですね。

>室蘭経由の新幹線は全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画に含まれています。
>おそらく、苫小牧も経由するものと思われます。
>この路線は「北海道南回り新幹線」とされ、長万部-室蘭-札幌のルートが構想されています。

室蘭や苫小牧というのは工業都市ではありますが、中枢都市ではないですね。また、札幌都市圏でもないですね。道央自動車道を見ると室蘭から旭川までが往復4車線でありドル箱、それと札樽(さっそん)間、これらが北海道の都市軸だという感じですが・・・。
やはり、新幹線の場合、対東京という感じが強いのでしょうか。

蘭丸さんの場合、南回りが優先されなかった理由をどうお感じでしょうか・・・。
[6536] 2002年 12月 16日(月)18:54:56蘭丸 さん
北海道の新幹線と高速道路
[6485]TN さん

>蘭丸さんの場合、南回りが優先されなかった理由をどうお感じでしょうか・・・。

 う~ん、難しいご質問です。
 ただ、私としては、札幌対東京の速達性を考慮しての結果ではないかと解釈します。南回りだと迂回してしまいますから。都市と都市を結ぶという目的のためには、南回りルートのほうがふさわしいわけですから、そのように考えるのが自然かと・・・。[6458]でTN さんがおっしゃっているように、航空機との対抗を意識したが上の北回り優先ではないでしょうか。
 ですから、競争相手の千歳空港周辺を避けたというのではなく、もし、千歳空港が小樽あたりにあったとしても、こちら側が優先されただろうと推測します。新幹線も航空機も、どちらも集客圏は広いですから。

 それから、これは憶測ですが、もしかすると政治的な判断が働いた可能性も考えられます。新幹線や高速道路のルート選定では、時折この要素が影響します。ここでも、ないとは言い切れないような気がします。

 それにひきかえ、高速道路は南回りルートが整備されています。これは、単純に都市を有機的に結び付ける目的からと推測します。特に、この周辺は工業地帯になっていますから、道路整備に好適と判断されたのではないでしょうか。

 今のところ、新幹線での貨物輸送は想定されていませんし、北海道ではもともと高速道路の対東京速達性は期待されないでしょうから、こういった新幹線と高速道路の役割分担ができたのでしょうね。
[6702] 2002年 12月 20日(金)00:43:52TN さん
新八代駅、肥薩おれんじ鉄道
[6683]雑魚 さん
>九州新幹線の暫定開業後、八代-鹿児島間で駅設置予定地が水俣および川内のみとすると、
どうやら、出水にも駅ができるようですね。
http://www.pref.kumamoto.jp/traffic/sinkansen/r_map.html

>正式開業までは 「つばめ」 の八代以南を快速として鹿児島に直通させる措置があっても良い様に感じたのですが。
八代ー千丁に新八代駅ができるそうです。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/nsurf/nsurf43/nsu4303/nsu430310a.htm(新幹線新八代駅デザイン)
http://kumanichi.com/news/local/main/200211/20021102000027.htm(並行在来線新八代駅デザイン)

http://www.sakata.gr.jp/kankyou.html
上記リンクに新八代駅周辺整備イメージ図がありますが、在来線から新幹線駅へのアプローチ線(単線?)が描かれております。特急は暫定的に新幹線と同一ホーム乗り換えとなるようですね。

現八代駅ー川内駅の経営分離区間の名称が「肥薩おれんじ鉄道」だということを今回初めて知りました。

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