明治17年(1884年)迅速測図
正式の三角測量による全国の地形図整備に先立ち、一部の地方については、迅速測図というものが作られました。特に関東平野の原図にはフランス式彩色が使われました。 2008年に、農業環境技術研究所が その原図を結合して位置情報を与え、現代の道路や川を赤線・青線で加えた「歴史的農業環境閲覧システム」を作成しました。 落書き帳では、[65091] oki さんにより紹介され、[65097]hmtがレスを書いています。 今回の探訪地・3県境地帯について言うと、まさに渡良瀬遊水地により水系が激変する前の姿を詳細に教えてくれる貴重な資料というわけです。 既に[69978]でリンクしているのですが、説明用に谷中湖の輪郭、現在「谷中村跡」とされている位置、それに3県境の位置(渡良瀬川旧河道と 谷田川旧河道との合流点)などを書き込みました。 |
Mapion 現代の大縮尺図として利用しました。迅速測図より少し狭い範囲ですが、 全国唯一4県にまたがる県道9号佐野古河線[70030]や、最近変化のあった市町村名などを書き込みました。 明治の地図と対比すると、県境が旧河道の跡であることが一目瞭然です。 内水面がらみの準飛び地になっている栃木市下宮地区の加須市への越県編入[76271][76676] に関する新聞記事も添付。 |
明治20年輯製図 20万分の一宇都宮を2倍に拡大コピーし、県境と川とを着色したものです。 右下には、江戸川右岸の埼玉県でありながら、当時は下総国だった地域の一部が見えていたので、これも着色してあります。 |
20万分の一地勢図宇都宮(1998年) 年代に特別の意味はありません。 たまたま手元にあった地勢図を白黒で拡大コピーして、同様に着色しました。 群馬・埼玉県境を見ると、県道9号を跨いでいませんね。これが間違いであることは、現地で見聞した通りです。 |