[34411]稲生さん
札幌市・川崎市・福岡市の場合は、どうだったのでしょうか?また、記載の順番は、やっぱり北から南なのでしょうか?
結論としては、北から南(市町村コード順)と推測されます。
まず、「地方自治法第252条の19第1項の指定都市の指定に関する政令」(昭31政令254)を掲げます。
地方自治法第252条の19第1項の指定都市を次のとおり指定する。
大阪市 名古屋市 京都市 横浜市 神戸市 北九州市 札幌市 川崎市 福岡市 広島市 仙台市 千葉市 さいたま市
全体として見れば、指定された順なのは明白ですが、同日に指定された場合はどうなっているでしょうか。
複数の市が同日に政令指定都市となったのは、次の2回です。
昭和31年9月1日 大阪市、名古屋市、京都市、横浜市、神戸市
昭和47年4月1日 札幌市、川崎市、福岡市
まず、昭和31年の例ですが、北から順ではありません。おそらく、直近(この場合は前年)国勢調査人口の多い順かと思われます。
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昭和30年国勢調査人口
大阪市 | 名古屋市 | 京都市 | 横浜市 | 神戸市 |
2547316 | 1336780 | 1204084 | 1143687 | 981381 |
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同様に、昭和47年に政令指定された3市についても、直近(前々年)の国勢調査人口をみると、
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昭和45年国勢調査人口
札幌市 | 川崎市 | 福岡市 |
1010123 | 973486 | 853270 |
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これを見る限り、国勢調査人口の多い順かも知れません。
しかし、「地方自治法第252条の22第1項の中核市の指定に関する政令」(平14政令327)や、「地方自治法第252条の26の3第1項の特例市の指定に関する政令」(平15政令508)を見ますと、こちらは明らかに北から順(市町村コード順)の配列になっています。
ところで、市町村コードは、昭和43年から使用されているもので、昭和31年の時点では使われていませんでした。このことを考え合わせると、
・市町村コード制定前の、昭和31年に政令指定都市となった5市については、国勢調査における人口の多い順
・市町村コード制定後の、昭和47年に政令指定都市となった3市や中核市、特例市については、市町村コード順
になっているものと推測されます。
なお、政令における順序にかかわらず、指定都市事務局
http://www.siteitosi.jp/ での配列をはじめ、一般的には北から順(市町村コード順)に並べることが多いようです。
次を目指す堺市、新潟市そして浜松市ですが、いずれも2007.4.1の政令指定都市発足を目指しているようです。
その場合、我が浜松市は何番目の政令指定都市となるのでしょうか?
例えば、広島市は「10番目の政令指定都市」、さいたま市は「13番目の政令指定都市」という言い方がよくなされているようです(北九州市、仙台市、千葉市も概ね同様)。
しかし、同日に政令指定都市となった大阪、名古屋、京都、横浜、神戸各市、あるいは、札幌、川崎、福岡各市については、あまり「○番目の政令指定都市」という言い方はしていない(されていない)ようです。