今回の十番勝負の共通項が発表されましたので、私も感想文を準備中。
でも、その前に、何かと話題となった問十について、合併に絡んだ問題でもありますので、合併情報を担当している私ならではの?情報をまとめました。
ちょうどグッドタイミングで、
[71651]88 さんが合併特例法の法的根拠について、わかりやすくまとめて下さりましたので、私からは、今回の十番勝負の想定解39市の分類をしてみたいと思います。
[71651]88 さん
『新設合併→(最初の選挙に限り)定数特例』
★定数特例その1 合併特例旧法第6条第1項(合併特例新法第8条第1項)によるもの
北見市、一関市、奥州市、大崎市、鶴岡市、射水市、浜田市、三好市、平戸市、都城市、南さつま市、霧島市、志布志市
『編入合併→(最初の選挙に限り)定数特例』 ※合併後すぐに旧自治体区域にて増員選挙。
★定数特例その2 合併特例旧法第6条第2項(合併特例新法第8条第2項)によるもの
福島市、真岡市、前橋市、上越市、富士市、豊川市、岡山市(旧建部町)、阿南市、高知市、佐賀市
※岡山市の旧瀬戸町については特例を採用せず。
『編入合併→(最初と2回目の選挙に限り)定数特例』
★定数特例その2の2 合併特例旧法第6条第5項(合併特例新法第8条第5項)によるもの
松本市、大町市、相模原市、豊田市、高山市、福知山市、姫路市、高松市、長崎市、熊本市
『編入合併→在任特例→(最初の選挙に限り)定数特例』
★定数特例その3 合併特例旧法第7条第3項(合併特例新法第9条第3項)によるもの
函館市、むつ市、高崎市、桐生市
以上で、37市。更に、もう1パターン、
『編入合併→在任特例』 ※最初の選挙からは通常定数に。
★在任特例その1 合併特例法旧法第7条1項(合併特例法第9条第1項)によるもの
焼津市、日南市
の2市を加えると、想定解数と同じ合計39市になります。
つまり、
[71608]グリグリさんが想定した共通項は、
■市議会議員定数に合併特例法が適用されている市
想定解数:39市(想定解終了)
在任・定数特例の種類や、
[71636]いっちゃん さん
「法定上限」<「条例・協議による定数」なのか「条例・協議による定数」<「実際の議員数」なのか?特例を適用しているにもかかわらず定数や議員数が法定上限に満たないあるいは上限いっぱいの市を「数が多いまま」と表現していいのか?あるいは辞職や死去によりむしろ議員が少ない状態の場合はどうなるのか?
に関係なく、単純に”十番勝負開催時点で”市議会議員定数に合併特例法が適用されている市、ということなるかと思います。もし、仮に「現時点で」ではなく「平成以降の合併で採用した市」と範囲を広げてしまうと、余裕で3桁単位となり、しかも200件!を大幅に超えます・・・(^^;。合併後の議会改選によって、多くの市では合併特例法による議員定数特例が終了し現在の39市が残っております。
なお、該当しない市の理由は、
藤枝市:特例採用せず。合併後最初の選挙で設けた選挙区(旧岡部町3人)は地方自治法による増員選挙。
奈良市:定数特例その2の2を採用後の2009年7月12日の議会改選により特例が終了し、通常定数に戻る。
伊佐市:特例採用せず。合併後最初の選挙で設けた選挙区(旧大口市15人、旧菱刈町7人)は地方自治法による。
また、
[70990]ぺとぺと さんが回答の稲沢市は、特例7条1項の『編入合併→在任特例』を採用しましたが、合併後最初の選挙で設けられた現在の選挙区は地方自治法により設置されました。
ところで、
[71623]むっくんさん
例えばむつ市の場合、選挙区が地方自治法第91条5項の規定によるのか、市町村の合併の特例に関する法律第7条4項5項の規定によるのかが分かりません
とありますように、正直なところ むつ市の場合には「グレーゾーン」かもしれません。むつ市議会の条例や会議録・合併協議会のHPを見る限りでは、『編入合併→在任特例』の後の現在の議会構成が「最初の選挙で定数特例(定数特例その3)」か「地方自治法による選挙区設置」なのかの判別が困難です(どちらともとれるような書き方ですので・・・)。そのため、グリグリさんが参考HPとして提示された全国市議会議長会の資料は(むつ市議会は特例法採用中)、各自治体(議会)から直接収集した情報らしいので、この情報を信じると上記の分類(定数特例その3)になります。
以上、議長会HPのリストの存在を知らず、可能性のあるほとんどの市(平成以降に合併した市)のHPや各市議会、合併協議会のHPを一つ一つ調べてしまった でるでるでした・・・・・・(泣)