[85791] にまん さん
[85793] オーナー グリグリさん
なるほど、山口市は6番目なんですね。県庁所在地という行政機能が県内の経済や人口などの中心地になくても機能するという実証例として、貴重な県庁所在地かなと思います(ちょっと乱暴な仮説ですが)。実際のところ、十分に機能しているのか、それともやはり利便性などに問題があるのか、どうなんでしょう
調べてみると、以下のように、旧山口市域の最高路線価は下松市にも抜かれていますので、7番目になるようです。
下松市は徳山税務署管内に含まれるので、周南市の数字に隠れてしまっていたようですね。
平成26年度 山口県内市町別の最高路線価(10位まで) 1平方メートル当たり、単位千円
順位 | | 最高路線価の所在地(目安) | 最高路線価 |
*1 | 下関市 | 竹崎町四丁目 県道下関停車場線通り(下関駅東口) | 205 |
*2 | 旧小郡町(現山口市) | 小郡黄金町 県道山口阿知須宇部線通り(新山口駅南口) | 150 |
*3 | 岩国市 | 麻里布町二丁目 本通商店街通り(フジグラン岩国) | 130 |
*4 | 周南市 | 銀座一丁目 徳山駅北口駅前広場((徳山駅北口) | 110 |
〃 | 防府市 | 駅南町 市道大林寺協和線通り(防府駅南口) | 110 |
*6 | 下松市 | 中央町 市道中央線通り(ザ・モール周南) | 105 |
| 旧山口市(現山口市) | 湯田温泉一丁目 県道204号線通り(中原中也記念館) | *88 |
| 〃 | 米屋町商店街通り(みずほ銀行山口支店) | *82 |
*7 | 宇部市 | 常盤町二丁目 常盤通り(宇部井筒屋) | *74 |
*8 | 玖珂郡和木町 | 和木四丁目(和木駅西口) | *71 |
*9 | 萩市 | 大字土原 国道191号通り(アトラス萩) | *57 |
*10 | 光市 | 浅江三丁目 国道188号通り | *56 |
なお、旧山口市の古くからの中心商店街にあたる地区は、米屋町商店街で、市内唯一の百貨店・山口井筒屋もこの付近にあります。湯田温泉の方は、文字通り、湯田温泉の温泉街、ホテル街にあたる地区で、飲み屋街・歓楽街の印象も強いところです。
また、かつては、周南市の徳山駅前付近が県内一の最高路線価だった時期もあったと記憶しますが、今や隣の下松市に下から切迫している状態なんですね。
ちなみに下松市は郊外型の大型商業施設(ザ・モール周南)のある地区がトップです。
宇部市は現在県内人口第3位(平成大合併以前は2位)ですが、かなり以前から中心街の低迷、商業施設の郊外移転、ドーナツ化現象が県内都市の中でも進んでおり、地価は低迷しています。
また、和木町のベスト10入りも少し意外でした
県庁が県内の中心になくても機能しているかは、アーカイブスの
山口県の地域構造 -分散的な地域構造を考える-の中の議論に通じる話になりますが、そもそも、山口県の人口、経済が岩国~下関まで東西に広く瀬戸内、山陽道沿いに分散化しているのは、毛利氏を警戒する余り、長州藩の居城を山陰側の萩に押し込められた江戸時代、徳川幕府を無視する形で、藩庁を萩から山口へ移転した幕末の混乱期、そして維新後の廃藩置県に続く明治、大正、昭和、平成に至る歴史の中で、宇部や徳山、防府などの工業都市が後発的に成長していく中で、山口市から県庁が動かせないまま、現在まで来たのかな、という気もします。
山口市は、人口・経済バランス抜きにした、地理的バランスという視点では、山陽側だけでなく、山陰側からも比較的アプローチしやすい位置かなとは思います。(実情は知りませんが、アメリカの州都は最大都市というよりも、小都市に置かれていることも多いですし。。)
僕自身が県庁に用事で行くことが少ないからか、あるいは主な居住地が宇部や萩であったことからかもしれませんが、県庁が山口市にあることに生活面では直接、不自由さは感じません。
もし明治などの戦前の早い時期に、盆地内で山陽道から少し内陸の山口ではなく、下関や防府、徳山に県庁が移転することをしていたなら、工業都市+県庁所在地で、もっと大きな街に成長することができたので、今とは違う山口県にはなっていただろうなあ。。とは妄想することはありますが。。
*【1】一部、目安地点を変更