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YTさんの記事が5件見つかりました

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[110456]2024年4月24日
YT
[110405]2024年4月19日
YT
[110300]2024年4月4日
YT
[110170]2024年3月8日
YT
[110064]2024年2月17日
YT

[110456] 2024年 4月 24日(水)12:46:02YT さん
有人島リストの更新
[110449] オーナー グリグリさん

さきほど、全データについて、島名欄に地理院地図へのリンクを、都道府県欄にマピオン地図へのリンクを設定し、正式にリリースしました。あわせて、縮尺についても調整し適正な表示サイズになるようにしてあります。→ 日本の有人島一覧

ありがとうございます。なお『データ項目の説明』を改めて読み返したところ、「3. 人口データ」の部分のカッコ内の番号が一部おかしくなっていたことに気づきました。すみませんが、以下の部分を修正していただけないでしょうか?

3. 人口データ
(1) 2021 離島統計年報 CD-ROM版(公益財団法人 日本離島センター)
・離島振興法等指定離島 - 2020年 (令和2年) 国勢調査人口, 4月1日付住基人口
・法律指定外離島 - 2015年 (平成27年) 国勢調査人口
(2) 2016 離島統計年報 CD-ROM版(公益財団法人 日本離島センター)
・離島振興法等指定離島 - 2015年 (平成27年) 国勢調査人口, 4月1日付住基人口
(3) 新版 日本の島事典 (2022年) - 2015年 (平成27年) 国勢調査人口
(2) ekinenpyouさん[97639]のデータ
(3) 国勢調査の小地域 (基本単位区) の統計地理情報システム ※参照する基本単位区番号は括弧("[ ]")付きの緑字で表示
(4) 一部の島で人口比などによって2020年の人口を推定(4. 市区町村欄の注記 (1) および 5. 人口算出における詳細注記 参照)



3. 人口データ
(1) 2021 離島統計年報 CD-ROM版(公益財団法人 日本離島センター)
・離島振興法等指定離島 - 2020年 (令和2年) 国勢調査人口, 4月1日付住基人口
・法律指定外離島 - 2015年 (平成27年) 国勢調査人口
(2) 2016 離島統計年報 CD-ROM版(公益財団法人 日本離島センター)
・離島振興法等指定離島 - 2015年 (平成27年) 国勢調査人口, 4月1日付住基人口
(3) 新版 日本の島事典 (2022年) - 2015年 (平成27年) 国勢調査人口
(4) ekinenpyouさん[97639]のデータ
(5) 国勢調査の小地域 (基本単位区) の統計地理情報システム ※参照する基本単位区番号は括弧("[ ]")付きの緑字で表示
(6) 一部の島で人口比などによって2020年の人口を推定(4. 市区町村欄の注記 (1) および 5. 人口算出における詳細注記 参照)

なお、

有人島の再確認は2025年の国勢調査人口発表後のタイミングになりそうです。

昨年は『2021離島統計年報』CD-ROM版が2023年4月28日発売となっており、おそらく離島統計年報の2022年度版は2024年5月中に図書館で閲覧できるようになるかと思います。人口などの数字が一部更新・修正される可能性があります([109894]参考)。
[110405] 2024年 4月 19日(金)02:00:14【4】訂正年月日
【1】2024年 4月 19日(金)02:06:49
【2】2024年 4月 19日(金)10:23:02
【3】2024年 4月 19日(金)11:56:07
【4】2024年 4月 19日(金)12:17:19
YT さん
居住地標高と雑談
おもしろそうな話題なので、私も自分の居住地標高をまとめてみました。【修正:隠すことでもないので自治体名追加】

14 m (浦和市) → 75 m (川崎市多摩区) → [480 m] (Garching bei München, Bundesrepublik Deutschland) → 75 m (川崎市多摩区→川崎市麻生区, 2度目) → [65 m] (Berkeley, CA, USA) → 75 m (川崎市麻生区, 3度目) → 14 m (さいたま市浦和区) → 75 m (川崎市麻生区, 4度目) → 80 m (川崎市麻生区) → 57 m (稲城市)

なお[]内は海外に居住していた時で、Google Earthの情報を利用しました。

生まれ故郷、および成人後に4年ほど住んでいたさいたま市浦和区(旧浦和市)は、どちらも標高14メートルと、内陸なのに想像以上に低地でした。また人生の半分以上を過ごした実家のある川崎市麻生区や、現在住んでいる稲城市が57メートル~80メートルと、こちらはまあ多摩丘陵なので予想通り。ただ現在の居住地は崖の上なので、もっと標高があると思っていました。なお最も海の近くで暮らしていたのはアメリカ合衆国カリフォルニア州のバークリーでしたが、その居住地は65メートルと、こちらは湾が見える場所だったのに予想以上に標高が高かったようです。

そして人生で一番居住地の標高が高かったのは・・・5歳から6歳までの1年間、まだ西ドイツと呼ばれていたドイツ連邦共和国バイエルン州に住んでいた時の480メートルでした。居住していたガーヒング・バイ・ミュンヘンという町は、バイエルンの州都であるミュンヘンの北側に位置しており、自宅の二階の窓からは遠くにアルプス山脈をバックに、ミュンヘンの街並みが見えていた記憶があります。今思えば遠くの街並みが見えるということは、この一帯の地形は北から南に向かって緩やかに標高が上昇していたということですね。ミュンヘン自体の標高は520メートルで、住んでいた居住地より40メートルほど標高が高くなっています。

なお私の人生で地に足を接した状態で(つまり飛行機を除く)訪れた一番標高の高い場所は、スイスのユングラフヨッホの3463メートル(展望台の標高自体は3571メートル)のようです。ただし当時5歳だった自分は駅に着いた後に高山病に近い状態になって途中から大人に背負われて眠ってしまっていたので、確実に歩いた記憶があるのはユングフラウヨッホ駅の3454メートルです。

そういえば少し前に日本のGDPがドイツのGDPに抜かされた話題がここでも出ましたが([110365])、私が生まれる数年前に、日本のGNP(GDPの方が一般的に使われるようになったのは90年代以降)が西ドイツのGNPを抜き、アメリカ合衆国、ソ連に次ぐ世界第3位になった時代でした。ただし1人当たりの名目GNPが西ドイツを抜いたのは、円高が急速に進んだ80年代後半のバブルの頃でしたし、私が西ドイツに暮らしていた70年代末当時、道路交通網の充実、ごみ一つ落ちていない街並み、町全体を温めるセントラルヒーティング、レストランで出てくる飯の量!と、西ドイツでの生活は日本よりもはるかに豊かに感じました。

とはいえ、私は所詮物を知らない子供でしたので、西ドイツは西ドイツで暮らす上で色々面倒はあったようです。西ドイツは70年代末当時すでに少子化に直面しており、当時は外国人であった私の家族にも子供手当が出たそうです。そのことでトルコ系住民が大量に西ドイツに押し寄せ、兄の通っていた学校でも移民へのいじめ問題が発生していたようです。私自身は特に幼稚園でいじめは受けませんでしたが、まあ黄色人種は珍しく、目尻を指でぐいっと上げて「チンチャンチョン、キネーゼ!」(中国人【追記:ふとChineseは標準ドイツ語だと「ヒネーゼ」になるはずなのに記憶違い?と調べてみたら、どうやら語頭のchの発音がk化して「キネーゼ」となるのはバイエルンなどの南部で、北部低地帯では「シネーゼ」となるようです】)と町中で呼ばれることは定期的にありました。またドイツはやはりゲシュタポの国で、暇な老人が交通違反をした車の番号を控えて警察に通報していました。その結果両親の知り合いの日本人がスピード違反で捕まったのですが、それが日本赤軍の指名手配犯に似ているとされて(余り似てはいなかったようなのですが、ドイツ人警官からしたら黄色人種はどれも同じように目が細くて吊り上がって平たい顔)、身元引受人が迎えに来るまでの数日間、ミュンヘンの牢獄に問答無用で閉じ込められたそうです。

まあそんなことに悩むのは大人の仕事で、私自身は西ドイツでの生活を大分満喫していました。食事については、日本人の中でもドイツの飯は不味い派と、ドイツの飯は美味しい派で全然意見が違うようですが、自分にとってはドイツの食事は美味しかった記憶しかありません。まあ同じドイツでも、プロテスタントの多い北部低地帯に比べ、カトリックが主流のバイエルンなどの南部高地帯の方が食事を楽しむ傾向があるそうですので、これは地域差もあるかもしれません。加えて私の実家は全員健啖家かつ好き嫌いなく何でも食べてしまうので、5、6歳でもドイツの食事の量と味は私の身にあったようです。成人してからのアメリカでの食事の方ががっかりさせられることが多かった(一つの皿に同じ味の盛り付けで飽きる)。
[110300] 2024年 4月 4日(木)00:39:41YT さん
琉球、小笠原、樺太の旧国相当としての地位
[110289] 伊豆之国 さん

最近本職の方が忙しくてなかなか作業が滞っているのですが、ちょっとコメントしたくなったので書き込みます。

1)「旧国」の定義は、「令制国」73か国(明治元年の陸奥・出羽の分割後)と、北海道11か国、琉球を加えた85か国とする

これについてですが、『日本帝国人口静態統計 明治36年12月31日調』や、『日本帝国人口静態統計 大正2年』などでは、「琉球国」と並んで「小笠原島」が旧国相当として扱われています。琉球を旧国として扱うのであれば、小笠原島も旧国の1つとして扱い、合計86箇所ではないでしょうか?実際上でリンクした資料では、順序1~86の内に、琉球国と小笠原島をカウントしています。

また樺太は昭和17年に内地扱いとなっていますが、明治8年の千島樺太交換条約以前であれば、例えば『日本全国戸籍表 明治6年』に書かれているように、「樺太」自体が他の旧国と同格扱いで集計されています。よって第二次世界大戦中、内地が最大に拡大された時の旧国相当の数は、84箇国に琉球国、小笠原島、樺太を加えた87箇所とカウントするべきかも知れません。

ただし現状、樺太に加えて千島国も日本が実行支配していないので、旧国相当の数は、琉球国を加えた85箇所から千島国を除いて小笠原島を加えた実質85箇所ということになるかも知れません。
[110170] 2024年 3月 8日(金)23:36:50YT さん
身近になりつつある生成AI
最近リアルの仕事の方が忙しくて、標高の算出の方もほぼ1か月ストップ状態です。ですが [110142] [110143] [110144] の記事についての話題が出ているので、ちょっと便乗して投稿します。

件の投稿は斜め読みしただけで、私も余り内容を精査していませんでした。ただ読んで感じたのは、何かかなりふわっとした内容で、いい加減そうだけどご新規さんが増えるのはいいかな?程度に思っていました。1つ目の話題については、明治初期の府県統合、熊谷県を含む周辺府県との県境の変更、楫取素彦(大河ドラマ「花燃ゆ」の主人公の旦那)が関わった政治的なもの、などの話題が出ていない時点で考察不十分と思い、斜め読みでした。2つ目の話題については、関西、関東だけで文化類型を二分するのは実情に合わずダメだと思っているので、内容すら読んでいませんでした。3つ目の話題は・・・こちらも違和感に気付かずスルーしてしまいました。

で、生成AIですが、もうこれは私にとって身近な存在になりつつあります。

私の本職は、ここでの書き込みとは全く関係のない分野を専門とする教員(と言っても下っ端)なのですが、ここ数年、留学生が出してくる願書の一部におそらく生成AIで書いたのではないかと思われる内容のものが多数存在します。なんかそれっぽい専門用語がちりばめられているのですが、英語であろうが日本語であろうが通して読むと首をかしげるような内容で、こんな意味の通らない文章を書いて大丈夫?となります。まあ願書だけで合否を判定することはないのですが、そういう願書を出す人は面接をしてみても、質疑応答の場でボロが出てきて全然専門が分かっていないことが丸わかりとなります。筆記試験の方も合格ラインに達することはありません。

また講義のレポートについて、それを読んで平等に優上・優・良・可(奨学金にも関わるし、文科省から上位の成績の割合が決められている)の点数をつけなければならない雑用担当なのですが、そのために内容を読んでみると、ああ、これは分かっていないで適当に文章繋げて書いているな?というのが多数あり、おそらく生成AIを使っていると思われます。もちろん疑惑だけで不可にはしませんが、優上や優に相当する成績を与えない判断にはなります。正直大学の授業のレポートなんて、大部分は出席点のかわりだったりするので、生成AIに任せて提出したとしても、まあバレないかも知れません。しかしながら世の中にオープンとなる文章の方は、見る人が見れば恥ずかしい内容となり、その道の専門家にはバレてしまうものなのです。
[110064] 2024年 2月 17日(土)15:08:01【6】訂正年月日
【1】2024年 2月 17日(土)15:23:40
【2】2024年 2月 17日(土)16:34:52
【3】2024年 2月 17日(土)17:14:43
【4】2024年 2月 17日(土)17:37:36
【5】2024年 2月 17日(土)19:49:04
【6】2024年 2月 18日(日)01:32:36
YT さん
標高の誤差の問題
[110053] スカンデルベクの鷲 さん

国土地理院HPによると、独立標高点の高さ精度は、3.3m以内(標準偏差)と案内されています。これに基づくと、標高点の値を信じてよいかどうかはともかく、佐久島における約4メートルの誤差も、大きすぎるということはないのではないかと思います。

高さ精度
 ズームレベル15~17に記載の独立標高点の高さ精度は、3.3m以内(標準偏差)となっています。また、ズームレベル15~18に記載の等高線の高さ精度は5m以内(標準偏差)となっています。

そこの文章を見落としていました・・・というか、標高点の誤差の余りの大きさに衝撃を受けました。となると航空レーザ測量や写真測量の方が信頼が高いということになるのでしょうか?まあ三角点が近所にあるかどうかで状況が変わるのでしょうが・・・

一応誤差をまとめると以下の通りとなるようです。この内水準点は主要街道沿いなどに置かれるので余り山の標高とは関わり合いがありません。DEM1Aも山間部では本とんど測定されず、関係あるのは三角点、標高点とDEM5A以下です。

種類高さ精度(標準偏差)
1級水準点0.002 m
2級水準点0.005 m
3級水準点0.001 m
4級水準点0.002 m
簡易水準点0.04 m
DEM1A格子内に航空レーザ計測点がある場合)0.03 m
三角点0.1 m
DEM5A(格子内に航空レーザ計測点がある場合)0.3 m
DEM5B0.7 m
DEM5C1.4 m
DEM1A、5A(格子内に航空レーザ計測点がない場合)2.0 m
DEM10A, 火山基本図の等高線2.5 m
標高点3.3 m
DEM10B, 地形図の等高線5 m

今改めて北海道、本州、四国、九州、沖縄島の本土五島の最高点付近の標高点、三角点、基盤地図情報による最高点の標高を調べると、以下の通りです。

三角点
標高 (m)
三角点種類三角点名標高点
標高 (m)
山名 <山頂名>標高点と三角点の
水平距離 (m)
基盤地図情報の
最高点標高 (m)
数値標高
モデルの種類
最高点
の場所
北海道2,290.93一等三角点瓊多窟大雪山<旭岳>02,290.6DEM5A三角点近傍
本州3,755.51二等三角点富士山3,776富士山<剣ヶ峯>173,774.4DEM5A標高点近傍
四国1,920.94三等三角点石鎚山1,982石鎚山<天狗岳>8101,975,1DEM5A標高点近傍
九州1,788.50一等三角点久住山1,791くじゅう連山<中岳>8751,789.7DEM5A標高点近傍
沖縄島498.00一等三角点与那覇岳503与那覇岳116502DEM10B標高点近傍

この内、現時点で問題ないのは、標高点が置かれていないもののの、三角点が事実上の山頂となっている北海道大雪山旭岳です。三角点の標高も基盤地図情報の標高も四捨五入すればどちらも2291メートルとなります。

他の四島はいずれも三角点と標高点が異なり、また基盤地図情報による最高点が標高点に近いにも関わらず、標高点の標高よりもやや低い傾向があります。

まずは富士山。富士山の標高点は実のところ測定点でもありますので、ここは標高点の数値の方が信頼できるはずですが、実のところ富士山の標高点の標高としてしばしばネット上にみられる「3776.12メートル」の公的なソースが見つかりません。ただ詳しく調べると、まず富士山の標高点に関しては、国土交通省中部地方整備局富士砂防事務所の公式サイトに以下の記述があり、富士山の標高点の標高が測定されたのは平成3年(1991年)のことであることが分かります。

富士山の高さは一般に3,776mと言われていますが、剣が峰の最高点の標高は平成3年の測量成果(国土地理院)によると3,776.24mです。(又、剣が峰近くの二等三角点の測定結果は3,775.63mです。)

国土地位院のホームぺージによると、その後富士山には2002年9月12日付で電子基準点が設置されています。その電子基準点は標高点の位置に建てられており、電子基準点の標高(アンテナ底面)は3777.5メートルということになります。電子基準点は地面に3メートルほどの高さの棒が突っ立てられるため、実際の地面の標高よりもアンテナ底面は2.5メートルほど高くなります。

一方国土地理院は全国の三角点の標高を水準測量に整合した体系とするため、平成26年(2014年)4月1日に三角点の標高成果を改訂しています(基準点成果等閲覧サービスでは2014年3月13日付で一斉に改算されています)。その結果富士山の三角点は、3,775.63メートルから3,775.51メートルと、12センチ低くなっています。どうやら3,776.12メートルという数字は平成3年に測定された標高3,776.24メートルを、平成26年の標高改算によって12センチメートル低くなったため、それに併せて12センチメートルを減じて得た数字のようです。

現在の富士山の三角点自体は、「富士山の高さ」(地質ニュース, 2003, (10), pp. 23-50)によると、

12) 富士山山頂剣ヶ峰の二等三角点「富士山」も設置後30年あまりを経て,第11図のとおり周囲の岩石が崩れ,標石の大部分が露出する状態になってしまいました.そこで昭和37年9月に改埋(第12図)しました.改埋は,再び崩れるおそれがない高さまで低くして標石を埋め直すのが普通で,「低下改埋」といいます.これは,標石の水平位置を変えずに高さだけ低くする方法をとります.しかし日本一の富士山の標高3,776mの変更について,当時の報告書は「内外国に与える影響が大きいため,m単位にて現成果を維持出来る様に66.2cmの低下をし,3775.628≒3776mとした」とあり,低くした標石の周囲に石を積み,貴重な水でコンクリートを練って固め,3,775.63mという値に収めたことが伺い知れます.

以上、大雑把に富士山の山頂標高が3776メートルとなった1926年以降の標高の改訂の歴史をまとめると:

西暦三角点標高点電子基準点
(アンテナ底面)
電子基準点
付属標
備考
19263,776.293,776.44関東大震災の地殻変動を受けての復旧測量で、山頂は15センチ三角点よりも高い
19623,775.633,776.44三角点の改埋による測量(3,775.628m)
19923,775.633,776.24標高点の測定
20023,775.633,776.243,777.53電子基準点設置(9月12日)※
20033,775.633,776.243,777.533,775.02電子基準点付属標観測(8月17日)※
20143,775.513,776.123,777.413,774.90三角点改算(三角点は3月13日付改算、電子水準点は3月20日付改算、プレスリリースは4月1日付改算)

※電子基準点設置当時のプレスリリースでのアンテナ面の標高の公表値は3,777.5メートルと小数第一位まで。また電子基準点に付属標が取り付けられたのは2003年のことだが、その時はプレスリリースが出ていないため、2002年と2003年の電子基準点関連の標高は2014年の改算後の数値から逆算(【訂正はほぼすべて富士山の電子基準点がらみについて】)。

調べてみると、富士山の三角点は、最後に改測されたのが1962年と結構前のことで、2014年はあくまでも数値の改算です。標高点も1992年に測量されたのが最後で、2014年は三角点の改算による数値の改訂です。ただ、富士山の場合は電子基準点があるので、航空レーザ計測によるDEM5Aもそれなりに正確になるはずです。にも拘わらず、標高点付近のDEM5Aによる最高点の標高は3774.4メートルに留まっています。DEM5Aが建物と地面を識別するアルゴリズムに問題があるのかどうかは分かりませんが(電子基準点の柱のせいで、三角点や標高点付近の地面の標高が低く見積もられてしまっている?)、DEM5Aはある程度地面を平均化してしまい、狭い範囲での極大値を出すことができないのかも知れません。

沖縄島の与那覇岳の場合、標高点は三角点から116メートル離れていますが、DEM10Bによる最高点は、標高点の近傍で502メートル。ただDEM5Bは標高点よりも誤差が大きいので、標高点の標高503メートルで問題ありません。

残るは四国の石鎚山天狗岳と、九州のくじゅう連山中岳です。どちらも三角点から800メートル以上離れた位置に標高点が設置されており、標高点の誤差も大きそうです。くじゅう連山中岳の場合、DEM5Aによる最高点の標高が1790メートル、標高点による標高が1791メートルです。まあ誤差範囲ですが、富士山の事例を見るように、DEM5Aの方が実際よりもやや低く見積もられる原因があるようですので、標高点の1791メートルを最高点として問題なさそうです。

そして問題となるのが四国の石鎚山天狗岳です。実は石鎚山の場合、天狗岳のほかに南尖峰もまた標高1982メートルで、メートル単位での標高点が2箇所あります。一方DEM5Aを利用すると、南尖峰の方が1974.9メートルとやや低く、天狗岳の方に1975.1メートル地点を見つけることができます。まあそれよりも、1975メートルという数字が標高点の標高とされる1982メートルに比べて7メートルも低く出ている点です。DEM5Aの標準偏差が2.5メートル、標高点の標準偏差が3.3メートル、かつDEM5Aがやや低めに出る傾向があるとしても、7メートルも違うとなると、標高点とDEM5Aのどっちを信じた方が良いの?という問題が出てきます。

まあ取り留めもなく書きましたが、今のところDEM5Aの最高点の標高が近傍の標高点の標高を下回ることの方が普通で、DEM5Aの最高点の標高が近傍の標高点の標高を上回ることの方が希(今のところ125箇所ほど調べて、三角点が最高点なのが約50箇所、標高点が最高点なのが約30箇所(これらはすべてDEMの方が低く出ている)、三角点近傍にDEMによる最高点が存在するのが25箇所、標高点から離れた位置にDEMによる最高点が存在するのが16箇所、標高点の設置されていない三角点近傍に最高点が存在する(佐久島や大黒島などのケース)が3箇所)な点です。「標高点の方が極大値を正確に判定できている」、しかしながら「DEM5Aの方が標高点よりも誤差が少ない」となると、標高点による標高とDEM5Aの最高点による標高に大きな違いが生じた場合、今後は何も考えずに両者を比べてより高い方を採用するという方が正解かも知れません。


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