いつもの通り、十番勝負の感想文を書かせていただきます。
今回は久しぶりに落ち着いた気持ちで臨むことになりました。例によって解答できた順に。やはり初日は模様眺めの作戦。
問三~ありし宿場や三島より 駿豆鉄道岐れたり~
問十~多摩川に晒す手作りさらさらに~
まず最初に共通項が見えたのが、問三。どこで気づいたのかもうはっきり覚えていないのですが、「庁舎の建て替え・移転」が少し前に話題をにぎわせていたこともあって、共通項にたどり着くのが割と早くわかりました。NGの蕨市(出題日時点で既に移転完了)と木更津市(時期未定)の意味と、8年後の予定になっているさいたま市がお題に出ていたことから、さいたま市と同じ年に移転予定になっている三島市を。ご当地の防衛最前線の領地固め。
問十は、問三と同時解答。何となく「市制」関係の記事が出てきそうだ、と見て「雑学」からそのページを見ていたら、「市名誕生日」の表示に切り替えると、「10月1日誕生」のところでちょうど数が一致した。NGの蓮田市の意味(字体の微小な変更に過ぎないのに何とも大げさな対応をした…
[94763] hmtさん)も理解できた。ここも領地の狛江市の石高を上積み。今回唯一の「入賞」でした。
問二~幸せなら手をたたこう~
問十で見た「市制~」のページを、表示を「市制施行日」に切り替えると、10月1日施行が80市。問二の想定解数とぴったり一致。問十と「対」になっていたような問題だったのでした。「市盗り」に絡みそうな市がほとんど見つからなかったこともあり、ここは初解答になる市を選ぶことに。いろいろと迷った末に選んだのは、明治の初めには今のさいたま市の実質中心・大宮をもしのぐ結構な「都会」であった(
[100310] 白桃さん)のが、いまや埼玉県内で人口最小の市に甘んじている、かつては「下総国葛飾郡」だった幸手市。
…ノーヒントで答えられたのはこの3問だけ。第一ヒントの町村・消滅市からも手掛かりがつかめず。次の第二ヒントのアナグラムが出てからようやく解答再開となりました。
問七~花の山形 紅葉の天童~
アナグラムを解くと、「誕生日の日付」。それにしても、他の方も口をそろえておっしゃっていますが、問二、問十と合わせて、「始まりの日が10月1日」問題が3つとも出るとは…。こちらも問二と同様に未解答の市から選ぶことになり、藤井八冠誕生で将棋の話題が世間をにぎわせていることも有り、将棋の駒の産地・天童市を。
問九~そうか、そうかと頷く草加煎餅~
県境にある市が並んでいたので、隣接関係の何か、と見て「市区町村の隣接関係」のページをいろいろ当たってみたものの、共通項がつかみきれず。こちらも第二ヒントが出て、「一桁の国の道」…一桁番号の国道が県境を越える、と見えてきた。NGに挙げられていた三島市と桑名市、地図を最大限まで拡大して見ると、微妙に県境からずれているようだ。ここを取れば領主になる、芭蕉が「泊った」と「嘘」を書いた(
[77138])、国道4号線が都県境を越える煎餅で名高い草加市に。
この問で小山市が該当しているのを最初どういうことかと思ったのですが、埼玉~茨城~栃木県内の結構長い区間で新旧両方の4号線が並行しており、旧道が県道に格下げされず今も国道のまま残っていると知ったのでした。
問八~留萌 滝川 稚内~
ここからは第三ヒントが出てから。第二ヒントからは「合計…」あたりが見えてきたものの読み切れず。第三ヒントが」「足しても多い」…「隣接する自治体の人口を全て足してもその市の人口のほうが多い」ということだ。人口が多い都市部は計算が面倒なので、「隣接数が少なく人口も少ない町村とばかり接している」といったわかりやすいところから選ぶことになり、こちらも取れば領主になる、36年前に訪れて宗谷岬にも行った、最北端の稚内市を取ることに。
問四~もうこのトキめき止めないで~
第二ヒントをまず「五万…」が見えたもののそのあとがうまく文にならず、第三ヒントを解いて行くうちにしばらくすると「たった一万」…ひょっとして「領主狙い」が一万石?…。前回・第64回終了時点での市盗り合戦の「領国編」を開いてみると、どうやら合っていそうだ。ここまで比較的人口が少ない市が出てきた中にあって、「異彩」を放っていた茅ヶ崎市は、確かに「領主狙い」がわずか一万石…(実は私も第56回で答えていた)。既に一度答えており、そこを取れば「市盗り」になる市もいくつかあったが、取り返されるのが目に見えているので、ここは未解答の市を選ぶことにし、夏休みの道中で一泊した斑尾高原で県境越えした(
[108744])妙高市を答えることに。
問五~丘で眺めりゃ稲穂が揺れる~
問六~添えてあげましょ柿の実を~
どちらも第二ヒントがうまく解けず、第三ヒントも採点近くになってやっと共通項が見えてきた、という感じでした。問五は、神山町の地図を何気なく見て町内に何か手掛かりになりそうなものを探したところ、「神山まるごと高専」が偶然見つかり、「なんでこんな山奥に?」と不思議に思ったものの、ともかくその「高専」の一覧を探すと、確かにその「まるごと高専」もある。その一覧の中に、今も「準・地元」の町田市にある「
サレジオ高専」が見つかった。
この問五で苦戦した理由として、私にとって「高専」が身近な存在でなく、中学の同学年生や身の回りの人にも高専に進んだ人が私の知る限り誰もおらず、またスポーツの世界でもマイナーで中途半端な扱いになっている(例えば3年まで高校野球の地区予選に出場権がある)など、存在感が希薄に見えていたことからなのでした。
問六は、答えが進んできて、府中→調布、笠間→石岡、門真→大阪…と、どうやら「その市の最初の読みが隣の市の最後の読み」だと気づいた。多摩市と隣接している町田市をこちらでも。これで「小山田城」の石高を2万石上積みして17万石に。
ところで、この問で「城陽市」がNGになっていることに違和感を抱いた方がいらっしゃいましたが(
[109180] 勿来丸さん、
[109194] 鳴子こけしさん)、「市名しりとり」で「頭にくる拗音を除外」というのは私にもやはりしっくりしない気がします。「宇治→城陽」のようなケースを含めても想定解が大幅に増えるわけではなく、該当する市に入れた方が自然だと思いますが。
問一~田子の浦ゆ打ち出でて見れば真白にぞ~
多くの解答者と同様、想定解が最も多いこの問一が最後まで残りました。第二ヒントはうまく解けず、第三ヒントは「旬の話題」と簡単に取れたものの、落書き帳の上でのことなのか、世間をにぎわせていることなのか。次のSVを見ると、道路に並行している岩徳線川西駅がすぐに目に入り、「鉄」と無縁の糸満市が出ていたことでこの方面ではないとすぐにわかり全く先へ進めず。そんな中で出てきた、かぱぷうさんの
[109089]の「呟き」
斜め上の問題でした
そこから「画面の斜め上」…右上後ろを振り返ると岩国高校がある。学校・高校とかスポーツ大会…でも関係なさそうだ。比較的人口の多い市とか大都市近郊の市などが出ていて、絞ることができずますます迷路にはまる。その次の第六ヒント、「不正報道」「政府報道」のどちらなのか。そうこうしているうちに第二ヒントがようやく解けた。「不祥事が発覚」。再びSVを開いて地図表示に切り替えると、あのBM社の店舗が近くにあった。SV表示に戻してみると、画面を左にずらすと駅のホームが途切れた先、線路のすぐ上にBM社の看板が見えた…。「斜め上」ではなくて「左横」の問題だったのでした。そして「旬の話題」とはそのことだったとは…。ちょうどその日の朝刊に、悪質な違反が発覚したBM社の34店舗が一覧で表示され、お題や既出解、該当する町に挙げられていた酒々井町もリストに載っていた。そこでBM社のHPが開けるか当たったら、出てきた。ここまで出ていなかった市を探し、領主争いが緊迫している富士市を。
…これで10問ノーミス完答となり、最終順位は17位。前回より一つだけUPしましたが、今の実力はこんなくらいでしょう…。とにかくメダルを量産する新鋭の急成長にはついて行くのが難しくなったように感じます。領地こそ2つ増やしましたが、あっという間に1万石差に迫られた下田市を初め、領地の確保がしんどくなったところも多く、こちらはとにかく1万石ずつコツコツと積み重ねて行く戦術に徹するしかないのかな、といった感じです…。
♭今回の選曲は…
問三:昭和4年に発表された「新鉄道唱歌」の25番の歌いだし。その時点ではまだ現在の三島駅を通る線は開業しておらず、歌詞にある三島駅は現在の御殿場線下土狩駅でした(
[94655])。駿豆線が現在の三島駅発着に変わったのは、「新鉄道唱歌」発表の5年後、丹那トンネルを通る現在の東海道線のルートの開通と同日のことでした。
問十:多摩川で布を洗う光景を詠んだ、萬葉集の「東歌」より(
HP)。
問二:「幸手」の市名にこじつけた駄洒落ですが、幸手市では市名にちなんで、「幸せの手形」を毎年選んで展示していますが、その中には実際に幸手市に来てもいない人が多いようです(
幸手市観光協会HPより)。今年3月に放送された「アド街」にも出てきました(
[107075])。
問七:「花笠音頭」の2番?の歌いだしより。
問九:芭蕉が「泊った」と「嘘」を書いたこの市で作られていなくても「草加煎餅」と名乗れるそうです(
[77138])。
問八:サブローさんの名曲の3番(多分)の歌詞の最後フレーズ(
[96916])。そういえば、もう留萌線は留萌まで行かなくなりました…。
問四:妙高市を通る「えちごトキめき鉄道」と、この夏休みの道中でもいやというほど味わった猛烈な暑さにひっかけて、今やすっかりオバサン?になったガールズバンドの名曲の一節より(
[108744])。
問五:「町田音頭」の4番の歌いだし。
問六:同じく「町田音頭」の5番の歌詞より。「柿の実」とは、隣の川崎市麻生区が原産の「
禅寺丸柿」のことでしょう。
問一:ご存じの超有名な万葉の名歌。百人一首(新古今集)で改変されていない元歌を。