「蹴球」関係のGoogle検索からたどって行くうちに、偶然見つかった「鉄」ネタに「珍名踏切」のシリーズに行き着いたので…。「踏切の名称」については、私も以前に書き込んだことがありますが(
[86469])、今回は、その「珍名踏切シリーズ」中からいくつかをここに紹介することにします。その「珍名踏切」のマニアとは、実は地名・地理ネタではおなじみの、あの今尾恵介氏です…。
まず、特急とりあたまさんのお膝元、「御殿場線」(
こちら)。中でも、裾野~沼津間には、「墓場・煙草屋・特種・天理教」といった、変わった名称の踏切が見られます。「特種踏切」とは、「特種東海製紙」(
[94656] 特急とりあたまさん、旧名は「特種製紙」)の工場の目の前にあることから、「天理教踏切」はその名の通り天理教の教会の目の前にあります。「煙草屋踏切」は、おそらく昔煙草屋さんがあったからなのかもしれませんが、現在は近くに煙草屋さんは見つからず(松本電鉄(アルピコ)には「
煙草屋裏踏切」がありますがこれも同様らしい)、「墓場踏切」はさすがに縁起が悪いので今は別の名に変わったようです(そういえば西武多摩川線の「多磨墓地前」駅は「多磨」に改称されたし、富士急にあった「暮地(くれち)」駅(近くの地名に由来)が、字面が「墓地」に似ていて誤読もされる、と言う理由で今の「寿」に改称された、と言う例もありますし…)。
「特種踏切」は、その製紙工場の反対側の、熱海廻りの新ルートとなった東海道線にも存在しています。その近くには、「横断踏切」と言う「謎」の名称の踏切があります。現・伊豆箱根鉄道の駿豆線が、熱海廻りの新線にできた現在の三島駅への乗り入れルートに付け替えられる前の、それまでの「東海道線の三島駅」だった現・御殿場線「下土狩」駅(
[94655])への旧ルート跡に沿う道路を横断していることからだったのでした(
こちら)。余談ですが、
[86469]でも紹介していた、駿豆線の「
レコード館踏切」も出てきました。
ぺとぺとさんが
[86463] で触れている、辻堂~茅ヶ崎間にある「異人館踏切」の由来も、
こちらの記事に出ており、由来となった「異人さん」は、どうやらぺとぺとさんが紹介されているお説の通り、近所の英国人の屋敷から来ていると言うのが正しいようです。
山陽線の加古川市内には、「勝負」の字がつく2つの踏切、「勝負下(した)踏切」「勝負中(なか)踏切」があります(
こちら)。付近の小字「加古川市平岡町土山字勝負」から取られたようですが、現在ではこの小字「勝負」はあまり使われず、「…土山△△番地」までで郵便も届くようなので、そのうちに「加古川市土山○丁目」とでもなって、「勝負」の地名も住所から消えて行くのでしょうか。
【追記】オーナー グリグリさんへ
Mapionを見ると、「勝負」のつく2つの踏切があると思われる地域には、山陽線の線路をはさんで「勝負公園」と「勝負南公園」という2つの公園があります。
「反対語地名コレクション」の「勝負」のところにはまだ出ていないようなので、新規登録をお願いいたします。
「
鐘が鳴る旧式踏切」がいまだ健在と言う「嵐電」西院(さい)駅。阪急の「西院(さいいん)」駅と読み方が違うことについて、その歴史的背景なども含めてhmtさんが
[96160]で詳しく述べられておられますが、 その「嵐電」の踏切名称は、
関西の踏切(
[86469])を見ると、「西院(さいん)○号」と言うようになっていて、当の「嵐電」の駅とも、阪急とも違う「第三の読み方」になっています。この理由はいかなるものなのか、どうにも不思議です…。
♯今月は、書きも書いたり、どうやらダントツの書き込み文字数1位となりそうです。おそらく自分自身でも初めてでしょうか?