こんばんは、地球人です。各県議会では、12月議会が11月から始まる様子ですが、長野県の山口村の合併議案が提出されるのか、注目しています。
山口村と岐阜県中津川市との合併に関して、これまでの経緯は次のとおりです。
日付 | 事項 |
15年1月6日 | 法定合併協議会設置 |
15年1月24日 | 両県知事により「市町村合併重点支援地域」に指定 |
15年10月3日 | 長野県議会での知事答弁「きちんと情報を公開した上で、選択肢を示した形の住民投票を行って決めるべきだ」 |
16年2月22日 | 山口村で合併の賛否を問う、投票方式の住民意向調査を行う。62.7%が賛成。投票率は91%。 |
16年3月8日 | 合併協定書締結 |
16年3月19日 | 山口村議会 合併議案可決 |
16年3月23日 | 中津川市議会 合併議案可決 |
16年4月2日 | 長野県知事へ合併申請書を提出 |
16年4月6日 | 岐阜県知事へ合併申請書を提出 |
16年9月15日 | 長野県が9月県議会へ合併議案を提出しないことを表明。 |
知事の発言「山口村の馬籠や島崎藤村は善光寺と並ぶ信州のアイデンティティ。県民や県議会による十分な議論を経ていくことが重要」
16年9月28日 | 長野県が県議会に、山口村合併に関する県民意向調査費用の予算案を追加提案。 |
知事は、同調査の実施が合併関連議案を十二月県会に提出する条件になるとの認識を示した。
16年10月1日 | 長野県議会が合併議案の提出を求める決議案を採択 |
16年10月6日 | 知事が合併反対を県議会で表明 |
16年10月7日 | 岐阜県議会が合併議案を可決 |
16年10月8日 | 県議会が県民意向調査予算分を削除 |
16年10月29日 | 県世論調査協会の行った県民意識調査によると、 |
山口村と岐阜県中津川市との越県合併について、「どこの判断が最も尊重されるべきか」との質問に対し、78.1%が「山口村・村民」と回答した。田中康夫知事が県民意向調査を関連議案の県議会12月定例会提出の条件としたことに対しては、「よい」37%、「よくない」39.2%と評価が分かれた。この調査に関しての知事の発言「県民一人ひとりの意思を問う形になっていない」
私個人的には、長野県に田中知事が誕生したことはとても喜ばしいことだと思っています。しかし、この山口村の問題については、田中知事の手法は非難されて当然だと思っています。
一体、田中知事は、公人としての県知事という職務をどのように考えているのでしょうか。
知事として、「市町村合併重点支援地域」に指定し、住民投票を示唆し、その手続きを踏んだ上で、山口村が合併申請書を提出したにもかかわらず、5ヶ月間、何もせずに、いきなり県民意向調査が必要、それが議案提出の前提と言い出す。しかも、自ら反対を表明しました。
県民意向調査の必要性の中で、越県合併は県全体の問題であり、議案提出に時に知事としての意見を付す必要があり、県民の意向を調査する必要がある・・とのことでした。
県民の意向は、県議会において諮ることが代表民主主義ではないでしょうか。
知事は、山口村に住民投票をさせることによって翻意させようとし、その結果が自分の思いとは違うものであった。このままでは、県議会で議決されてしまうので、議案提出権を人質に、県民意向調査によって、自分の意思に沿った結果が出ることを期待しているものと思われます。
合併については、県知事が総務大臣に申請する権限があり、県議会の同意が必要ですので、県議会への議案提出も当然に知事の責務です。決して「権利」ではないと思います。
もし、真に「長野県が壊れる」と考え、越県合併を阻止したいのであれば、総務大臣への申請を行わないことを明言すべきです。そして、長野県民がその行動をいけないことだと判断すれば、リコールすることが正しい形ではないかと思います。
この問題について、怒っているのは、私だけかもしれませんが、村長と同格であるはずの県知事が手続き上、行うこととなっていることを自分の望む方向にしようと利用していることに怒りを覚えます。このような力は、相手が強い場合にのみ使うべきであって、今回の場合には使うべきではないと思うのです。
長文、失礼しました。