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hmtさんの記事が5件見つかりました

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[90178] 2016年 4月 7日(木)12:24:53hmt さん
地域自治区 合併特例区 (11)関東の地域自治区は 2014年度限りで全廃
[90173] 東北6県に続き、関東7都県の地域自治組織を列挙します。…と言っても、該当対象は4市のみです。
政令指定都市になる相模原市津久井地区の4自治区は、2009年度末に消滅して緑区の一部になりました。
香取市の4自治区が、合併協議で定めた5年後の見直しにより消滅したのは、2010年度末のことでした。
4年かけて5町を合併した栃木市。設置期間は5年から1年未満まであったが、2014年度末には揃って満了。
沼田市の2自治区も2014年度末には設置期間満了。
これで関東の地域自治区は、すべて消滅しました。
種別略号:【Cj】地域自治区(一般制度)、【Tcj】地域自治区(合併特例)

コード市町村種別名称現状合併日設置期限変更・満了記事
09203栃木市【Tcj】大平町消滅2010/3/292015/3/312015年度から新制度 注1
09203栃木市【Tcj】藤岡町消滅2010/3/292015/3/31
09203栃木市【Tcj】都賀町消滅2010/3/292015/3/31
09203栃木市【Tcj】西方町消滅2011/10/12015/3/31
09203栃木市【Tcj】岩舟町消滅2014/4/52015/3/31↑ 設置から1年未満で消滅
10206沼田市【Tcj】白沢町消滅2005/2/132015/3/31注2
10206沼田市【Tcj】利根町消滅2005/2/132015/3/31
12236香取市【Cj】佐原区消滅2006/3/275年後の見直し 注3条例注4で廃止
12236香取市【Cj】山田区消滅2006/3/27
12236香取市【Cj】栗源区消滅2006/3/27
12236香取市【Cj】小見川区消滅2006/3/27
14150相模原市【Tcj】津久井町消滅2006/3/202010/3/311年短縮→緑区の一部
14150相模原市【Tcj】相模湖町消滅2006/3/202010/3/31
14150相模原市【Tcj】城山町消滅2007/3/112010/3/31
14150相模原市【Tcj】藤野町消滅2007/3/112010/3/31

注1 住居表示は変わらない
注2 地域自治区の設置期間満了に伴い字の名称変更【住居表示は変わらない】
注3  地域自治区の設置協議【4/30コマ】5年を目安に制度を評価して見直し
注4  香取市地域自治区の設置に関する条例を廃止する条例
[90173] 2016年 4月 4日(月)16:28:01【3】hmt さん
地域自治区 合併特例区 (10)東北6県の地域自治組織
[90167]北海道に続き、東北6県の地域自治組織を列挙します。
県ごとの【存続+消滅】件数は、青森県【1+1】岩手県【9+8】宮城県【2+0】秋田県【17+8】山形県【0+0】福島県【7+7】合計【36+24】です。

種別略号:【Cj】地域自治区(一般制度)、【Tcj】地域自治区(合併特例)、【Gt】合併特例区

南相馬市の3区設置について:手続的には新市発足前なので合併特例法の規定による【Tcj】であり、総務省一覧表にもそのように収録されています(7/7コマ)。
しかし、既に[90071]で言及しているように 地域自治区の設置期間は協議書に定められておらず、地域自治区の実質は一般制度による【Cj】と異なるものでないと思われます。

協議書を読み返すと、冒頭に「合併特例法の規定により、下記のとおり定める。」という手続記載があり、それに続いて次のように地域自治区の設置根拠法が一般制度であることが記されていました。
地方自治法第202条の4第1項の規定に基づき、…及び原町市の区域ごとに地方自治区を設置する。

コード市町村種別名称現状合併日設置期限変更・満了記事
02201青森市【Tcj】浪岡存続2005/4/12021/3/31延長
02203八戸市【Tcj】南郷区消滅2005/3/312015/3/31満了[87199]
03201盛岡市【Tcj】玉山区消滅2006/1/102016/3/31満了[90015]
03202宮古市【Cj】注1(3区)存続2005/6/6無期限
03202宮古市【Cj】川井Cj存続2010/1/1無期限
03209一関市【Tcj】注2(6区)消滅2005/9/202008/3/31満了
03209一関市【Tcj】藤沢町消滅2011/9/262013/3/31満了
03215奥州市【Tcj】水沢区存続2006/2/202018/3/31延長[90056]
03215奥州市【Tcj】江刺区存続2006/2/202018/3/31
03215奥州市【Tcj】前沢区存続2006/2/202018/3/31
03215奥州市【Tcj】胆沢区存続2006/2/202018/3/31
03215奥州市【Tcj】衣川区存続2006/2/202018/3/31
04205気仙沼市【Tcj】唐桑町消滅2006/3/312016/3/31満了
04205気仙沼市【Tcj】本吉町消滅2006/3/312016/3/31
05202能代市【Tcj】二ツ井町存続2006/3/212021/3/31延長
05203横手市【Cj】横手区消滅2005/10/1[48804] 注9
05203横手市【Tcj】注3(7区)消滅2010/3/31注10
05210由利本荘市【Cj】注4(8区)存続2005/3/22無期限
05212大仙市【Cj】注5(8区)存続2005/3/22無期限
07205白河市【Tcj】注6(3区)消滅2005/11/72016/3/31満了 注11
07208喜多方市【Gt】注7(4区)消滅2006/1/42011/1/3満了
07212南相馬市【Tcj】原町区存続2006/1/1無期限
07212南相馬市【Tcj】小高区存続2006/1/1無期限
07212南相馬市【Tcj】鹿島区存続2006/1/1無期限
07368南会津町【Cj】注8(4区)存続2006/3/20無期限

注1 宮古市の地域自治区名称:宮古Cj, 田老Cj, 新里Cj
注2 一関市の地域自治区名称:花泉町, 大東町, 千厩町, 東山町, 室根村, 川崎村
注3 横手市の地域自治区名称:増田町, 平鹿町, 雄物川町, 大森町, 十文字町, 山内, 大雄
注4 由利本荘市の地域自治区名称:本庄Cj, 矢島Cj, 岩城Cj, 由利Cj, 西目Cj, 鳥海Cj, 東由利Cj, 大内Cj
注5 大仙市の地域自治区名称:大曲Cj, 神岡Cj, 西仙北Cj,中仙Cj, 協和Cj, 南外Cj, 仙北Cj, 太田Cj
注6 白河市の地域自治区名称:表郷, 大信, 東
注7 喜多方市の合併特例区名称:熱塩加納町, 塩川町, 山都町, 高郷町
注8 南会津町の地域自治区名称:田島Cj, 舘岩Cj, 伊南Cj, 南郷Cj
注9 注3の7地域自治区Tcj終了に伴い、横手旧市街のCjも廃止されたと思われる。
注10 地域自治区終了後も住所表示に増田町等を冠することに変更なし 市報よこて2010/3/15 p.5
注11 地域自治区廃止に伴い庁舎を支所とする議案をH28/3定例会に提出
[90171] 2016年 4月 4日(月)14:46:04hmt さん
畝傍
偶々見た 新聞記事。神武天皇没後2600年にあたり、天皇陛下が橿原市の[神武天皇山陵に参拝。

そこで思い出したのが子供の頃です。新学期が始まって間もない4月3日は「神武天皇祭」の休みでした。
同じく神武天皇ゆかりの「2月11日」は 今でも祝日ですが、さすがに4月3日を覚えていたのは皇室だけ。

言うまでもなく、「当時の日付」ではなく、グレゴリオ暦換算ルール[21976][49112]を適用した結果です。
今年、グレゴリオ暦の2016年は、神武天皇紀元2676年に相当します。
日付の点では戸惑うかもしれませんが、2600年後の命日に至るまで、子孫の墓参りを受ける神武天皇。
127歳で橿原宮で崩御した「イワレヒコ」は、世にも稀なる待遇を受けている人物と言えるでしょう。

このお墓について。その名は 畝傍山東北陵(うねびやまのうしとらのすみのみささぎ)。
橿原市役所の近くには桜井線の畝傍駅があり、近鉄では八木西口駅の一つ南に畝傍御陵前駅もあります。

日本書紀に記された山稜。Panchoによると、元禄時代に神武天皇陵探しが行われた際には 四条村の塚山とされました。
しかし 幕末になって現在地に変更され、文久の修復が行なわれたとのことです。
明治20年頃に明治政府が立派なものに作り変え、更に大正時代に現在の円墳に作り変えるなど、近代に大幅に手が加えられた「古墳」であるようです。

「畝傍」(うねび)という名は、大和三山[36823]の一つとして知られ、1928年から1956年までは自治体名にも使われていました。奈良県高市郡畝傍町は、昭和合併で八木町や今井町と合併して橿原市になりました。
落書き帳で検索すると、高校名としても かなり登場しています。

「うねうね」という言葉にも使われている、畑の中の線状の高まり。
昔は常用されていた「畝」や「畦」という言葉も縁遠くなり、「畝傍」も難読地名になりつつあるのかな。 
そんなことを考えた次第です。
[90167] 2016年 4月 3日(日)11:36:08hmt さん
地域自治区 合併特例区 (9)北海道の地域自治組織
[90165] ピーくん さん
今後の地域自治区の動向はhmt さんにお任せします。よろしくお願いします。

今後のことはさておき、[90056]で予告した準備中の記事だけは 完成させておくべきでした。

毎度のことですが、平成大合併の後始末的な地域自治組織は3種類あり、[87357]で略号を付して説明しました。
そのうち、「合併特例区」【Gt】は法人格を有し、旧町村存続に最も近い形を残したものでしたが、設置期間が5年以下に限定され、既にすべてが消滅しています。

「合併特例法・合併新法に基づく地域自治区」【Tcj】。いわゆる「地域自治区の合併特例」で、現時点が協議で定められた設置期間の満了時期に該当する事例が多く、その動向が最も注目されています。

「地方自治法に基づく地方自治区」【Cj】。いわゆる「一般制度としての地域自治区」は、設置期間に定めがないのが普通です。制度自体は平成合併を機に設けられたものですが、その区域は、上越市や新城市の例に見るように、「平成合併直前の自治体」に制約されていないものもあります。

合併特例により【Tcj】として発足した地域自治区が、設置期間満了を待たずに【Cj】に移行し、同一の市内でありながら、住所表記方式の異なる2種類の地域自治区が共存することになった事例(上越市)もあります。

概論は[90071]でも補足したので この程度にして、平成合併で設けられた地域自治組織を洗い出してみましょう。

「◯◯区」という名を持つ事例もありながら、「市区町村変遷情報」の対象外に置かれている地域自治組織。
落書き帳内に単発的な情報はありますが、まとまった情報の形でサイト内に残しておきたいという気があります。
…とは言うものの、一度に全部はできないので、先ずは北海道から。人口・面積は 2010年国勢調査です。

コード市町村種別名称現状人口面積設置日設置期限変更存続期間など
01220士別市【Gt】朝日町消滅1547522.012006/3/312011/3/30解散5年 合併は2005年
01221名寄市【Gt】風連町消滅4548220.612006/3/272011/3/27解散5年
01233伊達市【Tcj】大滝区存続1533274.032006/3/12026/3/31延長20年余
01235石狩市【Tcj】厚田区存続2217292.842005/10/12021/3/31延長15年6月
01235石狩市【Tcj】浜益区存続1655311.152005/10/12021/3/31延長15年6月
01371せたな町【Gt】大成区移行1966133.902005/9/12010/3/31【Cj】4年7月
【Cj】大成区存続2010/4/1無期限
01371せたな町【Gt】瀬棚区移行2225125.622005/9/12010/3/31【Cj】4年7月
【Cj】瀬棚区存続2010/4/1無期限
01371せたな町【Gt】北檜山区移行5399379.032005/9/12010/3/31【Cj】4年7月
【Cj】北檜山区存続2010/4/1無期限
01514枝幸町【Tcj】歌登1973606.512006/3/202016/3/1910年?
01586むかわ町【Cj】鵡川Cj存続6373166.432006/3/27無期限
01586むかわ町【Cj】穂別Cj 存続3373546.482006/3/27無期限
01610新ひだか町【Tcj】三石4554346.222006/3/312016/3/3010年?

表にまとめたように、合併特例区【Gt】5件のうち、2件は5年経過後に解散して消滅しました。
せたな町の3件は 2010年に 一般制度地域自治区【Cj】に移行し、無期限存続中です。

むかわ町の地域自治区2件は 合併を機に設定されたものですが、合併期日は地域自治区制度発足の直前(2006/3/27)です。
合併特例法に基づき旧自治体の協議により地域自治区を設ける制度[90071]は 利用されていません。
町のサイトには、「合併とともに むかわ町地域自治区の設置等に関する条例 を制定し」とあり、地方自治法に基づく無期限の一般制度地域自治区【Cj】として誕生したと思われるのですが、むかわ町例規集に この条例を見出すことができません。不思議です。
…というわけで、残念ながら その正体を確認するに至っていないのですが、総務省一覧表でも「地域自治区(地方自治法に基づくもの)に収録されています。

それより問題なのは、この3月で設置期限が到来する特例地域自治区【Tcj】5件です。
先ず 石狩市の厚田区・浜益区は、昨年7月に平成32年度まで5年の延長。資料の3/3。

次の伊達市大滝区は、平成37年度まで約10年の延長案を示して市民の意見募集。意見交換会では大滝区振興基金の残高が1億5千万円程度あり、「合併時から行ってきた基金対象事業を16年度以降続けても10年間は持つ」との発言が室蘭民報で報じられていました。
決定が遅れていましたが、昨年12月の伊達市議会で原案が可決されており、合併特例の地域自治区【Tcj】としては 前例のない長期(20年以上)に及ぶことになりました。

最後に、枝幸町歌登と新ひだか町三石。いずれも 2016年3月に設置期限が到来したはずですが、延長又は一般制度への移行の動きが聞こえていません。
何も処置せずに自然消滅と推測されますが、前記総務省一覧表(7/7コマ)はH27/4/1現在のままでした。
合併項目の 19 では、「設置期間満了後に地域自治区を設置しない場合、「歌登」を大字名とする字名改正を行う」としていますが、その動きも見えません。表の中に記した現状「?」は、このあたりの情報不足を示したものです。
[90148] 2016年 3月 31日(木)13:02:43hmt さん
中国山地の奥で 小さな県境変更があった 三井野原
大きな人口移動を伴う境界変更と題したシリーズの中に、ちょこっと忍ばせた 小さな県境変更 のお話です。
近畿以東が大部分を占める[90145] の一覧表。その末尾に広島県八鉾村から島根県八川村への境界変更が記されています。中国山地の山奥で、面積異動も人口異動もミニサイズ。

2011年 [79523]の表では 40件中の2番に記されていたのですが、村名を聞いて実感の浮かぶ地名ではなく、放置していました。今回のシリーズで国勢調査「参考6」を見た機会に 調べる気になりました。

変遷情報で追いかけると、島根県仁多郡八川村→1957斐上町→1958横田町→2005奥出雲町。
松江オフ会2013の後で訪れた地[84520]に近いことを知りました。県境ということなので 地図で木次線沿いを南下すると、島根県最後の駅が三井野原。この名ならばスキー場として知られています。
落書き帳では 付近の奥出雲おろちループや 出雲坂根スイッチバックも話題になっていました。

三井野原スキー場の沿革を調べたら、香川県からの入植者2代目という人の昔話がありました。
この時の住所は広島県、行政サービスは島根県から、という矛盾があり、昭和32年に三井野原も島根県になったんですよ。
昭和24年にスキー場は開設されました。スキー場を作ったのは、三井野原に駅がほしかったから。そして、冬季期間の収入を確保したかったからです。昭和26年に、高松宮殿下が来られた事により、三井野原は一躍有名となりました。

県境変更の年は昭和28年の記憶違いでしょう。三井野原駅の正式開業は記念写真にあるように昭和33年ですが、仮乗降場開設はスキー場と同じ昭和24年ですから、この点はOKです。
国勢調査では1955年の八川村面積61.14km2が記録されていますが、1950年がありません。
変更前は昭和10年面積調を用いると60.13km2。県境変更による面積差は1.01km2とごく僅かです。
県が変ったのは 開拓地やスキー場のあった 字「三井野」の一部だけ に限られていたと思われます。

参考までに、広島県側の比婆郡八鉾村(大部分)はS29/3/31の合併で西城町の一部になり、平成合併の結果、庄原市の一部になっています。
余談ですが、「比婆」という地名から連想するのは、イザナミノミコトが葬られたという比婆山。
そして、広島県に住んでいた1970年頃に話題になった未確認動物「ヒバゴン」です。


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