hmtマガジン発足おめでとうございます。
市と町の違いで触れられている、市となるための要件(人口要件)をまとめてみました。以下、時系列で並べます。
M22~23
市制町村制施行時
人口凡そ2万5千人以上
(
市制町村制理由での
今此市制を施行せんとするものは三府其外人口凡二万五千以上の市街地に在りとす。尤郡制制定の時に至て其要件を確定することある可しと雖も今内務大臣の定むる所に従て之を施行せんとす。
との文言)
? 内務省で市制施行の内規制定
人口3万人以上と規定(法律上の規定はなし)
#地方自治制度(著:秋本敏文・田中宗孝、出版:ぎょうせい、S53.8.31)53頁の記述による
S18 内務省での市制施行の内規改正
人口5万人以上(法律上の規定はなし)
#地方自治制度(著:秋本敏文・田中宗孝、出版:ぎょうせい、S53.8.31)53頁の記述による
S22.5.3
地方自治法(S22.4.17法律第67号)施行
人口3万人以上で都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項)
S23.1.1
法律第169号(S22.12.12)で地方自治法改正
人口3万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
S29.9.20
法律第193号(S29.6.22)で地方自治法改正(
政令第227号(S29.7.31)でS29.9.20施行)
(原則)
人口5万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
(例外)
・すでに申請されている場合は従前のまま、つまり人口3万人以上でかつ連たん戸数は6割以上、かつ都市的業態人口は6割以上、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(昭和29年法律第193号附則第2項1号)
・知事の合併計画に基づき、かつS41.3.31までに申請した場合は、上記原則の人口要件が5万人以上から3万人以上に緩和(昭和29年法律第193号附則第2項2号)
S33.4.5
法律第53号(S33.4.5)で地方自治法改正
(原則)
人口5万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
(例外)
・S33.9.30までに申請した場合は、上記原則の人口要件が5万人以上から3万人以上に緩和(地方自治法附則第2項)
・知事の合併計画に基づき、かつS41.3.31までに申請した場合は、上記原則の人口要件が5万人以上から3万人以上に緩和(昭和29年法律第193号附則第2項2号)
S38.6.8
法律第99号(S38.6.8)で地方自治法改正
(原則)
人口5万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
(例外)
・知事の合併計画に基づき、かつS41.3.31までに申請した場合は、上記原則の人口要件が5万人以上から3万人以上に緩和(昭和29年法律第193号附則第2項2号)
・地方自治法第8条の町村を市とする処分でS42.12.31までに申請した場合は国勢調査のかわりに当該市町村の人口に関する指定統計調査による人口によることも可(地方自治法附則第20条の3)
S40.3.29
市町村合併特例法(S40.3.29法律第6号)が成立
(原則)
人口5万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
(例外)
・知事の合併計画に基づき、かつS41.3.31までに申請した場合は、上記原則の人口要件が5万人以上から3万人以上に緩和(昭和29年法律第193号附則第2項2号)
・S42.3.31までに申請した場合は、上記原則の人口要件が5万人以上から4万人以上に緩和(地方自治法附則第20条の3)
・地方自治法第8条の町村を市とする処分でS42.12.31までに申請した場合は、国勢調査のかわりに当該市町村の人口に関する指定統計調査による人口によることも可(地方自治法附則第20条の4)
S45.3.12
法律第1号(S45.3.12)で地方自治法改正(
政令第14号(S45.3.12)により
法律第1号(S45.3.12)の施行期間はその施行の日より二年間)
(原則)
人口5万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
(例外)
S47.3.11までに申請した場合は、上記原則の人口要件が5万人以上から3万人以上に緩和(ただし人口3万人以上5万人未満の場合では、連たん戸数、都市的業態人口は7割以上を満たすこと)(地方自治法附則第20条の5)
H10.12.18
法律第145号(H10.12.18)で昭和40年法律第6号市町村合併特例法が改正
(原則)
人口5万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
(例外)
H17.3.31までに市町村合併によって成立する場合は、上記原則の人口要件が5万人以上から4万人以上に緩和(市町村合併特例法第5条の2)
H12.12.6
法律第138号(H12.12.6)で昭和40年法律第6号市町村合併特例法が改正
(原則)
人口5万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
(例外)
・H16.3.31までに市町村合併によって成立する場合は、人口3万人以上(市町村合併特例法第2条の2)
・H17.3.31までに市町村合併によって成立する場合は、上記原則の人口要件が5万人以上から4万人以上に緩和(市町村合併特例法第5条の2)
H15.7.9
法律第105号(H15.7.9)で昭和40年法律第6号市町村合併特例法が改正
(原則)
人口5万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
(例外)
H17.3.31までに市町村合併によって成立する場合は、人口3万人以上(市町村合併特例法第5条の2)
## 昭和40年法律第6号市町村合併特例法は同法附則第2条第1項により平成17年3月31日限りで失効。失効期日は
法律第50号(H7.3.29)の改正による。
H17.4.1
(新)市町村合併特例法(H16.5.26法律第59号)が成立
(原則)
人口5万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
(例外)
・H22.3.31までに市町村合併によって成立する場合は、人口3万人以上((新)市町村合併特例法第7条第1項)
・H22.3.31までに市町村合併によって成立する場合は、上記原則のいずれかを欠いていても可((新)市町村合併特例法第7条第2項)
H22.4.1 法律第10号(H22.3.31)(
PDF)でH16.5.26法律第59号(新)市町村合併特例法が改正
(原則)
人口5万人以上(地方自治法第8条第1項1号)でかつ連たん戸数は6割以上(地方自治法第8条第1項2号)、かつ都市的業態人口は6割以上(地方自治法第8条第1項3号)、かつ当該都道府県の条例で定める都市的形態を備えること(地方自治法第8条第1項4号)
(例外)
H32.3.31までに市町村合併によって成立する場合は、上記原則のいずれかを欠いていても可((新)市町村合併特例法第7条)
<訂正>
【3】「H16.5.26法律第59号(新)市町村合併特例法はH22.3.31限りで失効。」との記載を削除しました。その代わりとしてH22.4.1の改正関連を追記しました。
【4】H17.4.1の新法での例外の一つを追記。