さて、前回
[44826]は渡し船に乗り遅れたところまででした。つづきをどうぞ。なお、
付近図 を示しておきます。
10時頃から人がぼちぼち集まってきた。10時8分、対岸から渡し船がやってくる。せわしなく5、6人が降りた。船は普通自動車が6台乗るくらいの大きさ。浦戸大橋が出来る前は自動車も運んでいたそうだが、今は人と二輪車のみ運んでいる。結局徒歩一人(私)、自転車4人、原付二輪3人が乗り込んだ。
海は湾ということもありあまり綺麗とは言えないが、潮風は心地よい。シャツも長い休憩ですっかり乾いている。こちらからも浦戸大橋がよく見える。5分ほどで対岸の梶ケ浦渡船場に到着した。
ここから雪渓寺までは2kmほど。川沿いから長浜の街を歩く。10時35分33番雪渓寺到着。本堂が平成17年7月竣工ということで、ぴかぴかなのだが、情緒や風情を期待している人には不向きかも。お参りもそそくさと済ませ次を目指す。
次は34番種間寺なのだが、その道中に星野としては避けて通れないスポットが。そう高知競馬場だ。当日開催していることも確認済み。第1レースは11時10分出走。ふふふ、予定通り。いざゆかん(
付近図 )
それにしても暑い。巡礼道をそれて競馬場へ行く足取りが重くなっていく。やっと競馬場が見えてきたと思ったらスタンドとは反対側で、また足取りが重くなる。結局競馬場到着が11時5分。もう第一レースは諦めて、先に水分補給。ふう、生き返る。
こじんまりとしているが、食べ物の店は規模の割には多いと感じる。それよりも印象的なのは、販売窓口の多さ。1階2階にずらっと並んでいるのだが、実際には10分の1も開いていないのではないだろうか。また、パドックやコースも地方競馬らしくものすごく近い。ボロの匂いが届くほど近い。
本当はもっと長居をしたいのだが、今後の予定に不安要素があるので、5レースでやめてスタンドを後にする。結局勝ったり負けたりでマイナス1000円也。まこんなものか。
13時15分、高知競馬場を後にする。今度は来た道を戻らずに高知桂浜道路を南下する。真新しいトンネルを抜け、しばらくすると、雪渓寺からの巡礼道と交差する…はずなのだが、右に曲がる道がない。そんなに遠くないと記憶しているけど、記憶違いかな、と思い南下を続ける。海からの風が気持ちよく、休養も十分。調子に乗ってずんずん歩いていると、前から波の音が。そして県道14号線の文字が。
い~き~す~ぎ~た~。
でも道無かったよ。いくらなんでも見逃さないって。春野町の青看板も無かったし。う~ん、でもま、行き過ぎてしまったものは仕方がない。気分を変えて海沿いを西に行くことにするか。
(注4)高知桂浜道路は巡礼道をオーバークロスしてました。とほほ。
県道14号線はここでもやはり堤防が高くてほとんど海が見えないのだが、たまに見える太平洋は冬の日本海と同じくらいの時化っぷり。こりゃ今日は遊泳禁止だな。
春野町に入ってすぐに、「直進36番青龍寺」の看板発見。まだまっすぐ行けると思うんだけど、これは曲がって内陸に向かわんとあかんのか?という気持ちになり、いかにも旧道という雰囲気の細い道に入る。古い町並みを歩くが、どの当たりにいるのか見当がつかない。とりあえず自動販売機で水分補給。はっきりいって完全に迷っているのだが、とにかく前進あるのみ。
町並みを抜け、やや大きめの道に出た。青看板はない。海側を見ると県道14号線が見える。ほとんど海から離れていないことを知り、気が滅入る。あまり西に行き過ぎると取り返しがつかなくなる記憶があったので右に(山側に)曲がることにする。
風が追い風になり、暑さ大幅アップ。さっき飲んだ分が一気に汗になり噴き出してくる。しかし、次の信号に待望の文字が。「←種間寺」。根拠はないが、ようやく本来の道に戻ったと確信し、しばし安堵感に浸る。競馬場から45分。まだ道は遠い。
ここからは看板が要所要所にあり、それに従いひたすら歩く(
付近図 )。さすがにきつい。意識ももうろうとしてくる。「新たな飛躍を目指して」の看板になんで飛騨を目指すんだ?と誤解するくらいおかしい(これは普段でもあり得るが)。
14時55分、田んぼの中に緑青(ろくしょう)色の屋根が見える。ああ、やっと着いた。34番種間寺。参拝をさっと済まし、納経場へ。納経場にはバス等の時刻が張り出してある場合が多いので辺りを見回すと、期待に違わずそれはあった。え?っと、春野町役場発県庁前行き、次は…日祝日で…18時20分!おいおいいくらなんでもそんなに待てないよう。ちなみに平日なら16時58分。土曜日の記述はないが日祝日と見て間違いないだろう。不安的中。日祝は一日4本しかないのか(平日でも5本)。なんてこったい。高知市まで歩いていくしかないのか?
納経を済ませ、恐る恐るいま納経して頂いた若奥さんに聞いてみる。「バスこれだけしかないんですか?」「昔はお寺の前まで来てたんだけど、今はそれだけしかないんよ。」「はぁ(溜息)。」「でも、30分ほど歩くと1時間に1本バスがある県道に出るよ。」「!」
15時5分、その県道までの道を教えてもらい、出発。15時15分、春野町役場着。念のためバスの時刻を確かめる。うん、納経場ので正しい。ところで、この春野町役場発のバス、すべて長浜経由となっている。長浜は雪渓寺のある集落名。お遍路さんの需要を見込んだものかもしれないが、高知市内へ行くのに遠回りでしかも本数が少なければ、地元の人は使いたくても使えない。これでは路線の存続自体が危ないのではないだろうか(
付近図 )。
15時35分、大きな県道に出る。お、バス停があるぞ。バス停名は「ネギ谷口」。ネギ?なんでカタカナ?それはさておき、バスの時刻を確認。次のバスは…16時56分堺町経由市野々行き。1時間以上待たねばならないが、18時に比べればマシ。ところで、堺町は夜行バスの高知駅の次の停留所が堺町だったので、高知市内に間違いはないのだが、どこだかは知らない。さらに、市野々ってどこだ?野市じゃないし、野々市でもないし。とにもかくにもどこに連れて行かれるかわからないが、市野々行きに乗るしかない。
(注5)このバス停の少し北に「根木谷」のいう集落があるのであった。付近図で拡大すれば確認できます。でもなぜカタカナ?
バスまで時間があるので、付近をうろうろすることにする。まずは逆向きのバス停。すべてのバスが高岡営業所行き。高岡は土佐市の中心地。うん、なるほど。元のバス停に戻り時刻表を見ると、様々な行き先の中に堺町経由高岡行きを発見。あれ?別の高岡か?営業所も付いてないし。きっとそうだな。
次に交差点を観察。青看板を見ると「四万十市(旧 中村) ○km」とある。高知市内でも同様であった。合併前の自治体名を併記するのはいいことだ。ただ、将来的には「旧」の文字はない方がいいかも。
それでも時間を持て余すので、三たびスポーツ新聞登場。こいつ、今日は大活躍。
16時58分。定刻を少し過ぎてバスが来た。しかし、行き先表示は「堺町行き」になっている。どういうことだ?このバスの後に市野々行きがくることは考えづらく、また、高知市内には行くはずなので不安ながらも乗ることにする。ドアが開き乗り込む。すぐに不安が解消した。「このバスは横浜、南はりまや橋、県庁前、天王経由市野々行きです。」南はりまや橋を通るならほかはどうでもいいや。良かった。良かった。
(注6)星野が市野々を知らなかったのは幸いであった。市野々は土佐市の西部、高岡よりもさらに西の地名で
ここ 。カーソルのある位置。必要なら拡大して下さい。もしこの場所を知っていれば、市野々行きに乗らず、一度高岡に出て高知を目指したであろう。
バスは、西武ライオンズのキャンプ地の脇を通り、競馬場の北を抜け、桟橋通から南はりまや橋に到着。ここで降りて土佐電軌のはりまや橋ターミナルで荷物を出し、帯屋町そばとっているホテルへ直行。本日はこれにて終了。お疲れさまでした。
(注7)堺町は南はりまや橋の次のバス停であった。なら、堺町はやめて南はりまや橋経由と掲示&表示しろよ、と思うが字数が問題かな。
なお、翌日は18切符でひたすら帰るだけなので省略します。