[87386]を書き込んだ後、さすがに眠気の我慢も限界に来て寝てしまいました。
北陸新幹線の一番列車が発車する様子は、後で録画した番組で見よう…と思っていたのですが、何と5時55分頃に目が覚めてしまいました。
目が覚めた理由は、ヘリコプターの音のせい。
ツイッター情報によると、テレビ中継のヘリコプターが6機ほど飛んでいたとか。
うちは線路に近い訳では無いのですが、比較的低空で飛んでいたようなので結構な音がしていました。
でもおかげで金沢発の一番列車・かがやき500号が出発する瞬間のテレビ中継をリアルタイムで見る事ができました。
そして、午前中は新幹線開業の特番だらけ。
テレビだけで無く、ラジオもそうでした。
映し出される金沢駅は「ここはどこじゃ?」と思ってしまうぐらいの人波。
その様子を見ていたうちの親父がぼそっと一言、「盆正月やな、こりゃ」。
ツイッターでもこれに関するつぶやきをしましたが、もしかすると「うちの父が『盆と正月が一緒に来たようだ』と思った」と捉えた方がいたかもしれません。
実は、ほんのちょっと意味合いが違います。
かつて、加賀藩は藩内の町や村では、産土神社の祭礼を除いて定期的に祭礼を執り行う事を禁じていました。
特に、金沢の町や周辺の村々ではかなり徹底されたようです。
これは、かつての一向一揆をおそれて執られた政策であるとの事。
しかし、あまり押さえつけると不満が溜まる。
そこで、前田家に吉事があると金沢の町を挙げて「盆正月」なるお祭りを開くようになりました。
町々が作った作り物・細工物を競い合ったり、獅子舞や祇園囃子演じられたり、2~5日の間様々な出し物が行われて、かなり賑やかなものだったようです。
1723年(享保8年)から1870年(明治2年)不定期に41回行われたそうですが、時代が下ると個々の出し物は各町々の祭礼で演じられはしているものの、盆正月という行事の事は語られる事も無くなり、古文書の中の出来事となっていました。
転記は2010年に公開された映画「武士の家計簿」が公開された事。
この映画の中で「盆正月」の様子が描かれました。(
メイキング映像)
これに触発されたのだったかどうかは忘れましたが、その翌年の2011年から、金沢市で毎年6月に開催されている百万石まつりで、メインイベントである百万石行列が行われた翌日に、この「盆正月」を再現した行事が行われるようになっています。
参考1、
2
この百万石まつりの「盆正月」では造り物の展示や、子ども御輿、獅子舞、奴行列、太鼓、三味線、民謡の上演などが行われ、江戸時代に行われた「盆正月」の雰囲気が再現されております。
さて、話を元に戻して、今日の金沢駅。
新幹線開業記念式典に加え、北陸新幹線で金沢を訪れた人々の歓迎をするためのイベントが行われておりました。
和服美人やご当地キャラによるお出迎え、駅コンサート、加賀鳶のはしご登り・加賀や能登の獅子舞・山代大田楽・御陣乗太鼓の実演、民謡の演奏、大茶会、等々。(詳しくは
こちら)
北陸新幹線にのって金沢に訪れた人だけで無く、新幹線開業日を体感したい見物客も多数訪れており(私も夕方にチラッと覗いてきました)、まさに前述の「盆正月」を彷彿とさせる様相でありました。
今後は新幹線開業やそれに伴う並行在来線の経営分離がどのような影響を及ぼすか、それに対してどうしていくか…と言う事を考えていかなければいけないのでしょうが、それはそれとして…今日の様子は地元民としても記憶に残る1日でありました。
実際に北陸新幹線に乗車するのはほんのもうちょっと先になりそう。