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[82405]2012年12月31日
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[82404]2012年12月31日
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[82296]2012年12月7日
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[82294]2012年12月7日
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[82288]2012年12月3日
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[82244]2012年11月23日
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[82235]2012年11月22日
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[82215]2012年11月19日
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[82207]2012年11月18日
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[82205]2012年11月18日
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[82204]2012年11月18日
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[82202]2012年11月17日
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[82196]2012年11月17日
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[82194]2012年11月17日
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[82021]2012年10月29日
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[82020]2012年10月28日
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[82006]2012年10月25日
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[82005]2012年10月25日
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[81998]2012年10月24日
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[81975]2012年10月18日
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[81974]2012年10月18日
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[81969]2012年10月17日
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[81968]2012年10月17日
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[84566] 2013年 12月 22日(日)17:42:06【1】YT さん
昭和25年の市町村別面積データ
[84565] hmt さん

昭和30年(1955)以降の国勢調査には、全国の市町村別面積が掲載されています。


オンラインで公表されているデータでは閲覧できませんが、沖縄等を除く市町村別面積は『昭和25年国勢調査報告 第7巻 都道府県編』の方に掲載されております。本書は大正9年、大正14年、昭和5年、昭和10年、昭和15年、昭和22年の人口(実は先日まで、この本に掲載されているこれらの過去の人口は昭和25年の市区町村に組み替えた値だとばっかり思っていたのですが、先日改めて読み返したところ、全部当時の市区町村別人口のままで、合併・町制施行等のために呼称が変更された市区町村に関しては、凡て脚注に数字をまとめてあり、予想よりもこれらの年の市区町村と人口の対応のチェック作業は早く終わりそうです)が載っており、大正9年~昭和25年の国勢調査人口のチェック作業と同時に、昭和25年の国勢調査報告書掲載の面積を打ち込んでいるところです。

なお、『平成22年国勢調査報告 第1巻 人口・世帯総数』の方の「平成22年国勢調査の概要」に載っている面積の解説によると、

 本報告書に掲載した平成17年以前の各年の面積の出所については以下のとおりである。


大正9年大正9年国勢調査報告第1巻 (内閣統計局)
大正14年大正14年国勢調査報告第1巻 (内閣統計局)
昭和5年昭和5年国勢調査報告第1巻 (内閣統計局)
昭和10年~22年昭和10年全国市町村別面積調(内閣統計局)
昭和25年全国市町村別面積調査 (建設省地理調査所)
昭和30年昭和30年国勢調査報告第1巻及び昭和30年国勢調査全国都道府県
郡市区町村別面積改定表 (総理府統計局)
昭和35年以降各年の全国都道府県市区町村別面積調
(建設省国土地理院(平成12年以降は国土交通省国土地理院))

 これらのうち,大正9年の面積は当時の陸軍参謀本部の陸地測量部の測定によるものであり,大正14年及び昭和5年の面積は,大正9年測定当時の基本地図に改測又は修正を加えたものの面積である。
 昭和10年の面積は,陸地測量部と内閣統計局が共同で陸地測量部の指導の下に,同部発行の5万分の1地形図に基づいて,昭和10年3月末日現在により測定したものである。以後の昭和15年,20年,22年及び25年の面積は,昭和10年の面積を基礎とし,その後の調査地域の移動及び市町村の廃置分合, 境界変更等に伴う修正を行ったものである。
 ただし,昭和25年の面積は,再検討を要すると認められた市町村については,境界の移動の有無にかかわらず,その面積を改測し,また,昭和10年以降において海岸線が著しく変化した区域の市町村も改測した。
 昭和30年の面積は,建設省地理調査所(現国土交通省国土地理院)と総理府統計局(現総務省統計局)が終戦後修正を施した5万分の1地形図(応急修正版)上において新たに測定した昭和30年10月1日現在の境域による平面面積である。これ以降の昭和35年~60年の面積は,昭和30年の面積を基礎とし,その後の調査地域の廃置分合,境界変更等に伴う修正を逐次行ったものである。
 平成2年以降の面積は,国土地理院が昭和63年10月1日時点で,2万5千分の1地形図(国土地理院発行)上で新たに測定した昭和63年10月1日現在の境界である面積値を基礎とし,その後の異動を考慮した各回調査年10月1日現在の境域による面積である。


昭和5年以前の国勢調査には、道府県別面積は掲載されておりますが、市区町村別面積は掲載されていなかったはずです。

昭和10年の国勢調査では、支庁・郡市別面積は載っておりますが、市区町村別人口は載っておりません。ただし埼玉県が独自に出版している国勢調査報告には市町村別人口が掲載されています。ただ詳しい数字は、昭和10年4月1日~10月1日の間に実施された以下の変更に考慮しつつも、昭和10年3月末調の『昭和十年 全国市町村別面積調』で代用できます。

4.1富山県編入富山市富山市, 上新川郡 奥田村
福井県編入遠敷郡小浜町遠敷郡 小浜町, 雲浜村, 西津村
山梨県町制/改称北都留郡猿橋町北都留郡 大原村
静岡県編入田方郡三島町田方郡 三島町, 北上村
京都府編入久世郡淀町久世郡 淀町, 綴喜郡 美豆村
福岡県編入築上郡八屋町築上郡 八屋町, 宇島町
長崎県町制/改称壱岐郡勝本町壱岐郡 香椎村
熊本県編入天草郡本渡町天草郡 本渡町, 本戸村
町制/改称阿蘇郡小国町阿蘇郡 北小国村
鹿児島県町制日置郡串木野町日置郡 串木野村
4.3福井県町制吉田郡森田町吉田郡 森田村
4.15大阪府編入泉南郡貝塚町泉南郡 貝塚町, 木島村
4.29奈良県町制宇陀郡宇太町宇陀郡 宇太村
5.5栃木県町制塩谷郡藤原町塩谷郡 藤原村
6.1岐阜県編入大垣市大垣市, 安八郡 多芸島村
和歌山県町制東牟婁郡西向町東牟婁郡 西向村
6.15石川県編入江沼郡大聖寺町江沼郡 大聖寺町, 福田村
岐阜県編入岐阜市岐阜市, 稲葉郡 三里村, 鷺山村
7.1神奈川県町制/改称三浦郡大楠町三浦郡 西浦村
大阪府新設/町制泉南郡山直町泉南郡 山直上村, 山直下村
7.1鹿児島県改称姶良郡霧島村姶良郡 東襲山村
8.1福島県町制石川郡浅川町石川郡 浅川村
静岡県改称駿東郡愛鷹村駿東郡 鷹根村
8.1千葉県町制山武郡白里町山武郡 白里村
大阪府新設豊能郡池田町豊能郡 池田町, 細河村, 秦野村, 北豊島村
9.1高知県編入高知市高知市, 土佐郡 秦村, 初月村
佐賀県町制東松浦郡相知町東松浦郡 相知村
町制東松浦郡佐志町東松浦郡 佐志村
9.4大分県編入別府市別府市, 速見郡 石垣村, 朝日村, 亀川町
9.25鳥取県編入米子市米子市, 西伯郡 住吉村
10.1兵庫県編入姫路市姫路市, 飾磨郡 城南村, 高岡村

昭和15年の国勢調査報告の方ですが、おそらく戦後出版された報告書の方には市区町村別面積の情報は掲載されていなかったと思いますが、火曜日にでも図書館で確認してみます。

昭和22年の臨時国勢調査では、結果報告書の冊数自体が少なく、市区町村別面積は掲載されていなかったと思います。

というわけで、国勢調査報告書に初めて市区町村別面積の情報が掲載されたのは、昭和25年の国勢調査の時だと思います。資料とされる『全国市町村別面積調査』に関しては、そのような冊子の存在をnacsis webcat等で確認できないので、昭和25年の国勢調査報告書に掲載されている分が唯一のものかもしれません。

ただ報告書にも問題があります。上の解説によると

 ただし,昭和25年の面積は,再検討を要すると認められた市町村については,境界の移動の有無にかかわらず,その面積を改測し,また,昭和10年以降において海岸線が著しく変化した区域の市町村も改測した。

とあるのですが、少なくとも北海道に関しては、以下のような地域については面積の再計算が行われておらず、上砂川町、朝日村、中札内村、更別村、忠類村、若佐村の面積は空欄のままとなっており、砂川町、歌志内町、上志別村、大正村、幕別町、大樹村、佐呂間村等は変更前の面積のままとなっております。

1) 空知支庁 上砂川町 昭和24年4月1日砂川町の一部及び歌志内町の一部を以て新設、調査未了。
2) 上川支庁 朝日村 昭和24年8月20日上志別村の一部を以て新設、調査未了。
3) 十勝支庁 中札内村 昭和22年9月1日大正村の一部を以て新設、調査未了。
4) 十勝支庁 更別村 昭和23年9月1日大正村の一部を以て新設、調査未了。
        昭和23年4月1日幕別町との間に境域変更、調査未了。
5) 十勝支庁 忠類村 昭和24年8月20日、大樹村の一部を以て新設、調査未了。
6) 網走支庁 若佐村 昭和23年4月1日、佐呂間村の一部を以て新設、調査未了。


まだ詳しくは全部に目を通しておりませんが、本州以南に関しては昭和25年までの市区町村間の境域変更に伴う面積の変更は概ね修正されているようです。
[84560] 2013年 12月 20日(金)17:48:52YT さん
面積データ、現在の境域による過去の人口等
[84552] hmt さん
一応人口データの枠ができましたので、人口データのチェックと一緒に、以前[73992]でも言及しました面積の入力を行っていきたいと思っています。

[84554] MI さん
[84557] むっくん さん
その後官報第六〇五四号(明治三十六年九月四日)にて
○村改称
玖珂郡渋前村藤谷村を合併し坂上村と改称明治三十七年一月一日より施行す
明治三十六年九月 山口県
との訂正がありましたので、現状のままでよいものと考えられます。
調べて頂きありがとうございます。
となると、明治36年の渋前村、藤谷村の項目をn.a.とでもする必要があるのかもしれません。

[84555] オーナー グリグリ さん
[84558] 白桃 さん
人口データの内、戦中戦後の人口調査・常住人口調査・臨時国勢調査をどう扱うかにも方針が必要かも知れません。昭和19年の人口調査は、昭和20年と比較しての落差など、非常に面白いデータなのですが、東京都に関してはなぜか当時の市区町村境域による人口ではない、さらに都道府県別人口と市区町村別人口の間に無視できる量ではない補正が加わっており、どうにも困ったものです。昭和20年の人口調査も、官報に載った市区町村別人口と、その後に公表された都道府県別人口の間に若干の補正が加わっています。昭和22年の臨時国勢調査も、水害による補正が加わっています。昭和21年の人口調査にはそういう問題はありませんが、外地人や外国人の人口が除外されていたりします。

まあ[82404][82405]で放置されたままになっている、平成22年10月1日の境域における各回国勢調査時の市区町村別人口を絡めるのであれば、国勢調査と昭和22年の臨時国勢調査のみでデータベースを作るべきかも知れません。

[84559] NTJ会長 さん
あたしなら、「全ての合計」を記載しますねぇ多分。
で、当時の自治体名に構わず、「その領域の人口の遍歴」として表にしますね。
こちらに関しては計算結果をオーナーグリグリさん、白桃さん以外の方には見せておりませんが、例えば[81975]に示すように、一応過去に平成22年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口を計算したことがあります。ただその際に問題となるのは、人口異動を伴う境域変更があった場合、小地域集計データの実数をどこまで反映させるかです。

過去に『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』という本が出版されており、この場合は人口異動を伴う境域変更は直前の国勢調査における組替人口のみを考慮し、それ以前については人口比を保持したままの推計人口として扱っています。それをルール化すると例えば[82020]に示すようになます。実際には全てを計算するのは大変なので、『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』を出発となる基礎資料とし、過去の国勢調査・臨時国勢調査に関して平成22年10月1日の境域による市町村別人口を計算してみました。

ただ、例えば2000年の上九一色村の小地域集計結果データを使って[84316]のような処理をしてしまうと、上記のルールは崩れてしまいます。国勢調査で小地域集計結果データが存在するのは1995年以降ですので([84321]参照)、「1995年以降の人口異動は小地域集計結果データを考慮し、1995年以降に人口異動を伴う境域変更があった地域のそれ以前の人口を推計する際は、1995年の人口比で計算する」といったルールを加えようかと思いましたが、残念ながら1995年の小地域集計データはオンライン、紙媒体で閲覧不可で、電子データを150万円程度で購入する必要があります。

何れにせよ、現在の境域による過去の人口に関してはまだコンセンサスができておらず、当時の境域による市区町村別人口の方がよほど扱い易いデータです。
[84551] 2013年 12月 19日(木)15:04:46YT さん
主要都市の各センサスにおける人口順位一覧(西日本編)
西暦19201925193019351940194419451946194719481950195519601965197019751980198519901995200020052010
津市5365765968759394949692949811212712713012912912713114377
四日市市88102897278434045434247454748636871737271707070
鈴鹿市10482889697104133130131130124121122118114114116112
神戸町37303316315434672842
伊勢市103117127144166178194206215229258194
宇治山田市70869483968886919898102
大津市10212313955708773767777859196106929791877877727166
京都市44544533333455555676777
舞鶴市190485958627475114115136160179198206218237242278304
舞鶴町526508505478
大阪市21122222222222223333333
鷺洲町64
豊崎町40
今宮町47
鶴橋町97
天王寺村90
堺市2221242524181619212121251514111212121414141515
岸和田市130137106114695261696666909490100103105105110110107110113
岸和田町109
豊中市116135135131848682714428272832343941424649
豊中町330185
豊中村1392558
吹田市749081809091891219557474948475253545658
吹田町570278195128
高槻市21417119620318118520714698623947484546525757
高槻町372327881792159181
守口市1301301271541099387101117125127131140158165
守口町525718221032547217227260238
枚方市182183183244145100695143414340414346
枚方町3018198016311235164188170178
茨木市235244233162114948484808183818082
茨木町16291162902730568597574578596
八尾市1081091089173656063677076777983
八尾町756656574404341332294290303
寝屋川市458314116736470748082869296
寝屋川町261248257263271284
寝屋川村81577794759068136201
東大阪市151618182121222628
布施市34373235363637423831
布施町48719692
布施村2522
神戸市35456666666666667767666
姫路市5558683842495317202022241918212325252726252725
尼崎市7489975425131920131312121212121517202224283337
小田村17613712280
明石市9611412710211067126121117118110798481747472727369687476
西宮市1211264043384647454542332722252730323443353231
西宮町114
加古川市15614013112912510894918880808285
加古川町963781394333258270285280291298
宝塚市20218414412411410210110010398102102
小浜村18091212952715605643573616579581603
奈良市6775867889947277758790838278726256514950475256
和歌山市2325251919222326252529312625283135384242434955
鳥取市1101191339910313110911411812112095106120135141143140142144144109116
松江市7999108849310610510410811296101105117132138139137141142139114120
岡山市1818182130314438343433282929261715151516161921
倉敷市162122168158143136145148143778689313031333738373032
倉敷町375339
広島市8777782721151411111011141111111010101111
呉市1015119121120222222303639435971839294981058795
福山市10812212973901011161131141141061357774504145454444454036
下関市2628342918211824232427293034495664717681847679
宇部市76694945395452464341495782110116113115115116117126136
宇部村76
山口市1471211541655050547191129133135151163162161160154153118117
山口町132143
防府市859688929799100105126141156164169171180186193211228
防府町164175194145
岩国市99109113112116120121117113123141154165182194206214244170
岩国町482462495449
周南市153161
徳山市13514171747983117142152157154162168178191202216
徳山町189200215130
徳島市2935373537425854515150435162677275757578798187
高松市5440494339467068525045563538415051525555575942
松山市4454454638413131323332323430343433302928262526
今治市1061121138592105165142131128123107114125137144153156170182192130144
宇和島市1081098697117154140129133129163176206238247262281311338372287319
宇和島町156
新居浜市1211161391281331321289385103126136142150161167174194215
新居浜町961799637321
高知市5045363441353332333234414650565554575760596260
北九州市7789101111111313
門司市27272931333641434446465568
小倉市91694032262628282728252725
若松市4973735351587572828576102104
八幡市16191412101521252823241617
戸畑市11191585661999595958010499
戸畑町92
大牟田市324235333627293030262835416090110120124134146155179213
福岡市1712888977777771010108888888
久留米市5739433750556660666762636683818688939292926972
飯塚市105113133169155148149140175210161207238237247259266281319189
飯塚町111126124
穂波町452632679704722750765771781845
穂波村81107134136141180222216215204211314
田川市81858185847899124182239293338350378404428495532
伊田町148182204144129
佐賀市9496102881011201081019910410874839611211911911811912012610798
長崎市7891111122518191916141416192124262833393738
佐世保市2126212016162223242726232836536574798588898888
大分市5862756861637773727370868842464540404037363433
別府市113118657782746257627397102107128132137146156166171187208
別府町112
熊本市2811151620201313121213131315171816161615152018
宮崎市92816272657871615658616364767666656765656848
宮崎町167
都城市13913511386959286919394128127121134146145151157160164175140
都城町131
延岡市76607697878688798292104123130136142155169178202191
延岡町35173065157
鹿児島市1417191822254334262918192326222019171719192223
鹿屋市114110100106113115136160193231255257266272281278312256
鹿屋町207219213179204
那覇市6070607585179873633405257596364666669
那覇区42

銚子市の前身は本銚子町だろだとか、田川市の前身は後藤寺町だろだとか、色々突っ込みはありそうですが、その辺は独断で取捨選択しました。

自分がまとめたファイルの方は、異なる各市区町村に別の人口を入れてしまったケースが大量にあるかも知れませんが、人口の総数の方はチェックしておりますので、人口の数値と順位の方には大幅な間違いはないと思います。
[84550] 2013年 12月 19日(木)14:59:49【1】YT さん
主要都市の各センサスにおける人口順位一覧(東日本編)
で、折角なので一度でもいいからやってみたかったことを実行します。
以下、1920年以降の各センサスで人口上位100位以内、特例市、北海道の旧支庁所在地の何れかに該当する都市の、前身となる町村を含めた各センサスにおける人口順位一覧です。ただし1945年~1948年は沖縄は対象外で、1950年~1970年は沖縄を含みます。また1944年の東京都の都市人口は1955年頃の境域によるもので、暫定的な人口順位です。そして東京都特別区部は1つに数えます。

西暦19201925193019351940194419451946194719481950195519601965197019751980198519901995200020052010
札幌市1313151517910101010999876555555
札幌区15
函館市9101317231214161719263137554750555966737381
函館区9
小樽市161724293324273131313945588599103116125133142168188
小樽区13
旭川市37443953544848474748474939374444444648515359
旭川区37
室蘭市7178614040455156555378737799117127145179199219256279
室蘭区41
釧路市9592777998112110110103728069688485929498107112124130
釧路区68
帯広市116142163156159151154151145111111121125124123121119118137142
帯広町260211173
夕張市746879766865921011552233824856499381121123312421211
夕張町45778710376
岩見沢市177151172168169163199208210227242243249263256260301296
岩見沢町141162166132159
網走市222226215300329356386437450474486498510587624
網走町121165179135163229193202
留萌市250259257429469407451521548582650708743821872
留萌町318374337268273266261227
稚内市245283266293299336379407454481505592644
稚内町368255265229247258253246255256
美唄市81120135220355490522553599647693784844
美唄町132111948983938981
沼貝町127
沼貝村100
根室市347343372418469515576623657754802
根室町287285274228254272366354440418403648
江差町8568639759261218116111091145119111991180119012491161115012071285136714471553157814191284
倶知安町265350398445528598536548547558552964987874896945986101710651124115311171069
浦河町11379858164947097548548147417306731110782789817891963102210741117113511311110
青森市5152523646509882675955404344575959626668676773
弘前市9911711598981199497103109111626787103113109111116115116131128
八戸市846663686367646357605363717980848789889197
八戸町209194
盛岡市6072675759563944484851596466808185869070717774
仙台市12141210131488888101113131414141212121212
秋田市8690957081533540414443384251586161616563636368
山形市5257665667664949535356484861758081828385828591
米沢市598710687105127106115121127135109123140168190207215226234237273299
福島市8710010493108123123125717271727970666967707172697575
会津若松市100116128143161163170177184191199205
若松市789711497109129101107115119124
郡山市91937988991049610010110111610746545860605856565865
郡山町128
いわき市324046464747495562
平市187231242234237241188143167191
平町179181191173
水戸市698096647386115111111110105887884919190909187878384
日立市58601701471391351326559658288969799108110112121
日立町171174124
日立村133
つくば市140135129111107
谷田部町26962583256423972180200721222020197920232260737847853844812670555
宇都宮市3334464252575755555454303332363738363534343527
足利市10511291107122118123136134146989788107115116119120124132145157
足利町93
日光市471511540619698807898972103510881106298
日光町232253263212219197232258265272286
足尾町981792031752392813183633914044369161117126015402302248525592636268927582036
前橋市3536424154596066686567445256616665666873756464
高崎市8282716365776163706974767669838387888991909054
桐生市94855055735157636469819099120131141153165180197184216
桐生町77
伊勢崎市128147144144157156161123138152170178176179182181172108108
伊勢崎町324241227190
太田市146157242195151155157155148148150148104106
太田町16201249123163912297122127140
さいたま市1010
浦和市1008364424649495258564742384142363024
浦和町436244188
大宮市79626465606457555244424243413532
大宮町191156164125131
川越市13214112013615912112613814014596103101937869636258586161
川越町135
熊谷市10813011210099105105112111120118131137135133132134135119110
熊谷町150148144
川口市8147523741424144685435353537373131302829
川口町320251222
所沢市1961861491189282686461606063
所沢町735585597535560192179177187189193
春日部市4894993841791421221171091051049399
春日部町500527559579618
粕壁町161413061218106810591049
上尾市42027013812111510910610099101104
上尾町35333749335825501587126210681031989929875434
草加市4271641291091011029794959693
草加町2020166314211174861760661649644627636503
越谷市2761721149386786967646567
越谷町280
越ヶ谷町53063292374930512905279021041949193619671984
千葉市98997449453839404040373224161313131313131414
千葉町95
銚子市9482919189929497122128143171196216230251269288338384
銚子町563465475
市川市9687806959606159696553454639393232333134
市川町677282236
船橋市100927675808087848145332521211920202322
船橋町303228218169
松戸市16614013412614114715313779513634282627292930
松戸町928641629256226
柏市2791911191118779696162614747
柏町1163899788647458448405389374
千代田村18821485
市原市1531069589857975767880
市原町19201382
八幡町35553411351431192969258624392320227124372463
特別区部111111111111111111
東京市12211
品川町636480
大井町835360
大崎町897883
目黒町8462
目黒村214
荏原町22
平塚村74038
世田谷町10956
世田谷村369
渋谷町242231
千駄谷町85104121
代々幡町1836859
淀橋町666674
中野町1584741
杉並町11551
杉並村1718
高田町12585100
西巣鴨町432326
滝野川町653232
南千住町465977
日暮里町625658
三河島町1595148
尾久町7955
尾久村950
王子町754839
千住町1036761
吾嬬町1055047
寺島町10698
寺島村188
亀戸町725564
八王子市7183887180728484889088646254524336312522212424
武蔵野市107100981109397117128134138149156156171180
武蔵野町306176125124108104
武蔵野村2257575
三鷹市16714712194108112118120123125122128126
三鷹町228196156137136137
三鷹村16731382970534
府中市2211831421029610099999695948990
府中町1592957836422355300289272276282
町田市166113776358545049464239
町田町2290184013431107667306396387386392386470
横浜市66665445555544332222222
鶴見町70
生見尾村283
川崎市61302397141111998889910999999
川崎町162
相模原市12611076393326222017172119
相模原町11180838789103
大野村2195207220481933714
横須賀市20242717211010991115172427303227293336383843
平塚市10711912416616115915714816110095959493898486838489
平塚町372186146
鎌倉市1261361201191237684115118108115111111114117121128135135
鎌倉町210195182155
藤沢市1401108990818286898967645755504845444545
藤沢町229188187148
小田原市1007985939293858791105104108104108106106113115
小田原町143155183163205
茅ヶ崎市166167168191177132122120112106101969697100
茅ヶ崎町208198217177191190158162
厚木市360307228180159129113105999799103
厚木町263722481604126011221037999963937918974
大和市380211146122114110107102100100101
大和町908387823687617488635
大和村27382841250120061790
新潟市1920232731281515181820212021242423232323231716
長岡市616372677183174145125115107677285981061061071121111099578
上越市140146154158162158105109
高田市115135156140186228186201201213232141159186211
富山市3643534435323637353535464040435352565657623940
高岡市8493907584443033373739658092102107110112114117120141134
金沢市1110162223241112141514182223292928273029313635
小松市1139098109111116138132145161174180192199203207231247
小松町300307324288294
福井市384965514851127118837963757075787778818284858686
甲府市394150454447555650524952607288969898103104108115114
長野市8044544762704753585761536171384849495151504850
松本市484657526478646974758354718697981001001021011019894
岡谷市127186203192212210236271255258262289319332360387411465509
平野村567482104
岐阜市3433383027292629293023222120232629353839404444
大垣市116124128909110311111610210295112108115119126131131136139145155149
静岡市2530201414191716171617151819202222242425271820
清水市8179696971877878787773744960707783869091
清水町551
浜松市3129282828305642393936201617181920191818181617
沼津市11011189951026565595860707580868997969597102106111
沼津町168
富士市331292244899095959393939492
富士町664466371390364341343348360
加島村860738
名古屋市53333354444333444444444
豊橋市3031332632343436383838343741485453535352485052
岡崎市7388634857626770737068515859707568646059555453
一宮市1201198266849510210710699505055687373767779785151
一宮町122
瀬戸市13195115152141165170173174167141154169153156158166164165176186
瀬戸町151134
半田市1049396105113117118158165174187203218217212210204213222
半田町220257319270
春日井市1601251371501551622111531101018276777474747271
勝川町844833805689644
豊田市302122796762585454534141
挙母市464
挙母町421412406395268251239240246249262
[84549] 2013年 12月 19日(木)14:32:26YT さん
明治31年以降の市区町村別人口変遷の変遷
[84256] オーナー グリグリさん

一応11月中に明治31年以降の市区町村別人口変遷の変遷が完成しました。その後、まず本サイトの市区町村変遷情報と見比べながら、市区町村の変遷情報をチェックしたところ、前にアップロードしたファイルの中に100以上の間違いを見つけました。

また当サイトの市区町村変遷情報に要修正箇所を改めて見つけましたので以下報告します。

(1) 鳥取県八頭郡山形村 (鳥取県#25)

#変更年月日変更種別郡名等自治体名変更対象自治体名/変更内容詳細
251912(M45).4.1新設八頭郡山形村八頭郡大内村, 虫井村詳細

『自明治42年1月1日至大正2年12月31日 郡市町村廃置分合表』によると、明治45年4月は、八頭郡大内村と虫井村の間に組合が設置さえた日であり、両村が統合されておりません。『大正14年 国勢調査報告 第一巻 記述編』によると、
大正八年一月一日 八頭郡大内村、虫井村ヲ廃シ其ノ区域ヲ持テ山形村ヲ置ク
とあり、以下のように修正するべきでしょう。

#変更年月日変更種別郡名等自治体名変更対象自治体名/変更内容詳細
XX1919(T8).1.1新設八頭郡山形村八頭郡大内村, 虫井村詳細

(2) 山口県玖珂郡坂上村 (山口県#22)

#変更年月日変更種別郡名等自治体名変更対象自治体名/変更内容詳細
221904(T37).1.1新設玖珂郡坂上村玖珂郡 渋前村, 藤谷村詳細

『自明治三十六年十二月三十一日至明治四十一年十二月三十一日 郡市町村廃置分合一覧表』に該当する情報がなく、『明治三十六年十二月三十一日 日本帝国人口静態統計』ではすでに統合済みとなっています。
『自明治三十一年十二月三十一日至明治三十六年十二月三十一日 郡市町村廃置分合一覧表』によると、明治36年5月9日に統合が許可とあり、実施日は書いてありませんが、明治36年中に統合が実施されたのではないでしょうか?

#変更年月日変更種別郡名等自治体名変更対象自治体名/変更内容詳細
XX1903(T36)..新設玖珂郡坂上村玖珂郡 渋前村, 藤谷村詳細

というわけで、「市区町村別人口 Ver. 0.10」として
以下に47todofuken01.lzhをアップしました(LHA圧縮、約7.3 Mb)。
解凍すると25Mbにもなります。
http://u6.getuploader.com/SR1gou/download/837/47todofuken01.lzh

Introductionシートには、簡単な解説
For Checkシートには、入力したデータとSUM関数による合計のチェック
Mainシートには、For Checkシートから関数を除去したもの
Rankシートには、国勢調査開始以降の各センサスの市町村別人口順位

が含まれます。

今後の修正スケジュールですが、
(1) 1920,1925,1930,1935,1940,1947,1950年の国勢調査人口を、1950年の国勢調査報告書を使って順次チェック(2~3ヶ月前後か?)
(2) 1955年以降の国勢調査人口をチェック(1ヶ月前後か?)
(3) 1948,1946,1945,1944年の常住人口、人口調査人口をチェック(2ヶ月前後か?)
(4) 1920年よりも前の現住人口チェック(各1ヶ月、合計5ヶ月か?)
といった感じで、多分全部のチェックには1年掛かるかも知れませんが、とりあえず現時点で一応形にはなりました。
[84442] 2013年 11月 16日(土)18:12:59【2】YT さん
東北を除く日本の明治31年以降の市区町村別人口の変遷
[84256] オーナー グリグリさん

関東地方の人口変遷をまとめる過程で、当サイトの市区町村変遷情報に要修正箇所を見つけましたので以下報告します。なおどれも本質的には間違いと言うほどのものではありません。

(1) 千葉県平川町 (千葉県#220、#222)
君津郡平川町への根形村の一部、富岡村の一部の編入は同日です。法令上では別になっているのかも知れませんが、他のケースでも同様に別扱いとしているのでしょうか?本件に関しては、千葉県#220、#222を合わせ、#222を消して以下のように変更するべきではないでしょうか?

#変更年月日変更種別郡名等自治体名変更対象自治体名/変更内容詳細
2201955(S30).3.31編入君津郡平川町君津郡 平川町, 根形村の一部, 富岡村の一部詳細


(2) 埼玉県入間郡毛呂村の編入先 (埼玉県#55, (埼玉県#56))
『昭和25年 国勢調査報告 第7巻その11埼玉県』によると
昭和13. 4. 1. 入間郡毛呂村及び山根村の各一部(人口異動なし)を同郡高麗川村に編入。
昭和13. 4. 1. 入間郡毛呂村(3 329)及び山円村(2 668)を廃し、その区域をもって毛呂山町(計5 997)を設置。
とあり、人口異動なしとはいえ入間郡毛呂村の一部は、同様に人口異動なしの山根村の一部と同じ日付で高麗川村に編入されています。よって埼玉県#55を以下のように変更する必要があると思います。

#変更年月日変更種別郡名等自治体名変更対象自治体名/変更内容詳細
551939(S14).4.1編入入間郡高麗川村入間郡 高麗川村, 毛呂村の一部, 山根村の一部詳細

(3) 世良田村の編入について (群馬県#102, (群馬県#103)
変遷情報では1957年(昭和32年)11月1日付で尾島郡世良田村と新田郡尾島町の間で境界変更、同日に尾島郡世良田村が佐波郡境町に編入とありますが、昭和35年国勢調査報告の「付表2 市区町村の廃置分合, 境界変更, 名称変更一覧表」(pdfファイル)によると、
32.11. 1 新田郡世良田村の一部(4,905)が尾島町に編入
とあり、異動人口は佐波郡 境町に編入された旧新田郡世良田村の人口(4368人)よりも多いくらいです。よって群馬県#102, #103の双方を編入とし、以下のように変更するべきではないでしょか?

#変更年月日変更種別郡名等自治体名変更対象自治体名/変更内容詳細
1021957(S32).11.1編入新田郡尾島町新田郡 尾島町, 世良田村の一部詳細
103編入佐波郡境町佐波郡 境町, 新田郡 世良田村の一部詳細


(4) 久慈郡染和田村について (茨城県#127, #129)
変遷情報では1955年(昭和30年)3月1日付で久慈郡河内村の一部が久慈郡染和田村に編入後、同日に久慈郡山田村と久慈郡染和田村が合併して久慈郡水府村となっています。法令上は別でしょうが、このようなケースについて他の変遷情報ではまとめて記載しているように見受けられますがどうでしょうか?よってこれも両者を合わせて、茨城県#129を削り、以下のようにまとめるべきではないでしょうか?

#変更年月日変更種別郡名等自治体名変更対象自治体名/変更内容詳細
1271955(S30).3.1新設久慈郡水府村久慈郡 山田村, 染和田村, 内村の一部詳細


というわけで、[84253] でアップしたエクセルファイルに、神奈川県、東京都/府、千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県の情報を加えたものを以下にアップしました(LHA圧縮、約2.9Mb)。

http://u6.getuploader.com/SR1gou/download/796/41todofuken.lzh


●新潟県岩船郡粟島浦村については公的な出版物である『新潟県市町村合併誌 下』の記載に従いました。

●東京府/東京都に関しては、北海道/北海道庁や米軍下の沖縄県と同様に、エントリーの区別はつけませんでした。

●明治31年の東京府小笠原島の人口は、『明治三十一年 日本帝国人口統計』では合計4519人の情報しかありませんが、『明治三十一年 東京府統計書』により、島別人口の情報を補いました。ただし村別人口は不明です。

●明治31年の東京府管下伊豆七島中八丈島附属青ヶ島の現住人口682人は明治35年年7月8日の『官報 第5702号』により追加しました。

●明治41年の東京府管下伊豆七島中八丈島附属青ヶ島の現住人口(544人)の追加と三重県員弁郡大泉村の現住人口の改訂(1495人→1584人)は、『明治44年9月6日の『官報 第8464号』』によります。なお官報には他の訂正も載っていますが、『明治四十一年十二月三十一日 日本帝国人口静態統計』では東京府青ヶ島と三重県員弁郡大泉村の現住人口以外については修正・対応済みです。

●昭和22年臨時国勢調査における「町村に配分せられない水害地の調査洩れ数」については、「追加補正」という分類により、以下のエントリーで対応しました。
地域名人口
宮城県玉造郡全域の内町村に配分せられない水害地の調査もれ数21
宮城県栗原郡全域の内町村に配分せられない水害地の調査もれ数71
宮城県登米郡全域の内町村に配分せられない水害地の調査もれ数60
宮城県本吉郡全域の内町村に配分せられない水害地の調査もれ数55
下都賀郡の内生井村、部屋村の2カ村に配分せられない水害地の調査もれ数60
足利郡の内毛野村、山前村、小俣村、山辺町の4カ村に配分せられない水害地の調査もれ数207
北埼玉郡の内利島村、川辺村、東村、原道村、元和村、豊野村の6カ村に配分せられない水害地の調査もれ数53
南埼玉郡の内桜井村、新方村、増林村、八条村、八幡村、潮止村、須賀村、鷲宮村の8カ村に配分せられない水害地の調査もれ数84
北葛飾郡全域の内町村に配分せられない水害地の調査もれ数321

●昭和20年人口調査における「報告もれ等の人口」については、昭和22年の臨時国勢調査での水害地の調査もれとは違い、実際には集計の訂正よる人口減も含まれてしまっています。これらの修正は、昭和20年末に官報に公表された数字と、『昭和15年国勢調査 昭和19年人口調査 昭和20年人口調査 昭和21年人口調査 結果報告摘要』(1949年)の出版の間で行われており、市部・郡部での総計の修正しか詳細は判りません([82196]参照)。これらについては、「追加修正」という分類により、以下のエントリーで対応しました。
地域名人口
宮城県市部の地域別不詳の報告もれ等778
宮城県郡部の地域別不詳の報告もれ等160
秋田県郡部の地域別不詳の報告もれ等-91
茨城県郡部の地域別不詳の報告もれ等-229
埼玉県郡部の地域別不詳の報告もれ等171
千葉県郡部の地域別不詳の報告もれ等-11
長野県市部の地域別不詳の報告もれ等100
愛知県市部の地域別不詳の報告もれ等288
愛知県郡部の地域別不詳の報告もれ等225
京都府郡部の地域別不詳の報告もれ等-1
山口県市部の地域別不詳の報告もれ等-49
香川県郡部の地域別不詳の報告もれ等147
熊本県郡部の地域別不詳の報告もれ等139

●東京都の昭和19年人口調査に関しては、『昭和19年人口調査 集計結果摘要』に従い、1954年末頃の区町村別境域に従った人口をイタリックで掲載しました([82202]参照)。なお昭和20年の人口調査と昭和22年の臨時国勢調査に関しては、人口の不一致の解消を図りましたが、昭和19年の人口調査は全ての都道府県で市区町村別人口の合計と都道府県別人口が一致しません。官報等で人口が報告されている気配もなく、これらの人口修正が行われた時期も不明であり、現状では昭和19年の人口調査のみ、人口不一致が残ったままとなっています。

入力が済んでいない残りは東北のみで、ほぼ全体の90%が完成といったところです。既にエントリー数は2万を超え、最終的には2万3千くらいになるでしょうか。なお相当数の入力間違いが含まれており、再チェックはとりあえず全貌が完成してからです。

入力作業で問題となるのは、国勢調査報告書に間違いがある点です。特に昭和15年の国勢調査報告書は、町⇔村の間違いが多く、昭和25年の国勢調査報告書は数字の間違いが多いようです。
[84321] 2013年 10月 27日(日)22:44:29【4】YT さん
国勢調査小地域集計データ
[84316] オーナー グリグリさん

ところで、小地域集計データはいつ頃からネットで公開されるようになったんですかね。


国勢調査で町丁・字別の集計を行うようになったのは平成7年(1995年)以降です。

また平成7年(1995年)のデータは「国勢調査 平成7年以前の小地域集計結果データについて」(pdfファイル【リンク修正】)によると:

平成7年以前の小地域(町丁・字等別)集計結果については,以下のとおりです。
●平成7年
町丁・字等別の結果データは,専用のデータ表示ツールを用いて利用する形態となっています。
このため,e-Stat には掲載しておらず,表示ツールと結果データを収録したCD-R を,統計図書館
(URL:http://www.stat.go.jp/training/toshokan/4.htm)や,都道府県庁に配布しております。
ご利用に当たっては,お近くの各機関にお問い合わせください。
●平成2年以前
町丁・字等別の集計を行っておりません。


とあり、e-statで閲覧できるのは平成12年(2000年)以降となります。

一年ぐらい前にまとめた「2010年の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口」のデータでは直前の国勢調査の組み替えのみしか考慮しておりませんでしたので、2005年~2010年の間の境域変更に関しては、e-statの2000年のデータを使ってそれ以前の人口推計をすぐにでも修正することが可能ですが、1995年のデータは自分は未だ実物をみたことがありません。

いずれにせよ、1990年以前の小地域集計結果は国の国勢調査レベルでは存在しないので、「2010年の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口」を実データで修正するとしても、(1995年の国勢調査の小地域集計結果が入手できたとして)可能なのは[81967]の1995年以降の15件+2005年以降の境域変更の合計20件前後ということになります。

【追記】と思いましが、1995年~2000年の境域変更分については1995年の組み換え人口データで反映されているので、実データによる修正を改めて為し得る対象の境域変更は、2000年以降の10件程度だけですね。なお都道府県によっては公的な統計サイトで国勢調査時の町丁・字等別人口を公表しているはずです。

【追記の追記】肝心の以下の疑問に答えるのを忘れました。
ところで、小地域集計データはいつ頃からネットで公開されるようになったんですかね。
平成12年、平成17年の小地域集計データの閲覧方法の解説で2012年1月10日の日付が見えることから、多分平成22年の国勢調査の最終結果も揃い始めた2012年初頭のことだと思います。

【追記の追記の追記】なお[81927]でも言及した統計情報研究開発センターから「平成7年国勢調査<集計結果データ>」の小地域集計を購入しようとしますと…

例えば「総数・男,年齢(3区分)別人口及び世帯の種類(2区分)別世帯数の結果(一般提供に限る)」が入っている「平成7年国勢調査基本単位区別集計A(年齢3区分有り)」が都道府県編合計で1,554,000円(税込)、「町丁・字等別集計結果に対応する地域の境界線(レイヤ),町丁・字等の名称等」が入っている「平成7年国勢調査町丁・字等別地図(境域)データ 」が都道府県編合計で1,533,000円(税込)もするもので、ちょっと個人で買えるものではありません。
[84314] 2013年 10月 27日(日)16:02:23YT さん
境界変更に関して
[84310] むっくんさん

私にはYTさんが何を問題とされておられるのかよく分かりません。


説明不足で済みません。[84269]の文章はむっくさんに問いただした内容ではなく、境界変更に関する記載のルールをもっと明確にした方がよいという一般論として書いたものです。

人口の変遷を色々調べた過程で、現状の変遷情報でも人口異動がゼロでも掲載されていたり、逆に数百人単位での人口異動がある例でも抜けている例が多数あります。また(微)・(主)の使い分けにしても、実際には(微)と書かれておりながら(主)の倍近くの人口が異動していた例がありました(境界変更に関してはメモを取ってなかったので、どれがおかしいかは今は指摘できませんが)。人口異動がゼロのケースは大字単位での境界変更があった事例とは思えないので、多分、元にした府県毎の二次資料か何かに引きずられてそのまま情報が残ってしまったものだと思います。現状では「境界変更のみ」の情報が一定のルールに従って掲載されているとは思えないのです。

そこで「大字単位での境界変更があるもの」「人口異動があるもの」「人口異動がないもの」の区別をつけるかはどうかとして、境界変更のみに関しては「市区町村変遷履歴情報」から外し、改めて「市制町村制施行時の情報」・「市区町村変遷履歴情報」とは別の情報としてまとめたらどうかと思った次第です。あるいは現状のまま「「大字異動」・「人口異動」の何れかでも確認された場合」に限り、境界変更情報を掲載することにするのでしょうか?現在の人口入力作業が完成した後でしたら、国勢調査報告書に掲載されている国勢調査開始以降の境界変更の情報をまとめたりして協力することはできますが、この辺のルールが未だ中途半端のまま放置されているようにみえるので、もう少しルールを明確にした方が良いと思ったのです。[84269]に示したように、人口異動の無いすべての境界変更を載せるのなら、別にまとめる必要がありますし、人口異動のあるケースも現状の情報からかなり抜けています。
[84269] 2013年 10月 25日(金)20:44:04【1】YT さん
境界変更情報の扱いについて
[84265][84266] むっくんさん

色々調べて頂きありがとうございます。自分は官報の検索には未だ不慣れな状況です。

ところで

[84187]にてYTさんが問われておられる市区町村変遷情報の収録範囲(境界変更を含む)についてです。

についてですが、例えば『昭和25年 国勢調査報告 第7巻その23愛知県』収録の市町村の廃置分合、境界変更及び名称変更(大正9年10月~昭和25年9月)から、境界変更だけの情報を抜き出すと以下の通りです。【追記:漢字・日付等を色々修正】

9)大正12.9.1.名古屋市東区の一部(91)及び西区の一部(人口異動なし)を中区に編入。
17)大正14.4.1.海部郡佐織村の一部(561)を津島町に編入。
19)大正14.10.1.額田郡幸田村と幡豆郡豊坂村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
20)大正14.11.10.一宮市、中島郡大和村、同郡萩原町及び今伊勢村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
21)大正15.3.1.南設楽郡新城町と同郡千郷村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
24)昭和2.6.20.名古屋市中区の一部(人口異動なし)を南区に、南区の一部(50)を中区に編入。
25)昭和2.12.1.愛知郡天白村と名古屋市南区及び中区との間に境界変更(人口異動なし)あり。
26)昭和3.4.1.渥美郡老津村と同郡高師村及び高豊村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
27)昭和3.4.1.名古屋市南区の一部(97)を同市中区に編入。
28)昭和3.4.1.一宮市と中島郡大和村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
33)昭和3.11.1.一宮市と葉栗郡葉栗村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
34)昭和3.12.20.海部郡弥富町と市江村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
36)昭和4.6.1.名古屋市東区の一部(78)を同市西区に編入。
40)昭和5.3.15.名古屋市南区の一部(64)を中区に、中区の一部(人口異動なし)を南区に編入。
41)昭和5.5.15.名古屋市西区と西春日井郡庄内町との間に境界変更(人口異動なし)あり。
42)昭和5.9.10.幡豆郡一色町と同郡福地町との間に境界変更(人口異動なし)あり。
43)昭和5.9.10.名古屋市中区の一部(37)を南区に、南区の一部(21)を中区に編入。
44)昭和5.12.1.名古屋市南区の一部(人口異動なし)を同市中区に編入。
45)昭和6.1.1.名古屋市南区の一部(7)を同市中区に編入。
46)昭和6.5.1.名古屋市南区と愛知郡下之一色町との間に境界変更(人口異動なし)あり。
47)昭和6.7.15.愛知郡下之一色町の一部(人口異動なし)を名古屋市南区に編入。
48)昭和6.10.1.名古屋市西区と同市中区との間に境界変更(人口異動なし)あり。
52)昭和7.12.1.名古屋市東区と西春日郡萩野村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
53)昭和7.12.10.名古屋市東区の一部(1,342)を同市中区に編入。
54)昭和8.3.1.碧海郡旭村と同郡明治村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
56)昭和8.4.1.名古屋市南区の一部(人口異動なし)を同市中区に編入。
57)昭和8.6.10.豊橋市の一部(38)を宝飯郡豊川町に編入。
58)昭和9.3.1.海部郡弥富町と市江村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
59)昭和9.6.1.名古屋市西区と中区との間に境界変更(人口異動なし)あり。
60)昭和9.7.1.額田郡幸田村と幡豆郡豊坂村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
61)昭和9.7.1.碧海郡六ツ美村と幡豆郡三和村及び室場村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
62)昭和9.8.23.愛知郡天白村と名古屋市中区及び東区との間に境界変更(人口異動なし)あり。
63)昭和9.9.10.渥美郡田原町と赤羽根村及び神戸村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
64)昭和9.10.1.名古屋市東区と中区との間に境界変更(人口異動なし)あり。
65)昭和9.11.20.海部郡津島町と佐織村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
66)昭和10.10.2.名古屋市東区の一部(18)を同市中区に編入。
67)昭和10.12.1.名古屋市西区と中区との間に境界変更(人口異動なし)あり。
68)昭和11.1.1.名古屋市西区の一部(195)を同市西区に編入。
69)昭和11.5.1.一宮市と中島郡大和村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
70)昭和11.7.15.名古屋市中区の一部(人口異動なし)を東区へ、東区の一部(10)を中区に編入。
71)昭和11.12.10.海部郡八開村、津島村、佐屋村、市江村、立田村及び弥富町との間に境界変更(人口異動なし)あり。
72)昭和11.12.10.海部郡弥富村と市江村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
77)昭和13.1.25.名古屋市港区の一部(人口異動なし)を中川区に編入。
78)昭和13.8.1.東春日井郡篠木村と同郡鳥居松村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
79)昭和13.8.20.渥美郡田原町と同郡神戸村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
80)昭和13.9.1.名古屋市中村区と同市中川区との間に境界変更(人口異動なし)あり。
82)昭和14.12.15.名古屋市中村区と中川区との間に境界変更(人口異動なし)あり。
84)昭和15.3.10.渥美郡田原町と同郡杉山村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
86)昭和15.6.11.瀬戸市と愛知郡幡山村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
88)昭和15.8.15.名古屋市中村区の一部(人口異動なし)を中川区に編入。
90)昭和15.9.25.名古屋市西区と東春日井郡守山町との間に境界変更(人口異動なし)あり。
91)昭和15.10.5.名古屋市港区と熱田区との間に境界変更(人口異動なし)あり。
94)昭和18.1.1.海部郡甚目寺町の一部(817)を西春日井郡清洲町に編入。
95)昭和18.3.3.碧海郡上郷村と同郡高岡村との間に境界変更(人口異動なし)あり。
102)昭和22.8.1.名古屋市中区の一部(人口異動なし)を東区に編入。
107)昭和24.11.1.東加茂郡下山村の一部(168)を南設楽郡作手村に編入。
108)昭和24.11.15.幡豆郡福地村と同郡平坂町との間に境界変更(人口異動なし)あり。

境界変更及び名称変更に関する脚注は年代順に全部で109まであり、上に示すようにその半分を超える57個が境界変更のみの情報です。つまり新設や名称変更の情報を合わせた数を超える数の境界変更情報があるわけです。愛知県のみのたった30年間だけでもこれだけの数の境界変更があり、これを変遷情報に載せるとなると、肝心の新設・名称変更等の情報の方が圧迫されてしまいます。また人口異動の有無などは官報等では確認できないでしょうし、国勢調査開始以前では大字の名前ぐらいしか確認することはできないはずで、人口異動の有無は調べようがないと思います。

そうなってくると、わりかし大きい境界変更のみの情報を含めて削除するか、境界変更のみの情報だけで別項目を作る必要があるかと思いますがどうでしょうか?
[84260] 2013年 10月 24日(木)00:37:56YT さん
Re:愛知県碧海郡上青野村など
[84259] MI さん

とあることより「上青野村」は誤りで「青野村」が正当と思われます。


フォローありがとうございます。

[84253]の人口データ入力時には「上青野村」を「青野村」に修正しておりましたが、その際に修正内容を「上青野村」としか脇にメモっておかなかったため、[84253]の文章を書いた時には修正の内容をすっかり忘れていました。
[84254] 2013年 10月 23日(水)19:11:45YT さん
粟島浦/粟島浦村改称問題
このほか新潟県岩船郡粟島浦村 (新潟県#242)の改称時期に関しても色々調べました。今頃になって過去に[68959][69163][78806]などでMIさんが調査されていて、結局これに関しては結論が出てないことに気付きましたが、一応参考になる情報も提供できるかと思い、自分が調べた内容を以下まとめます。

変遷情報では明治42年(1909年)中に粟島浦から粟島浦村へ改称したことになっており、同様の記述を平凡社の『日本歴史地名大系』と新潟県総務部地方課編『新潟県市町村合併誌 下』(1962年)の1576頁で確認しましたが、『自明治42年1月1日至大正2年12月31日 郡市町村廃置分合表』には記載がありません。

1898年9月13日の官報の「明治30年12月31日市町村現住人口調」では「粟島浦」となっているのに対し、『明治31年日本帝国人口統計』『明治30-31年新潟県統計書』(人口は明治32年12月31日現在;ただし別のコマでは[69162]でむっくんさんが指摘されているように「粟島浦」)やそれ以降の官報、日本帝国人口静態統計等では「粟島浦村」となっていることから、実際には明治31年(1898年)中に改称されたものと推測しました。

しかしながら『新潟県市町村合併誌 上』の549頁以降収録の「市制・町村制施行から明治三十四年まで 町村分合及び町村名改称一覧表」(明治34年の新潟県の町村の大合併よりも前のもの)、及び843頁以降の「明治三十五年から明治四十五年まで 町村分合及び町村名改称一覧表」(明治34年の新潟県の町村の大合併よりも後のもの)には、粟島浦の改称に関する官報告示・県報告示が全く載っていません。本書は新潟県総務部地方課によって編集されたもので、
市町村制施行以前と違って町村数も少なく、かつ県の公示機関も整備されており、大きなミスはないはずである。
との断りがあることからも、記載漏れの可能性は低いと思われ、過去に[68959][69163][78806]でMIさんが示唆しているように、粟島浦の改称は官報や県報で告示されたことがないようです。となると町村の呼称に関する規則の改訂等で自動的に「~村」に変わったのでしょうか?現状では明治31年に関しては状況証拠だけ、明治42年に関しても法令等を確認できず、改称時期に関しては保留にするしかないようです。

なお『新潟県市町村合併誌』の方は『新潟県史』、『新潟県百年史』等から引用を辿っていくうちに存在を知りましたが、過去にむっくんさんが[80724][83139]で既に紹介されていました。
[84253] 2013年 10月 23日(水)19:00:29【1】YT さん
明治31年以降の北海道、中部・近畿・中国・四国・九州地方の市町村別人口の変遷
[84183] オーナー グリグリさん

新潟県以西の人口変遷をまとめる過程で、当サイトの市区町村変遷情報に要修正箇所を見つけましたので以下報告します。

(1) 愛知県碧海郡上青野村 (愛知県#31、#136)
渡村と同様に、『明治36年12月31日-41年12月31日 郡市町村廃置分合一覧表』や明治24年以降の官報による現住人口表等で上青野村の存在を確認できません。
【追記:修正内容を間違えました。[84259]でMIさんが指摘されているように、「上青野村」→「青野村」に修正する必要があります。】

(2) 愛知県中島郡平和村内の井長谷村の記述 (愛知県#161)
中島島郡明治村・中島郡千代田村(#183、#184)へ分割合併された井長谷村は、『明治36年12月31日-41年12月31日 郡市町村廃置分合一覧表』によると、中島郡明治村(大字儀長)・中島郡千代田村(大字井掘)・中島郡平和村(大字須ヶ谷)に三分割されており、よって中島郡平和村新設(#161)に「中島郡井長谷村の一部」を追加する必要があります。

なお『明治36年12月31日-41年12月31日 郡市町村廃置分合一覧表』によると、中島郡平和村の新設(#161)は、明治39年(1906年)5月2日ではなくて明治39年(1906年)5月10日であり、「1906(M39).5.10」に修正する必要があるかもしれません。同様に中島郡平和村の新設を「1906(M39).5.10」に修正すると、中島郡内の他の町村の新設と同時となり、中島郡千代田村新設(#184)の際の三宅村の記述は「三宅村の一部」に修正する必要があるかも知れません。ただし『郡市町村廃置分合一覧表』の施行日の記述が誤っている可能性もあります。

(3) 岐阜県厚見郡鳥屋村、本荘村 (岐阜県#4、#197、#243)
明治23年(1890年)3月24日に厚見郡鳥屋村が厚見郡本荘村に改称し(#4)、昭和6年(1931年)4月1日に岐阜市に編入した(#243)とありますが、明治30年(1897年)4月1日の厚見郡から稲葉郡への郡変更情報(#197)では「鳥屋村」となっております。厚見郡から稲葉郡への郡変更情報(#197)の「鳥屋村」を「本荘村」に修正する必要があります。

(4) 新潟県岩船郡塩屋村 (新潟県#238)
明治34年(1901年)11月1日に平林村に吸収された岩船郡「塩谷村」は、岩船郡「塩屋村」の間違いと思われます(『明治31年12月31日-36年12月31日 郡市町村廃置分合一覧表』)。

というわけで、[84165]でアップしたエクセルファイルに、滋賀県、三重県、愛知県、静岡県、岐阜県、長野県、山梨県、福井県、石川県、富山県、新潟県の情報を加えたものを以下にアップしました(LHA圧縮、約2.5Mb)。

http://u6.getuploader.com/SR1gou/download/782/34dofuken.LZH

沖縄県の変遷情報に修正を若干加えたほか、内訳が不明な島・村(戸長役場時代の鹿児島県大島郡、沖縄県の間切、国勢調査開始以降の北千島列島の郡)に関しては空欄にせず、「n.a.」 (not available)の文字を入れました。また、以前は明治31年以降に合併により郡名が変更した(岡山県、香川県など)の町村を同じエントリーに入れてまとめていましたが、整理のし易さを考えて、同じ町村でも郡名変更毎に全部別のエントリーにしました。

入力が済んでいないのは関東・東北で、ほぼ全体の70%が完成といったところです。ここ2ヶ月で全体の半分以上の入力が済んでおり、おそらく今年中には完成しそうです。ただ現在の作業では数字の入力を優先にし、漢字の間違い等のチェックは後回しにしておりますので、相当数の誤りがあるとは思いますので、注意して下さい。
[84187] 2013年 10月 5日(土)18:09:45【2】YT さん
境域変更情報を載せるガイドライン?
[84185] むっくんさん
[84186] MIさん

実は、近代デジタルライブラリ(国会図書館デジタル化資料)に収録されています。

私の把握している限りでは、市区町村変遷情報には愛知県の約100箇所の明白な誤りを筆頭に合計約300箇所の明白な誤りがあります。

情報ありがとうございます。平坂村から平坂町への改称は、福岡町と内海町の町制実施と同日の告示なのですね。

詳細は自宅に帰った月曜日以降ということになりますが、覚えている限りでは#92の分立は存在せず、#306と#315の境界変更は微小なものであり市区町村変遷情報の収録対象外であったと記憶しています。

#92の分立に関し、碧海郡渡村は、『明治36年12月31日調 日本帝国人口静態統計』でもその存在を確認できません。

なお昭和25年の国勢調査報告書の都道府県編に、1920年10月1日~1950年10月1日までの全ての境域変更の情報が掲載されておりますが(沖縄県等は対象外)、#306と#315の境域変更に関して、『昭和25年 国勢調査報告 第7巻その23愛知県』(ネット上では現状閲覧できないと思われる)を調べると:

25) 昭和2.12.1. 愛知県天白村と名古屋市南区及び中区との間に境域変更(人口異動なし)あり。
41) 昭和5.5.15. 名古屋市西区と西春日井郡庄内町との間に境界変更(人口異動なし)あり。

となっており、どちらも人口の異動をともなっていませんね。

なお1919年1月1日~1925年10月1日までの境域変更・変遷情報は、『大正14年 国勢調査報告 第一巻』の「市町村の廃置分合境界変更及名称変更(大正八年一月一日及至大正一四年十月一日)」の方に掲載されています。
明治32年1月1日~大正7年12月31日の20年分は、近代デジタルライブラリーで閲覧可能な『郡市町村廃置分合一覧表』4冊に掲載されていますので、一応明治32年1月1日以降であれば、日本全国で二次的にある程度まとまった変遷情報があることになります(但し明治41年以前の沖縄県、北海道などの変遷情報は不完全だし、国勢調査時代になっても人口異動の有無の不明な境域変更があります)([81919]参照)。

ところで境域変更についてですが、結局のところ現状では全てを載せているわけでもなく、また人口異動の有るものに限っても大量の情報が抜け落ちています。ただ境域変更は膨大な数があり、そもそも境域変更の情報を変遷情報と同じ欄に入れてまとめるべきなのでしょうか?
[84183] 2013年 10月 5日(土)16:20:29【1】YT さん
愛知県幡豆郡平坂村→平坂町→平坂村→平坂町に関する市区町村変遷情報の要修正案件
[84171] オーナーグリグリさん

愛知県幡豆郡の人口変遷をまとめている途中で、当サイトの市区町村変遷情報において1893年(明治26年)中の平坂村から平坂町への町制実施が抜けており、また1906年(明治39年)5月1日付で、平坂町等の合併による平坂村の新設について、平坂村を平坂町と修正する必要があることに気付きました。

『明治36年12月31日-41年12月31日 郡市町村廃置分合一覧表』によると、明治39年5月1日に、幡豆郡平坂町、中畑村、西野町村の一部、奥津村の統合が実施され、平坂町から平坂村へ「格下げ」しております。

実は同じ幡豆郡では、明治25年5月13日に町制となった一色町、横須賀町が、明治39年5月1日の町村整理の際に、同様に再び村へ「格下げ」になっており、平坂町も同様の措置の一環と思われます。官報による現住人口を比較すると、明治25年末の時点では一色町、横須賀町が町となっているのに対し、平坂村は村となっており、平坂村は一色村・横須賀村と同時に町制が実施されたわけではないことが分かります。一方明治26年末の時点では「平坂町」となっており、明治26年中に町制が実施されたと推測されます。

実際「西尾市・幡豆郡3町の沿革」(pdf)によると、明治26年に平坂村から平坂町への改名が実施されたことになっています。

ただ、近代デジタルライブラリの『愛知県令達類聚』には明治26年分が収録されていないので詳細が分かりません。とりあえず、自分がすぐに調べられる文献には、平坂村の最初の町制実施に関する日付は載っておりませんでした。

なお、幡豆郡 横須賀村はその後吉良町に吸収されますが、一色村は再び町となっているので、平坂・一色の両町村に関しては


平坂村→平坂町→平坂村→平坂町
一色村→一色町→一色村→一色町

という変遷が成立します。

上の間違いに気付いたのは、『明治31年 日本帝国人口統計』『明治36年12月31日調 日本帝国人口静態統計』等で、「平坂町」としてエントリーしていたからです。

[84165]の明治31年以降の市区町村別人口変遷をまとめる作業は、滋賀県、三重県を終えて西日本分がとりあえず完成し、愛知県の途中というところですが、愛知県を含め、岐阜県・新潟県と、明治時代の町村の数が600~1000という、町村数という点で巨大な県が控えています。

【追加情報】

『愛知県幡豆郡誌』によると、

明治二十五年五月一色村、横須賀村を一色町、横須賀町と改む。同二十六年十月大字徳永を寺津村より分離し奥津村に編入す。同十一月平坂村を平坂町と改む。

と、明治26年11月という情報がありましたが日付は不明です。現状では

#変更年月日変更種別郡名等自治体名変更対象自治体名/変更内容
XX1893(M26).11._町制幡豆郡平坂町幡豆郡 平坂村
YY1906(M39).5.1新設幡豆郡平坂村幡豆郡 幡豆郡 平坂町, 中畑村, 西野町村の一部, 奥津村の一部

のように修正する必要があると思われます。
[84182] 2013年 10月 5日(土)15:45:35YT さん
沖縄県令達類纂
[84168] むっくん さん
[84174] hmt さん

解説ありがとうございます。沖縄県のケースも、市制町村制施行に先行して行われた旧制度下の廃置分合の一種と考え、一日でも旧制度下での町村制が存在したと考えるべきだということですね。

69541]拙稿は愛知教育大学教授の青嶋敏氏の
愛知教育大学>『沖縄県町村諸規程』(横内家文書)とその収録令達について(PDF)
によりました。

リンク先を見ると、横内家文書のほかに『沖縄県令達類纂 明治44年版』にも県令第22号が収録されているようですね。ただ、沖縄県立図書館 調べ方案内No.3 「沖縄の令達・令規について調べる(戦前)」(pdfリンク)に所蔵状況についてまとめてありますが:

『沖縄県令達類纂 明治44年版』複製 6分冊(沖縄縣知事官房文書係[編・発行]、1911年)
本館所蔵本はハワイ大学宝玲文庫蔵書の複製
京都大学法学部図書室も原本所蔵
沖縄県立図書館
明治39年版の改訂増補版。明治44年4月時点の令達・令規849件を収録【K09/H45/374~383】

『沖縄県町村諸規定』(編者、出版者、出版年 不明)
那覇市歴史博物館所蔵横内家文書
明治41年施行の「沖縄県及島嶼町村制」に係る町村関係の令規51件を収録。

とのことで、どちらも国内で閲覧可能な図書館は限られており、横内家文書の方は原本以外に複製品がどこにもないようです。

もしかしたらと思い、『沖縄県史 第11, 12巻 資料編2, 3 沖縄県関係各省公文書』(1989年)を閲覧しましたが、県令第22号は収録されておりませんでした。収録されるとするのなら、現在編集中の『新沖縄県史』の資料編でしょうね。
[84165] 2013年 9月 29日(日)23:47:36【1】YT さん
明治31年以降の北海道、近畿5府県、中国・四国・九州地方の市町村別人口の変遷
[84154] オーナー グリグリさん
明治41年3月31日付での糸満町等の設置に関する法令根拠までは調べておりませんが、以下のように修正した方が妥当かもしれません。
この件ですが、変遷履歴情報についてはこれまで十分理解してフォローして来なかったこともあり、理解不足と不勉強で対応が遅れています。本件については、追記にあるように、明治41年(1908年)4月1日の沖縄県及島嶼町村制以前の情報がもう少し正確に判明するまでは保留としてよろしいでしょうか。

了解しました。

ただ以前にも紹介しました鈴江英一氏の報告書・著作を見る限り、どうも沖縄県は地上戦の影響で、特に沖縄本島の戸長役場時代の記録は官庁の建物と一緒にほぼ全部焼失・破壊されてしまっているらしく、多分県令の公的な記録も失われてしまったようですね。宮古郡・八重山郡の方は戦争の影響が少なく、戸長役場時代の書類もある程度残っているらしいですが。

また、[84113]の人口変遷データのダウンロードサイトの件、現在はダウンロードができないようです。ファイルを私宛にお送りいただければ、当サイトから直接ダウンロードできるように計りたいと思います。いかがでしょうか。

ありがとうございます。ただ現時点では内容も不完全ですし、全部が完成してから考えたいと思います。

とりあえず[84113]のエクセルファイルに、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県の情報を加えたものを、以下にアップしました。

http://u6.getuploader.com/SR1gou/download/771/23dofuken.LZH

あと少しで全体の半分が完成といったところです。ここ1ヶ月で全体の25%ほどの入力が済んだことを考えると、このまま行くと今年中には入力作業が完了…

ただ来週末・再来週はしばらく忙しい日々が続くので、作業も停滞します。まあ来年の3月を目安に完了するつもりで作業を続けます。去年末の時点([82404][82405])で一応は完成している「平成22年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口」を含め、データベースの情報がより増えると思います。
[84154] 2013年 9月 28日(土)17:39:03【2】YT さん
沖縄県及島嶼町村制施行に関する疑問
市区町村別人口の変遷をまとめていく過程([84113])で、再び沖縄県の沖縄県及島嶼町村制の施行に関して疑問が出て来ました。

本サイトにおける沖縄県での沖縄県及島嶼町村制施行の情報は、[71746]で88さんが示されたように、

[69110] でご紹介いただいたように、M40.3.16付け勅令第45号沖縄県間切並東京府伊豆七島及小笠原島ニ於ケル名称及区域ノ変更等ニ関スル件が、M40(1907).10.12付け内務省令第24号によりM41(1908).1.1付けで施行され、この時点で、
間切を村(町村制未実施地域の村)とし、村(沖縄県に従来よりある間切の下位区分)を字とするものでした。
と、むっくんさんのご紹介を理解しました。従前の編集で「××村」を自治体扱いして羅列していましたが、勅令施行後は「○○村」は2種類あり、元「△△間切」の「△△村」が自治体に相当し、その下位区分である元々の「□□村」は「字の名称」ということですね。
これを踏まえ、
M41(1908).4.1付け沖縄県 沖縄県及当初町村制施行の情報を修正しました。

と、明治41年1月1日付で、間切・島→村のすげ替えが行われ、続いて明治41年4月1日付で沖縄県及島嶼町村制施行が施行されたと解釈し、明治41年4月1日付での市区町村変遷情報がまとめられています。

しかしながら、『明治36年12月31日―41年12月31日 郡市町村廃置分合一覧表』によりますと、明治41年3月31日付けで島尻郡糸満町が兼城村より分立し、八重山郡では4村が合併し、また宮古郡ではやや複雑な大字のすげ替えが実施されています(『明治43年 沖縄県統計書』『明治39-40年 沖縄県統計書』を比較)。明治40年以前の島尻郡・中頭郡・国頭郡では、各間切・島に対して対応する戸長役場がそれぞれ置かれたようですが、宮古郡・八重山郡では郡に一箇所しか戸長役場が設定されておらず、そのことが宮古郡での町村の新設の際に、大字の間切からの所属変更を招いたようです([84113]では間切毎の人口は示しましたが、沖縄県の戸長役場管轄の記載はしませんでした)。

ここで明治41年3月31日から明治41年4月1日までの1日間だけ、沖縄県及島嶼町村制施行前の八重山村、糸満町等が存在したと考えるべきなのでしょうか?国勢調査報告書に付随されている市区町村廃置分合を見ると、なんか聞いたこともないような即日改称の市名・町名が結構存在することを私も確認しましたが、本事例の場合、施行された時間がそれぞれ3月末(3月31日24時0分)、4月頭(4月1日0時0分)であれば、同時に施行されたことになります。法令でのこういった日付の解釈はどうなのでしょうか?

明治41年3月31日付での糸満町等の設置に関する法令根拠までは調べておりませんが、以下のように修正した方が妥当かもしれません。

#変更種別郡名等自治体名変更対象自治体名/変更内容詳細
4村制島尻郡兼城村島尻郡 兼城村(一部)詳細
5町制島尻郡糸満町島尻郡 兼城村(一部)詳細
45村制宮古郡城辺村宮古郡 砂川村(一部), 平良村(微)詳細
46村制宮古郡伊良部村宮古郡 下地村(一部), 平良村(微)詳細
47村制宮古郡平良村宮古郡 平良村(一部), 砂川村(一部), 多良間村, 下地村(微)詳細
48村制八重山郡八重山村八重山郡 大浜村, 宮良村, 石垣村, 与那国村詳細
49村制宮古郡下地村宮古郡 下地村(一部), 砂川村(一部)詳細

なお人口変遷情報をまとめる作業の方は、昨日の時点で大阪府以西まで終了しました。

【追記】 [69541]でむっくん さんが本件について言及されてました。
県令第22号(島尻郡兼城村ヲ分割シテ二箇町村ト為シ、宮古郡ニ四箇村ヲ置キ及八重山郡ノ全区域ヲ八重山村ト称スルノ件)(明41.3.28付)

(注)県令第22号(島尻郡兼城村ヲ分割シテ二箇町村ト為シ、宮古郡ニ四箇村ヲ置キ及八重山郡ノ全区域ヲ八重山村ト称スルノ件)(明41.3.28付)は那覇市歴史博物館に1993年に横内家より寄贈された文書の一つ『沖縄県町村諸規定』でしか現在はその本文を確認できないようです。なお、施行日は郡市町村廃置分合一覧表(明治36年12月31日-明治41年12月31日)(著・出版:内閣統計局、明42.12.10)の記載に従いました。沖縄県勢要略(著・出版:沖縄県内務部、明44.3.3)によれば明治41(1908)年3月中であることには間違いはないようですが。

となると、1日以上4日以下の期間、これらの町村施行前の町村が存在したと解釈するのが筋ということになるのでしょうか
[84113] 2013年 9月 21日(土)17:14:15【4】YT さん
明治31年以降の北海道、中国・四国・九州地方の市町村別人口の変遷
前の投稿[80480]から更に1年半経ってしましましたが、新たに鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県の市区町村別人口の変遷の結果を加えたエクセルファイルをLHAで圧縮して以下のサイトにアップしました。これで北海道と、鳥取県以西の県に関し、明治31年以降の23回分の国勢調査・人口調査、国勢調査以前の5回分の人口静態統計の結果が入っているはずです。ファイルの中身は明治31年~平成22年の都道府県・支庁・市区郡別人口の変遷[82204]をベースとし、Sum関数によるチェックが加えられているシート(For Check)と、関数を外したシート(Shikuchoson)が含まれています。前回まで各都道府県毎にシートを作っていましたが、ファイルサイズがかさばること、チェックのし易さなどから、全部同一シートに含めました。

http://www1.axfc.net/uploader/so/3035127

戸長役場の管轄の呼称を以前は「~村外○○箇村連合」としておりましたが、統計書等で多く見られる「~村外○○村」と、より簡素化した呼称に変更しました。また「~市街」という呼称も廃止しました。例えば長崎県対馬の厳原市街などは『明治28年 島根県周吉穏地海士知夫郡統計表』でも『明治37年 島根県隠岐島統計書』でも「今屋敷町外十町村」が採用されています。

戸長役場の所在地に関しては、北海道については『北海道庁現行布令便覧 明治31年編 上巻』『北海道庁現行布令便覧』『新北海道史年表』(1989年)と平凡社の『日本歴史地名大系』などを活用して、現時点で把握できた戸長役場の変遷を再現しました。

島根県隠岐の戸長役場の位置については、『明治28年 島根県周吉穏地海士知夫郡統計表』『明治36年 島根県隠岐島統計書』『明治37年 島根県隠岐島統計書』などから判断しました。

長崎県対馬の戸長役場の位置については、『明治30年1月1日現在 長崎県職員録』第六師管徴発物件表(1901年)、『第十二師管徴発物件表』(1905年)、『明治36年12月31日―41年12月31日 郡市町村廃置分合一覧表』などから判断しました。

鹿児島県大島郡の戸長役場の位置については、『明治26年 鹿児島県統計書』『明治32年 鹿児島県統計書』『明治36年 鹿児島県統計書』『明治36年12月31日―41年12月31日 郡市町村廃置分合一覧表』などから判断しました。なお藩政時代に使われていた鹿児島県大島郡内の方・間切は、明治時代の統廃合により戸長役場の管轄とかなり異なる地域があることから、併記を止めました。

沖縄県の間切と構成町村の変遷に関しては、伝統的な間切表記をそのまま採用しました。各間切の町村の変遷に関しては、『明治30-32年 沖縄県統計書』『明治39-40年 沖縄県統計書』『沖縄県史 第20巻 沖縄県統計集成』収録の「明治卅六年十二月卅一日 郡区間切島ノ戸数及建物」などから判断しました。

分類の呼称も、「連合村」・「/町(連合)/」・「/村(連合)/」などから、「/連合村/」・「/単独村/」・「町(旧制)」・「村(旧制)」などに変更しました。分類で「//」を示す区分統計は、それが一般的な市町村人口統計の最小基本単位ではないことを示します(政令指定都市等の区を除く)。北海道の戸長役場制度は国勢調査時代に突入しておりますが、連合戸長役場の有無が統計で区別されていないことから、連合戸長役場管轄内の町村が統計単位とみなせます。また鹿児島県大島郡・沖縄県に関しては戸長役場管轄や間切が人口統計の最小単位となっており、こちらでは、「連合村」・「間切」、「/町(旧制)/」・「/村(旧制)/」などと表記しました。鹿児島県大島郡・沖縄県の下位の町村の現住人口は情報が入手できない状況なので空欄のままです(戸数や本籍人口の情報は一部ありますが)。
また列として都道府県、上位区分などの項目を追加しました。

以前まで市区町村の順番(大正9年の国勢調査を基準とする)に拘っていましたが、変遷情報の見易さを優先する方針に変えました。変遷情報は、その市区町村名が生まれたり無くなったりした時のみ加え、細かい境域の変更は一々記載しませんし、人口異動を伴わない分割情報は外しました。

このほか参考史料は[73422][82204]にまとめた通りです。

郡毎に数字をチェックしていますが、同一郡内で人口を取り違えるようなミスがまだ多数残っていると思われます。全部完成すれば最終的に再チェックをしますが、何か間違いが見つかりましたら指摘して下さい。

一応これで1/3程が完成したのかな?ここ3週間ほど時間に余裕ができたので編集作業を再開したところ、特に中国地方5県の人口変遷はほぼ1週間で完成しました。何となく編集方法のコツが掴めてきたので、個人的には完成までのプランは見えて来たような感じはしつつ、何時頃までに完成するのかは明言できません…

【追記】
昭和19年の人口調査では、多くの都道府県別で総人口と各市区町村別人口の合計が一致しません([82202])。同様に昭和20年の人口調査でも、一部の都道府県で合計が一致しません([82196] )。

また[82202]で指摘したように、『昭和19年人口調査 集計結果摘要』では、東京都の武蔵野市、三鷹市、青梅市、府中市、昭島市や、様々な町村の人口に関し、1955年1月前後の境域によって1944年2月22日の人口が集計されてしまってしまっています。これに関し昨年の12月頃に国立公文書館所蔵の文書をいくつかチェックしましたが([82278])、結局追加調査分を含めて東京都内の昭和19年人口調査結果を得ることはできませんでした。数字的には『東京都統計年鑑』(過去の国勢調査・人口調査人口が載っている巻があるのを一度確認しましたが、今になってどの巻に掲載されていたのか分からなくなりました)に掲載されている市区町村別人口と一致することから、『昭和19年人口調査 集計結果摘要』の情報は東京都側に保存されていた文書に基づくのかも知れません。しかしながら都立中央図書館等には該当するような閲覧可能な文書はありません。

また[82204]で投稿した都道府県・支庁・市区郡別人口の変遷の方は、現在明治22年まで遡ってまとめましたが、各行政単位での現住人口の合計がそれより上の行政単位での現住人口と一致しないという情況(明治30年以前は、現住人口算出の際にわざわざ各階層内での人口異動を除いている)があり、極めて煩雑なものとなっております。

【追記2】
ダウンロードのリンク先にいかがわしい広告が表示されますが申し訳ありません。ダウンロードリンクが複数表示されますが、[3035127.lzhをダウンロードします。]のボタンを押してください。

以前使っていたアップローダは閉鎖されてしまったので上のサイトを選びましたが、次回からは別のアップローダを探します。
[84098] 2013年 9月 18日(水)11:54:40YT さん
続 『北海道・沖縄県その他島嶼における特別町村制及びその先行形態の自治体制度史の研究』
[84066] 紅葉橋律乃介 さん

[84060]で紹介した『北海道・沖縄県その他島嶼における特別町村制及びその先行形態の自治体制度史の研究』ですが、実際に報告書を読んだところ、幾つかの特定の戸長役場、及び制度全般に関する著作・論文を執筆するための、法令文書と文献の収集がメインで、戸長役場の変遷等についての情報は得られませんでした。また文献リストには『北海道市町村沿革台帳』やその関連文献が挙げられておらず、総合的な戸長役場の変遷に関しては興味の対象外のようです。

幾つか孫引き文献の取り寄せ・閲覧を検討していますが、現状では直に閲覧できない『北海道市町村沿革台帳』、不完全ながら『新北海道史年表』以外にまとまった情報源には行き着いてはおりません。
[84060] 2013年 9月 7日(土)14:59:49YT さん
『北海道・沖縄県その他島嶼における特別町村制及びその先行形態の自治体制度史の研究』
[84004][84058] 紅葉橋律乃介さん

「北海道立文書館」はよく行くので、「公文館」とはどこだろうと思いましたが、どうやらリンク先も「文書館」のようですね。

所蔵館の呼称を間違えて申し訳ありません。

また調査ありがとうございます。

『新北海道史年表』で事前に抜き出しておいて、それをこの「台帳」と照らし合わせる方が効率的?

この件に関してですが、北の住人さん([42811])、88さん([73500])などが触れられている『北海道町村制度史の研究』(北海道大学図書刊行会,1985年)をまとめられた鈴江英一氏が、以前科研費を貰った際に提出した報告書、『北海道・沖縄県その他島嶼における特別町村制及びその先行形態の自治体制度史の研究』というものが存在することが分かりました。

北海道・沖縄などの町村制は、全国の市制町村制(1888年)とは、異なる特別町村制が施行された。沖縄県区制・北海道区制・北海道一級町村制・同二級町村制・沖縄県及島嶼町村制がこれである。これらの町村制は施行区域・施行時期を異にするが、いずれも辺境にあって中央政府の支配力が強力に貫徹した地域である。これまで北海道・沖縄県等両制は、それぞれ別個に発想されたものと考えられてきたが、本研究またこれに先立つ研究によって、政策的連関、制度的類似性が明らかとなった。とくに政策の前提となる制度制定者の基底的認識については、本土の市制町村制が土地所有に依拠した農村の地域支配・社会統合機能に立脚すべく構築されたのに対し、これらの地域では農業の比重がいまだ少なく土地所有に基盤を置いた地方名望家層を得難い、とするものであったことを論究することができた。

また、基礎的調査として、基礎的自治体行政の枠組みを明らかにするため、北海道を中心とした近代初頭の役場文書引継目録の収集を行った。この地域は、北海道のほか、岐阜県、山梨県、京都府、福井県などに及んでいる。さらに制度制定過程の年表作成資料の作成、基礎的自治体制度研究の関係著作・論文目録(全国・北海道)を作成した。これらの基礎資料の収集によって、具体的な自治体を対象とする研究について、今後の展望を得ることができた。

科研費を貰った場合、貰った科研費の種類に応じて研究者は研究成果報告書を作成し、提出する義務があります。ここ数年の間に色々報告書の形態も変わったのですが、昔は、例えば所蔵する研究機関の図書館、および国立国会図書館に収蔵するため、最低2部の冊子を作成する義務がありました。実は先週の段階でこの研究成果報告書の存在に気付き、最寄りの図書館を通じて借用手続きを済ませておりますが、まだ現物が届いておりません。鈴江英一氏は、元北海道教育大学教授で、北海道立文書館係長を務めたこともあるようです。単に元文献の提示で終わっている可能性もありますが、上記科研費報告書内で初期の戸長役場の変遷について表をまとめてくれているのではないかと期待しています。

戸長の配置と戸長「役場」の設置は違うものなのでしょうか。

自分も詳しくは知りませんが、戸長役場自体は結構移動しているようですので、その辺に関する違いが法令に表れているのではないでしょうか?またちょっと気になったのは、例えば『北海道庁現行布令便覧 明治31年編 上巻』によると、小樽は支庁直轄となっており、量徳町にあった小樽支庁役場が戸長役場の業務を兼ねていました。この場合連合戸長役場の管轄名として「量徳町外三十八箇町村連合」を採用するのは正しいのでしょうか?そして明治32年(1899年)10月1日には小樽区が成立しますが、高島郡高島村・祝津村は管轄外となり、『新北海道史年表』(1989年)によると明治33年(1900年)6月13日に高島郡祝津村に祝津村外一箇村戸長役場が設置されたとあります。ということは…すでに小樽区が設立された1899年10月1日から1900年6月13日までの約8ヵ月間、高島郡高島村・祝津村の戸長役場業務は小樽区量徳町の支庁役場が行っていたことになりますが、この間についても高島郡高島村・祝津村については、「祝津村外一箇村連合」の管轄だったとしてよいのでしょうか?

などと、新たな疑問が色々湧いているところです。
[83999] 2013年 8月 25日(日)18:12:17【1】YT さん
北海道市町村沿革台帳について
私的に色々忙しくて久々の投稿となります。

[81134] むっくん さん
M31.7.31現在の連合戸長役場であるならば北海道庁現行布令便覧(明治三十一年)(上巻)(編・発行:北海道庁、M32.2.10)に載っています。

『北海道庁現行布令便覧』等の情報ありがとうございます。

あれから色々調べたところ、戸長役場の変遷に関して平凡社の『日本歴史地名大系』に、「市町村沿革台帳」なる資料が引用されていることを見出しました。この文献の正体が分からず仕舞いでしたが、最近になって『新北海道史年表』(1989年)(内容は『新北海道史 第9巻 史料3』(1980年)の年表を一部修正して再録したもの)の「政治」の項目に、ある程度戸長役場時代の町村の変遷について載っており、そこで引用文献として「580 北海道市町村沿革台帳 (道地方課蔵)」が挙げられておりました。

「北海道市町村沿革台帳」は出版物ではなく、北海道庁の内部資料だということがわかりましたが、調べたところ、北海道史編集資料として北海道立公文館に以下の資料が収容されているようです。

請求記号請求記号(マイクロ資料)資料名
A7-1/4417F-1/1571北海道市町村沿革台帳 其の一 自明治二年七月 至大正四年三月
A7-1/4418F-1/1572北海道市町村沿革台帳 其の二 自大正四年四月 至昭和二年十二月
A7-1/4419F-1/1573北海道市町村沿革台帳 其の三 自昭和二年十二月 至昭和七年十二月
A7-1/4420F-1/1574北海道市町村沿革台帳 其の四 自昭和八年一月 至昭和十八年二月
A11-1/12928F-1/1575北海道市町村沿革台帳 其の五 自昭和十八年三月 至昭和三十年三月
A11-1/12929F-1/1576北海道市町村沿革台帳 其の六 自昭和三十年四月 至昭和三十三年十二月
A11-1/12924F-1/1577北海道市町村沿革台帳 7 自昭和三十四年一月 至昭和三十八年十二月
A11-1/12925F-1/1578北海道市町村沿革台帳 8 自昭和三十九年一月 至昭和四十一年六月
A11-1/12926F-1/1579北海道市町村沿革台帳 9 自昭和41・7・20 至昭和45・7・31
A11-1/12927F-1/1580北海道市町村沿革台帳 10 自昭和四十五年八月 至昭和四十七年十二月

残念ながら館外貸出は行っていないようなので、現地に足を運ばないと内容を確認できません。

『新北海道史年表』の方に転載されている内容を、以前むっくんさんが[79348][79349]でまとめられた「北海道での廃置分合(明治22年~市制町村制施行直前)」と比較すると・・・残念ながら情報に抜けが相当数あり、『新北海道史年表』だけでは完璧に戸長役場の設置等の情報を抑えられません。一方でむっくんさんがまとめられた表について、日付について一部情報を追加できそうです。

変更年月日変更種別郡区名自治体名告示・施行の別
1311893(M26).12.16新設札幌郡広島村告示
1471898(M31).9.6新設上川郡東旭川村告示

北海道庁布告全書』の明治26年版が近代デジタルライブラリーで閲覧できないため、明治26年の廃置分合の日付まで決められなかったようですが、『新北海道史年表』は『北海道市町村沿革台帳』の引用として上の日付を挙げています。なお、#126~#130は情報が抜けています。

まだ明治36年以降に関しては、[79349]の表では占冠村の設立の情報が抜けてます。
変更年月日変更種別郡区名自治体名区制町村制施行前の町村名等告示・施行の別
01905(M38).5.31分立勇払郡占冠村勇払郡 辺富内村 (一部)告示
1741908(M41).3.28分立空知郡南富良野村空知郡 下富良野村(一部)告示
1908(M41).4.1開庁
1751914(T3).3.25分立雨竜郡上北竜村雨竜郡 北竜村(一部)告示
1914(T3).4.1開庁
1761915(T4).2.7分立有珠郡徳舜瞥村有珠郡 壮瞥村(一部)告示
177空知郡山部村空知郡 下富良野村(一部)
1781916(T5).3.26分立中川郡常盤村中川郡 中川村(一部)告示
1916(T5).4.1施行
1791918(T7).4.3分立雨竜郡幌加内村雨竜郡 上北竜村(一部)告示

ほとんどの町村の設置は告示の日付のみですが、明治40年頃からは告示日のほかに開庁・施行の日付が区別されて載っています。

というわけで、北海道の戸長役場についてはある程度まとまった情報を『新北海道史年表』から得ることができましたが、より包括的な情報については「北海道市町村沿革台帳」や、その内容をより正確に掲載している文献を当たる必要がありそうです。

【誤字修正】
[82929] 2013年 2月 24日(日)16:43:18YT さん
出羽国由利郡の天保郷帳石高のチェック
最後に出羽国由利郡です。ここでは石高を才(=10^-5石)の桁まで示します。
郷村石高郷村石高郷村石高郷村石高
小砂川村159.80520鹿爪村120.63400宮之内村280.92000中山村289.71900
大須郷村263.30700軽井沢村80.83300川西村563.41000八杉村299.82600
川袋村215.35300平岡村399.30400黒沢村467.05300指鍋村123.98400
大砂川村443.63350畑谷村489.06200川東村691.10500木在村216.70600
洗釜村120.02800柴野村370.92300屋舗村221.68400杉沢村494.38900
中野沢村242.25320川口村29.25000潟保村632.08000小坂村130.79500
関村188.62080中野目村237.54200川崎村364.74700下河内村537.18000
小滝村497.96500山田村269.01500沼田村542.04000伏見村185.22600
長岡村271.13770赤田村770.82400両前寺村71.84000上河内村1,027.56400
大飯郷村50.85180牛寺村169.49300琴浦村170.40700下笹子村560.60000
大野村751.22000女岡村172.99300室ヶ沢村294.91400上笹子村783.09600
神沢村88.10400中館村319.28800子吉村3,236.04900上直根村309.59500
芦川村141.64600漆畑村130.40000蟹沢村198.36100百宅村242.25100
親川村279.38900深沢村182.35000出戸村454.09800中直根村183.37700
大谷村205.42800院内村125.75000吉沢村150.62700前野沢村165.20400
米坂村56.67700黒瀬村408.14500山田村366.89200下直根村264.90800
下黒川村427.06400大浦村397.08300前郷村1,878.19300吉谷地村127.81500
上黒川村207.09600石脇村75.27800土蔵村236.13600猿倉村279.63000
下蛇田村205.15700川口村166.12300五十土村365.45900玉米村1,939.91500
上蛇田村391.47500町村642.01900窪田村301.95900下村1,782.92630
福俣村280.81800払川村128.71200川向村1,128.43200田代村847.90100
滝俣村454.34800増川村193.20100曲沢村354.98700黒渕村829.10050
赤寺村161.51700福田村305.34500芹田村853.50500本郷村248.34600
富田村527.95400道川村804.17000三森村436.49760横岡村536.14950
赤平村278.64600二古村300.99900黒川村684.98500寺田村78.24800
六呂田村208.70400君ヶ野村291.79000金浦村354.71800畑村250.22070
天鷺村82.00200勝手村262.28200飛村443.30700平沢村190.63400
中帳村288.20000新谷村345.24100赤石村353.14300長磯村121.46608
高尾村226.08200羽川村777.02300前川村489.94500鈴村79.36830
中野俣村290.98700長浜村491.60600塩越村974.36700田抓村339.56700
徳沢村302.98200桂根村81.88500大竹村495.26700院内村477.70320
大倉沢村216.38500名沢村265.27700百々目木村171.70900小国村532.37490
加賀沢村255.93700八田村590.60000樋口村152.79900石田村159.05440
葛葉見村267.63400繋村424.37800三日市村253.43500馬場村482.42460
及位村223.02700新波村449.09800中村103.51000水沢村31.90080
須山村98.87200神村676.57700立井地村141.76500麓村583.82000
長坂村328.41200碇田村448.83600中野村438.45200岩野目沢村202.39900
葛岡村534.47500萱沢村540.50900三十野村106.67300麓村638.73000
平岫村207.45500加津羅林村515.36100城内村581.15700伊勢井地村617.24780
中田代村633.56300福嶋村764.48200七日町村406.88600浜杉山村254.01992
小栗山村240.25000館前村1,027.20300荒沢村357.30800小羽広村62.75400
中向村72.68500滝ノ沢村787.04500新町村200.38500大羽広村183.78900
代内村65.07600鮎瀬村391.48400郷内村350.87500坂辺村278.36000
川倉村88.02200新輪村1,861.32200須郷田村203.77100横山新田43.40850
楢渕村19.84500沢村603.15000九日町村227.29400申開村222.61900
増沢村135.46000川口村368.49900小坂戸村63.92700由利郡合計72,674.44730
滝村103.21700横山村71.51600坂野下村260.40000
見岫村194.96300福田村188.21100平ヶ森村110.77300
芦渕村50.32200土屋村338.90300新庄村354.82300
『天保郷帳』記載の郡高は7万2670石3斗8升6合3勺でしたが、『解読篇』記載の村別石高合計は7万2674石4斗4升8合2才ですので、両者の間に4石6升1合7勺2才の差がありました。ところが改めて私がデジタルアーカイブの『出羽国郷帳 五』(125/130コマ目)で石高をチェックしたところ、長磯村の石高が『解読篇』記載の121石4斗6升6合8勺ではなく、121石4斗6升6合8才であることを見つけました([82913])。これにより7勺2才の違いは解消されましたが、まだ4石6升1合の違いが残っています。

以上出羽三郡について、天保郷帳に書かれた村高と石高の違いがあることを示しましたが、これらは全て同じ『出羽国郷帳 五』に収録されており、巻末に天保甲午五年十二月の作成年月、幕府の勘定奉行方役人の「明楽飛騨守・牧野中務・柑本兵五郎」の連名が記されています。天保郷帳の国郡別石高はそのまま天保国絵図の『出羽国秋田領』でも使われています。出羽国由利郡の内、4石余の違いはもしかしたら天保国絵図の村高を一生懸命読みとれば判明するのかも知れませんが、全ての村高が天保国絵図に載っているわけではなく、斗以下の端数が不明のままなので実行しませんでした。

久保田藩が幕府の役人に郷帳を提出する段階で間違えたのか、勘定奉行の秋田七郡担当役人が整理した際に間違えたのかは不明です。ただ少なくとも久保田藩の担当箇所だけで村数と石高を間違えていて、他地域では村数・石高の間違いが認められないことから、おそらく各地域の担当大名から提出を受けた石高を勘定奉行が全て再チェックして数字を修正したと思われ、秋田七郡担当の幕府役人がケアレスだったせいではないかと思います。それよりも全体として数字に誤りが少なかったことの方が驚きかも知れません。
[82928] 2013年 2月 24日(日)16:39:23【1】YT さん
出羽国仙北郡・平鹿郡の天保郷帳石高のチェック 【修正】
[82913]の続きです。

近世歴史資料研究会編『天保郷帳 : 天保五年甲午十二月石高帳 第3分冊 解読篇 (近世歴史資料集成)』(2009年)で再計算された村別石高の郡別小計と『天保郷帳』記載の郡別石高を比べた際、[76916][76917][76918][76919][76920][76921]に示したように一部の郡でズレが見られました。しかしながら石高が大幅にずれているケースでは、むっくんさんが示されたように、天保郷帳の冊子自体の綴じ方に間違いがあった結果と推測されます([79622][79623][82890][82891])。更に端数が違うケースでは、[82913]で示したように『解説篇』自体の転写間違いや、才の桁を落としてしまったことが原因と推測されます。ところが『出羽国郷帳 五』収録の出羽国仙北郡・平鹿郡・由利郡に関しては、デジタルアーカイブから直接私が読みとった情報と『解説篇』に纏められた数字の間に違いを認められず(最低五回は見直してます)、実際に原本の数字に誤りがあるものと思われます。以下三郡について郷村別石高をまとめます。

まずは出羽国仙北郡で、石高は合(=10^-3石)の桁まで示します。
郷村石高郷村石高郷村石高郷村石高
安本村300.346野中村426.492金沢寺田村806.119西明寺村469.175
飯詰村1,490.034椿村518.834岩野町村554.152鎌野川村246.926
佐野村414.701栗沢村249.325天神堂村471.086上荒井村729.835
六郷本館村732.114小沼村85.420二本柳村68.247西荒井村215.111
六郷高野村743.380白岩前郷村306.614上深井村333.492小渕野村582.010
六郷川内池村986.173卒田村465.287下深井村312.659熊野林村160.878
藤木村1,119.276梅沢村461.071六郷西根村663.689田中村204.619
鑓田村324.219刺巻村121.304川目村160.655米沢新田村473.799
中野村385.039生保内村713.176小貫高畑村773.717小館村91.274
畠屋村1,053.963田沢村423.473羽貫谷地村401.346角館東前郷村602.070
橋本村877.581小山田村690.125荻野目村112.633角館城面村366.317
戸蒔村327.112門屋村490.785野中村134.178山谷川崎村243.008
大曲村251.708院内村167.609六郷東根村1,682.792長戸呂村126.420
高梨村1,761.922国館村420.643大坂新田村165.373半道寺村736.608
土崎村865.809河原村607.618金沢東根村979.175刈和野村628.129
千屋村1,443.632勝楽村231.597宝門清水村96.982外小友村1,007.760
本堂城廻村1,060.001小勝田村297.425羽見内村108.927大曲西根村1,101.287
板見内村1,138.333雲然り村513.595東川村190.891蛭川村85.043
払田村904.295八割村220.323上野田村290.671宮林新田村758.950
戸地谷村793.539西長野村853.103安城寺村598.078金沢中野村2,159.768
四ツ谷村1,688.711稲沢村371.042小荒川村183.149飯田村603.950
鑓見内村1,130.816心像村628.850中里村258.393東長野村378.047
横堀村1,075.939今泉村354.849今宿村364.354上宮田村226.381
宮内村155.406小杉山村417.933堀見内村1,152.388神宮寺村1,742.343
駒場村793.030北楢岡村825.708高関下郷村1,614.897寺館尻引村305.072
沖野郷村1,107.736南楢岡村1,739.149高関上郷村1,260.204福部羅村25.884
野口村310.666内小友村1,619.041新谷地村389.062下淀川村641.940
横沢村473.112峯吉川村856.843大蔵村341.163中淀川村768.759
元本堂村560.925高城村32.749黒沢村186.976上淀川村465.763
川口村421.538九升田村135.343永代村107.512北野目村412.161
今泉村332.771金山沢村15.198大神成村278.187円行寺村446.395
大田村473.243強首村580.945金鐙村184.986木売沢村411.190
小神成村421.459小種村605.325長楽寺村140.898江原田1.748
斉内村750.280境村198.254館郷村412.330三条川原村61.236
谷地乙森村172.593荒川村542.104上鶯野村605.894玉川村36.230
村杉村371.233宿村970.718下鶯野村502.136大巻村32.113
黒土村652.329正手沢村81.216葛川村143.742松倉村51.716
長野村1,269.785寺村233.759白岩堂野口村59.347福田村299.607
袴田村261.270杉山田村67.604白岩広久内村298.931国見村1,026.479
野田村159.626金沢西根村2,465.510荒川尻村610.381八日市村117.968
下延村203.312金沢前郷村1,657.098上花園村156.517潟村69.260
八幡林村612.342境田村419.168下花園村386.817簗場新田村27.117
桜田村216.016逆高野村315.604上檜木内村335.989釣田新田村232.624
下桜田新田村355.282野荒町村218.354下檜木内村800.926仙北郡合計93,611.791
『天保郷帳』では9万3611石7斗9勺4合ですので、実際の村別石高合計との間に3合の差があります。おそらく五合と八合(五と八だと全然違うと思われるかも知れませんが、実際に使われている書体では、一見五は六や八と区別が付きにくい形になっています)をどこかで間違えたものと推測されます。

次に出羽国平鹿郡で、これも石高は合(=10^-3石)の桁まで示します。
郷村石高郷村石高郷村石高郷村石高
増田村1,464.023宮田村445.831下境村1,087.916猪岡村449.666
植田村1,473.869阿気村1,975.160角間川村298.449下吉田村485.645
今泉村1,346.832八柏村598.653新角間川村1,280.599下八町村573.309
別明村718.861八幡村682.132百万刈村302.792塚堀村429.840
今宿村629.171西野村324.112大松川村96.873中吉田村841.063
沼館村1,002.552真木村53.229小松川村37.522七日市村230.242
二井山村413.223下堀村168.797平野沢村122.939上樋口村657.137
大森村1,230.154柏木村373.223横手前郷村1,878.544三本柳村482.558
板井田村1,047.667道地村330.830三又村135.154上八町村401.864
黒川村1,657.536造山村202.261赤坂村620.512下河原村192.686
上境村1,139.143南形村275.628安田村317.149明永野村169.247
杉沢村684.294古内村185.175新藤柳田村582.850砂子田村241.563
黒沢村86.929新古内村306.563大屋新田村418.803客殿薊谷地村183.214
南郷村183.881梨木羽場村169.871大屋寺内村420.362小出村124.235
筏村187.759与作村470.500明沢村523.993常野村79.704
土渕村283.170新関村210.116腕越村241.523深井村415.315
大沢村333.077住吉荒田目村296.625亀田村1,211.690丹波村3.609
関根村494.966海蔵院村337.291縫殿村294.943源太左花馬村101.143
馬鞍村924.709越前村592.216静ヶ町村278.949赤川村148.037
石成村775.158志摩新田58.607杉野目村300.585東里村760.771
醍醐村876.269矢神村103.463二井田村516.051西石塚村370.334
上鍋倉村729.833田村899.101八木村257.244婦気大堤村296.908
樽見内村1,103.396門目村368.891下鍋倉村880.072見入新田村35.452
浅舞村2,997.892上溝村1,039.103木下村634.011根田谷地新田村54.579
深間内村288.899袴形村769.435平柳村111.483十五野新田村175.538
上吉田村1,093.553十日町村570.675下樋口村694.796平鹿郡合計59,949.662
大塚村475.377猿田村350.840外目村454.894
薄井村1,309.647八沢木村681.029桜森村254.108
『天保郷帳』では5万9950石2斗9勺2合ですので、実際の村別石高合計との間に6斗3合の差があります。おそらく七升と七斗の桁をどこかで間違えたものと推測されます。なお実際に郷帳に書かれた村の数は109で、集計されている107村と異なり、石高集計対象外の伊豆七島や蝦夷を除き唯一村数の集計が間違っています。

【訂正】 [82930] hmt さん

膨大なデータの転記には気を使っておられることと拝察しますが、たまたま誤記に気がついたので、お知らせします。

タイトルと柱書の部分は「平鹿郡」と正しく記されているのですが、データ部分の最初と最後の2ヶ所が「平群郡」となっております。

ご指摘ありがとうございます。郡名を修正しました。村名の漢字の方は『解読篇』の漢字表記をもとに一応2回はチェックしていますが、今回は一部の漢字(嶺と峰など)を除き新字体で統一しました。今回間違えた部分は記事投稿最後の段階で追加した部分で、うっかり大和国平群郡の方で変換してしまったような気がします。
[82923] 2013年 2月 23日(土)15:52:03【1】YT さん
1980年の幸手町の人口水増しの件について 【訂正あり】
1980年(昭和55年)11月11日火曜日の読売新聞朝刊23/30頁からの引用です。

国勢調査で人口水増し
「市」になりたい幸手町
“町民が熱心の余り…”

【久喜】市制施行を目前にした埼玉県北葛飾郡幸手町(田口勝美町長)で、人口五万人以上という“市制の条件”を満たそうと、一部町民が先月一日に実施された国勢調査の際、人口を水増しして調査表を提出していたことが、十日までに明らかになった。町当局では、「町民が熱心のあまりやったことで、町としては関知してない」として、確認された水増し分を差し引いた人口「五万六人」を県に報告したが、それでも十月の人口増加が極めて不自然な伸びをみせていることから、事態を重視した県では、改めて調査票の綿密なチェックを進める一方、場合によっては幸手町の国勢調査のやり直しも検討している。

“幽霊”315人引きスレスレ5万

 水増しが発覚したきっかけは調査票を回収中の十月初め、同町周辺の同郡杉戸町、草加市、茨城県 猿島郡五霞村などから、「うちの住民が幸手町の住民として、でたらめな調査票を提出している」と県統計課や同町に抗議が相次いだことから。
 同町で調べたころ、周辺の市町村に住んでいながら、世帯ぐるみで幸手町の勤め先や親類宅などに住んでいるよう調査票に書き込んでいたり、同町に寮を持つ民間企業の社員がそれぞれ自宅で住民登録、生活しているのにこの寮で長期間寝泊まりしているようにして、調査票の住所を同町にしているなど、計三百十五人の“水増し”が明らかになった。
 同町の話では、この不正工作は市制施行を熱望している一部町民が、熱心さのあまり、近隣に住む地元出身者を手分けして探し出し“協力”を呼びかけたものらしく、調査員も抱き込まれていた疑いもあるという。
 町では、確認されたこの水増し分を差し引き、町人口を五万六人として県国勢調査対策本部に報告したが、同本部では訂正して提出したこの調査票の中にも、まだかなりの水増し分が隠されているのではないかという疑いを捨て切っていない。
 これは地方自治法で規定されている市制施行の条件の“五万人”をうまいことに六人だけ上回ったという“間のよさ”もさることならが、十月の人口増加がそれまでの同町の人口動態とは明らかに違った推移を見せているため。
 九月一日現在の同町の推計人口(県統計課調べ)は四万八千九百五十五人。町の修正報告が正確だったとすれば、十月一日までのわずか一か月間に千五十一人も増えたことになる。ちなみに、八月から九月にかけての人口増加は六十六人だけ。いろいろな条件を考慮に入れても、極めて異常な伸びであることは確かだ。このため、同本部では改めて調査票の再審査を行う一方、この審査結果によっては町に調査報告の再修正を求め、さらにひどい場合は改めて同町の国勢調査のやり直しも検討している。
 幸手町では、商店主ら約四十人で市制施行推進協議会が結成され、「市制が施行されてば、町のイメージアップになる」などと熱心に運動する動きもあった。
 田口町長の話「町としては、去る七日に町村合併二十五周年の記念事業をやったばかりで、人口を水増ししてまで今、無理に市制施行する気など全くない。町民が熱心さのあまりやったことだと思う」

新聞記事のアーカイブに検索をかけた限りでは、この事件に関して後に逮捕者が出たという記事がなく、調査員レベルでの捏造ということで済んだようです。

人口水増しに関する統計法違反では、羽幌町に関する新聞記事が見つかっただけです。松本敏治町長ら町幹部四人が統計法違反、虚偽有印公文書作成、同行使事件に問われ、旭川地裁で1973年6月27日に判決が言い渡されています。

町長:懲役一年六月、執行猶予三年
元助役:同一年、執行猶予二年
前総務部長:同八月、執行猶予一年
前庶務部長:病欠のため9月3日に判決言い渡し

【訂正】[82925] にまんさん

引用部分なのですが
同町周辺の同郡松戸町、草加市、茨城県 猿島郡五霞村などから、
は、同郡杉戸町ですよね

すみません。ご指摘通り本文を松戸町から杉戸町に修正しました。
[82913] 2013年 2月 20日(水)22:02:21YT さん
天保郷帳における石高の記述について:追加検証
[82890] むっくんさん

以前YTさんが[76916][76917][76918][76919][76920][76921]にて天保郷帳の複製本(編:史籍研究會、1984)(YTさんはこの本のことを『原本』と表記されています)とその『解読篇』についての詳細をまとめられていました。

そして[79622]拙稿にて村数の差異について推測を述べ、[79623]YTさんにおいて確認をして頂きました。その続きです。

天保郷帳の石高について、活字化された近世歴史資料研究会編『天保郷帳 : 天保五年甲午十二月石高帳 第3分冊 解読篇 (近世歴史資料集成)』(2009年)の石高と天保郷帳原本(『複製本』こと、史籍研究會編『天保郷帳(内閣文庫所藏史籍叢刊)』(1984年)にせよ、国立公文書館デジタルアーカイブの『天保郷帳』にせよ、国立公文書館所蔵の原本からコピーなり画像なりを起こしているので、そこに書かれている集計結果の石高は『原本』の石高と表現しても問題ないと思いますが)の石高を比較した際、両者に村数や石高の差が生じてました。『解読篇』の解説によると
(7) 村ごとの石高の集計をより正確にすることを目的として、改めて石高の再計算を行った。その結果、郡や國の石高が原本の数字と合致しない場合が確認された。この件に関しては、原本のではなく、再計算された数字を採用したことをお断りしておきたい。
とありましたが、改めて[79622][79623][82890][82891]で検証されたように、実際には原本における冊子のたたみ方の誤りが原因(『複製本』では一部の頁(信濃国伊那郡)が脱落し(『デジタルアーカイブ』では修正済)、一部の頁が誤った箇所に差し込まれ(『デジタルアーカイブ』で修正済:上野国碓氷郡⇒利根郡、土佐国高岡郡⇒吾川郡;『デジタルアーカイブ』でも誤ったまま:和泉国泉郡・日根郡⇔南郡、武蔵国入間郡⇒高麗郡、出雲国神門郡⇒飯石郡))で、少なくとも村数に関しては『出羽国郷帳五』収録の出羽国平鹿郡(2村多い)、扱いの特殊な伊豆諸島・蝦夷松前以外は天保郷帳の集計が正しく、石高についても郷帳の集計がかなり正確なことが示されました。

そこで『解読篇』と『原本』の石高が異なる他の旧国郡についても、『解読篇』の石高の数字と『デジタルアーカイブ』の郷帳の画像とを比較しながら、改めて石高のチェックをしてみたところ、『解読篇』の石高にいくつか間違いを見つけました。

まず手始めに以前[77085][77086]でまとめた出羽国置賜郡の石高をチェックしました。[77085][77086]で記載した天保郷帳の村別石高は、実際には『解読篇』で活字化された数字です。ところが『解読篇』で619.11899石とされている北和田村の石高は、『出羽国郷帳一』の5/36頁目では、「高六百拾九石壱斗壱升八合九勺八才」、つまり619.11898石となっており、『解読篇』の石高に1才の誤りがありました。よって出羽国置賜郡の村別石高の合計も216,161.22023石となり、完全に原本に記載されている出羽国置賜郡の石高と一致しました。一方『解読篇』による出羽国置賜郡の石高は216,161.2202となっていますが、これは本来なら加えるべき4才(正しくは3才)を脱落させてしまったものと考えられます。

以上を踏まえ、『解読篇』と『原本』の村高を比べたところ、『解読篇』において以下の村高の間違いが認められました。なお石高は毛(10^-6石)の桁で揃えています。

旧国郷村『解読篇』石高『原本』石高石高差デジタルアーカイブ参考コマ頁
尾張国中嶋郡横地村252.711000253.7110001.000000尾張国郷帳 74/134
武蔵国豊島郡穏田村94.57170094.571070-0.000630武蔵国郷帳 5/190
武蔵国豊島郡池袋村601.655700601.655070-0.000630武蔵国郷帳 7/190
武蔵国豊島郡2村合計696.227400696.226140-0.001260
上総国市原郡門前村220.798600212.798600-8.000000上総国郷帳 55/159
下総国千葉郡神窪村52.77860052.778060-0.000540下総国郷帳 97/213
下総国印旛郡寺崎村804.602000804.062000-0.540000下総国郷帳 141/213
下総国印旛郡馬渡村540.924600540.924060-0.000540下総国郷帳 144/213
下総国印旛郡2村合計1,345.5266001,344.986060-0.540540
常陸国茨城郡大故山村135.619500135.619050-0.000450常陸国郷帳 25/225
常陸国那珂郡湊村2,645.8160002,645.815000-0.001000常陸国郷帳 41/225
常陸國久慈郡真弓村218.505000218.055000-0.450000常陸国郷帳 62/225
常陸國真壁郡古殿村261.228300261.228030-0.000270常陸国郷帳 124/225
近江国甲賀郡小山村689.351700689.035170-0.316530近江国郷帳 90/201
美濃国加茂郡細目村464.818000465.8180001.000000美濃国郷帳 156/216
信濃国筑摩郡埴原村1,558.5656001,558.565060-0.000540信濃国郷帳 101/211
信濃国高井郡深沢新田村322.144000332.14400010.000000信濃国郷帳 202/211
上野国群馬郡大久保村1,237.1570001,237.151000-0.006000上野国郷帳 69/164
下野国河内郡東蓼沼村813.905000813.9605000.055500下野国郷帳 6/180
下野国芳賀郡堀越村740.477150740.477105-0.000045下野国郷帳 51/180
陸奥国田村郡守山村622.256620622.2566700.000050陸奥国郷帳二 50/71
陸奥国安達郡塩沢村1,881.1732701,881.1732900.000020陸奥国郷帳二 55/71
陸奥国宇多郡大坪村1,005.6090001,105.609000100.000000陸奥国郷帳三 73/76
出羽国置賜郡北和田村619.118990619.118980-0.000010出羽国郷帳一 5/36
出羽国村上郡松原村1,664.7541001,564.754100-100.000000出羽国郷帳二 20/58
出羽国村上郡幾右衛門新田15.40900015.049000-0.360000出羽国郷帳二 56/58
出羽国秋田郡新館村109.322000119.32200010.000000出羽国郷帳五 22/130
出羽国由利郡長磯村121.466800121.466080-0.000720出羽国郷帳五 125/130
越前国坂井郡大年村464.799000465.7990001.000000越前国郷帳 117/200
越中国礪波郡清水村1,057.2990001,157.299000100.000000越中国郷帳 152/179
越後国頸城郡下増田新田464.823000465.8230001.000000越後国郷帳上 119/141
越後国蒲原郡日出谷村1,086.0890001,186.089000100.000000越後国郷帳下 61/238
佐渡国羽茂郡小比叡村26.86100036.86100010.000000佐渡国郷帳 36/38
日向国諸県郡井崎田村1,312.6580001,312.7580000.100000日向国郷帳 17/67

一方下総国葛飾郡、下総国河内郡、出羽国村上郡、出羽国田川郡については、原本の才の桁(10^-5石)を有する村高を足した結果を比較したところ、原本が記載する郡高との才の桁の数字が等しくなり、原本の数字は正しく集計されているものと推測されます。おそらく出羽国置賜郡の例に見られるように『解読篇』でこれらの郡の才の桁の数字を脱落させてしまったと考えられます(出羽国置賜郡については省略([77085][77086]参照))。

旧国郷村『解読篇』石高『原本』石高石高差デジタルアーカイブ参考コマ頁
下総国葛飾郡鷲巣村443.943670443.9436700.000000下総国郷帳 11/213
下総国葛飾郡深輪村660.889550660.8895500.000000下総国郷帳 12/213
下総国葛飾郡尾崎村648.205970648.2059700.000000下総国郷帳 15/213
下総国葛飾郡舩形村1,907.5775801,907.5775800.000000下総国郷帳 15/213
下総国葛飾郡駒木村116.482740116.4827400.000000下総国郷帳 23/213
下総国葛飾郡市野谷村313.720730313.7207300.000000下総国郷帳 26/213
下総国葛飾郡幸谷村511.906480511.9064800.000000下総国郷帳 30/213
下総国葛飾郡岩瀬村132.228330132.2283300.000000下総国郷帳 35/213
下総国葛飾郡中矢切村174.620670174.6206700.000000下総国郷帳 37/213
下総国葛飾郡高根村341.956980341.9569800.000000下総国郷帳 38/213
下総国葛飾郡奉免村62.10033062.1003300.000000下総国郷帳 38/213
下総国葛飾郡11村合計5,313.6330305,313.6330300.000000『解読篇』は3才を脱落か
下野国河内郡五分一村294.223410294.2234100.000000下野国郷帳 14/180
下野国河内郡木和田島村845.212910845.2129100.000000下野国郷帳 19/180
下野国河内郡石名田村878.248360878.2483600.000000下野国郷帳 19/180
下野国河内郡大町村1,701.0133301,701.0133300.000000下野国郷帳 21/180
下野国河内郡坂之上村460.633570460.6335700.000000下野国郷帳 21/180
下野国河内郡下蒲生村347.050230347.0502300.000000下野国郷帳 22/180
下野国河内郡三間在家村915.673290915.6732900.000000下野国郷帳 23/180
下野国河内郡上川島村109.432930109.4329300.000000下野国郷帳 26/180
下野国河内郡中川島村137.226920137.2269200.000000下野国郷帳 26/180
下野国河内郡別当河原村136.474620136.4746200.000000下野国郷帳 26/180
下野国河内郡下坪山村852.756940852.7569400.000000下野国郷帳 27/180
下野国河内郡11村合計6,677.9465106,677.9465100.000000『解読篇』は1才を脱落か
出羽国村上郡山形町25,809.22647025,809.2264700.000000出羽国郷帳二 7/58
出羽国村上郡小白川村1,364.7636201,364.7636200.000000出羽国郷帳二 7/58
出羽国村上郡植野村608.216360608.2163600.000000出羽国郷帳二 13/58
出羽国村上郡大野目村831.572620831.5726200.000000出羽国郷帳二 13/58
出羽国村上郡落合村1,445.9008901,445.9008900.000000出羽国郷帳二 13/58
出羽国村上郡南青柳村698.002790698.0027900.000000出羽国郷帳二 13/58
出羽国村上郡北青柳村890.909710890.9097100.000000出羽国郷帳二 13/58
出羽国村上郡谷柏村1,855.0146101,855.0146100.000000出羽国郷帳二 20/58
出羽国村上郡8村合計33,503.60707033,503.6070700.000000『解読篇』は7才を脱落か
出羽国田川郡中野京田村463.629430463.6294300.000000出羽国郷帳四 12/86
出羽国田川郡南野村654.168970654.1689700.000000出羽国郷帳四 36/86
出羽国田川郡町村632.178930632.1789300.000000出羽国郷帳四 44/86
出羽国田川郡興屋村348.698950348.6989500.000000出羽国郷帳四 44/86
出羽国田川郡朝丸村234.822160234.8221600.000000出羽国郷帳四 44/86
出羽国田川郡茗荷瀬村463.700530463.7005300.000000出羽国郷帳四 44/86
出羽国田川郡払田村206.411650206.4116500.000000出羽国郷帳四 44/86
出羽国田川郡常万村350.897730350.8977300.000000出羽国郷帳四 45/86
出羽国田川郡西小野方村374.939370374.9393700.000000出羽国郷帳四 45/86
出羽国田川郡大野村209.764900209.764090-0.000810出羽国郷帳四 45/86
出羽国田川郡田谷村116.832730116.8327300.000000出羽国郷帳四 45/86
出羽国田川郡中野村201.576160201.5761600.000000出羽国郷帳四 45/86
出羽国田川郡南野新田村152.102400152.102040-0.000360出羽国郷帳四 45/86
出羽国田川郡13村合計4,409.7239104,409.722740-0.001170『解読篇』は1才を脱落か

以上より、『出羽国郷帳五』以外においては、天保郷帳記載の国郡別石高は、正しく束ねられた状態ではそれぞれの村高と完全に等しいと推測され、そこには村数(伊豆群島・松嶋を除く)・石高の計算間違いは存在しないと推測されます。残るは秋田久保田藩が責任をもってまとめたはずの『出羽国郷帳五』ですが、少なくとも秋田郡新館村と由利郡長磯村の村高が間違っていました。しかしながら秋田郡の合計石高の違いは解消したものの、由利郡の合計石高の違いを説明できません。また仙北郡、平鹿郡の村高については、現時点で間違いを見つけらずにおり、仙北郡・平鹿郡・由利郡においては、実際に天保郷帳記載の郡別石高合計に誤りがあるようです。これについては項を改めて検証します。
[82891] 2013年 2月 15日(金)21:46:03YT さん
天保郷帳での記載について、石高の追加検証
[82888] オーナー グリグリさん [82889] 白桃さん
昨日、公益財団法人統計情報研究開発センター、通称Sinfonicaが主催する、統計情報セミナーに行ってきました。初めて参加したのですが、今までよく知らなかった国勢調査のデータの種類や調査方法などが分かり、とても有意義なセミナーでした。

昨年CD-ROMを購入したためでしょうか、実は私の所にもセミナーへの招待状が葉書で来てました。ただ私の方は仕事の関係で残念ながら出席できませんでした。

現在[82204]で投稿した都道府県・支庁・市区郡別人口の変遷のまとめを、明治初期まで拡大した表を作成中ですが・・・府県別現住人口と郡市別現住人口が異なる(明治30年以前は、現住人口算出の際にわざわざ各階層内での人口異動を除いている)ので、合計による数字のチェックができないという問題を抱えています。加えて毎年1月~3月は個人的に非常に忙しい!と言いつつ[82890]のむっくんさんの投稿を読んで、さっそく石高を検証してみたくなるという、サボり癖を発症中です。

[82890]むっくんさん

[76919]YTさん
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旧國旧郡村数『解読篇』石高村数『原本』石高石高差
和泉國泉郡8938,432.6906008931,077.9622007,354.728400
和泉國南郡6730,120.0766006737,289.234600-7,169.158000
和泉國日根郡7656,414.3006007656,599.871000-185.570400

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この三ヶ所についてもおそらく天保郷帳の編集の際のミスであろうと以前から推測していました。
そこで天保郷帳(和泉国)及び天保国絵図(和泉国)とを比較し、以下に、誤りと考えられるところを挙げます。

さっそく石高を計算してみました。

村名石高
土生村2,714.3240
尾生村1,225.8000
上松村735.5340
下松村979.7070
額原村326.9680
小松里村1,521.6770
下池田村505.9466
中井村564.9840
福田村150.0940
鳥羽村253.2090
新井村144.2620
小瀬村644.2080
永吉村87.8600
久保村376.0610
半田村689.0880
作才村373.6420
西之内村935.8110
別所村236.9880
沼間村540.2480
岸和田村2,118.5042
津田村228.3673
堀村496.0320
嶋村23.3400
貝塚村381.5570
泉郡→南郡小計16,254.2121

村名石高
春木川村99.6570
大沢村463.5710
父鬼村135.8950
大野村205.0360
坪井村238.7370
佛並村413.6380
下宮村199.5790
小野田村344.0090
鍛冶屋村244.3410
唐國村494.4210
内田村557.2070
春木村473.4960
松ノ尾寺村341.2330
久井村401.7200
若樫村334.4350
内畑村1,230.9491
観音寺村438.0380
寺門村111.9700
和気村348.6796
和気郷庄244.5000
小田村715.1424
今福村129.6420
寺田村263.1163
箕形村470.4713
南郡→泉郡小計8,899.4837

村名石高
五門村324.9040
紺屋村101.9097
野田村583.2539
小垣内村417.0520
小谷村390.6760
久保村1,253.2703
土丸村342.6720
大木村624.6510
畠中村413.3497
石才村393.2750
橋本村813.2630
堤村339.2840
地蔵堂村283.1880
王子村721.7020
七山村232.2941
大久保村694.7600
南郡→日根郡小計7,929.5047

村名石高
三田村898.1482
包近村628.7779
中村460.6081
稲葉村670.8256
積川村316.4937
河合村469.4730
相川村173.8380
塔原村166.8200
箕土路村484.0026
両大路村388.9296
大町村400.4196
池尻村481.3200
今木村370.1710
田治米村797.3444
新在家村637.6556
摩湯村399.1070
日根郡→南郡小計7,743.9343

郡名石高増減備考
泉郡-7,354.7284= 8,899.4837 - 16,254.2121
南郡+7,169.1580= 16,254.2121 + 7,743.9343 - 8,899.4837 - 7,929.5047
日根郡+185.5704= 7,929.5047 - 7,743.9343

よって和泉国の天保郷帳における郡別石高が村別石高と一致しないのは、国立公文書館が所蔵している原本冊子の綴り方の誤りが原因と推測され、それがそのまま複製本、解読篇、国立公文書館のデジタルアーカイブに引き継がれてしまっているという実態が確認できました。

解読篇と複製本で石高が異なるのは、残りは端数の問題だけですね。これに関しては何れまとめて検証したいです。
[82405] 2012年 12月 31日(月)03:07:49【2】YT さん
平成22年10月1日の境域における各回国勢調査時の市区町村別人口・追加修正案 2
●昭和15年以前の十島村・三島村の人口の扱い
 → 『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口』では三島村の人口をゼロとし、すべて十島村の人口に割り振っているが、昭和30年の十島村・三島村の人口比で按分して計算し直すべきか

これだけは現時点では引き続き検討課題ですが、一応昭和5年10月1日以前の人口の推計を計算しました。

現時点では[82244]で示した以上の情報は得られておらず、『十島村誌』(1995年)内の引用されている該当部分の頁のコピーを入手したものの、内容としては羽原清雅氏による「トカラ・十島村の「格差」と地域の政治―どうなる七つに分散する離島村の闘い」以上のものはありませんでした。そこで昭和5年10月1日以前の人口につていは、昭和10年10月1日の南北トカラ列島の人口比から算出することにしました。以上により、昭和25年10月1日以前の十島村、三島村の人口は以下のように推計されます。

年次十島村三島村備考
大正9年3,3381,273昭和【10】年の人口比による
大正14年3,3401,274昭和【10】年の人口比による
昭和5年3,7231,420昭和【10】年の人口比による
昭和10年3,6671,399羽原清雅氏の論文による
昭和15年3,5641,232羽原清雅氏の論文による
昭和22年1,304
昭和25年2,9381,484確定値

但し上の数字は暫定値で、十島村を構成する島々の戦前の国調人口については、引き続き調査します。また昭和25年の十島村の人口が欠けていたのは、『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』の明らかなミスです。

●以上のほか、白桃さんよりメールにて、『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』の誤りが指摘されています。
1961.4.1に行われた旧美方町と旧村岡町の境界変更に伴う
人口異動を反映した1960年以前の国勢調査人口の数値が誤って
いるようです。
原因は、異動人口4,506人を1,506人と誤認したことによるもの
だと推察いたします。

ただ、美方郡村岡町と美方郡美方町は、平成17年4月1日に城崎郡香住町と合併し、美方郡香美町が発足していますので、平成22年10月1日境域における昭和35年以前の人口においては上記の計算間違いは影響しません。

【追記】[82404]で示した八条村の一部(立野堀)の計算方法が間違っていました。

※昭和22年10月1日の八条村立野堀の人口745人は、昭和22年10月1日の八幡村・潮止村・八条村の人口合計12,591人と、昭和55年10月1日境域による八潮市の人口11,846人の差
として計算しましたが、
昭和54年4月1日 草加市の一部(32人)が八潮市へ
の存在を忘れていました。

昭和55年10月1日境域からの計算が不可能となったので、八丈村内の八潮村、草加町への昭和50年10月1日異動人口の比から、八条村の一部(立野堀)の人口を推計すると、昭和22年10月1日の八丈村の人口3,965人に、草加村へ異動した八丈村の昭和30年10月1日の人口797を乗じ、昭和30年10月1日の八丈村の人口4,216人で割ることで、750人と計算されます(745人より5人増える)。同様に八幡村・潮止村・八条村(立野堀を除く)の人口は11,841人に修正されます(11,846人より5人減る)。ここで、八潮市と草加市に関し、
昭和55年10月1日境域から昭和50年10月1日境域に数字を戻す作業を行
ったところ、ちゃんと八潮市の人口が11,846人から11,841人に修正されたことから、上の計算は間違いでなかったことが分かります。なお、
昭和22年10月1日の人口に水害地の人口を加え、昭和55年10月1日境域に再び戻すという作業を行っても、四捨五入した数字の上では水害地分の人口に変動はありません。
という事実には変わりありません。

というわけで、[82404]の水害地の人口の按分自体には全く問題ありません。
[82404] 2012年 12月 31日(月)03:03:43【1】YT さん
平成22年10月1日の境域における各回国勢調査時の市区町村別人口・追加修正案
11月末から予想以上に忙しい日々が続きましたが、何とか今年中に平成22年10月1日の境域における各回国勢調査時の市区町村別人口に関し、[82194]で挙げた修正を検討し終えました。

●昭和35年の長野県西筑摩郡山口村と岐阜県中津川市の間の境界紛争地域(73人)
 → 『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口』では境界紛争地域の人口を除外しているが、最終的に山口村は中津川市に越境編入しており、この73人も現在の中津川市境域内の人口に加算するべきか

※中津川市・恵那郡・長野県西筑摩郡山口村における昭和22年10月2日~昭和55年10月1日の人口異動を伴う境域変遷情報
昭和58年4月1日中津川市の一部(24人)が恵那郡福岡町へ

平成17年2月13日に長野県西筑摩郡山口村、岐阜県恵那郡福岡町は中津川市に編入されており、昭和35年の長野県西筑摩郡山口村と岐阜県中津川市の間の境界紛争地域の人口はすべて現中津川市内と考えて問題ありません。長野県西筑摩郡山口村と岐阜県中津川市の間の境界紛争地域の人口73人を岐阜県中津川市の人口に加えることで、平成22年10月1日の境域による昭和55年の中津川市の人口は82,747人に修正されます。

市町村修正前修正後
中津川市82,67482,747

●昭和22年の臨時国勢調査における「町村に配分せられない水害地の調査洩れ数」
 → 『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口』では三県の調査洩れ数を除外しているが、これらについても按分して計算し直すべきか

◎宮城県内
○宮城県玉造郡の町村に配分せられない水害地の調査洩れ数21人を大崎市の人口に追加
○宮城県栗原郡の町村に配分せられない水害地の調査洩れ数71人は以下の様に按分
境域水害地を除く昭和22年の人口水害地の人口
昭和22年の栗原郡136,39571
昭和22年の栗原郡内の現栗原市126,53866
昭和22年の栗原郡内の現大崎市9,8575

※昭和22年10月1日の栗原郡内の現大崎市境域の人口は、昭和22年10月1日の長岡村・宮沢村・清滝村の合計11,294人より清滝村小山田地区の人口1,437人を除いたもの。清滝村小山田地区の人口1,437人は、昭和55年10月1日の境域による昭和22年10月1日の高清水町の人口5,793人と、昭和22年10月1日の高清水町の人口4,356人の差。

※玉造郡・栗原郡・志田郡・遠田郡の昭和22年10月2日~昭和55年10月1日の人口異動を伴う境域変遷情報
昭和29年8月1日志田郡敷玉村の一部(4,291人)が古川市へ
昭和29年8月1日志田郡敷玉村の一部(1,799人)が遠田郡小牛田町へ
昭和30年3月31日志田郡下伊場野村の一部(978人)が志田郡松山町へ
昭和30年3月31日志田郡下伊場野村の一部(1,129人)が志田郡三本木町へ
昭和30年4月10日玉造郡岩出山町の一部(251人)が古川市へ
昭和30年4月14日古川市の一部(1,459人)が栗原郡高清水町へ
昭和30年4月1日栗原郡姫松村の一部(2,380人)が栗原郡栗駒町へ
昭和30年4月1日栗原郡姫松村の一部(1,824人)が栗原郡一迫町へ
昭和30年7月10日古川市の一部(1,405人)が志田郡三本木町へ
昭和30年10月1日志田郡三本木町の一部(292人)が志田郡松山町へ
昭和31年1月1日遠田郡小牛田町の一部(909人)が古川市へ
昭和31年8月10日栗駒郡栗駒町の一部(393人)が栗駒郡築館町へ
昭和31年8月10日栗駒郡栗駒町の一部(237人)が栗駒郡一迫町へ
昭和32年4月1日玉造郡岩出山町の一部(30人)が古川市へ
昭和44年9月1日遠田郡田尻町の一部(9人)が遠田郡小牛田町へ

昭和30年4月10日に玉造郡岩出山町の一部(251人)が古川市へ、昭和30年7月10日に古川市の一部(1,405人)が志田郡三本木町へ、昭和32年4月1日に玉造郡岩出山町の一部(30人)が古川市へ異動していますが、玉造郡岩出山町、志田郡三本木町、志田郡松山町は最終的に大崎市の境域となるので、昭和22年の人口の修正の際には考慮の必要はありません。昭和30年4月14日の古川市の一部(1,459人)の栗原郡高清水町(旧清滝村小山田地区)への異動は、昭和22年の人口の修正の際に考慮する必要があります。

○宮城県登米郡の町村に配分せられない水害地の調査洩れ数60人を登米市の人口に追加

※登米郡の昭和22年10月2日~昭和55年10月1日の人口異動を伴う境域変遷情報
昭和27年11月1日登米郡石森町の一部(8人)が登米郡上沼村へ
昭和32年4月1日登米郡中田町の一部(2,427人)が登米郡迫町へ
これらは最終的に登米市の境域となるので考慮の必要はありません。

○宮城県本吉郡の町村に配分せられない水害地の調査洩れ数55人は以下の様に按分
境域水害地を除く昭和22年の人口水害地の人口
昭和22年の本吉郡106,30455
昭和22年の本吉郡内の現登米市(津山町)7,1254
昭和22年の本吉郡内の現気仙沼市71,20437
昭和22年の本吉郡内の現南三陸町23,51812
昭和22年の本吉郡内の現石巻市(十三浜村)4,4572

以上をまとめると、平成22年10月1日の境域による昭和22年10月1日の宮城県内の人口は、水害地の様差漏れ数を加えることで以下のように修正されます。
市町村修正前修正後水害地
石巻市171,858171,8602
気仙沼市71,20471,24137
登米市123,110123,17464
栗原市126,538126,60466
大崎市138,925138,95126
南三陸町23,51823,53012

◎栃木県内
○栃木県下都賀郡内二村の町村に配分せられない水害地の調査洩れ数60人は以下の様に按分
境域水害地を除く昭和22年の人口水害地の人口水害地を含む昭和22年の人口
生井村・部屋村10,5426010,602
生井村4,338254,363
部屋村6,204356,239

下都賀郡生井村は昭和30年4月25日に下都賀郡野々田町を経て、昭和38年4月18日に小山市に編入、下都賀郡部屋村は昭和30年3月31日に下都賀郡藤岡町を経て、平成22年3月29日に栃木市に編入されます。

※小山市の昭和30年4月25日~昭和55年10月1日の人口異動を伴う境域変遷情報
昭和49年12月1日下都賀郡南河内町の一部(5人)が小山市へ
昭和53年1月1日野木町の一部(11人)が小山市へ
昭和54年7月1日下都賀郡大平町の一部(15人)が小山市へ
以上の外、昭和55年1月1日以降の諸境域異動等を全て考慮して改めて境域変動に伴う推定人口を計算し直しましたが、結局端数処理した後に昭和55年10月1日の境域による昭和22年10月1日の市町村別人口に変化が生じたのは、小川市と栃木市のみでした。

○栃木県足利郡内四町村の町村に配分せられない水害地の調査洩れ数207人は、足利郡毛野村・山前村・小俣村・山辺町で按分されるべきものですが、これらはすべて現足利市に編入されており、該当地域には特に複雑な人口異動を伴う境域変動が存在しないので、足利郡の水害地の人口は全て足利市の人口に加えます。

以上をまとめると、平成22年10月1日の境域による昭和22年10月1日の栃木県内の人口は、水害地の調査漏れ数を加えることで以下のように修正されます。
市町村修正前修正後水害地
栃木市131,230131,26535
小山市82,12382,14825
足利市143,149143,356207

◎埼玉県内
○埼玉県北葛飾郡の町村に配分せられない水害地の調査洩れ数321人はまず以下の様に按分
境域水害地を除く昭和22年の人口水害地の人口
昭和22年の北葛飾郡121,659321
昭和22年の幸松村・豊野村8,36322
昭和55年境域の栗橋町・昭和22年境域の桜田村の一部15,67241
昭和55年境域の杉戸町16,61744
現松伏町8,82723
昭和55年境域の庄和町15,56541
現三郷市16,22243
現幸手市24,62265
現吉川市15,77142
※昭和22年10月1日境域の桜田村の一部(大字八甫・西大輪・東大輪・外野・上川崎)の人口3,957人は、昭和55年10月1日境域の南埼玉郡鷲宮町の人口8,768人と、昭和22年10月1日の南埼玉郡鷲宮町の人口4,811人の差
ただし春日部市、杉戸町、庄和町に関しては、昭和55年10月2日以降の人口異動を考慮しながらさらに昭和22年10月1日人口を修正する必要があります。

なお、以下の境域変遷情報は、昭和55年10月1日境域による昭和22年10月1日の人口として織り込み済みです。
※埼玉県北葛飾郡の昭和22年10月2日~昭和55年10月1日の人口異動を伴う境域変遷情報
昭和23年4月1日北葛飾郡栗橋町の一部をもって静村(4,877人)を設置
昭和23年4月1日北葛飾郡栗橋町の一部をもって豊田村(2,715人)を設置
昭和30年1月1日北葛飾郡桜田村の一部(3,849人)が南埼玉郡鷲宮町へ
昭和30年1月1日北葛飾郡桜田村の一部(784人)が北葛飾郡幸手町へ
昭和30年4月1日北葛飾郡豊田村の一部(845人)が北葛飾郡幸手町へ
昭和30年4月1日北葛飾郡豊田村の一部(1,085人)が北葛飾郡泉村へ
昭和31年1月1日北葛飾郡幸手町の一部(475人)が北葛飾郡杉戸町へ
昭和35年11月3日北葛飾郡杉戸町の一部(993人)が北葛飾郡庄和村へ

○埼玉県南埼玉郡内八村の町村に配分せられない水害地の調査洩れ数84人はまず以下の様に按分
境域水害地を除く昭和22年の人口水害地の人口
八村合計31,81084
桜井村・新方村・増林村10,40327
八幡村・潮止村・八条村(立野堀を除く)11,84631
八条村の一部(立野堀)7452
須賀村4,00511
鷲宮村4,81113
※昭和22年10月1日の八条村立野堀の人口745人は、昭和22年10月1日の八幡村・潮止村・八条村の人口合計12,591人と、昭和55年10月1日境域による八潮市の人口11,846人の差【追記:この計算は間違い!】

なお、以下の境域変遷情報の内、昭和31年9月28日八条村の分割は、昭和30年11月3日の北足立郡草加町から南埼玉郡越谷町への境域変更の後ですが、昭和54年4月1日の草加市と八潮市の間での境域変更は考慮する必要があります。もっとも昭和55年10月1日境域から昭和50年10月1日境域に数字を戻す作業を行い、昭和22年10月1日の人口に水害地の人口を加え、昭和55年10月1日境域に再び戻すという作業を行っても、四捨五入した数字の上では水害地分の人口に変動はありません。
※埼玉県南埼玉郡の水害を受けた八村に関連する昭和22年10月2日~昭和55年10月1日の人口異動を伴う境域変遷情報
昭和30年1月1日北葛飾郡桜田村の一部(3,849人)が南埼玉郡鷲宮町へ
昭和30年11月3日北足立郡草加町の一部(1,249人)が南埼玉郡越谷町へ
昭和31年9月28日南埼玉郡八条村の一部(3,419人)が南埼玉郡八潮村へ
昭和31年9月28日南埼玉郡八条村の一部(797人)が北足立郡草加町へ
昭和54年4月1日草加市の一部(32人)が八潮市へ

○埼玉県北埼玉郡内六村の町村に配分せられない水害地の調査洩れ数53人は、利島村・川辺村(後の北川辺村)と、東村・原道村・元和村・豊野村(後の大利根村)で按分されるべきものですが、これらはすべて現加須市に編入されており、該当地域には特に複雑な人口異動を伴う境域変動が存在しないので、北埼玉郡の水害地の人口は全て加須市の人口に加えます。

以上において、八潮市、草加市、杉戸町、宮代町、春日部市、越谷市、庄和町に関しては、昭和55年10月2日以降の境域変更についても再計算が必要ですが、実際のところ境域変更を考慮しても、四捨五入された水害地の人口には変更はありませんでした。

以上をまとめると、平成22年10月1日の境域による昭和22年10月1日の埼玉県内の人口は、水害地の調査漏れ数を加えることで以下のように修正されます。
市町村修正前修正後水害地
加須市80,67380,72653
春日部市46,42346,48663
草加市27,71727,7192
越谷市42,51342,54027
久喜市58,61658,67054
八潮市11,84611,87731
三郷市16,22216,26543
幸手市24,62224,68765
吉川市15,77115,81342
宮代町10,45310,46411
杉戸町16,61516,65944
松伏町8,8278,85023

以上、三県における昭和22年10月1日の水害地の人口の按分を行いました。
[82296] 2012年 12月 7日(金)23:28:32【2】YT さん
日本帝国民籍戸口表における郡市別と府県別現住人口の違いについて
[82204]で、明治31年以降の『日本帝国人口統計』などによる郡市区別現住人口をまとめましたが、明治30年以降のデータでは、府県別の現住人口と郡区別現住人口の合計、東京・京都・大阪市の現住人口と区別現住人口の合計、官報による現住人口と内務省の戸口表による現住人口が一致しないなど様々な問題があるため、まとめるにせよ一筋縄には行きません。

まず統計局のサイトでも国勢調査以前の都道府県別人口を掲載しておりますが、ここで採用されている人口は「乙種」現住人口と呼ばれ、生の統計情報である府県別の「甲種」現住人口に、全国の入・出寄留者の差数を各府県別の入・出寄留者数の比で各県に按分修正して算出するという、統計的補正を加えたものです。しかしながら乙種現住人口も実際の人口との乖離が激しく、さらにあくまでも「府県別人口」レベル以上でしか算出されていないものです。

一方の生データの現住人口に関しても、ある程度全国規模のものが系統立って把握できるものとしては、内務省内閣統計局がまとめた『日本帝国民籍戸口表』記載の「現住人口(甲種)」、内務省警保局が各所の交番を通じてまとめた「警察署調査現住人口」、各府県がまとめた「道府県調査現住人口」、そして官報掲載の「官報による現住人口」、この他、文部省や陸軍省も現住人口をまとめていますが、いまいち時系列情報に欠けるようです。

この内「警察署調査現住人口」がもっとも実際の人口に近いようですが、全国規模で把握できるのは明治41年と大正2年だけで、他の年次については警察署の発行する府県統計書を調べる必要があります。「道府県調査現住人口」は各府県の発行する府県統計書に掲載されているようですが、こちらも各府県の発行する府県統計書を調べる必要があります。
「官報による現住人口」は、官報が市区町村別に公表している現住人口で、本籍人口に対して入出寄留者の人口を加除して求めていますが、逃亡失踪者、陸海軍の兵営艦船に在る者、監獄に在る者、外国行きの者の人口の加除という補正を行っていません。

さて、問題は『日本帝国民籍戸口表』において、例えば『明治三十年十二月三十一日調 日本帝国民籍戸口表』を例にとると、「郡市別戸口」の現住人口の総計4452万0736人(註:リンク先では4452万0936人と記載されているが、『国勢調査以前日本人口統計集成』収録の『明治三十年十二月三十一日調 日本帝国民籍戸口表』では、手書きで「九」に「七」という修正が加わっており、府県別現住人口の合計と一致する)と、「府県別戸口」の現住人口の総計4397万8495人が一致しない点です。一般に明治30年の甲種現住人口として採用されているのは、後者の府県別戸口による現住人口の方ですが、改めて、明治28年~明治30年の府県別または郡市別戸口による本籍人口、本籍人口、府県別戸口による現住人口、郡市別戸口による現住人口をまとめると、

区分明治30年明治29年明治28年
本籍人口(府県別・郡市別戸口による)43,227,77642,706,97942,269,301
本籍人口43,228,86342,708,26442,270,620
現住人口(府県別戸口による)43,978,49543,499,83343,048,227
現住人口(郡区別戸口による)44,520,73644,072,23343,618,619

脚注(分かり易いように自分判断で句読点や段落を入れてます)によると

現住人ハ府県本籍人ヲ本トシ、之ニ他管ヨリ来往スル者、即チ入寄留者、陸海軍在営艦者、監獄ニアル囚人、懲治人、無籍人ヲ加ヘ、而シテ本籍地ヨリ他ヘ出往スル者、即チ外国行、寄留者、陸海軍入営艦者、囚人、及失踪者ヲ除キ算出セシモノナリ。

総計ニ於テ本籍人ヨリ現住人多キハ、入寄留者ノ現住地ニ入寄留届ヲナシ、本籍地ニ出寄留届ヲ為サザルモノアルト、寄留地ヲ去ルモ地主家主又ハ其地所ヲ管理スル者ヨリ退出届ヲ怠リシモノアルヨリ、一人ヲ両地ニ算入セシニ依ルナラン。

又第三府県別現住人ト本表合計現住人ト符号セザルハ、都市ニ係ル出入寄留届ノ差アルニ依ル。

まず府県別・郡市別戸口による本籍人口と、総計の本籍人口の違いは、無籍在監者の人口を加えるかどうかです。無籍在監者の所在地は明らかにされており、なぜこれを府県別や郡市別戸口による本籍人口に加えないのかは謎ですが・・・

区分明治30年明治29年明治28年
本籍人口(府県別・郡市別戸口)43,227,77642,706,97942,269,301
無籍在監者1,0871,2851,319
本籍人口(総計)43,228,86342,708,26442,270,620

次に府県別戸口での入寄留者の合計は:

区分明治30年明治29年明治28年
他府県より入寄留1,993,3341,887,5341,781,536
有籍者他府県より在監56,34063,11664,131
陸海軍在営者116,98095,59790,759
入寄留者合計(府県別戸口)2,166,6542,046,2471,936,426

次に府県別戸口での出寄留者の合計は:

区分明治30年明治29年明治28年
外国行51,73348,36349,762
他府県より出寄留911,577762,862659,157
有籍者他府県ヘ在監43,73746,24746,108
府県より陸海軍へ入営者125,665102,898104,560
失踪284,310294,308299,232
出寄留者合計(府県別戸口)1,417,0221,254,6781,158,819

本籍人口(総計)に、入寄留者合計(府県別戸口)を加え、出寄留者合計(府県別戸口)を減じることで、一般に甲種現住人口とされる現住人口(府県別戸口)が求まります。

区分明治30年明治29年明治28年
本籍人口(総計)43,228,86342,708,26442,270,620
入寄留者合計2,166,6542,046,2471,936,426
出寄留者合計1,417,0221,254,6781,158,819
現住人口(府県別戸口)43,978,49543,499,83343,048,227

一方、実際の郡市別現住人口の総計と府県別現住人口の間には人口差があるのですが、これは、同一府県内での、異なる郡市間の寄留寄留の人口移動を、わざわざ除いてやっているためです。今明治28年から明治31年までの現住人口の変化を見ると:

明治28年→明治29年 45万1606人の増加
明治29年→明治30年 47万8662人の増加
明治30年→明治31年 142万4546人の増加

と、いきなり明治31年で人口増加率が3倍に跳ね上がっています。

一方明治28年から明治30年までの郡市別現住人口の変化と、明治31年の甲種現住人口(4540万3041人)と明治30年の郡市別現住人口の変化を見ると:

明治28年→明治29年 45万3614人の増加
明治29年→明治30年 44万8503人の増加
明治30年→明治31年 88万2305人の増加

これでも明治31年で人口増加率が2倍に跳ね上がっています。

以上の状況証拠からすると、明治30年までは、(1) 郡市別現住人口の計算に当たり、同一郡内、同一市内の人口移動に伴う出入寄留者の人口を、合計からわざわざ除外する
(2) 府県別現住人口の計算に当たり、同一府県内の人口移動に伴う出入寄留者の人口を、合計からわざわざ除外するというこれらの作業を行っていたが、明治31年以降はこれらの努力を放棄し、ひたすら市町村別人口を単位として足しただけに変わったのだと推測できます。【むしろ明治30年以前は、わざわざ出入寄留の人口を各階層レベル除外するという余計な作業をおこなったため、「府県別人口」レベル以上の出入寄留人口だけが特別扱いで全国の現住人口に考慮されてしまっているともみなせます。】

府県別戸口による現住人口に、郡市間の出入寄留人口を加算すると、

区分明治30年明治29年明治28年
現住人口(府県別戸口)43,978,49543,499,83343,048,226
他郡市区より入寄留1,206,9511,179,6151,147,650
他郡市区へ出寄留755,416694,326655,910
計算上の現住人口(郡市別戸口)44,430,03043,985,12243,539,966
現住人口(郡市別戸口)44,520,73644,072,23343,618,619

なんかまだ郡市別戸口による現住人口との間に差が残っていますが、東京市、京都市、大阪市の三つに関しては、市内に区が設置してあり、市の現住人口(「現住人口一万人以上市区及町村別戸口」参照)と区の現住人口の総計が一致しておりません。

そこでこの三市の人口を区単位に修正すると:

区分明治30年明治29年明治28年
計算上の現住人口(郡市別戸口)44,430,03043,985,12243,539,966
東京15区と東京市の人口差82,16481,34585,573
京都2区と京都市の人口差01,4830
大阪4区と大阪市の人口差8,5405,6686,216
計算上の現住人口(郡区別戸口)44,520,73444,073,61843,631,755
現住人口(郡市別戸口)44,520,73644,072,23343,618,619
2-1,385-13,136

明治30年は2人違う・・・が、概ね正しい。一方で明治29年、明治28年はもっと違いが見られる、など、何故か最後まで数字が一致しません。ただ「現住人口一万人以上市区及町村別戸口」記載の市の人口と、「郡市別戸口」記載の市の人口は、本来なら一致するはずなのに、明治30年の例では鹿児島市、札幌区の人口が微妙に異なります。明治29年、明治28年の例でも、人口が異なる例が散発して存在し、ここまで来るとどちらが誤記なのか判断できません。【上の数字が一致しない原因は、京都市の人口にありそうです。京都2区内での人口移動が年によってゼロだったりそうでなかったりするのが不自然です。】

さらに「官報による現住人口」を『日本帝国民籍戸口表』記載の現住人口に計算し直すためには、各市町村別で、【外国行・在監行・軍務行・失踪などの出寄留の統計】が必要ですが、自分が知る限りそのような統計は公表されていないので、現状では「官報による現住人口」から人口を修正する術がありません。【よって明治30年以前の市町村別人口は、一般に都市人口として標準とされている『日本帝国民籍戸口表』の「現住人口一万人以上市区及町村別戸口」の数字に合うように、「官報による現住人口」から再計算し直すことはできません。】

【誤字修正、【】の部分の文章を修正】
[82294] 2012年 12月 7日(金)20:55:39YT さん
盛岡
昨日より出張で盛岡におります。

これまで私は盛岡に関しては乗換えや通り過ぎただけで、駅の外に出たのは初めてです。また昨日より盛岡では雪が降っており、今期の自分にとっての初雪を経験したところです。

駅前のアイーナという場所で開かれているある催しに出席しているのですが、同じ建物に岩手県立図書館があることに気付きました。岩手県立図書館には、たしか藩政時代の南部藩の人口の情報が記載されている南部藩家老席日誌(『盛岡藩雑書』として活字化されているが、まだ半分くらいしか刊行されていない)の原本があったはずで、時間があれば閲覧申請でもしようかと思ったところ、突然地震がありました。

なんか東北新幹線がまだ止まったままで、今日帰る予定の人はまだ駅に留められたままのようです。
[82288] 2012年 12月 3日(月)19:11:00YT さん
大正9年以降の人口異動を伴う境域変更の情報
[82281] 白桃さん

2010年境域での2005年の(旧)春日部市の人口が202,105人、越谷市の人口が315,792
2005年国勢調査報告で
2000年境域での2005年の(旧)春日部市の人口が202,105人、越谷市の人口が315,792
と全く同じ数字になっているのです。

先ほど自分も冊子の方の国勢調査報告でもそのようになっていることを確認しました。残念ながら修正の記載もありません。まあ国勢調査報告書も小さな間違いは色々ありますし・・・

ところで、白桃さんの[82241]とも関連しますが、図書館に行ったついでに過去の国勢調査報告書を閲覧したところ、人口異動を伴う境界変更について重要な知見がありました。[81919]でオーナー グリグリさんが過去の境域変更に関する情報をまとめていますが、実は昭和25年の国勢調査報告の『国勢調査報告 第7巻 都道府県編 (沖縄を除く全46冊)を閲覧したところ、各都道府県毎に「市町村の廃置分合, 境域変更及び名称変更 (大正9年10月~昭和25年9月)」という注記があり、昭和25年以前の人口異動を伴う境域変更についてもまとまっていました。よって沖縄県を除き、国勢調査開始以降の境域変更の日時は全て情報として存在します。沖縄県も、附録としてどこかに収録されているのかも知れません。

市町村の廃置分合及び境界変更について
 統計表第1表には大正9年国勢調査以来の市町村別人口の変遷を示しているが、これについては次の事柄を注意されたい。
 1 表に掲げてある人口は、昭和25年国勢調査当時と同一の市町村名を有するものに限りこれを掲げることとし、且その人口は各調査当時の境域による人口である。
 2 各調査間における市町村の廃置分合及び境界変更並びにこれらに伴う人口の異動はすべて注記してある。注記については次の事柄に注意されたい。
(1)人口の異動については、次回調査までの廃置分合による人口異動を前回の調査人口により組替え算出した。
(2)前回の調査時にあった市区町村が次回調査までの間に廃置分合によって消滅したときは、その市区町村の人口を備考として記載した。
(3)境界変更のうち人口異動の有無及び人口異動の不明なものをそれぞれ次のように表示した。
 (イ)人口異動があったものは異動人口のみを括弧内に表示した。
 (ロ)人口異動がなかったものは括弧内に「人口異動なし」と表示した。
 (ハ)人口の異動の不明なものは括弧内に「不明」と表示した。

つまり昭和25年の国勢調査報告を作成した時点で、すでに人口異動の有無の不明な境域変更もあったようです。

ただ一点問題なのは、戦中・戦後の酸性紙による冊子の劣化が激しく、ちょっとゼロックスコピーを許可されそうにない点です。というわけで現時点でこれらの情報は簡単にはまとめられません。
[82278] 2012年 12月 1日(土)17:17:55YT さん
国立公文書館所蔵の『昭和19年人口調査表・別表』
[82202]で挙げました国立公文書館所蔵の『昭和19年人口調査表・別表』について、先日国立公文書館に依頼して原史料を閲覧しました。閲覧した史料は、

請求番号簿冊標題
分館-11-003-00・昭54総統00824100昭和19年・人口調査表・別表(内地全体~沖縄県)
分館-11-003-00・昭54総統00825100昭和19年・人口調査表・別表(北海道~岐阜県)
分館-11-003-00・昭54総統00826100昭和19年・人口調査表・別表(静岡県~樺太)
分館-11-003-00・昭54総統00827100昭和19年・人口調査表・別表(香川県)

の四点で、戦中の酸性紙に手書きで書かれており、紙質が非常に悪く、閲覧に注意が必要です。

この内『昭和19年・人口調査表・別表(内地全体~沖縄県)』は、各県の男女別、郡市別、年齢別、職業別人口などをまとめたもので、[82202]にまとめた『昭和19年人口調査 集計結果摘要』(1977年)の補正後、補正前の数字と完全には同じではないのですが、どちらかというと補正前の人口と一致する県が多く、最終集計前後の状態なのでしょう。

一方『昭和19年・人口調査表・別表(北海道~岐阜県)』と『昭和19年・人口調査表・別表(静岡県~樺太)』の二点は、市の年齢別・男女別・職業別人口をまとめた調査表を抜き取って集めたもので、残念ながら特別区部や町村の人口は対象外です。ざっと見た限り、ほぼ『昭和19年人口調査 集計結果摘要』の補正前人口と同一の数字で、当然三鷹市や府中市の表はありません。もっとも豊原市の人口が

男女合計
20,95820,90941,867

となっており、[82202]の樺太市部の人口42,151人と矛盾します。

最後の『昭和19年・人口調査表・別表(香川県)』は、香川県の全ての市町村について、それぞれの年齢別・男女別・職業別人口をまとめたものであり、まさに『昭和19年人口調査 集計結果摘要』(1977年)の「第2表 都道府県、市町村及び郡別人口」の元となる原集計表そのものであることが分かりました。もっとも市町村別人口合計自体に違いは全くありません。

というわけで、東京都の人口を『昭和19年人口調査 集計結果摘要』(1977年)記載の区分人口から修正するためには、『昭和19年・人口調査表・別表(東京都)』とでも言うべきものを閲覧する必要があるわけですが、残念ながら国立公文書館所蔵で公開されている史料にはそのようなものはないようです。

[82202]で挙げた残りの史料についても閲覧依頼を出しておりますが、報告できるのは3週間前後後になりそうです。
[82244] 2012年 11月 23日(金)03:03:23YT さん
1950年12月1日の十島村の国勢調査人口は2938人!
[82235]で1950年の十島村の人口が不明であるかのように書いてしまいましたが、改めて1950年の国勢調査報告を調べたところ、1950年国勢調査結果概要の中に、
1950年の人口には、外国人(連合国軍及び外交関係を除く)及び対日講和条約の規定により1951年12月5日、日本に帰属した奄美群島の十島村(2,938人)を含んでいる。
とありました。つまり琉球政府の公報第27号では省かれていた十島村でもちゃんと国勢調査が実施されており、「国勢調査の穴」というのは私の早とちりでした。

よって、琉球政府公報を元に[82204]以前に私がまとめたデータに関しても、1950年の奄美群島の現在人口は219,048人に、琉球列島米国軍政府管轄全琉球の現在人口も917,875人に改定する必要があります。また1950年の現十島村境域の人口は2,938人、現三島村境域の人口の割合も33.56%になりますし、なによりも、『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』(昭和22年と昭和25年の十島村の人口が空欄で、昭和15年以前は三島村の人口が空欄となっており、総て十島村の人口として処理されている)での人口処理にミスがあったことがわかりました。

十島村に関してネット上で調べたところ少なくとも『十島村誌』には人口の情報があるようです。羽原清雅氏による「トカラ・十島村の「格差」と地域の政治―どうなる七つに分散する離島村の闘い」によると『十島村誌』などを参考にして以下の人口変遷が掲載されています。

年次中之島口之島宝島平島悪石島諏訪之瀬島小宝島臥蛇島
187910510529972118068767
18901331334079412185831,061
189714917843993137137991,229
19103332275351291652531101,752
19164282905771421682601281,993
1931646404652138171126992,236
1935793436580135150691052,268
1940873440562150114601332,332
1944768453529148140591152,276
19501,03972056919117395622,938
19521,57660560519718686453,394
19559285845602031829090572,658

1916年以前の人口は現住人口、1950年と1955年の人口は国勢調査人口なのは兎も角として、他の年号の人口は何の調査人口なのかは不明です。ただ、1935年、1940年、1944年の人口をそれぞれ国勢調査・人口調査による現在人口だと仮定すると、

調査年月現十島村境域内現三島村境域内合計三島村の人口の割合備考
昭和5年10月1日3,723
昭和10年10月1日2,2681,3993,66738.15
昭和15年10月1日2,3321,2323,56434.57
昭和19年2月22日2,2761,2603,53635.63
昭和22年10月1日1,304確定
昭和23年8月1日1,384確定
昭和25年10月1日2,9381,4844,42233.56確定
昭和30年10月1日2,6581,3524,01033.72確定
昭和35年10月1日2,6021,3633,96534.38確定

調べてみると案外分かるものです。


[82237] hmt さん

もちろん[65126]には「本土復帰」とは記されておらず、日付も違っております。

かなり以前に参考にした文書に昭和21年10月3日付けで本土に復帰という記述があったのですが、今調べ直したところ、10月3日は奄美群島の大島支庁が臨時北部南西諸島政庁へ以降した日で、三島村領域は昭和21年2月2日の2.2宣言により本土への所属が決定され、昭和21年2月28日内務省告示第22号で鹿児島県所属となったようですね。訂正します。

ところで内務省告示第22号によると

内務省告示第二十二号

昭和十七年七月内務省告示第四百九十号
府県地方事務所ノ名称、位置及管轄区域中左ノ通改正シ昭和二十一年二月二十二日ヨリ之ヲ施行セリ
 昭和二十一年二月二十八日
      内務大臣 三土 忠造
別表鹿児島県ノ部中「鹿児島郡、大島郡十島村ノ内黒島、竹島、硫黄島」ニ改ム

となっており、告示に先立つ昭和21年2月22日付けで鹿児島県の領域の改正が施行されておりますが、この場合は領域の変更は2月22日なのでしょうか?

[82241] 白桃さん
これはひょっとして昭和55年のことですか?

すみません。国勢調査報告に掲載されている人口異動情報は昭和30年までということで1955年と書きましたが、内容としては昭和25年10月2日まで遡るので、1950年10月2日以降の間違いです。

当たり前のことですが、異動人口(該当区域の境界変更直前の国勢調査人口)が分っているからこそ『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』なるものが出版されたのですよね・・・。

確かにその通りですが、公表された出版物の中で人口異動を伴う境域変更の情報がまとめて掲載されている分が、現時点で判明している限りでは1950年10月2日以降に限られるという点を銘記した上でまとめた方が、より情報がクリアになるということです。確かに統計局の倉庫の中には町丁目別人口の情報があるのかも知れませんが、少なくとも戦前の国勢調査報告書の実物を実際に手に取って見る限り、町村よりも狭い境域での人口の情報は公表されていません。また十島村・三島村の人口按分を行っていなかったりする点を見ると、統計局内部の情報にも何かしら限界があるように見えます。
[82235] 2012年 11月 22日(木)04:03:07【1】YT さん
1950年の琉球列島米国軍政府管轄全琉球における十島村の人口の謎
[82194]でも触れました十島村・三島村の過去の人口を調べている内に奇妙なことに気づきました。

過去に[65126]でむっくんさんが触れられているように、昭和21年10月3日付でトカラ列島北部の三島が「十島村」として本土復帰し、遅れて昭和27年2月10日付でトカラ列島南部が十島村として本土復帰します。その際に先に復帰した十島村は「三島村」となります。
1947年の臨時国勢調査から1950年の国勢調査まで、十島村の人口としてカウントされているのは、実際には後の三島村の人口です。

調査年月十島村三島村合計現三島村境域の人口の割合(%)
大正9年10月1日3,3383,338
大正14年10月1日3,3403,340
昭和5年10月1日3,7233,723
昭和10年10月1日3,6673,667
昭和15年10月1日3,5643,564
昭和19年2月22日3,5363,536
昭和22年10月1日1,304
昭和23年8月1日1,384
昭和25年10月1日1,484
昭和30年10月1日2,6581,3524,01033.72
昭和35年10月1日2,6021,3633,96534.38
昭和40年10月1日1,8488742,72232.11
昭和45年10月1日1,4076552,06231.77
昭和50年10月1日6281,1201,74835.93
昭和55年10月1日6199031,52240.67
昭和60年10月1日5527871,33941.22
平成2年10月1日5037901,29338.90
平成7年10月1日5137761,28939.80
平成12年10月1日5007561,25639.81
平成17年10月1日4626731,13540.70
平成22年10月1日4186571,07538.88

ところで昭和25年10月1日においては、現十島村境域は未だ米国統治下にあり、1950年12月1日付で実施された国勢調査琉球確定人口に十島村は含まれるはずです。ところが琉球政府広報を見ても、十島村の名前がありません。

可能性としては、確定人口が公表された1952年10月13日の時点で十島村は本土復帰をしており、国勢調査の結果表から欠落してしまったということでしょうが、こんなところにも国勢調査の穴が生じているとは予想外でした。

さて、過去の十島村の島毎の人口配分がどうであったかを調べてみましたが、残念ながら『三島村誌』『十島村誌』をすぐに調べられる環境にはありません。ただ明治30年度以前の『鹿児島県統計書』には島別の人口が掲載されていました。

M28M29M30
竹島134134148
硫黄島457457470
黒島346346354
口之島169173178
中之島151146149
臥蛇島939499
諏訪之瀬島129132136
平島979793
悪石島135138137
宝島437437439
現三島村境域937937972
現十島村境域1,2111,2171,231
現三島村割合(%)43.6243.5044.12

残念ながら戦前のトカラ列島の人口の割合の変化を推計するには情報が少なすぎますが、どうもトカラ列島は明治後半~大正にかけて南部の方でより人口が増えたようです。ただ多分昭和30年の人口比で按分してもそう実態とはかけ離れてはなかっただろうことは予想がつきます。【戦前の十島村の人口約3500人に対して30%~45%の人口比を按分すると、大体±300人程度の誤差が生じることになりますが、『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』でこの辺の按分を行っていないということは、島別の人口の情報がないんでしょうね。】

なお[80480]以前の投稿を含め、自分がアップしたファイルでは昭和21年に十島村全域が復帰したかのように記述していましたので、そこは要修正です。

[82230][82231][82232][82233] 88 さん オーナーグリグリ さん
現在の境域における過去の国勢調査人口を推計するという観点では、1980年国勢調査時点での情報をまとめた『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』が利用できるので、1980年から2010年までの人口の異動を伴う境域変更を調べてまとめ、計算に利用しました。

しかしながら過去の人口異動を伴う境域変更が判明する時期は限られています。自分はこの件に関して特に意見表明をしていませんでしたが、確かに情報の整合性という点では問題があり、この点に関しては88さんの意見に賛同します。過去の人口異動を伴う境域変更に関しては情報源が1955年以降に限られることを銘記した上で雑学のページにまとめた方が良いかも知れません。
[82215] 2012年 11月 19日(月)00:30:22YT さん
日本最古の屋上観覧車
[82209] オーナーグリグリさん

自分はクイズが得意ではないので、クイズ企画にはあまり参加していないのですが、問1の問題が分かった時、5年程前に国登録有形文化財となったこちらを答えたくなりました。

現在では営業していませんが、こちらのサイトによると、毎週日曜日には動かしているようです。

観覧車は乗車できませんが、毎週日曜の正午と午後3時に各2回転動かしますよ。
このチャンスにぜひ記念撮影にきてね!
[82207] 2012年 11月 18日(日)17:17:15YT さん
昭和二十二年九月の水害
[82206] hmt さん

この水害に関しては栗橋という地名を記憶していたのですが、調べてみると これは濁流が最初に向かった町であり、決壊口そのものは 栗橋よりも少し上流、北埼玉郡東村(現・加須市)の 新川通 でした。

具体的な水害の方までは考えが及びませんでした。官報の方では「昭和二十二年九月の水害」と表記されていました。

私の父は当時都内の駒込に住んでいたので、リアルタイムでカスリーン台風の被害報道を知っているはずなのですが、「栗橋鉄橋に流木がどんどん引っかかり、やがて堤防が決壊」と記憶しているようです。もしかしたら当時の報道では栗橋鉄橋が流れを悪くした原因と何度も連呼されていたのではないでしょうか?

当時は厚木の中学に通学していた hmt は、関東地方とはいえ 被災地の様子を直接知ることはありませんでした。

私の父はカスリーン台風当時小学5年生ですので、hmt さんは私の父よりも数歳年上なんですね。ちょっと驚きました。
[82205] 2012年 11月 18日(日)06:19:17【3】YT さん
1940年~1950年の主要都市の人口変動
とりあえず市の人口については過去の人口がリストアップできるようになりました。
1940年~1950年という激動の時代の主要都市(町村は対象外で、当時の境域による)の一連のセンサス(国勢調査、臨時国勢調査、人口調査、常住人口調査)による人口変遷は以下の通りになります。順位は1940年10月1日における市の人口の順位です。特に1944年と1945年の間での人口落差が激しいので、その間の人口増加率(%、多くはマイナス)も掲載しました。

順位市名1940年1944年1945年1946年1947年1948年1950年44年/45年増加率
1東京市/特別区部6,778,8046,558,1612,777,0103,442,1064,177,5484,555,5655,385,071-57.66
2大阪市3,252,3402,833,3441,102,9591,293,5011,559,3101,690,0721,956,136-61.07
3名古屋市1,328,0841,344,100597,941719,382853,085915,7251,030,635-55.51
4京都市1,089,726964,466866,153914,655999,6601,040,1271,101,854-10.19
5横浜市968,0911,019,466624,994706,557814,379859,324951,189-38.69
6神戸市967,234918,032379,166443,344607,079644,217765,435-58.70
7広島市343,968336,483137,197171,902224,100246,134285,712-59.23
8福岡市306,763324,499252,282288,794328,548348,052392,649-22.25
9川崎市300,777380,919180,042210,157252,923277,903319,226-52.73
10八幡市261,309252,662151,378154,646167,829180,984210,051-40.09
11長崎市252,630270,113142,748174,141198,642208,644241,805-47.15
12呉市238,195293,632152,184170,285185,740188,949187,775-48.17
13仙台市223,630261,117238,250255,036293,816307,202341,685-8.76
14静岡市212,198211,666161,720182,058205,737220,284238,629-23.60
15札幌市206,103225,842220,139227,223259,602269,136313,850-2.53
16佐世保市205,989241,239147,617163,521175,233178,878194,453-38.81
17函館市203,862196,680181,531187,367211,441213,034228,994-7.70
18下関市196,022206,961155,623162,982176,666180,587193,572-24.81
19和歌山市195,203205,396147,523153,456171,800180,159191,337-28.18
20熊本市194,139211,011181,128206,016245,841252,547267,506-14.16
21横須賀市193,358298,132202,038249,702261,805268,587250,533-32.23
22鹿児島市190,257189,99193,698123,533170,416175,837229,462-50.68
23金沢市186,297193,560200,584207,287231,441237,350252,0173.63
24堺市182,147217,939168,348173,694194,048198,794213,688-22.75
25尼崎市181,011270,073153,051172,557233,183249,319279,264-43.33
26小倉市173,639184,230131,688149,047168,119176,322199,397-28.52
27岐阜市172,340174,676142,543148,637166,995174,891211,845-18.40
28浜松市166,346162,75481,497101,818125,767133,739152,028-49.93
29小樽市164,282151,905145,510150,611164,934169,700178,330-4.21
30岡山市163,552160,90292,862107,690140,631150,084162,904-42.29
31新潟市150,903177,289174,170184,246204,477210,830220,901-1.76
32豊橋市142,716141,220105,840115,226129,355135,131145,855-25.05
33門司市138,997135,48294,229101,540109,567113,414124,399-30.45
34布施市134,724132,402112,208123,082133,934140,615150,129-15.25
35富山市127,859160,537100,775113,968137,818144,229154,484-37.23
36大牟田市124,266179,574127,677144,177166,438179,687191,978-28.90
37徳島市119,581116,73480,68188,672103,320109,120121,416-30.88
38松山市117,534120,091117,396127,367147,967150,976163,859-2.24
39高松市111,207107,20272,65679,670101,403109,295124,545-32.23
40室蘭市107,628124,03491,17890,92396,722100,387110,443-26.49
41高知市106,644136,699111,630125,993147,120152,738161,640-18.34
42姫路市104,259102,35983,167175,734197,299200,668212,100-18.75
43西宮市103,774127,45790,80897,429108,893115,623126,783-28.75
44甲府市102,419105,00182,68587,195104,993109,022121,645-21.25
45宇部市100,680124,10982,76290,756108,728118,281128,569-33.32
46青森市99,065100,07756,65367,23490,82895,904106,417-43.39
47川口市97,11599,45097,709105,933116,007120,427124,783-1.75
48福井市94,59599,47745,55952,27877,32082,380100,691-54.20
49千葉市92,061110,13096,606106,420122,006125,134133,844-12.28
50久留米市89,49092,02075,77884,65590,99993,690100,997-17.65
51若松市88,90187,97668,19975,19678,69479,83289,574-22.48
52宇都宮市87,86890,14580,79088,07997,075100,468107,210-10.38
53旭川市87,51492,12089,62993,408107,508111,988123,238-2.70
54前橋市86,99785,00879,73281,40690,43294,12397,394-6.21
55桐生市86,08677,20585,18086,83691,48294,16795,53310.33
56戸畑市84,26082,73156,58560,82168,08371,74787,885-31.60
57岡崎市84,07380,07375,66677,54685,36189,92096,030-5.50
58日立市82,88584,69938,52543,37650,15952,44856,066-54.52
59盛岡市79,47890,38495,74899,114107,096111,889117,5785.93
60延岡市79,42672,56656,95464,35473,74277,88788,117-21.51
61大分市76,98580,00365,78174,13886,57088,34694,455-17.78
62長野市76,86177,66989,92389,90694,99398,075101,42615.78
63八戸市73,49477,90977,50680,95291,40594,315104,335-0.52
64松本市72,79570,24777,07779,13984,25885,75586,0059.72
65高崎市71,00271,03079,71282,58288,48391,00292,96412.22
66一宮市70,79266,38057,58858,44162,46064,94071,431-13.24
67山形市69,18479,18489,53191,84598,632101,048104,89113.07
68津市68,62574,39358,55461,11668,66271,57876,077-21.29
69清水市68,61777,56560,26868,89280,51583,29888,472-22.30
70大津市67,53265,99570,35772,00581,42684,11385,2516.61
71長岡市66,98767,12138,27443,47854,95861,35666,818-42.98
72宮崎市66,49779,32364,96877,16592,14498,642103,443-18.10
73水戸市66,29366,08249,49553,82461,41663,48667,163-25.10
74吹田市65,81263,92864,26667,66772,19774,67978,4150.53
75那覇市65,76566,36344,790
76別府市64,72467,26669,98983,80196,68594,38093,0334.05
77四日市市63,732114,25094,69698,819112,433118,682123,870-17.12
78釧路市63,18058,92850,65253,89361,42165,72193,357-14.04
79八王子市62,27977,47863,19265,85872,94775,67482,539-18.44
80秋田市61,79197,361101,009106,139116,300118,115126,0743.75
82浦和市59,67179,98793,87198,371106,176110,137115,01917.36
83高岡市59,434112,818121,574123,822133,858136,837142,0467.76
86市川市58,06069,71174,52284,85592,71995,091102,5066.90
88奈良市57,27360,21570,83470,73182,39978,36977,86617.64
92松江市55,50654,28254,03357,40162,13662,51774,018-0.46
93沼津市53,16557,33276,78282,25892,83896,235101,97633.93
99佐賀市50,40649,17952,94058,45564,97865,36766,8077.65
101鳥取市49,26145,44951,84853,15857,21858,34061,72114.08
106福島市48,28747,45647,04748,39686,76389,28493,435-0.86
112岸和田市46,48677,71585,12684,32988,65493,87198,8219.54
140山口市34,57937,03789,04291,50597,97589,64277,759140.41
158舞鶴市29,903103,69880,40785,28692,13987,95591,914-22.46
夕張市75,01074,66568,52382,12392,57799,530-0.46
大宮市69,93877,59482,43891,37895,465100,09310.95

[82204]のエクセルファイルの Gun-Shi シートをコピーし、「分類」の項目で並べ替えれば、市・郡の人口を抽出できるはずです。
[82204] 2012年 11月 18日(日)06:07:00【1】YT さん
明治31年~平成22年の都道府県・支庁・市区郡別人口の変遷のまとめ
市町村別人口をまとめる作業がかなり遅延状態だったので([80480])、とりあえず町村の人口は置いておき、郡の人口と市・区の人口だけを先にまとめることにしました。以下のサイトにエクセルファイルをアップしました。

http://touch.moe-lovers.net/up_ssize/download/1353185687.xls/attach

ダウンロードパスは Gun-Shi です。ファイルサイズは約1MBで、圧縮を掛けていません。またファイルにはコピー用とチェック用の計算シート(sum関数を使った合計による入力した数値のチェック)が含まれています。

参考資料は以下の通りで、28回分の人口調査、戸籍調査をまとめました。現時点では昭和19年の人口調査を除き、全てオンラインで市町村別人口を調べることができるようになっていますが、国勢調査以前の人口に関しては今でも印刷物の方でチェックしています。

明治31年明治36年明治41年大正2年大正7年調の『日本帝国人口静態統計』 (明治31年は『日本帝国人口統計』):『国勢調査以前日本人口統計集成』(東林書林)
・大正9年、大正14年、昭和5年、昭和10年、昭和15年の国勢調査:『戦前期国勢調査報告集』 (クレス出版)([80479][80480]参照)
・昭和19年人口調査、昭和20年人口調査、昭和21年の人口調査:『人口調査集計結果摘要』(総理府統計局) ([82196]参照)
・昭和22年臨時国勢調査:『昭和22年臨時国勢調査結果報告』(総理廳統計局編) ([80480]参照)
・昭和23年常住人口調査:『常住人口調査報告』(総理府統計局) ([82196]参照)
・昭和25年以降の国勢調査:各回の国勢調査報告の現物(総理府統計局)

また明治41年12月31日調と大正2年12月31日調人口に関しては、内務省内閣統計局調査の現住人口のほか、『明治四十一年十二月三十一日 日本帝国人口静態統計』『大正二年十二月三十一日 日本帝国人口静態統計』に掲載の警察署調査の現住人口についても別途まとめました。警察署調査現住人口は市別、郡別人口の内訳はあるものの、町村別人口の内訳は掲載されていないという点では問題ですが、警察署が交番毎に管轄調査した現住人口の方が、内閣統計局が計算して求めていた現住人口よりもより実態に近いと評価されているようです。

なお市区別・郡別人口でまとめるのであれば、明治30年以前の『日本帝国民籍戸口表』に記載されている市区別・郡別現住人口も追加してもよさそうに思えるかも知れませんが、区別現住人口の合計と市現住人口、あるいは市郡別現住人口の合計や支庁別現住人口と府県別現住人口が一致しないという不可解な現象があるので、今回は収録を見送りました。出入寄留者の人口の計算で同府県内の異動を排除とか、色々補正をしているんでしょうが、その詳細は不明です。

以上のほか:

●統計局の資料などでは北海道の支庁の人口は郡部のみを集計するが、今回は市部を含めて支庁として集計した。
『明治三十一年日本帝国人口統計』では現住人口総計45,402,359人となっているが、東京府管下伊豆七島中八丈島附属青ヶ島の現住人口(682人)の追加により、現住人口総計45,403,041人に修正。
『明治四十一年十二月三十一日 日本帝国人口静態統計』では現住人口総計51,741,853人となっているが、東京府管下伊豆七島中八丈島附属青ヶ島の現住人口(544人)の追加と三重県員弁郡大泉村の現住人口の改訂(1,495人→1,584人)により、現住人口総計51,742,486人に修正(『日本帝国第三十統計年鑑』参照)。
『明治四十一年十二月三十一日 日本帝国人口静態統計』『大正二年十二月三十一日 日本帝国人口静態統計』では勇払郡占冠村(明治41年:504人、大正2年:1,093人)は他の勇払郡所属町村と同様に室蘭支庁所属となっているが、上川支庁所属に修正。但し警察署調査現住人口の方は町村別人口の内訳が不明のため修正していない。
●昭和19年2月22日調人口調査:人口の不一致(392,607人)については[82202]参照。とりあえず東京府の特別区部を構成する特別区、武蔵野市、三鷹市、青梅市、府中市、昭島市、西多摩郡、北多摩郡の現在人口は、『昭和19年人口調査 集計結果摘要』(1977年)記載通りの儘として修正していない。
●昭和20年11月1日調人口調査:人口の不一致(1,627人)については[82196]参照。とりあえず市部・郡部別人口は補正前の現在人口の合計を示した。
●昭和35年10月1日調国勢調査:岡山県児島湾干拓第7区の常住人口(1,200人)は岡山県の常住人口に含めるが、市部・郡部別人口に含めない。また長野県西筑摩郡山口村と岐阜県中津川市の間の境界紛争地域の常住人口(73人)は長野県、岐阜県、市部、郡部別人口に含めないが、総計に含める。
[82202] 2012年 11月 17日(土)18:26:25【1】YT さん
昭和19年人口調査の結果摘要の問題点
日本で過去に実施されたセンサスである、国勢調査、臨時国勢調査、常住人口調査、人口調査のほとんどの市町村別人口をオンラインで閲覧可能であることが分かりましたが、唯一昭和19年の人口調査だけは官報にも掲載されず、オンラインで市町村別人口を閲覧することができません。現状では調査結果が印刷されている出版物は『昭和15年国勢調査 昭和19年人口調査 昭和20年人口調査 昭和21年人口調査 結果報告摘要』(1949年)と『昭和19年人口調査 集計結果摘要』(1977年)だけのようですが、その内市町村別人口の掲載があるのは後者だけです。ただしその調査人口にかなりの問題があります。昭和19年人口調査では、補正後の市部・郡部人口は不明で、補正された人口は都道府県別・男女別・年齢別(五歳階級)人口のみが公表されているようです。『昭和19年人口調査 集計結果摘要』(1977年)の「第1表 都道府県、市部郡部及び男女別人口」の総数(1), 2))と市部・郡部(3)に付けられた脚注によると:
1) 北海道根室支庁管内色丹村,東京都八丈支庁管内三根村・樫立村・中之郷村・末吉村・大賀郷村,大島支庁,三宅支庁及び沖縄県を含む。
2) 特別調査区域を含む。
3) 「総数」欄の地域の範囲(注記1)に対応する市部・郡部別の人口が不詳であるので,前記表章地域に合致するよう第2表から市町村を抜すいして合算した人口を,参考までに「市部」・「郡部」別に掲載した。

具体的に昭和19年人口調査における補正後と補正前の人口の違いは以下の通りで、樺太を除く全ての都道府県で人口補正が行われています。

都道府県総数(補正後)総数(補正前)市部(補正前)郡部(補正前)補正数(総数)
全国73,456,14173,063,53429,893,74443,169,790392,607
北海道3,256,1573,263,2691,030,1102,233,159-7,112
青森県1,009,1041,008,278229,020779,258826
岩手県1,104,0491,103,936166,370937,566113
宮城県1,275,8621,264,497328,332936,16511,365
秋田県1,048,7691,048,240137,336910,904529
山形県1,083,5691,083,535200,388883,14734
福島県1,599,3921,599,344181,2101,418,13448
茨城県1,656,6781,650,370191,0931,459,2776,308
栃木県1,203,6791,201,924210,763991,1611,755
群馬県1,319,5171,318,780273,7011,045,079737
埼玉県1,647,6251,643,892340,0381,303,8543,733
千葉県1,659,3451,652,007403,1451,248,8627,338
東京都7,271,0017,238,4696,856,473381,99632,532
神奈川県2,474,3542,409,7351,899,517510,21864,619
新潟県1,994,8171,994,001341,3271,652,674816
富山県819,614819,563273,355546,20851
石川県743,672742,933277,028465,905739
福井県621,933621,829130,021491,808104
山梨県634,897634,368105,001529,367529
長野県1,650,5111,649,550273,7861,375,764961
岐阜県1,266,0081,261,974296,761965,2134,034
静岡県2,027,8562,022,570605,0731,417,4975,286
愛知県3,280,2063,240,6611,817,0081,423,65339,545
三重県1,209,2661,200,917416,919783,9988,349
滋賀県691,972690,945144,880546,0651,027
京都府1,635,5281,616,0361,098,840517,19619,492
大阪府4,412,9534,396,6833,503,580893,10316,270
兵庫県3,224,3763,217,1591,672,7821,544,3777,217
奈良県606,789606,25960,215546,044530
和歌山県847,388847,033293,009554,024355
鳥取県476,284474,75292,443382,3091,532
島根県729,819729,307122,036607,271512
岡山県1,333,3001,331,817283,5901,048,2271,483
広島県1,962,9501,895,567778,0221,117,54567,383
山口県1,357,3681,337,984678,912659,07219,384
徳島県703,260702,580116,734585,846680
香川県713,134712,986163,354549,632148
愛媛県1,186,4911,185,771343,171842,600720
高知県693,053692,565136,699555,866488
福岡県3,066,4723,050,3951,494,3431,556,05216,077
佐賀県705,651705,35188,062617,289300
長崎県1,490,8901,444,546640,962803,58446,344
熊本県1,371,0051,369,749326,7381,043,0111,256
大分県973,707971,204257,663713,5412,503
宮崎県839,556838,612211,464627,148944
鹿児島県1,594,0091,589,502275,9921,313,5104,507
沖縄県590,480590,26484,327505,937216
樺太391,825391,82542,151349,6740

なぜか北海道だけ補正後人口が大幅に減っていますが、多分北海道の一部及び樺太の一部の地域では、それぞれ5月31日、6月30日の午前零時現在に人口調査が実施されたため、昭和19年2月22日零時現在の数字に揃えるための人口増加率に基づく補正が行われた結果、逆に推計人口が調査人口よりも減少したのだと思います。ただ樺太だけ補正前・補正後の人口が一致しているのは不自然で、おそらく樺太に関しては人口の補正作業を一切行っていないのでしょう。

それよりも一番の問題点は、昭和19年人口調査 集計結果摘要』(1977年)では、一部の地域で当時実際には存在しなかった境域で人口集計が行われている点です。例えば昭和19年の東京都の人口は、『昭和19年人口調査 集計結果摘要』(1977年)の「第2表 都道府県、市町村及び郡別人口」によると、
総数
東京都7,238,469
市部6,856,473
郡部381,996
特別区6,558,161
千代田区150,748
中央区188,871
港区291,997
新宿区359,601
文京区270,993
台東区403,420
墨田区438,114
江東区396,337
品川区395,770
目黒区202,533
大田区564,784
世田谷区303,473
渋谷区239,499
中野区216,724
杉並区259,746
豊島区302,057
北区341,552
荒川区334,380
板橋区271,226
足立区250,553
葛飾区181,574
江戸川区194,209
八王子市77,478
立川市51,624
武蔵野市54,249
三鷹市36,943
青梅市26,927
府中市30,003
昭島市21,088
西多摩郡82,585
東多摩郡104,682
北多摩郡163,432
大島16,151
三宅島5,519
八丈島9,627

しかしながら、1944年2月22日当時は武蔵野市、三鷹市、青梅市、府中市、昭島市は存在せず、また特別区部ではまだ22区(練馬区が直ぐに分離して23区)に統合されていません。1954年11月3日に成立した北多摩郡村山町の記述があり、1955年4月1日に市制が敷かれた調布市の項目がないことから、東京都に関しては1955年1月前後の境域によって1944年2月22日の人口が集計されてしまっている(但し分離した形の練馬区は例外)ことがわかります。

こうなってくると昭和19年人口調査結果の集計過程の非公式の冊子でも入手しない限り、当時の境域による東京都の市町村別人口を知るのは不可能です。国立公文書館のデジタルアーカイブで検索すると一般に公開されている

請求番号簿冊標題
分館-11-003-00・昭54総統00819100昭和19年・人口調査表・第1表~第6表(内地全体)
分館-11-003-00・昭54総統00820100昭和19年・人口調査表・第7表~第16表(内地全体)
分館-11-003-00・昭54総統00821100昭和19年・人口調査表・第17表~第19表(内地全体)
分館-11-003-00・昭54総統00822100昭和19年・人口調査表・第20表~第22表(内地全体)
分館-11-003-00・昭54総統00823100昭和19年・人口調査表・第23表~第25表(内地全体)
分館-11-003-00・昭54総統00824100昭和19年・人口調査表・別表(内地全体~沖縄県)
分館-11-003-00・昭54総統00825100昭和19年・人口調査表・別表(北海道~岐阜県)
分館-11-003-00・昭54総統00826100昭和19年・人口調査表・別表(静岡県~樺太)
分館-11-003-00・昭54総統00827100昭和19年・人口調査表・別表(香川県)

が該当するようですが、残念ながら画像化されていません。これらは都内の国立公文書館には所蔵されておらず、筑波の分館に所蔵されており、公開されているとはいえなかなか中身の確認が大変のようです。
[82196] 2012年 11月 17日(土)15:35:12【2】YT さん
昭和20年11月1日調人口調査における補正人口
ところで昭和22年10月1日付の臨時人口調査の前後に、銃後の産業・生活の把握や配給制度の実施のため、昭和19年2月22日、昭和20年11月1日、昭和21年4月26日付で人口調査が、昭和23年8月1日付で常住人口調査が実施されています。国勢調査という看板を掲げていないこれら4回のセンサスの内、昭和20年の人口調査の情報については以前[76192]でむっくんさんにより国立公文書館のサイトが紹介されましたが、昭和20年11月1日、昭和21年4月26日の人口調査、昭和23年8月1日の常住人口調査については官報で正式に調査結果の報告が告示されていることが分かりました。以下リンクをまとめます。

1.昭和20年人口調査の結果による昭和20年11月1日現在の都道府県郡島嶼市区町村別人口
1945年11月26日(郡市区別人口)
1946年01月12日
1946年01月17日
1946年01月21日
1946年01月22日
1946年01月23日
1946年01月24日
1946年02月06日
1946年02月08日
1946年02月09日
1946年02月13日

2.昭和21年人口調査の結果による昭和21年4月26日現在の都道府県郡島嶼市区町村別人口
1946年07月25日
1946年07月26日
1946年07月27日
1946年08月12日
1946年08月14日
1946年08月15日
1946年08月16日
1946年08月17日
1946年08月19日

3.昭和23年常住人口調査の結果による昭和23年8月1日現在の都道府県郡島嶼市区町村別人口

1948年11月25日
1948年12月07日
1948年12月18日

この内、昭和20年の人口調査に関しては、官報によると総数71,996,477人となっていますが、総務省統計局の『昭和15年国勢調査 昭和19年人口調査 昭和20年人口調査 昭和21年人口調査 結果報告摘要』(1949年)および『昭和20年人口調査 集計結果摘要』(1977年)では総数71,998,104人となっており、1627人ほど増えています。『昭和20年人口調査 人口調査集計結果摘要』(1977年)によると、
・第1表 都道府県、市部郡部及び男女別人口
では総人口71,998,104人を採用していますが、
・第2表 都道府県別、市町村及び男女別人口
では官報のままの数字を採用し、
 第2表の次の府県の人口は,報告もれ等の人口を除く人口である。
 宮城県,秋田県,茨城県,埼玉県,千葉県,長野県,静岡県,
 愛知県,京都府,山口県,香川県,熊本県
とう備考が記されています。残念ながらこれだけではどの郡市区町村に補正が入ったのかが不明ですが、第1表の市部郡部別人口(補正後人口)と第2表の市部郡部別人口(官報の数字と同じ補正前人口)を比べると、市部と郡部にどの程度の補正が入ったのかは計算できます。

都道府県総数(補正後)市部(補正後)郡部(補正後)総数(補正前)市部(補正前)郡部(補正前)補正数(総数)補正数(市部)補正数(郡部)
全国71,998,10420,022,33351,975,77171,996,47720,021,21651,975,2611,6271,117510
宮城県1,462,254308,8931,153,3611,461,316308,1151,153,201938778160
秋田県1,211,871143,4651,068,4061,211,962143,4651,068,497-910-91
茨城県1,944,344131,6851,812,6591,944,573131,6851,812,888-2290-229
埼玉県2,047,261372,8391,674,4222,047,090372,8391,674,2511710171
千葉県1,966,862406,8371,560,0251,966,873406,8371,560,036-110-11
長野県2,121,050312,5861,808,4642,120,950312,4861,808,4641001000
静岡県2,220,358492,5961,727,7622,220,358492,5961,727,762000
愛知県2,857,8511,034,1501,823,7012,857,3381,033,8621,823,476513288225
京都府1,603,796982,306621,4901,603,797982,306621,491-10-1
山口県1,356,491652,512703,9791,356,540652,561703,979-49-490
香川県863,700139,797723,903863,553139,797723,7561470147
熊本県1,556,490298,9441,257,5461,556,351298,9441,257,4071390139

備考の説明にも関わらず静岡県には補正前と補正後で数字の違いが認められません。もしかしたら市別・町村別人口レベルで合計の人口が差引ゼロとなるような集計の誤りがあったのかも知れません。
[82194] 2012年 11月 17日(土)15:19:37【1】YT さん
昭和22年の臨時国勢調査における「町村に配分せられない水害地の調査洩れ数」の扱いについて
『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』では、昭和22年の臨時国勢調査人口における宮城県、栃木県、埼玉県の総人口は、「水害により調査を延期した地域における調査洩れの補正人口」を含み、市町村別人口の合計と一致しません。ところが改めて、昭和22年臨時国勢調査結果報告を読んだところ、水害によって調査を延期した地域には、東京都も含まれていました。

(註)水害によって調査を延期した地域は
1.東京都 足立区、葛飾区、江戸川区の三区
2.埼玉県 北葛飾郡の全域、南埼玉郡の内桜井村、新方村、増林村、八条村、潮止村、須賀村、鷲宮村の8カ村、北埼玉郡の内利島村、川辺村、東村、原道村、元和村、豊野村の6カ村
3.栃木県 下都賀郡の内生井村、部屋村の2カ村、足利郡の内毛野村、山前村、小俣村、山辺町の4カ町村
4.宮城県 玉造郡、栗原郡、登米郡、本吉郡の4郡全域
であって昭和22年12月中旬に、この地域に於ける100分の1の世帯を選び、此の世帯について調査洩れの抽出調査を行った結果3,109の調査洩れがあったことが推定せられた。この補正数を地域別に示せば次表の如くである。

都道府県郡区追加補正数補正後の人口
東京都足立区87233,217
東京都葛飾区407181,966
東京都江戸川区1,683173,422
東京都2,177588,605
埼玉県北埼玉郡5320,116
埼玉県南埼玉郡8431,894
埼玉県北葛飾郡321121,980
458173,990
栃木県下都賀郡6010,602
栃木県足利郡20736,227
26746,829
宮城県玉造郡2140,834
宮城県栗原郡71136,466
宮城県登米郡60116,045
宮城県本吉郡55106,359
207399,704
合計3,1091,209,128

なお南埼玉郡「8カ村」とありますが、文章中にはどうみても7カ村しか掲載されていません。ただ内訳が記されている地域の場合、上の表における「郡」の人口は該当する町村の人口の合計を示しているようです。実際に計算してみると、八幡村4278人に相当する人口が合計から不足しているので、残る一つは八幡村と思われます(【と思ったら、正誤表で訂正されており、確定です】)。また栃木県足利郡「小俣村」とありますが、昭和22年の時点では既に町になっています。内訳が示されている地域の人口を計算すると、以下の通りです。

埼玉県南埼玉郡桜井村2,978
埼玉県南埼玉郡新方村2,588
埼玉県南埼玉郡増林村4,837
埼玉県南埼玉郡八条村3,965
埼玉県南埼玉郡八幡村4,278
埼玉県南埼玉郡潮止村4,348
埼玉県南埼玉郡須賀村4,005
埼玉県南埼玉郡鷲宮村4,811
埼玉県南埼玉郡8村合計31,810
埼玉県南埼玉郡町村に配分し得ない調査洩れ84
埼玉県南埼玉郡8村合計(補正後)31,894
埼玉県南埼玉郡郡全域(補正後)200,729
埼玉県北埼玉郡利島村4,679
埼玉県北埼玉郡川辺村3,585
埼玉県北埼玉郡東村2,619
埼玉県北埼玉郡原道村2,803
埼玉県北埼玉郡元和村2,761
埼玉県北埼玉郡豊野村3,616
埼玉県北埼玉郡6村合計20,063
埼玉県北埼玉郡町村に配分し得ない調査洩れ53
埼玉県北埼玉郡6村合計(補正後)20,116
埼玉県北埼玉郡郡全域(補正後)202,003
栃木県下都賀郡生井村4,338
栃木県下都賀郡部屋村6,204
栃木県下都賀郡2村合計10,542
栃木県下都賀郡町村に配分し得ない調査洩れ60
栃木県下都賀郡2村合計(補正後)10,602
栃木県下都賀郡郡全域(補正後)247,744
栃木県足利郡毛野村10,072
栃木県足利郡山前村6,199
栃木県足利郡小俣町6,646
栃木県足利郡山辺町13,103
栃木県足利郡4町村合計36,020
栃木県足利郡町村に配分し得ない調査洩れ207
栃木県足利郡4町村合計(補正後)36,227
栃木県足利郡郡全域(補正後)98,348

なおこれら4都道府県の臨時国勢調査の結果は1948年3月24日付の官報にも掲載されていますが、
但し、右の調査洩れ人口は、地域町村は配分せず一括して郡末尾に「町村に配分し得ない調査洩れ」として掲げた。
との註があるにも関わらず、この段階で東京都足立区、葛飾区、江戸川区には調査洩れ人口が最初から区別に配分されています。実際の補正人口はそれぞれの地域におけるサンプリングの人口変動比から計算しているようなので、東京都を除く宮城県、栃木県、埼玉県のこれらの「町村に配分せられない水害地の調査洩れ数」も単純な按分処理により当時の境域における人口に割り振って問題ないようですが、

●昭和22年の臨時国勢調査における「町村に配分せられない水害地の調査洩れ数」
 → 『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口』では三県の調査洩れ数を除外しているが、これらについても按分して計算し直すべきか
●昭和15年以前の十島村・三島村の人口の扱い
 → 『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口』では三島村の人口をゼロとし、すべて十島村の人口に割り振っているが、昭和30年の十島村・三島村の人口比で按分して計算し直すべきか
●昭和35年の長野県西筑摩郡山口村と岐阜県中津川市の間の境界紛争地域(73人)
 → 『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口』では境界紛争地域の人口を除外しているが、最終的に山口村は中津川市に越境編入しており、この73人も現在の中津川市境域内の人口に加算するべきか

この辺の扱いについては『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口』に従った方がいいのかも知れませんが、昭和22年以降のこれら地域の境域変動を調べた上で、これらの人口を按分した推計人口を改めて試算してみようと思います。
[82021] 2012年 10月 29日(月)12:15:54【4】YT さん
相模原、町田市の人口の訂正
[82020]の説明について、改めて以前送付したエクセルファイルの中身をチェックしたところ、平成17年~22年の間の人口修正について、説明と違うことを行っていたので、修正します。

大正9年の人口で町田市の人口の計算過程を見ると、昭和55年の境域における大正9年の町田市の人口は23,585人。
(2)の修正により、23,585 + 7,170×6/167,935 ≒ 23,585 人 (変化なし)
(4)の修正により、23,585×(360,525 - 3)/360,525 ≒ 23,585 人 (変化なし)
(6)の修正により、23,585 + 27,016×42/605,561 ≒ 23,587 人
(8)の修正により、相模原市の人口が合併後境域に
(9)の修正により、23,587 + 10/701,630×58,101 ≒ 23,588 人

ところが改めて自分が送付したデータを確認したところ、(8) 相模原市の合併処理を、(9) 町田市と相模原市の間の境域変更の後に行っていました。すなわち

23,587 + 10/628,698×27,014 ≒ 23,587 人 (変化なし)

と、(9)の修正に際し、平成17年の国勢調査の境域による旧相模原市の人口で按分計算をしていました。よって[82006]で計算し直した貝塚市のケースに加え、このケースでも相模原市、町田市の人口を修正する必要があります。

送付した町田市、相模原市の平成22年国勢調査時境域による人口はD'、E'の通りで、正しい処理をした町田市、相模原市の平成22年国勢調査時境域による人口はD、Eの通りです。計算上は結局のところ±1人の差しか生じませんが。

番号ABCD'E'DED-D'
町田市相模原市相模原市町田市相模原市町田市相模原市人口差
備考平17境域平17境域合併直後境域誤修正誤修正正修正正修正
大正923,58727,01458,10123,58758,10123,58858,1001
大正1424,66928,17459,05424,66959,05424,67059,0531
昭和526,63130,04560,80426,63160,80426,63260,8031
昭和1027,60730,46260,99427,60760,99427,60860,9931
昭和1531,97537,87168,78431,97668,78331,97668,7830
昭和2250,31361,530100,24650,314100,24550,314100,2450
昭和2552,41468,893106,82252,415106,82152,416106,8201
昭和3058,26283,835120,81358,263120,81258,264120,8111
昭和3571,170101,649137,10871,172137,10671,172137,1060
昭和40115,757163,371200,758115,760200,755115,760200,7550
昭和45202,520278,309317,280202,524317,276202,525317,2751
昭和50255,334377,374421,967255,340421,961255,340421,9610
昭和55295,439439,272494,227295,446494,220295,446494,2200
昭和60321,218482,748546,487321,226546,479321,226546,4790
平成2349,084531,508602,402349,092602,394349,093602,3931
平成7360,562570,560646,476360,571646,467360,571646,4670
平成12377,536605,519681,108377,546681,098377,546681,0980
平成17405,534628,698701,630405,544701,620405,544701,6200
平成22426,987717,544426,987717,5440

ただ、実際の相模原市と町田市の境域変更は多分旧相模原市内が対象なので、先の計算結果も一概に誤りとは言えない気もしますが・・・

同じように合併と境域変更の順序を間違っているケースがないか、後でチェックし直します。

【追記】合併と境域変更が国勢調査の間の5年間で起こっているケースは、1980年10月2日~2010年10月1日の間で6例しかありません。

越谷市と春日部市のケースでは、境域変更後に合併の処理。
小県郡丸子町と小県郡東部町のケースでは境域変更後に合併の処理。
本巣郡穂積町と本巣郡穂積町のケースでは境域変更後に合併の処理。
伊勢市と度会郡玉城町のケースでは、合併後に境域変更として処理。

ということでこれらの処理には問題ありません。

太田市と深谷市のケースでは、合併後に境域変更が行われれたにも関わらず、境域変更が先にあったような処理をしていました。ただ合併したのは深谷市側であり、異動地域の推計人口は深谷市側へ人口異動が起こった太田市側の人口にのみ依存するので、結果としてこのケースでも計算間違いは生じませんでした。

よって現時点で修正が必要なのは、上の町田市と相模原市のケースと、[82005][82006]で二つの人口異動があることが判明した貝塚市と岸和田市のケースだけです。

[82006]のデータを作成した段階では1980年~2005年分についてはちゃんと合併と境域変更の順番をチェックしていましたが、2005年以降については境域変更日時の情報を整理していなかったため、こういう間違いをおかしてしまったようです。
[82020] 2012年 10月 28日(日)21:34:04【3】YT さん
境域変動と合併の計算について
[82019] オーナー グリグリさん

これはT年の国勢調査時の境域における補正と考えてよいですね。

[81974]の文章を書いた時、直前の国勢調査時の組替人口が生データと考えて文章を書いたのですが、[82014]に書かれているように、実際には境域変更前後で確認された人口異動と推計人口を元に、直前の国勢調査組替人口を計算するという作業があったりと、直前の国勢調査時の組替人口が生データではない可能性もあるのですね。

それはともかくとして、[81974]の文章を書いた時点では、t年というのは境域変更が行われる直前のT年の国勢調査を含め、境域変更以前の全ての国勢調査年を意味し、全部同じ補正を行うという意味で書きました。t = Tの時は、

A'(T) = A(T)*(A(T) - ΔA(T))/A(T) + B(T)*ΔB(T)/B(T) = A(T) - ΔA(T) + ΔB(T)

B'(T) = A(t)*ΔA(T)/A(T) + B(T)*(B(T) - ΔB(T))/B(T) = B(T) - ΔB(T) + ΔA(T)

という当たり前の式になります。

境域補正前後の異動人口と推計人口が分かっていて、それをT年の人口とするとしても、t年はそのT年推計人口を含めた過去全ての国勢調査で成立し、全ての補正前人口に対して同じように修正作業をする必要があります。

T年以外の境域に関しては、T年の境域における補正を実施した人口に対して、合併による通常の人口組替を行う必要があると考えてよいですね。言い換えると、国勢調査年毎に5年分の境界変更に伴う人口補正を行い、次の国勢調査年の境域での組替えを行った上で次の5年分の境界変更に伴う人口補正を行い、これを繰り返す。間違っていないでしょうか。

一回の境域変更に対しては、同じ人口異動の計算を過去全ての国勢調査時の人口に対して行うことになります。わざわざA(t)やB(t)のことを国勢調査人口と呼ばずに、「補正前人口」と呼んだのは、境域変更の度に人口補正が行われているからで、今回の人口組替のほか、合併や分割などの人口異動はすべて、その度ごとに過去の人口を修正することとなります。今回の人口修正のデータの出発は『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』ですが、これは既に昭和55年以前の境域変更が行われていると仮定して、その詳細を検討していません。昭和55年以降に1回の境域変更が行われたケース(例えば貝塚市と岸和田市の[82006])であれば、その一回の境域変更により、境域変更前全てのデータの書き換えを行う作業を一回行うことになります。

もっと複雑な町田市、大和市、相模原市のケースですと、

(1) まず町田市、大和市、相模原市、城山町、津久井町、相模原町、藤野町に関して、昭和55年(1980年)10月1日の境域による昭和55年以前の13回分の国勢調査時の市町別人口を用意する。
(2) 1985年2月1日の境域変動に関する昭和55年国勢調査時異動人口(大和市から町田市に6人)を元に、昭和55年以前の大和市と町田市の人口を13回分全て修正する。正しい式で変換すると、修正後の昭和55年の人口が昭和60年の国勢調査における昭和55年の組換人口になっていることが確認できる。【境域変更に関する1度目の修正】
(3) 昭和60年~平成7年の各回国勢調査人口を各市町村の人口データとして(2)で修正したデータに追加する。これで各市町の人口データは平成7年国勢調査時境域のものとして16回分揃う。
(4) 1999年12月1日の境域変動に関する平成7年国勢調査時異動人口(町田市から相模原市に3人)を元に、平成7年以前の相模原市と町田市の人口を全て修正する。正しい式で変換すると、修正後の平成7年の人口が平成12年の国勢調査における平成7年の組換人口になっていることが確認できる。【境域変更に関する2度目の修正】
(5) 平成12年国勢調査人口を各市町村の人口データとして(4)で修正したデータに追加する。これで各市町の人口データは平成12年国勢調査時境域のものとして17回分揃う。
(6) 2004年12月1日の境域変動に関する平成12年国勢調査時異動人口(相模原市から町田市に42人)を元に、平成12年以前の相模原市と町田市の人口を全て修正する。正しい式で変換すると、修正後の平成12年の人口が平成17年の国勢調査における平成12年の組換人口になっていることが確認できる。【境域変更に関する3度目の修正】
(7) 平成17年国勢調査人口を各市町村の人口データとして(6)で修正したデータに追加する。これで各市町の人口データは平成17年国勢調査時境域のものとして18回分揃う。
(8) 2006年8月20日と2007年3月11日の編入を反映させるため、平成17年以前の相模原市の人口に平成17年以前の城山・津久井・相模原・藤野町の人口を加算し、修正する。【合併に伴う修正】
(9) 2007年12月1日の境域変動に関する平成17年国勢調査時異動人口(相模原市から町田市に10人)を元に、平成17年以前の相模原市と町田市の人口を全て修正する。正しい式で変換すると、修正後の平成17年の人口が平成22年の国勢調査における平成17年の組換人口になっていることが確認できる。【境域変更に関する4度目の修正】
(10) 最後に平成22年国勢調査人口を(8),(9)で修正したデータに追加する。これで各市町の人口データは平成22年国勢調査時境域のものとして19回分揃う。

ということで、町田市、大和市、相模原市に関して合併の影響をも考慮しながら2010年10月1日の境域に一致するように過去の人口を修正・推計することとなります。

もちろん[82007]で白桃さんが危惧されているように、境域変更部分についてもっと詳しい情報があれば、推計方法も違うものになります。

というわけで[82006]で送りましたデータは、大部分は合併のみを考慮すれば良く、まず境域異動を無視し、合併オンリーで修正データを作った後、境域変動があった地域については別個に合併の部分を含めて再計算を実施しています。

異動の計算に使った数字は国勢調査時の組替異動人口で、太田市や稲沢市のように境域変更前後の人口が公表されいるのであれば、その人口を修正に使った方がいいかも知れません(が、さすがにこの影響は±1人に留まるはずです)。ただ1980年10月2日以降の全ての境域変動時の人口異動の情報を集めるのはちょっと難しい気がしますし、計算の出発の時点で昭和55年以前の数字に既に施されいてる人口修正の中身のチェックに手をつけていないので、将来的に2010年10月2日以降の境域異動に伴う人口修正を行わない限り、国勢調査時の組替異動人口からの計算で充分だと思います。

【訂正】町田市、大和市、相模原市の人口修正の過程について、実際に修正を行った期間の説明に誤りがあったので、より詳しい説明を加えて訂正します。
【追記】以前送付したエクセルファイル中で行った平成17年~22年の間の人口修正について、上の説明と違うことを行っていたので、別途記事にします。
[82006] 2012年 10月 25日(木)20:43:49【5】YT さん
貝塚市と岸和田市の平成22年境域内推計人口を求める二通りの方法
貝塚市と岸和田市の過去の人口推計方法について稿を改めて説明します。

貝塚市、岸和田市の昭和55年10月1日の境域(平成17年10月1日の境域とも同じ)による国勢調査・推計人口、平成22年10月1日の境域による国勢調査・推計人口は以下の通りです。推計の起点となるのは平成17年の組替え人口で、貝塚市から岸和田市への実質的な人口異動の差である、47人のみを考慮するのか、それとも双方の人口異動(貝塚市から岸和田市へ174人、岸和田市から貝塚市へ127人)を考慮するのかによって、過去に遡っての平成22年境域人口の推計値に変化が生じます。

市名貝塚市岸和田市貝塚市岸和田市貝塚市岸和田市
境域昭55昭55平22平22平22平22
人口異動貝塚市→岸和田市貝塚市→岸和田市貝塚市⇔岸和田市貝塚市⇔岸和田市
大924,76860,76124,75560,77424,75960,770+4
大1429,37568,64029,36068,65529,36268,653+2
昭531,32074,08031,30474,09631,30674,094+2
昭1040,50782,84840,48682,86940,48182,874-5
昭1542,79783,70442,77583,72642,76783,734-8
昭2247,12991,53147,10491,55647,09691,564-8
昭2553,58698,82153,55898,84953,54598,862-13
昭3056,166107,64056,137107,66956,126107,680-11
昭3561,067120,26561,035120,29761,025120,307-10
昭4069,365143,71069,329143,74669,322143,753-7
昭4573,366162,02273,328162,06073,327162,061-1
昭5079,506174,95279,465174,99379,463174,995-2
昭5581,162180,31781,120180,35981,120180,3590
昭6079,591185,73179,550185,77279,555185,767+5
平279,234188,56379,193188,60479,200188,597+7
平784,653194,81884,609194,86284,613194,858+4
平1288,523200,10488,477200,15088,479200,148+2
平1790,314201,00090,267201,04790,267201,047
平2290,519199,23490,519199,234

まず、【貝塚市→岸和田市】という、人口異動差のみを考慮した場合、貝塚市の平成22年境域人口は、貝塚市の昭和55年境域人口に(90,314 - 47)/90,314を乗じた値となり、一方の岸和田市の平成22年境域人口は、貝塚市の昭和55年境域人口に47/90,314を乗じた値に、岸和田市の昭和55年領域人口を加えた値となります。

例えば大正9年の平成22年境域内人口は
貝塚市:24,768×(90,314 - 47)/90,314 = 24,755.110... ≒ 24,755
岸和田市:60,761 + 24,768×47/90,314 = 60,773.889... ≒ 60,774

一方【貝塚市⇔岸和田市】の間の相互の人口異動を考慮した場合、貝塚市の昭和55年領域人口の内、(90,314 - 174)/90,314は貝塚市の平成22年境域人口分で174/90,314は岸和田市の平成22年境域人口分となります。一方岸和田市の昭和55年領域人口の内、(201,000-127)/201,000は岸和田市の平成22年境域人口分で127/201,000は貝塚市の平成22年境域人口分と考えるのです。

つまり貝塚市の平成22年境域人口は、貝塚市の昭和55年境域人口に(90,314 - 174)/90,314を乗じた値と、岸和田市の昭和55年境域人口に127/201,000を乗じた値を足した数字となります。同様に岸和田市の平成22年境域人口は、貝塚市の昭和55年境域人口に174/90,314を乗じた値と、岸和田市の昭和55年境域人口に(201,000 - 127)/201,000を乗じた値を足した数字となります。


例えば大正9年の平成22年境域内人口は
貝塚市:24,768×(90,314 - 174)/90,314 + 60,761×127/201,000 = 24,758.672... ≒ 24,759
岸和田市:24,768×174/90,314 + 60,761×(201,000 - 127)/201,000 = 60,770.327.. ≒ 60.770

というわけでこのケースの場合、両者の推計人口は最大で13人の差(昭和25年)が生じます。

私個人としては、統計局が採用している按分方法は後半の通りだと解釈していますが、どうでしょうか?
[82005] 2012年 10月 25日(木)16:46:18【7】YT さん
市区町村の境界変更一覧(平成17年10月2日~平成22年10月1日)
[82001] オーナー グリグリさん
国勢調査人口比較における人口異動を伴う組替え要因と人口組替ページにリストアップした2005年から2010年の人口異動を伴う境界変更の一覧は、差引異動人口から割り出していますので、差引0の人口異動を伴う境界変更が隠れている可能性があります。[81921]に書いたように平成26年6月に刊行予定の平成22年国勢調査最終報告書を見れば正確なところが明らかになります。

[81966]にて
一方最新の平成22年分の国勢調査報告書第1巻の方は既に然るべき図書館に納められておりますが、統廃合の情報は載っているものの、残念ながら境界変更情報(都道府県の境界変更情報は残っている)が無くなっております。もしかしたら今後作成される他の冊子に収録されるのかも知れませんが。
と書きましたが、先ほど改めて『平成22年 国勢調査報告 第二巻 人口等基本集計結果 その2 都道府県・市区町村編』の方を閲覧したところ、市区町村の境界変更一覧(平成17年10月2日~平成22年10月1日)が載っておりました。人口異動を伴う境界変更は以下の通りですが、市区町村変遷情報掲載の日時と異なる日時が一部挙げられていました(【追記】仙台市泉区ではなくて仙台市宮城野区です【←と思ったら、『境界変更一覧』の方では多賀城市の一部(28人)を仙台市泉区に編入となっていますね・・・2010年と2005年の国勢調査人口を比較すると、2005年の宮城野区の人口で組み換えによる増加があるようなので、下の表では宮城野区の方を採用していますが、これも再チェックが必要かも知れません】)。

年月日異動地域異動人口コード市町村名平成17年人口組替人口異動人口
2006.7.102201 to 0236112202201青森市311,508311,386-122
02361南津軽郡藤崎町16,49516,617122
2009.4.1.04209 to 041022804209多賀城市62,74562,717-28
04102仙台市宮城野区182,678182,70628
2010.3.110205 to 1121813910205太田市213,299213,160-139
11218+11405+11406+11407深谷市146,461146,600139
2007.12.114209 to 132091014209+14421+14422+14423+14424相模原市701,630701,620-10
13209町田市405,534405,54410
2006.4.124461 to 242035724461度会郡玉城町14,88814,831-57
24203+24462+24463+24468伊勢市134,973135,03057
2007.1.127208 to 2720217427208貝塚市90,31490,267-47
2007.8.127202 to 2720812727202岸和田市201,000201,04747
2006.6.127231 to 272149727231大阪狭山市58,20858,111-97
27214富田林市123,837123,93497

上九一色村については「市区町村の変更情報」として別項目で扱われ、「分村:梯・古関」が甲府市に編入、「分村:富士ケ峰・本栖・精進」が南都留郡富士河口湖町に編入と記載されておりました。

以上より、[81975]で入力した人口情報の内貝塚市・岸和田市については、相互の異動を考慮して計算する場合には再計算が必要となりますが、人口の異動の差だけで計算するか、相互の異動を考慮するかで平成12年以前の推計人口に最大で13人(昭和25年)の差が生じます。

なお[81968]
(政令指定都市や東京特別区部の区に関しては『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口』でのデータも不完全なので省略)
と書きましたが、よくよく見ると特別区部に関しては大正9年まで按分データが遡れていることに気付きました。1980年10月1日以降の特別区部内の人口の異動を伴う境域変更は、多分1982年11月5日付で境界未定地域(1980年に37人)が江東区4人(362,270→362,274)、港区33人(201,257→201,290)に分割されたくらいです。そうなってくると、1970年~1980年の特別区部内の境界未定地域の人口(1970年:38人、1975年:125人、1980年:37人)をどう扱うかさえコンセンサスが得られれば、特別区部に限り区の人口に分割することも可能となるでしょう。

政令指定都市では、京都市、大阪市、名古屋市、北九州市なども大正9年まで区のデータが揃っていますが、まあ他の政令都市は分割による区の増加などにより、区別の人口データが対応できていないようです。

【追記】上記1970年~1980年の東京特別区部内の境界未定地域の人口は、1980年10月1日現在の境界未定地域に関する人口のようです。実際の1970年国勢調査における境界未定地域の人口は763人、1975年国勢調査における境界未定地域の人口は332人です。1979年4月25日にこの332人分は全て品川区所属となりますが、1979年10月1日付で旧江東区の一部が新たに境界未定地域(125人: 335,382→335,257)となり、これが1980年国勢調査の37人分に相当する地域です。よって境界未定地域の人口を以下のように港区と江東区で分割すれば解決です。
昭45昭50昭55
境界未定地域(昭和55年10月1日境域)3812537
港区分3411133
江東区分4144
港区(昭和55年10月1日境域)223,978209,492201,257
江東区(昭和55年10月1日境域)355,835355,257362,270
港区(按分後)224,012209,603201,290
江東区(按分後)355,839355,271362,274

【貝塚市と岸和田市の人口推計については稿を改めます】
[81998] 2012年 10月 24日(水)18:34:39【2】YT さん
九州の人口変遷情報の訂正
以前[80480]で投稿した明治31年以降の北海道、九州、沖縄県の市町村別人口の変遷をまとめたエクセルファイルですが、最近になって4箇所(全体では13箇所)人口が間違っていることに気付きました。

何れ情報を追加するであろう次回の改訂で修正しますが、以下の人口が間違っておりました。

調査日時地域修正前修正後
1935年10月1日福岡県2,755,8942,755,804-90
1935年10月1日福岡県市部1,153,4891,153,399-90
1935年10月1日福岡県戸畑市67,89067,800-90
1930年10月1日熊本県1,354,0001,354,993-7
1930年10月1日熊本県市部164,467164,460-7
1930年10月1日熊本市164,467164,460-7
1955年10月1日大分県1,277,2991,277,199-100
1955年10月1日大分県市部611,206611,106-100
1955年10月1日大分県豊後高田市30,70830,608-100
1947年10月1日宮崎県1,025,6691,025,689+20
1947年10月1日宮崎県郡部788,162788,182+20
1947年10月1日宮崎県南那珂郡119,977119,997+20
1947年10月1日宮崎県南那珂郡大束村8,0398,059+20

わざわざこの手の打ち間違いに気付くように、全体の人口集計、市別・郡別集計、郡別集計と、多重のチェックをしていた筈なのですが、どういうわけか差の数字の90人、7人、100人、20人をことごとく見落としていたようです。【と書き込んだ直後に大分県の数字の書き込み間違いを見つけたので、再修正】
[81975] 2012年 10月 18日(木)14:22:21【2】YT さん
2010年10月1日の境域による1920、1935、1950、1965、1980、1995、2010年の市町村別人口
とりあえず、1920年10月1日の人口10万人以上、2010年10月1日の人口45万人以上の諸都市、県庁所在地に関し、平成22年10月1日の境域による15年毎の市町村別人口と90年間の人口増加率をまとめると以下の通りです。

どちらかというと昭和・平成の大合併の影響の方で見慣れない都市が上位に来ています。

市町村順位1920年1935年1950年1965年1980年1995年2010年人口増加率(%)
特別区部13,358,5305,896,0085,385,0718,893,0948,351,8937,967,6148,945,695166.4
大阪市21,786,6333,022,4462,015,3503,156,2222,648,1802,602,4212,665,31449.2
神戸市3746,5341,058,033820,9561,216,6141,367,3901,423,7921,544,200106.8
京都市4736,4621,117,4391,130,1851,374,1591,480,3771,470,9021,474,015100.1
名古屋市5677,4521,182,8371,157,2631,935,4302,087,9022,152,1842,263,894234.2
横浜市6579,448796,579951,1861,788,9072,773,6743,307,1363,688,773536.6
北九州市7433,325669,392736,8951,042,6881,065,0781,019,598976,846125.4
新潟市8332,572402,102538,330603,733730,733796,456811,901144.1
浜松市9321,570418,865494,296598,076698,982766,832800,866149.0
広島市10305,773423,907447,174696,845992,7361,117,1171,173,843283.9
岡山市11288,599341,972382,969459,532590,242663,346709,584145.9
長崎市12286,980313,591375,222484,111502,799487,063443,76654.6
熊本市13266,842328,592412,745502,458619,236708,097734,474175.2
静岡市14263,098367,950467,752634,247727,260738,674716,197172.2
呉市15249,063335,202292,769301,955302,766270,179239,973-3.6
福岡市16239,957372,500487,891769,1891,088,6151,284,8361,463,743510.0
長岡市17224,411247,490282,136281,266289,234293,250282,67426.0
鹿児島市18216,682276,340325,919415,439547,756594,430605,846179.6
長野市19212,194239,526300,769310,399358,173387,359381,51179.8
いわき市20210,550234,717340,260333,881342,074360,598342,24962.5
姫路市21209,050244,556325,329412,507494,825527,854536,270156.5
金沢市22206,125231,125283,863335,830417,684453,975462,361124.3
富山市23203,824235,562303,168339,446391,554417,595421,953107.0
福山市24196,152218,253264,994301,376425,675453,791461,357135.2
上越市25196,144205,680243,519227,312216,139212,060203,8994.0
下関市26192,840237,248280,949317,146325,478310,717280,94745.7
仙台市27190,015278,824380,224520,071792,059971,3241,045,986450.5
和歌山市28189,977252,119243,520328,657400,802393,885370,36495.0
高松市29186,964222,546269,160307,550386,547412,626419,429124.3
佐世保市30183,863277,747313,259302,431288,231279,551261,10142.0
函館市31182,776260,665286,084314,135345,165318,308279,12752.7
松山市32181,496207,683265,678332,343442,147497,203517,231185.0
倉敷市33174,424202,991266,949308,908432,171453,618475,513172.6
津市34173,515188,487219,241230,315265,443286,519285,74664.7
堺市35161,721245,016283,708483,846839,428840,384841,966420.6
久留米市36160,055199,502230,858248,968280,291302,741302,40288.9
福井市37158,025185,873197,085223,949259,638272,970266,79668.8
前橋市38155,830192,096233,007254,595311,121338,845340,291118.4
高崎市39155,465183,593239,909260,106323,403353,879371,302138.8
横須賀市40154,249227,791250,533317,411421,107432,193418,325171.2
岐阜市41153,208211,035250,899366,975420,231418,574413,136169.7
大分市42147,979174,557222,336258,444385,635446,581474,094220.4
札幌市43144,651264,326393,770821,2721,401,7571,757,0251,913,5451,222.9
今治市44143,218159,392198,109188,814197,818185,435166,53216.3
唐津市45142,516123,016175,651148,741142,224137,436126,926-10.9
佐賀市46141,873154,272198,243207,774236,029246,674237,50667.4
尾道市47140,140142,500184,653181,038180,901159,890145,2023.6
宇都宮市48139,761173,704235,461287,947408,908477,215511,739266.2
徳島市49139,609166,824177,363213,328249,343268,706264,54889.5
松本市50134,336156,749185,663196,934223,637239,539243,03780.9
高知市51133,181162,079190,254241,676318,266339,864343,393157.8
豊橋市52131,909169,726185,984238,672304,273352,982376,665185.5
鳥取市53130,026139,158168,429168,067184,601197,959197,44951.9
福島市54128,941157,832199,334221,864270,487292,696292,590126.9
鶴岡市55126,228141,679172,467159,562153,330149,509136,6238.2
飯塚市56126,186144,952193,989141,445135,852140,463131,4924.2
小樽市57124,723174,358186,445196,716180,728157,022131,9285.8
山口市58124,410132,507169,296162,219173,590193,172196,62858.0
秋田市59124,229153,698200,525240,306304,823331,597323,600160.5
さいたま市60122,505175,843319,188530,733879,5101,078,5451,222,434897.9
天草市61122,203123,407169,391142,346121,574107,82389,065-27.1
大牟田市62121,133147,028191,978193,875163,000145,085123,6382.1
山形市63116,797145,018180,579193,737237,041254,488254,244117.7
青森市64115,186163,885197,605247,081309,647314,794299,520160.0
出雲市65112,767122,957149,542138,784142,451146,214143,79627.5
宮崎市66112,462148,389205,574236,674329,762384,415400,583256.2
上田市67112,012117,536143,882138,013151,801164,204159,59742.5
一宮市68111,645156,400187,699281,855335,465353,999378,566239.1
松江市69111,402127,961150,434159,580183,284195,353194,25874.4
松阪市70111,049121,436147,054139,148153,185163,131168,01751.3
四日市市71110,805139,679177,803230,786266,756296,623307,766177.8
郡山市72109,004145,420195,798223,236286,451326,833338,712210.7
高岡市73108,189122,048155,260166,207186,900186,827176,06162.7
佐渡市74107,351109,351125,597102,92584,94274,94962,727-41.6
宇和島市75106,993123,605145,233122,042110,920100,77684,210-21.3
旭川市76106,468139,373184,242271,930352,619360,568347,095226.0
一関市77106,295121,932154,323145,783136,031133,138118,57811.6
薩摩川内市78106,147116,855150,937119,063102,143106,73799,589-6.2
横手市79105,580122,485145,532130,597120,479112,60098,367-6.8
都城市80104,733132,880172,668166,237172,655174,054169,60261.9
岩国市81103,610115,487149,965162,015163,692156,347143,85738.8
石巻市82102,953131,937177,015176,363186,094178,923160,82656.2
岡崎市83101,376130,614167,008203,806271,243332,136372,357267.3
那覇市84100,127111,344108,673257,190295,778301,890315,954215.6
弘前市85100,119123,467159,409169,865192,291194,197183,47383.3
甲府市9094,950129,537146,873178,808205,070206,799198,992109.6
千葉市10188,767120,777185,546339,974746,430856,878961,749983.5
水戸市10387,934115,164141,143177,061239,747261,275268,750205.6
奈良市10685,992103,070131,259168,406305,614368,039366,591326.3
大津市10785,759120,567144,626166,764228,982295,574337,634293.7
川崎市10884,995191,702319,229854,8741,040,8021,202,8201,425,5121,577.2
盛岡市11083,797116,018155,575207,016272,814300,723298,348256.0
八王子市12078,668106,000131,408207,655387,178503,363580,053637.3
尼崎市12178,261173,051278,973500,472523,650488,586453,748479.8
西宮市19660,391130,436168,610337,391410,329390,389482,640699.2
相模原市21358,10160,994106,821200,755494,220646,467717,5441,135.0
東大阪市21856,762142,076228,691443,081521,558517,232509,533797.7
川口市30944,00474,015118,761249,112379,360448,854500,5981,037.6
船橋市40934,04854,380100,134223,989479,439540,817609,0401,688.8
市川市44331,67662,553120,595207,988364,244440,555473,9191,396.1
松戸市59323,92233,61759,813160,001400,863461,503484,4571,925.2

【追記】オーナーグリグリ さんへ
データの方は先ほどメールで送りました。確認をお願いします。

【追記】[81976] 白桃さんへ
後の記事を受けての修正となってしまいましたが、直しました。
[81974] 2012年 10月 18日(木)13:45:11YT さん
人口の按分方法
[81971] オーナー グリグリさん
2005年(平成12年)2月18日の宮崎県佐土原町と新富町の境界変更(佐土原町へ25人異動)が抜けているようです。

完全に見落としていました。

[81972] 白桃 さん

狭山市の昭和55年人口は124,029人です。

人口按分の過程で間違いに気付き、あとでこっそり修正しようと思ってました(笑)。


人口の按分の計算仕方ですが、人口異動を伴う境界変更が実施された直前のT年の国勢調査において、A町の補正前人口A(T)の内ΔA(T)がB町に異動し、B町の補正前人口B(T)の内ΔB(T)がA町に異動したとすると、過去t年におけるA町の補正前人口A(t)と補正人口A'(t)、B町の補正前人口B(t)と補正人口B'(t)は、それぞれ以下のように表現できます。

A'(t) = A(t)*(A(T) - ΔA(T))/A(T) + B(t)*ΔB(T)/B(T)
B'(t) = A(t)*ΔA(T)/A(T) + B(t)*(B(T) - ΔB(T))/B(T)

B町からA町への人口異動が無かった場合はΔB(T) = 0なので、

A'(t) = A(t)*(A(T) - ΔA(T))/A(T)
B'(t) = A(t)*ΔA(T)/A(T) + B(t)

ただこの式も三ヶ所の地域を同時に巻き込んだ場合の人口異動には対応していないので、一言目には

「異動前の地域人口に占める異動した人口の割合が過去において一定であると仮定することで、過去の人口を推計する」

だけで充分かも知れません。そして四捨五入による丸め誤差を防ぐため

「人口異動毎に人口を過去に遡って補正し、合計人口が変わらないように小数点以下を処理する」

ということになると思います。
[81969] 2012年 10月 17日(水)20:51:27【1】YT さん
計算上の問題点
過去の人口を遡って修正するに当たり、2つ程問題がありましたので列挙します。ただ何れも人口数人レベルの誤差ですが、人口には小数点が許されないことが原因です。

(1) 人口異動が相互に行われた場合

西茨城郡友部町と東茨城郡内原町のケースではそれぞれの地域に異動する人口が37人と30人で、差引7人ですが、これを37人と30人分でそれぞれ分けて計算するか、差引7人だけで計算するかにより推計人口が若干変わります。

特に宇奈月町と朝日町のケースでは、それぞれ3人が異動することにより差引ゼロです。ところが統計局の手法で1920年の宇奈月町の推計人口を算出すると:

5162人(昭和55年境域における大正9年の宇奈月町の人口)×7650/7653(昭和55年の宇奈月町の人口の内、残った分)+
16386人(昭和55年境域における大正9年の朝日町の人口)×3/18631(昭和55年の朝日町の人口の内、異動した分)=5162.61

となり、1人ほど推計人口が増えてしまうという結果となります(朝日町は逆に1人減ります)。

(2) 丸め誤差による合計の不一致

二つの地域の間での人口異動であれば丸め誤差による合計の不一致が起こることはほとんどありませんが(端数が1/2、1/2になるという特殊ケースがある)、三つの地域の間での人口異動であれば、このような不一致が頻繁に起こります。例えば町田市、相模原市、大和市に関して按分処理を行うと、昭和5年の人口は

大和市:8064.71人
町田市:26631.63人
相模原市:60803.66人

となり、単純に四捨五入をすると合計の人口が1人多くなってしまいます。上のケースでは端数の一番少ない町田市の人口を切り捨てて26631人とすることで対処しました。

【追記】 後者に関しては、境界変更の度に算出される人口補正を毎回四捨五入することにより、多くのケースでほぼ問題なく対応できることに気づきました。そもそも基本となっている資料が『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』ですので、最初から四捨五入による数値の丸めが実施されているので、数値演算をまとめて実施する意味があまりありません。
[81968] 2012年 10月 17日(水)20:24:31【1】YT さん
平成22年10月1日の境域による各回国勢調査時の市町村別人口
ところで[81962]で言及しました『国勢調査時系列表<普及編成データ>全国ファイル(大正9年~平成12年)』ですが、CD-ROMは都道府県別の市区町村人口の時系列をまとめたエクセルファイルが48点入っておりました。添付の解説によると

 平成12年10月1日の境域による
 各回国勢調査時の市区町村別人口
 (大正9年~平成12年:1920年~2000年)

 この「平成12年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口」は、国勢調査による市区町村別人口の長期間の時系列比較を可能にするため、大正9年以降の各回国勢調査の市区町村別人口を平成12年10月1日現在の市区町村の境域に合わせて組替又は推計したものである。
 ただし、昭和55年国勢調査以降の廃置分合については、市区町村単位の合併についてのみ組替処理を行っており、一部編入・分割の場合は組替を行っていない。

なお、利用に当たっては、次の点について注意されたい。
(1) 昭和15年以前の北海道の人口
 戦前の国勢調査では、歯舞群島、色丹島、国後島及び択捉島のほか、その更に北方にある地域の人口についても把握されているが、この組替・推計の対象地域から除いているため、昭和15年以前の北海道の人口には、これらの地域の人口は含まれていない。ただし、戦前における歯舞群島については、旧歯舞村(現根室市)の人口に含まれていたが、当該群島の人口が区分できないため、ここでは根室市に含めている。
(2) 昭和15年及び22年の年齢3区分人口
 昭和15年及び22年については、市区町村別に年齢別人口の統計が作成されていないため、男女別人口についてのみ組替・推計を行っている。
(3) 大正9年及び14年の年齢3区分
 大正9年及び14年の年齢3区分は、「0~14歳」、「15~59歳」、「60歳以上」の3区分である。
(4) 市区町村の一部編入・分割の場合の処理
 ア 昭和55年国勢調査以前に行われた一部編入・分割等については、次の方法により推計した。
   他へ編入・分割された区域の人口
    =当該市区町村への編入・分割時点の国勢調査人口
     ×他へ編入・分割された区域の人口 1)
     ÷当該市区町村の全域人口 1)
     ここで、1)は編入・分割時点の直前の国勢調査人口
   なお、編入又は分割された区域に係る人口が、都道府県の業務資料等により把握されている場合は、それらの資料による人口により組み替えた。
 イ 昭和55年国勢調査以降(昭和55年10月2日以降)に行われた一部編入・分割等については、上記アによる推計は行っていない。
   なお、人口異動を伴う市区町村の境域変更については、「昭和55年国勢調査以後(昭和55年10月2日)~平成12年国勢調査時(平成12年10月1日)までに人口移動を伴う境界変更があった市区町村」のとおりである
(5) 政令指定都市の区
 新たに指定都市になったり、区の再編成等があった場合は、原則として組替・推計を行っていない。
(6) 東京都小笠原村
 昭和22年~40年については、人口に関する資料が得られないため、欠落のままになっている。
(7) 鹿児島県名瀬市及び大島郡
 昭和22年については、人口に関する資料が得られないため、欠落のままになっている。昭和25年については、琉球列島軍政本部が実施した1950年の国勢調査(昭和25年12月1日現在)による市町村別人口によっている。
(8) 鹿児島県鹿児島郡十島村
 昭和22年及び25年については、人口に関する資料が得られないため、欠落のままになっている。
(9) 沖縄県
 市町村の廃置分合に関する資料は、沖縄県業務資料によっており、人口に関する資料は、次に示す琉球列島軍政本部又は琉球政府が実施した各回の国勢調査の報告書によっている。
  1950年国勢調査 (昭和25年12月1日現在)
  1955年臨時国勢調査 (昭和30年12月1日現在)
  1960年国勢調査 (昭和35年12月1日現在)
  1965年臨時国勢調査 (昭和40年10月1日現在)
  昭和45年国勢調査 (昭和45年10月1日現在)
 昭和22年については、人口に関する資料が得られないため、欠落のままになっている。

つまり1980年までは『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口 : 大正9年~昭和55年』と同じで(但し1980年~2000年に統合した自治体は、統合後のデータしか慶されていないので、例えば秋川市のケースでは『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口』のデータを引用する必要がある)、それ以降に関しては境界変更による人口異動の処理をまったくしていないことになります。今回ここで2010年10月1日の境域に関する各回国勢調査時の市町村別人口を、1980年から2010年分の変更に関して独自に計算し公開する分には、ファイルの内容を公開するに当たらず(2000年と2010年の間で自治体の数がほぼ半減している)問題ないと思われます。

現在細かい境域変更を無視しして2010年の自治体毎の過去の市町村別人口を算出する作業は終了しており(政令指定都市や東京特別区部の区に関しては『昭和55年10月1日の境域による各回国勢調査時の市区町村別人口』でのデータも不完全なので省略)、残るは人口を過去に遡って按分する作業だけです。[81966][81967]の内18のケースでは2010年までに再統合が行われており、人口異動を考慮しなくて済むことになるようです。今非常に忙しいにも関わらず仕事をさぼってこんな作業をこっそりやってましたが、とりあえず今から仕事に復帰するにせよ、どんなに遅くとも今月末には1920年から2010年までの、2010年10月1日現在の境域における各国国勢調査時の市町村別人口を算出する作業は終わっているはずです。

以上、オーナーグリグリさんの意見をお願いします。


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