[23961]
いっちゃん様
ところで、大陸の中華人民共和国と台湾の中華民国の双方を承認している(国交を結んでいる)国ってあるのでしょうか?
あるとすればその国の地図には台湾海峡に国境線が引かれていることでしょう。
どちらかの政権も国家承認の際の条件が「相手との関係は断行する事」です。しかも台湾を承認した国は国交断絶すると北京の中国政府は宣言しています。台湾を承認しているのは20数カ国ですが、2003年11月には南太平洋のキリバス共和国が中国との国交を保ったまま台湾と国交を結んだそうですが、中国も人工衛星追跡アンテナを設置しているのですが現状の対応は不詳です。
地図ですが家にあった1960年代の世界地図には台湾海峡には国境線はなかったのですが、それぞれ「中華人民共和国」「中華民国」との国号が書き込まれていました。現状では「中華民国台湾省」ですがたがいの当局も全中国の代表政権と主張していましたので、「台湾省」の表記は玉虫色のやり方ではありますが致し方ないと思います。それでも一応は経済交流はスムーズにいってはいますが日本人で一番影響あるとすれば台湾では国際運転免許状が無効だということです。(国際協定に台湾が加盟できないので)
「2つの中国問題」は中国内部の問題ですしあまり関わりは持ちたくはないのですが、台湾の政府も制度上は中国大陸全体を代表する政府としていますし、台湾政権の支配下にある福建省沖の金門島は現在でも「中華民国福建省金門県」です。もちろん中国政府も台湾は中国のものといっていますので、互いの勢力争いは他国の人間には理解不能な原則で動いているようなので、このへんでやめておきますが、双方の平和的な妥協がなければ双方承認を国際社会がする事はないと思います。
参考HP「金門県政府公式HP」(中国語繁体字のフォントが必要)
http://www.kinmen.gov.tw/eLocalTown/eLocalTown.aspx
余談ですが中国語では日本語では「役所」「役場」「県庁」に相当する単語は全て「政府」です。脱線ついでに日本航空グループに日本アジア航空がありますが、その会社は日本航空が中国本土に乗り入れる際に台湾路線運行の為に設立した会社だそうです。イギリスやフランスなど他の国も同じ航空会社が台湾と中国本土に乗り入れるのを回避するために、台湾路線は子会社が行う事があるそうです。全日空(ANA)も子会社のエアーニッポンが台湾路線を運行させています。
[23964] 花の東京都民 さん
人が居住している場所はともかく無人島でしかも利用価値が少ないの領有権主張は以前は強くはしなかったですが、各国が排他的経済水域の設定と石油などの海底資源の可能性から世界各国で繰り返されていますね。日本国内でも筑波山山頂の管轄を巡り法廷闘争していましたし、現在でも紛争地(あまりすすめられませんがテーマになります)が各地に存在しますので、スケールアップしただけですから。
どちらかを擁護するわけではありませんが、第三者を入れて気長に解決しておくしかないと思います。同じ紛争地でも南シナ海の南沙諸島は4カ国が争っているので収拾不能ですが。アフリカでもモロッコにあるスペインの飛び地セウタの沖合いにあるジブラルタル海峡の無人島に、密航者取締りの為にモロッコが警備兵を派遣したところ、スペインの警備兵が急襲するという、一歩間違えば流血の惨事になりかねない国境紛争も起きているので、まだ平穏な状態だとは思います。
日本は「共産主義」を認めるようになったのでしょうか?まあ認めたのだから「台湾」を「中国領」としているのでしょうが。
認めるもなにも昔から日本政府は政治体制にかかわらず国家承認しています。暴力主義以外のいかなる政治的主義主張に対しても認めているから「自由主義」を日本は標榜しているので共産主義も一種の政治思想ですよ。まあどんな社会体制であれ人間の欲望が動かすのですから欠陥が起きるのはあたりまえです。
しかし「東西冷戦」も「自由主義陣営」対「共産主義陣営」の対決もはや過去のものですが、広い意味での「自由主義」は国家による経済介入により修正されていますし、対する陣営も官僚主義による弊害より軌道修正を与儀なくされたので、互いに変質したように思われます。アメリカが敵性国家としているキューバとは日本は友好関係にあります。
それにしても、社会体制の激変で中学校の地理で教わった「人民公社」や「ソフホーズ」「コルホーズ」「ワルシャワ条約機構」や「ココム(対共産圏輸出統制委員会)」や「コメコン(共産主義国経済相互援助会議)」、といった用語も「歴史的」分野になってしまいました。(年齢がバレますね)
[23970] みかちゅう さん
日本の領土問題が語られていますが、今でも樺太の北緯50度以南と北方領土はしっかり日本の領土になっています。南樺太は日本が返還要求をしていないのはなぜなのでしょうか。漁業権の絡みでしょうかね。
別に日本領と主張しているわけではありませんよ(笑)日本政府の公式見解では1952年のサンフランシスコ平和条約で南樺太及び北方領土をのぞく千島列島の領有権は放棄したが、それらの最終的な帰属は将来の国際的解決手段に委ねられることとなっており、南樺太及び千島列島の最終的な帰属は未定であるとしているからだそうです。しかし南樺太(現在のロシア連邦共和国サハリン州)の主権は日本が放棄したのでロシアにあると認知はされているそうです。
この講和条約ではソ連(現在のロシア)は署名していないので、公式に日本がロシア帰属を承認するのは北方領土問題で難航していますが日露平和条約締結後になるとおもいます。そのために、かつての第二次世界大戦までの日ソ国境が地図に引くようになっています。
余談ですが日本政府は朝鮮半島も北朝鮮政府を国家承認していないので南北の国境線は書かないように指導していますが現状に即して無視しているそうです。また日本共産党にいたっては「千島・樺太交換条約」を根拠に千島列島全体の領有権主張すべきだとしているそうです。
世界地図でも中東ヨルダン川西岸地区はヨルダンからイスラエルが占領したのですが、ヨルダン政府は領有権を放棄しているので、地図では変な国境線の引き方になっています。
参考HP
外務省
http://www.mofa.go.jp/mofaj/comment/q_a/topic_43.html
*文章加筆及び誤変換訂正