都道府県市区町村
落書き帳から選び抜いた珠玉の記事集

方言は郷土遺産

トップ > 落書き帳アーカイブズ > 方言は郷土遺産
記事数=38件/更新日:2003年6月23日/編集者:special-week

テレビメディアの影響か、はたまた交流時代の影響か、方言が消失しつつある。方言は地域地域により発音や単語が違い、長い歴史とともにはぐくまれてきた郷土遺産である。方言を恥ずかしいととる風潮もあるが、グローカルな時代、方言は見直されている。方言で話すとどこかほっとするのも望郷の念があるからだろう。他地域の方言を覚えてみるのも楽しいものである。Let's方言!

… スポンサーリンク …

★推奨します★(元祖いいね) ぴょん

記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[2891]2002年9月3日
G
[3519]2002年10月3日
Issie
[3563]2002年10月4日
Issie
[3564]2002年10月5日
深海魚
[3594]2002年10月5日
Firo
[3967]2002年10月18日
桃象
[3972]2002年10月18日
ken
[3978]2002年10月18日
桃象
[4339]2002年10月31日
いばらぎ語通訳
[5955]2002年12月5日
日和
[6360]2002年12月12日
夜鳴き寿司屋
[6720]2002年12月20日
般若堂そんぴん
[7301]2003年1月3日
Issie
[7573]2003年1月11日
Issie
[7580]2003年1月11日
般若堂そんぴん
[7615]2003年1月12日
蘭丸
[7621]2003年1月12日
般若堂そんぴん
[8305]2003年1月27日
special-week
[8546]2003年2月1日
Issie
[8573]2003年2月1日
てへへ
[9464]2003年2月19日
白桃
[9465]2003年2月19日
BANDALGOM
[9466]2003年2月19日
ペーロケ
[9467]2003年2月19日
般若堂そんぴん
[9472]2003年2月19日
YSK
[9474]2003年2月19日
miki
[9475]2003年2月19日
ken
[9477]2003年2月19日
ペーロケ
[9491]2003年2月20日
ぷりぷり
[9502]2003年2月20日
三丁目
[9544]2003年2月20日
ニジェガロージェッツ
[9645]2003年2月22日
てつ
[9696]2003年2月23日
白桃
[9690]2003年2月23日
般若堂そんぴん
[9701]2003年2月23日
せか
[9706]2003年2月23日
らるふ
[12307]2003年4月2日
般若堂そんぴん
[12309]2003年4月2日
なお

[2891] 2002年 9月 3日(火)02:10:52【1】G[Gさん] さん
方言からみても
方言からみても、栃木県の中では足利市のみ群馬の「だんべ」なんですよね。
[3519] 2002年 10月 3日(木)20:04:46Issie さん
ずら
[3497][3499]
>ところで、殿馬は何弁ですか?大学時代、長野県を旅行した時に「~ずら。」と地元の人が喋っていましたが・・・。

「…ずら」というのは,信州の松本・諏訪地方から,山梨県の甲府盆地を経て静岡県東部にかけての地域に代表的な言葉です。静岡に行くと「…だら」というのも現れるようですが。
ちょうど「フォッサ・マグナ(大地溝帯)」の西縁を限る大断層「糸魚川・静岡構造線」に沿った地域ですね。
(かなり誤解されているのですが,この断層線が「フォッサ・マグナ」なのではありません。この線の西側の長野盆地や上田盆地などもフォッサ・マグナには含まれます。では東の縁は?というと,これははっきりしていません。)

同じ信州でも,東信の佐久・上田や北信の長野・飯山ではあまり耳にしません(「国語学」の教科書類では一応「ずら圏」には入るようですが)。
また,飯田・下伊那や木曽では全く言葉が違っていて,こちらでは「居る」を「おる」と読んだり,「…しとる」「…しとらん」というような西日本っぽい特徴が現れてきます。

山梨県のうち「国中(くになか)」と呼ばれる甲府盆地は,この「ずら圏」なのですが,「郡内」と呼ばれる南北都留地方では「…ずら」はあまり聞かれません。隣の神奈川県や東京・多摩地方の「…じゃん」や「…べえ」の圏内に入るようです。
(私は「…じゃん」をよく使います。千葉にいた頃は「…べ」もしばしば使いましたが。)
[3563] 2002年 10月 4日(金)23:40:50Issie さん
だーすけ
[3540]
>「だーすけやーらゆーたらんわー」

ずっと前に言ったように,私の母方の田舎は“中越”地方の「チャーザァ村」の少し奥…(刈羽郡小国町)ですが,「だぁすけ」というのは「だから」という意味です。
「…すけ」とういのは関西の「…さかい」の変形だと考えられています。津軽では「…はげ」。古代の「越」から出羽が(津軽は陸奥だけど)日本海ルートで近畿圏につながっている証拠,とされています。
けれども後半がわからない…。

実は新潟市を含む蒲原地方中部が「下越」か「中越」かは微妙なのですが(基本的には「下越」に含めることが多いようです),小林まこと の「柔道部物語」は新潟の高校がモデルになっていて,主人公(三五十五)に柔道の雑誌を売っている本屋のおばさんは明らかな「新潟言葉」をしゃべっていますね。
高橋留美子の「うる星やつら」のラムがしゃべっている「…ちゃ」というのは富山県の新川地方の言葉に聞こえるのですが,「めぞん一刻」では主人公(五代裕作)は新潟出身で,彼の故郷の人々は新潟弁をしゃべっているようです。
…確か,高橋留美子さん自身が新潟出身ではなかったかな。

「チャザァ村」といえば,その入口の塚山(三島郡越路町)は三波春夫さんの出身地で,この人の歌の「おまんた囃子」でタイトルになっている「おまんた」は決して卑猥な言葉ではなく,地元で「あなたがた」という意味の言葉です。この地方では「おまえ」は決して悪い言葉ではないのですね。
複数語尾の「…た」というのは信濃川(千曲川)に沿って長野県北部でも使われていて,飯山地方出身の学生がよく「お前たち」という意味で「おめたぁ」という言葉を使っていました。

私が田中真紀子さんについて感心しているのは,この人が完全な「東京育ち」であるにもかかわらず,実に美しい長岡言葉(中越方言)をしゃべることです。両親は生粋の中越地方出身の人ですから,家庭では中越方言が「公用語」になっていたのでしょうかね。
[3564] 2002年 10月 5日(土)01:02:31深海魚[雑魚] さん
方言
新潟の地酒を貰いまして、晩酌していたらかなり良い気分です。

[3554]
白河以北の意味ですか、なるほど …… 過去ログでどなたかに御教示頂いた様な気も (汗)

[3560]
未だ連載継続中でしたか。我々の間で人気を博したのは 20年前なんですけどね。私としては
土田よしこ著 「つる姫じゃー」 と共に愛読した数少ない 「少女漫画」 ですが、女性読者層を
意識したか、あの 「薔薇」 風味にはさすがに馴染めませんでした。

[3561]
市が無くて郡部ばかり、という意味ですか。大都市圏の割に町村の分布頻度が大きい例なら、
愛知県の西春日井郡あたりを挙げたいところです。

[3563]
高橋留美子氏の出身高校は新潟中央ですので、多分、市内または隣接町村の御出身でしょう。
語尾で 「ら」 を連発する五台君の婆さんの言葉は、かなりリアリティーがありそうですね。
「響子さんはうちの嫁に来るんだすけ、何改まる事あろーばさ。」

余談ですが、86年から放映されたTV版は、八月に年末のエピソードという大技でした。

「だーすけやーらゆーたらんわー」 ですが、この台詞に対する応答があり、確か 「あねさ、
やめんかね」 (= 姉さん、やめなよ。) という感じでした。

中越地方の方言で印象的だったのは、「ほいてのぉ/それでねぇ」 ですね。
[3594] 2002年 10月 5日(土)23:49:39Firo さん
Re:新潟
[3563][3565]
どうも、issie先生とは共通項が多いようです。
実は、私のルーツも新潟にあります。両親は今話題に上がっている佐渡郡佐和田町の
出身です。
新潟にまつわるマンガということで思い出したのが、もう20年くらい前になりますけど、
ボクシングのマンガで車田正美氏の「リングにかけろ」というものです。
準主役が新潟県長岡市の出身と言う設定でした。
あと、主人公の姉の高根 菊が、うる星やつらのラムちゃんじゃないけど、「~っちゃ」
という方言を使っていました。
うちの、佐渡の親戚がみな、この「~っちゃ」っていう方言を使うんですよ。
ただ、この兄弟は山口県の出身という設定だったと思います。
そういえば、このマンガってテレビアニメ化もされてたと思うんですけど、
一切再放送とか、懐かしのアニメとかでも出てこないんですよね。
最近になって、part2が始まったらしいですけど。
なんか、だいぶ話がそれましたけど、新潟出身の漫画家ということで、
こんなページがあったので、のっけておきます。
http://home.att.ne.jp/aqua/07/niigata/
全然ちがうけど、創価学会と立正佼成会の創設者が共に新潟出身なんですね・・・・
[3967] 2002年 10月 18日(金)10:27:37桃象[桃象@国仲涼子ファン] さん
奄美・琉球文化圏
[3962]
>「奄美も琉球文化圏」であることを実感しました。

言葉尻を捕えるような書き込みで申し訳ないのですが,「奄美も琉球文化圏」という下りはちょっと違うのではと思います。もちろん人によって考え方は異なりますし,文化人類学の中でもかなりの揺れはある模様なのですが,一般的には「奄美・琉球文化圏」という語句が用いられるようです。

http://www.ethnologue.com/
では、日本で話されている主要な言語が15個リストアップされています。
日本語、朝鮮語、アイヌ語、日本語手話
北奄美大島語、南奄美大島語、徳之島語、与論島語、喜界島語、
国頭(くにがみ)語、中央沖縄本島語、沖永良部島語、
宮古島語、八重山語、与那国語

奄美・琉球文化圏の諸言語は日本語の方言のレベルでは?という考え方もあることは十分承知していますが,言語の分布状況を見ても,奄美諸島と琉球諸島は相当に違うことがおわかりいただけるものかと思います。

地理ネタとは関係なくなりますので,詳しいことは省きますが,そういうことで聞き流して下されば幸いです。

==
[3972] 2002年 10月 18日(金)13:52:57ken さん
琉球語
立て続けにすみません。
[3967]
何かの言語学関係の本で読んだのですが、語彙の一致率などから、2つの言語の疎遠を(一応科学的に)判定する方法があるらしいのですが、
日本語(標準語)と琉球語(本島ウチナーグチ)の関係は、英語とドイツ語の関係よりも遠い、というのを読んだことがあります。

方言と呼ぶか、別の言語と呼ぶか、も、政治の匂いのする話ですね。
カタルーニャ語とか。
[3978] 2002年 10月 18日(金)16:10:55桃象[桃象@国仲涼子ファン] さん
琉球語
[3972]
>何かの言語学関係の本で読んだのですが、語彙の一致率などから、2つの言語の疎遠を
>(一応科学的に)判定する方法があるらしいのですが、

言語距離ですね。異なる言語同士の言語距離を算出する方法にはいろいろな方法があります。ただ,最近は統計学理論の整理,計算技術の発達等に伴い,どの方法でも似たような結果が出る傾向が顕著になっています。


>日本語(標準語)と琉球語(本島ウチナーグチ)の関係は、
>英語とドイツ語の関係よりも遠い、というのを読んだことがあります。

言語距離の算出結果をどう解釈するかによっても,結論は千差万別になります。(地理ネタとは関係なくなりますので,ここでは詳しくは触れません)確かに日本語と琉球語の音韻変化に基づく言語距離は英語と独語の関係はともかく,北欧諸言語,南欧諸言語のそれよりもはるかに離れていることは確かなようです。


>方言と呼ぶか、別の言語と呼ぶか、も、政治の匂いのする話ですね。

ある著名な言語学者は「言語学とは政治である」という名言を残しています。この線で行くと市町村合併や境界策定は正に政治そのものですね(笑)。少なくとも平成の大合併は市民不在の政治にはなってほしくないものです。

==
[4339] 2002年 10月 31日(木)11:01:35いばらぎ語通訳 さん
茨城県内方言
茨城県内でもさらに方言がありまして
日立(ひだぢ)より北じゃ「だべ」だべぇ。
石岡じゃ「だへ」だへ。
水戸じゃ「だっぺ」だっぺ。
水戸市内でも言葉遣いに違いがあるんじゃねえけぇ?
[5955] 2002年 12月 5日(木)22:24:36日和[松戸] さん
我孫子
[5881] 関西人 さん
>大阪市住吉区の我孫子(あびこ)という地名は、大和朝廷の時代、この地を治める豪族阿比古族の名から来てるらしいです

全く同じ漢字で、千葉県にも我孫子市(読みも全く一緒で「あびこ」)があります。漢字の組合わせも、響きも珍しいので、大阪と千葉のようなこんな離れた場所で、同じ地名があるのはオドロキですね。
千葉県我孫子市の由来はどういったものなんでしょうかね?

それと、今日歴史の授業を受けていて、不思議に思ったのですが、1889年(1888年だったっけ?)に市制が導入されてから、各地都府県の2万5000人以上の町は市へと昇格していきましたよね?
でも、千葉県の市って、一番最初に市制施行した千葉市でさえ1921年ってすごく遅い市制だと思いました。でも確か、江戸時代に入ってからの当時の千葉県の地域は、人口も多かったと思うのですが、これは単に当時の千葉県の自治体の大きさが他に比べて小さかったのでしょうか?

それにしても・・・ここの落書き帳も、二日三日で100件をこえる勢いですね・・・。
私のように風邪で一日でも寝込んだら大変な事になります。。。

そんでもって、皆さんの情報量の多さにも脱帽です。

あ、そういえば、今日学校で発音の討論がクラスで起こりました。
常磐線のひたちのうしく駅付近を境に、

上り方面住民組(茨城県牛久市、龍ヶ崎市、守谷市、取手市・千葉県我孫子市、柏市、松戸市、市川市、昭南町・東京都・神奈川県 etc...)

VS

下り方面住民組(茨城県土浦市、石岡市、阿見町、水戸市 etc...)

お題(?)は、「風呂の“おけ”とキノコの“しめじ”の音の上がり下がりは?」ってな感じでした。
結果、勝ち負けはありませんでしたが、
前者組は、「おけ」は「お」を強調、「しめじ」は「めじ」を強調。
後者組は、「おけ」は「け」、「しめじ」は「しめ」を強調。
ってな感じになってました。
うちの学校、結構いろんな所からの人がいるので、こういう話題でも盛り上がります(^^;)

でも実際、私は東京生まれの松戸育ちで標準語しか喋られないので、方言喋られる人を羨ましく思います。
私的には、関西圏の方言が好きです。
地で、「なんやねん!」とか言ってみたかったな。
祖母や祖父はみんな関西圏育ちだったんですけどね。(大阪市や兵庫県の神戸市や赤穂市)
[6360] 2002年 12月 12日(木)17:46:09【1】夜鳴き寿司屋 さん
名古屋弁と備後弁
[6353]ムンク さん

>ここの掲示板でやたらとデタラメな名古屋弁が紹介されていますが

 直接名古屋に行ったことが無いので真偽の程はわからないのですが、名古屋弁と備後弁の共通点には語尾に「~にゃあ」が付くと言う説があります。どうして名古屋弁(本当は三河地方だと思いますが)が備後弁に入っているのかというと、備後福山藩の開祖・水野勝成(徳川家康の従兄弟)が三河出身のため家臣が広めたというものです。私自身は伊予の人なので生粋の備後弁を話されたら理解できない言葉も多いです。

 テレビドラマで話される名古屋弁ですが「~にゃあ」が付くように聞こえますが、デフォルメされた結果だと思いますので、現在ではないでしょうが。他にも方言を他の地方の方にも理解できるように崩した「方言」を出演者に話させたところ、地元からはあんな方言はないとクレームされたことがありました。富山県が舞台のドラマで実際にあったそうです。

 私がしっている事例で、岡山の人が岡山を「おきゃやま」と、「とても」を「ぼっけー」(本来は「ぼっこー」と発言するのが本当らしい)と発言しています。備後では「とても」が「ぼれー」と言います。どちらも他の地方の方には誹謗中傷の言葉に聞こえかねないですが。

 あと広島弁が極道映画の影響のためか、一部で大阪弁以上に恐ろしい方言とする向きもありますが、ケンカ言葉を除いたらそんなに恐ろしいとは思いませんが、いかがなものでしょうか?

>ヤフーや2CH並みの投稿がなされることは残念です。

 あそこはアウトサイダーゾーンですから、まあ「相対性理論は間違っている」や「月には人類は行ったことはない」などと同様な主張をあらゆるカテゴリーで真面目にしていますが、此処での投稿はそこと比較すれば節度あると思います。最後に南部伊予弁の簡単な会話文を「うたいましょーやーなんて、わしゃーふしもげなんじゃ、そぎゃあなはなしばーするのもたいぎーことなんで、いんでしまおう」(別に他意のないセリフです無茶変な使い方です)
[6720] 2002年 12月 20日(金)18:15:23般若堂そんぴん さん
白桃さんへ 「ひねくれ者」のお国言葉
[6716]白桃さん,「そんぴん」とは米沢言葉で「変わり者,ひねくれ者,つむじ曲がり」のことです.おお,まさに私のためにあるような言葉ではありませんか!(損して貧しいが故に「損貧」という眉唾物の説もありますが,これまた私のためにあるような……)
他の地方にもこんな言葉がありませんか?
なお,「米沢そんぴんラーメン」(激マズ!)とは何の関係もありません.
[7301] 2003年 1月 3日(金)20:07:04Issie さん
Re:「っ」
[7300] 般若堂そんぴん さん
>仰る通り,「ん」には固有の音は定まっていないのですが「音素」としては認められているようです.

そうですね。同じように「つまる音」の「っ」も固有の音はないけれども,“日本語の音素”としては認められています。
要するに,実際にどのように発音するかを問題とする「音声」という概念と,母音や子音の体系の中でその音をどのように認識するかを問題とする「音素」「音韻」という概念は別なのです。
そして混同されやすいことですが,“かな”のような「表音文字」が表すのは発音記号のような「音声」ではなく,「音素」「音韻」です。だから,実際にはどのように発音されようとも「音素」としての“はねる音”は「ん」,“つまる音”は「っ」と表記され,それで日本語の表記としては破綻することがないのです。

>「日限の」を「ひぎっの」と読んでいましたが,これなどは私には発音できないと思います.

関東人ですが,私だったらこう発音します。
間投詞文の「あっ!」という文を発音するとき,まず母音の「あ (a) 」を発音した後,のどを詰めますよね。「国際音声字母」,いわゆる発音記号では ? の上半分を少し加工した記号で表す音(声門破裂音)がそれに近いと思われます。で,のどを詰めたあと,おもむろに「の」と発音する。そうすれば「ひぎっの」という音が実現するように思います。
…実際に発音してみると,鹿児島方言っぽいですね。

女性週刊誌の見出しでよく見かける「馬鹿っ母」。これ,どう発音するんでしょうね。
伝統的な日本語の発音習慣では「ばかっぱは (bakappaha)」もしくは「ばかっぱわ (bakappawa)」となるのが自然に感じるのですが,きっと「ばかっはは」と読ませたいんでしょう。発音できます?
[7573] 2003年 1月 11日(土)11:46:00【1】Issie さん
チャーザァ訛り
[7566] 蘭丸 さん
>人文地理的、社会経済的な視点から見た場合、新潟県は「閉鎖的」ではないと思います。

そうですね。江戸時代から,三国街道と北国街道の両者を介して越後と江戸の交流は活発であったように思います。
明治初期には険しい三国街道に替えて清水峠が「車が通れる」ように改修されています(この場合の「車」とは,もちろん自動車ではなく人や馬が牽く荷車でしょうね)。実際にはこちらの方が自然環境的にはさらに厳しくて道路を維持しきれず,結局ほとんど放棄されたに等しい状態になっていますが。それだけ新潟-東京間には大きな輸送需要があったように思われます。
だからこそ,長野・碓氷峠廻りの信越線ルートや会津廻りの磐越西線(岩越線)ルートに替えて,両側にループを備えた長大トンネルで谷川連峰を貫く上越線ルートが急ぎ整備されたのでしょう。
そして,それがさらに新潟を東京に結びつける。

>「新潟って訛りないの?」

確かにアクセントは東京方言とあまり違わないし,下越北部を除けば東北方言のような「濁音の鼻音化」もないので,東京から見ればあまり訛りは目立ちませんね。でも,どの地方にもそれぞれの訛りがあるように,やはり「越後訛り」と言えるものはあるようです。
…というわけで,母方の田舎である中越地方の「チャーザァ村」(旧刈羽郡千谷沢村)の今少し奥の村でのフィールドワーク。

1:「い」と「え」の区別がない。
これは「チャーザァ村」を世に知らしめた林家こん平師匠がよく指摘しているものです。「越後」と「苺」の発音が同じになる,というもの。ただし,これは単語の頭の場合で,途中では母音の i と e は区別して発音されるようです。

2:「ゆ」と「よ」の区別がない。
これも単語の頭の場合ですが,「雪」は「ゆき」とも「よき」とも聞こえるように発音されます。明治半ば(1890年代)生まれの祖母は,ひらがなが多い手紙の中で「雪」を「よき」と表記していました。

3:「くゎ・ぐゎ」(合拗音)という発音が残っている。
祖母は「菓子」を「くゎし」と発音していました。これは既に廃れていて,今では年金を受給されている年齢層の人でも「か」と“直音化”して発音するのが普通です。

4:「開合」の区別がある。
これは越後方言について,専門家が広く指摘してきたことです。
「開合」とは,“現代仮名づかい”ではともに「おう(よう)」と表記され“共通語(標準語)”で「オー」と発音される「長い母音」について,“旧かなづかい”で「あう」「あふ」「わう」と表記されたものと,「おう」「おふ」「おほ」「えう」と表記されたものとの間で発音の区別がある現象をさします。「おう」などに由来する「オー」が単独の母音「オ」をそのまま伸ばしたように発音される(合)のに対して,「あう」などに由来する「オー」の場合は単独の「オ」よりも口を広く開けて「アォー」(やはりカナでは書けませんね。いわゆる発音記号で c がひっくり返った記号で表記される母音です)と発音する(開)。
中世末には京都の標準的な発音でもこの区別があったようで,ローマ字で表記された「キリシタン資料」ではこの“2つの o ”を書き分けています。けれども江戸時代以降,標準的な発音では両者の区別が失われていき,現在に至ります。
これが越後方言には残っている,というもの。
けれども,現在ではかなりな年配の方でもこれをきちんと発音し分けているようには感じません。若い世代では確実に区別は消滅しています。
ただし区別が消滅したときに,この地域では“閉じて発音する”共通語の「オー」とは違って“開いて発音する”「アォー」で統一した人が多いようで,この地方の人が発音する母音の「オ」には独特の響きがあります。田中真紀子さんの発音をよく聞くとわかるかもしれません(前にも言ったことですが,この人は東京育ちなのに実に「美しい中越方言」を操っていますね)。
ちなみに「長岡」を「ナゴーカ」と発音する場合がありますが,このときの「ゴー」がその“開いたオー”で発音されるものです。

5:母音の長短が入れ替わる場合がある。
この地方の方言でもほかの東日本方言と同様,「アイ」が「エー」にほぼ規則的に変わります。「無い」は「ネー」。ところが「若い」は「ワケー」とはならずに「ワーケェ」と「わ」の方を伸ばすように発音する。こんなことが,あちらこちらで起きる傾向がある。
「ちやざわ(千谷沢)」を「チャーザァ」と発音するのも,この中に入るかな。

…などなど。
とは言え,基本的には東京と大きな隔たりはないので,訛りが目立たないのでしょうね。
なお,文法や単語の面では,「否定の“ン”」「理由の助詞“すけ”(<さかい)」などのように関西方言の影響も見られます。
[7580] 2003年 1月 11日(土)14:50:57般若堂そんぴん さん
東北言葉をほんのちょっとだけ考える
[7566]蘭丸さん
>代表例は方言で、福島県、山形県は東北地方の方言の影響下にありますが、新潟県は一部地域(下越の岩船地方)を除けば東北地方の影響を受けておらず、関東や関西の影響を受けているようです。

音声から見ると東北,とくにその南部の言葉は北関東に緩やかに連なります.
無アクセント地帯もまた同様です.ところが,秋田などには東京と同じ乙形アクセントが分布しています.(かつて越の国の一部であった)庄内地方は北前船の影響もあってかなり近畿言葉の影響があります(例:「んださけのー」).

>私は、大学時代に学業やアルバイトなどで、同年代の5人の福島県出身者、同じく4人の新潟県出身者と関わった経験がありますが、福島県出身の5人中3人が関東とは異なる独特なイントネーションを持っていたのに対し、新潟県の4人からはイントネーションの差異を感じませんでした。あんまり面白味がないので、そのうちの2人には「新潟って訛りないの?」なんて聞いたこともあります。実際に方言関係の本を見ると、新潟県は関東のイントネーションの圏内にあるようです。

東北のイントネーションについても,ほとんど棒読みに近い地域もあれば踊るようなイントネーションをもつ地域もあり(私自身,棒読みに近いイントネーションの話し手です),また関東でも棒読みに近いイントネーションの地域があります(実体験に基づきます).

蘭丸さんの「東北地方の方言」という括り方は日本に於いて一般的な考え方であることは承知しておりますが,かなり乱暴なものに思えてなりません(蘭丸さんを批判しているわけではなく,東北言葉をステロタイプに扱う日本中に蔓延する観念を批判しています).
[7615] 2003年 1月 12日(日)07:59:25【2】蘭丸 さん
「東北訛り」「関東訛り」
[7580]般若堂そんぴん さん
>蘭丸さんの「東北地方の方言」という括り方は日本に於いて一般的な考え方であることは承知しております
>が,かなり乱暴なものに思えてなりません...

 私も、実際に「東北方言」という単一の方言があるなどとは思っていません。東北地方にも地域によってさまざまな方言が存在し、それらは外部とまったく関わりがないわけではなく、少なからず関東や関西の影響を受けていることは事実だと思います。特に、海沿いは古くから海運が発達し、東北地方と上方とで方言や民謡に影響関係があることは、浅学な私でも承知しているつもりです。

 しかし、似通った傾向を持つ方言の大まかな括りとしての「東北訛り」「東北方言」は、決してフィクションではなく、実際にも有効性のある区分であると私は思っています。これは、一般に浸透しているステレオタイプな括り方を引用してのものではなく、方言の研究者の間で了解されている(東北地方の方言には互いに共通項が多いという)一定の学説からそう思うわけです。
 また、件の学生時代の実体験からもそう感じます。もちろん、福島県=東北地方ではありませんが、私にとって、ほぼ同時期に関わった同年代の人々の中で、訛りを体現しているのは、関西(関西方言にも「関西弁」として単一には括れないバリエーションの広がりがあります)と東北の出身者に多い、という印象が学生時代の経験から培われたことは事実です。そして、社会人としての今の日常でも、「東北訛り」を感じることが時々あります。私の直属の上司は仙台出身ですが、時折平板なアクセントが聞かれます。
 十中八九、東北出身者に訛りがあるというわけでもなく、また、訛りがあるからといって、話し方の随所にそれが現われてくるというわけでもありません。しかし、他地域出身者と比べて東北方面出身の方々からアクセントやイントネーションの違いを感じることが、少なくとも私の実際の経験上、多いのは事実なのです。

 私の感覚では、アクセントやイントネーションの相違が、「訛り」を感じる大きな要素です。そして、同類のアクセント、イントネーションを地域分けした場合、関東と東北の間に境界(もちろん、くっきり分けられるわけではありません)が存在し、新潟県は大部分が関東のアクセントのエリアに入るということは、方言研究者の間では、ほぼ定説化しているようです。

 般若堂そんぴん さんご指摘の「新潟って訛りないの?」の言葉は、本当に新潟県に訛りが存在しないなどと思って発した言葉ではありません。東京に居ても、実際に田中真紀子前外相や林家こん平師匠といった人たちが「新潟訛り」で話す場面をテレビで見て、新潟にも方言や訛りがあることは充分承知しています。また、過去には渡辺美智雄元外相の例のように「関東」の一角を占める地域(栃木県)の訛りを聞くこともあったりして、関東だからといって必ずしも標準語のアクセントではないことも存じています。同様に、吉幾三、千昌夫、田中義剛といった芸能人を通じて東北には東北の訛りがあることを知り得るわけです。
 さらには、渋谷や原宿に集まる「東京モン」の言葉には、アクセントの平板化の傾向が明らかに見て取れ、標準語の基となったはずの「東京方言」(「江戸弁」とはまたちがう)のアクセントすら変容しているという現実もあります(若者の間で話されている言葉が「東京方言」に当たるのかという問題もありますが)。

 それから、[7566]で私が言う「面白味」とは、英語のinterestingのような意味を意図したもので、決してfunnyの意味ではありません。もしかすると、この言葉が誤解を招いてしまったのかもしれません。この点、もっと慎重であるべきだったと反省いたします。

 誤解していただきたくないのは、私がある種の差別意識を持って、東北地方と新潟県、あるいは関東地方との差異を論じているのではないということです。歴史的に「みちのく」は独自の文化圏を形成していたということを、高等学校程度で学ぶ史実に基づいて書き、また、新潟県は東北地方というよりも関東地方に近いということの現代的な状況証拠を書き連ねたまでで、それ以上の意図を含んではいません。それゆえに、「畿内から見た場合、心理的に」「だったと思われます」と書いたわけです。こういった書き方をした意図を、ぜひ、汲んでいただきたいと思います。

[7573]Issie さん
>なお,文法や単語の面では,「否定の“ン”」「理由の助詞“すけ”(<さかい)」などのように関西方言の>影響も見られます。

 映画『蔵』で、この「すけ」がよく出てきたのを思い出しました。用法からいうと関西の「さかい」に似ているなぁと思いながら見ていた覚えがあります。こういったことから、新潟県は関西~北陸の影響も確実に受けていることがわかりますね。
[7621] 2003年 1月 12日(日)17:14:42【2】般若堂そんぴん さん
Re:「東北訛り」「関東訛り」
[7615]蘭丸さん
お考えの主旨は諒解しました(と思います).しかし,東北の側から見た(聴いた)実感としては,南東北と関東北部の閑にある境界は東北内部にある幾つかの境界よりも緩やかであるように思います.音韻の面でも,アクセントの面でも,イントネーションの面でも.関東北部の方々からは拒否されるかも知れませんが.

>そして、同類のアクセント、イントネーションを地域分けした場合、関東と東北の閑に境界(もちろん、くっきり分けられるわけではありません)が存在し、新潟県は大部分が関東のアクセントのエリアに入るということは、方言研究謝の閑では、ほぼ定説化しているようです。

新潟県に関しては詳しく存じ上げませんが,上記のように,アクセントの地域分けで関東と東北の閑に境界が存在するという考えには同意できません.

>それから、[7566]で私が言う「面白味」とは、英語のinterestingのような意味を意図したもので、決してfunnyの意味ではありません。もしかすると、この言葉が誤解を招いてしまったのかもしれません。この点、もっと慎重であるべきだったと反省いたします。

蘭丸さんの意図された意味で解釈しておりました.全く問題は無いと思います.「funny」であってさえ構わないと思います.自分の中にある基準から外れたものを「funny」と感じるのは善し悪しの問題ではありません.多くの「笑い」がそこから生じていますし(これこそ誤解を招きかねない表現ですね.[5490]で例に挙げたダウンタウンのように,funny であることを嘲る笑いは極めて不愉快です).

>誤解していただきたくないのは、私がある種の差別意識を持って、東北地方と新潟県、あるいは関東地方との差異を論じているのではないということです。

もちろんです.蘭丸さんが差別意識を基底に論じていらっしゃるのでないことはよくわかります.

これもまた乱暴な括りかも知れませんが,「東国言葉」の中の下位区分,あるいは classification とでも言えば良いのでしょうか,それが実感から乖離していると感じます.「東北言葉」という括りがあるとしても,それは「分類群」(どう表現して良いか分かりませんでした.ここでは生物分類学とのアナロジーで御容赦ください)として成立するものかどうか.
大名の国替えに伴う人口移動による言語集団の移動などの例を除き,言語の伝播する経路に従った言わば系統(clade)と,その伝播の深さによる変異の集積(grade)等を考えた場合,「東北言葉」は後者ではないのでしょうか?(私自身は決して分岐論者(cladist)ではありませんが)

歯切れの悪い文章になってしまいましたが御容赦ください.できれば,関東北部の言葉を母語とする方々のお考えも伺いたいと思います.
[8305] 2003年 1月 27日(月)22:38:59special-week[ヒロオ] さん
君は自分の故郷を好きか?
[8380]
夜鳴き寿司様
 そうですね。既に標準語というのは消失し、あるのは東京弁とアナウンサーなどが話す基準語といたところでしょうか。田舎を発ったときは、方言が嫌で仕方なかったのですが、今ではまったく懐かしい。両親や地元の友人たちの訛りを聞いているついつい自分も訛ってしまいます。私は訛がうつりやすいらしく、職業柄、地方によく電話をするのですが、電話先に出た人と話すときには既に訛の兆候が表れます。ただ、青森に電話したから青森弁、鹿児島に電話したから鹿児島弁になるわけではなく、さまざmな地域の方言がまざったスラングです。自分は一体、どこの人間だ?と混乱しそうです(笑)
 以前、電電公社がFAXを売り出す時のCMで青森県の男性と鹿児島県の女性が電話で会話して意思疎通ができず、FAXでやりとりする。なんてCMがありました。私が見たのは懐かしいCM特集かなんかのときですが、今の時代こういったCMは成り立たないかもしれませんね。

この事から沖縄県と鹿児島県との埋もれた確執を感じます。
 忠臣蔵も同様な事象が起きますね。幡豆郡吉良町周辺地域では、今でも忠臣蔵を否定的に見ています。ホテルマンの知り合いが吉良温泉の旅館に勤務していたときのこと、団体旅行で来ていた一行の男が、酔った勢いで「松の廊下」を歌い出し、いくら客商売の旅館業だとはいえ、一瞬か緊張が走ったと聞きました。その男性には悪意はないのでしょうが、まだまだ地域の歴史というのは根付いていますね。
 きっと彦根では桜田門外の変なども否定的なんじゃないでしょうか。
[8546] 2003年 2月 1日(土)11:00:18Issie さん
夢路いとし
すこし以前から続いている「イ」と「エ」の区別ですが,前に触れたことがあるように,新潟県の越後方言も「イ」と「エ」の区別が曖昧な方言として,地元の人も自覚しているようです。
これが長野県の北信地方だと反対に「今」が「エマ」と発音されるように,「イ」が「エ」に傾く向きがあります。

で,前の佐藤千夜子ネタの続きなんですけど,
この人が吹き込んだレコードをよく聴いてみると,やっぱり「エ」が「イ」に聞こえる傾向があるのですね。たとえば,「君恋し」の2番では

 うたごイ~(歌声)過ぎ行き 足音響けど

という風に聞こえます。「誰(た)がため」は「たがたミ」。
でも,この人は正規の音楽教育を受けているんですよね。当然,(声楽家として)「正しい発声法」を学んでいるはずなのです。この人,生来の“訛り”のせいではないんじゃないだろうか。
別にこの人に限らず,大正・昭和初期の声楽系歌手の多くにそういう傾向がありますから,やっぱりそのような発声法の教育がされていたのかな。
そもそも日本語の母音は,ヨーロッパのメジャーな言語からすると珍しいものが多くて,唇を丸めない「ウ」と「オ」もそうですが,「エ」も少し口の開き方が変わっているみたいですね。ドイツ語なんかでは“長い e ”は日本人の耳には「イー」に聞こえます。これがもっと徹底すると英語になっちゃうのですが。
てなわけで,西洋音楽の直系である声楽家たちの発音はヨーロッパ風なのではないか,と勝手に思っている次第。
その点,東京方言の「正しい」発音で歌っている藤山一郎の歌は,だから聞き取りやすいのでしょうね。
(正月に放送されていた「幸田家の人々」に出ていた幸田露伴のひ孫にあたる青木奈緒さんの言葉,お若いのに実に「美しい東京方言」でした。)
[8573] 2003年 2月 1日(土)22:51:32てへへ さん
「い″ェー」の思い出
[8555] 「い″ェー」般若堂そんぴん さん
数年前に90を超える天寿を全うした祖母は「良い(いい)」をタイトル欄のように発音していました.「じぇー」と「いー」の中間のような音です.
私にも数年前に90を超える天寿を全うした祖母がいました。出身は青森県南津軽郡。千葉で育った私には「い」と「え」だけでなく、こもったような発音のせいか「う」まで似て聞こえ、方言単語も入るため、祖母としてはかなり分かりやすく話してくれていたようなのですが、話の内容は半分位しか理解できませんでした。話の途中で、今のは「い」か「え」かと問うと、「い」の場合は「上のい″ェー」、「え」の場合は「下のい″ェー」と答えてくれたものです。今ではすっかり思い出になってしまいましたが、般若堂そんぴんさんの「い″ェー」という表記を見て、まさにそうとしか表記できないあの音を思い出しました。
[9464] 2003年 2月 19日(水)17:44:30白桃 さん
瀬戸内のことば その言語地理雑学的若干の考察
 この落書き帳で、「方言」という語で検索しますと意外やあまりないのですね。
 はじめて「方言」という語を用いた雑魚さんをはじめ、蘭丸さん、Issieさん、般若堂そんぴんさん等によって語られておりますが、東北、新潟、北関東と沖縄(琉球)に集中しています。瀬戸内に関しては、[6360]で夜鳴き寿司屋さんが名古屋弁にからめて備後地方、岡山、広島について言及しているのみです。そこで、23歳まで瀬戸内で暮らしておりました白桃から「瀬戸内のことば」について少し触れてみたいと思います。もっとも、白桃の行動範囲は香川県東部と岡山市でしたからせいぜい「香川と岡山のことば」としたほうが良いですね。
 [9437]のぷりぷりさんは完全に岡山弁です(最後は琉球でしょうけど)。最初に岡山弁をきいたときには「この世」のものとは思えませんでした。香川とは全く違うし、播州とも違うし、広島とも違う。なにかひとを小ばかにしたような言い方。「ボッケエ」とか「オエン」とかは異常に多発されますし、「オエリャーセンノー」をなまで聞いたときには、そのアクセントとイントネーションを日本語として認めていいのか疑ったぐらいです。でも、5年もいると全然気にならなくなるから不思議です。もっとも、5年もいて岡山弁をマスターできなかったことを全く後悔しておりませんが。同じ岡山県内でも美作地方は異なるようです。倉敷と岡山はほぼ同じだと思いますが、笠岡あたりは福山に近い(福山が笠岡に近いのか?)ようです。それから、瀬戸内のことばを語るときに忘れてならないのは、塩飽、芸予の島嶼部の各島々のことば、島でなくても、各浦々のことばです。岡山でも笠岡の沖にある、白石、北木、真鍋島はそれぞれ独特なことばがあるのでしょう。ともかく、岡山は言語地理的にいって独立圏を保っていることは間違いないようです。
 住んだことのない広島と山口(周防)ですが、よく似ているように思います。少なくとも岡山と広島ほどの違いはありません。しかし、そのことばで徳山市と広島市のひとの区別ははっきりつきます。ちなみに、白桃は茨城と栃木のことばの区別がつきません。(しいていえば、なまりを煮詰めこんだのが茨城でしょうか?)
 さて、本拠地の香川ですが、まことにみやびでまろやかな言葉です。一瞬フランス語と間違います。というのは冗談ですが、関西弁を柔らかくした感じです(京→難波→兵庫→淡路→阿波→讃岐の順に伝播したのでは)。讃岐弁で脅迫状は書けないと思います。雑魚さんが以前に述べられてましたが、同一県内でも、年齢層、都市部と農村部による違いはあると思います。香川でも「男し(男の人」、「三本松のし(三本松の住人)」、「おまはん(御前様)」などというのは、農村部に住む高齢者の一部にしか使われていないのでは。狭い香川県ですけれど、専門家に言わせると土器川を境に東と西で違うようです。やはり、松平藩と京極藩の違いでしょうか。幕藩時代の藩の版図は現在もなお言葉や文化に色濃く影響を残しているのでしょう。「オランク」「ウチンク」は僕たち、私たちの地方とか家の意味ですが、土佐の「よさこい節」に「オランクの池にやぁ 潮ふく魚が…♪」と、ありますね。でも、岡山にいた頃、広島観音高校出の先輩から「三本松には区があるのか?」と聞かれました。
 今、話題の四国中央市、新居浜、西条あたりの道前は香川と良く似ているように思います。松山はどうなんでしょう。漱石の「坊ちゃん」にでてくるような言葉はあんまり聞かないような感じですけど。南予はまた違ってくると思います。このあたりは uttさんが詳しいでしょうね。
[9465] 2003年 2月 19日(水)18:16:15BANDALGOM[地域研究家] さん
関西弁圏
[9464]白桃さん
本拠地の香川ですが、まことにみやびでまろやかな言葉です。一瞬フランス語と間違います。というのは冗談ですが、関西弁を柔らかくした感じです(京→難波→兵庫→淡路→阿波→讃岐の順に伝播したのでは)。讃岐弁で脅迫状は書けないと思います。
四国でも特に香川、徳島は関西弁圏ですね。
しかし両親とも徳島県人という、大阪出身の友人の話す言葉は、れっきとした関西弁ではあるものの、どぎつい大阪弁とは違いますし、徳島も香川と似た感じでしょうか。

また関西弁圏は、東は北陸3県+佐渡、岐阜県、三重県までですが、西はどの辺りまでなのか気になるところです。
名古屋弁は実際聞いたところでは、関西系のアクセントでありながら語彙が全く違うという印象ですが、岐阜県は活字に表れた方言を「読む」限りでは、ほとんど関西弁なんですね。
また大阪から関西本線・中央本線経由で関東に帰ってきたことがありますが、木曽三川を渡って愛知県に入った途端、関西弁が聞こえなくなり、多治見を過ぎると再び関西弁が聞こえ、木曽路に入って聞こえなくなりましたし。

三重県ですが、桑名、四日市辺りの高校生や主婦が話しているのを聞くと、明らかに関西弁なのですが、大阪弁の威勢のいい感じはなく、ゆったりとして柔らかく、京都弁に近い印象を受けましたね。
その点では香川あたりと共通するのでしょうか。
[9466] 2003年 2月 19日(水)18:44:26ペーロケ[utt] さん
方言など
[9464]白桃さま
方言学者ではないので、私の周りにいる人を例に、ちょっと論じてみます。
なにせ、職場は天然記念物ばかりを集めた動物園みたいな状態なので、
一般の方言学とは全然違っているかもしれませんけど(苦笑)
今、話題の四国中央市、新居浜、西条あたりの道前は香川と良く似ているように思います。
いえいえ、讃岐の言葉よりも遥かに汚いです。
特に西条以西の道前地方。「あ~ほうよ」を多用するので、
おそらく県外の人にはアホアホって聞こえます。

松山はどうなんでしょう。漱石の「坊ちゃん」にでてくるような言葉はあんまり聞かないような感じですけど。
そうですね。「~ぞなもし」なんて、誰も言いません。
しかし、松前町民の一部では、語尾に「~ぞぉ」って付ける人が多い気がします。
そのへん、名残りかもしれません。松前は松山とは違った文化を持っているかもしれません(笑)
中予と今治の特徴としては、語尾に「~ようわい」を付けます。
これが誤解を生むのですが、例えば、「コンビニに行ってこうわい」
とゆう言葉、「行って帰ってくる」と聞こえますが、行くだけです。
なので、いつまで待っても帰ってこないといった悲劇はくり返されます(笑)
あと、広島弁の「~じゃけん」は、松山では「~やけん」になります。ややソフト??

以前にも書いたことありますが、南予の前に、内子、大洲はスゴイです。
愛媛県内でも異色です。語尾に「が~」を付けるといった特徴。例えば「ええが~」
卯之町より南に行けば、穏やかな南予の言葉です。
特徴的な言葉は中予と似ているけど、中予より穏やかな感じです。

そうそう、岡山出身の人は、言葉が汚いって自覚している人が多いですよね?
私が会った岡山人がたまたま、あまり気にならない人だからか、
そんなに汚いとは思いませんでしたけど。。。

あと、山口弁の特徴としては、語尾に「ちゃ、ちゅ、ちょ」を付けます。
例えば、「知っちょる」など。
あとは、「何してるの?」は、「何しちょる?」「何してるんっちゃ?」
こうゆう言い方も、なんか可愛いですね。

[9448]雑魚さま
以前、茨城県のことを、「いばらぎ」と言ったら、茨城県民に、
「ぢがう~『ぎ』は濁らない~いばらぎ、だ」。。。いえいえ、濁っているんですけど(^^;;
[9467] 2003年 2月 19日(水)19:35:23般若堂そんぴん さん
お国言葉雑感
[9464]白桃さん,私は「東北言葉」「米沢言葉」という表現を意識して用い,「方言」という表現(あっ,掛詞みたいになってしまいました)を極力使わないようにしておりますので,「方言」で検索すると引っかからない書き込みがかなりあったろうと思います.

[9466]uttさん
以前、茨城県のことを、「いばらぎ」と言ったら、茨城県民に、
「ぢがう~『ぎ』は濁らない~いばらぎ、だ」。。。いえいえ、濁っているんですけど(^^;;
恐らく,濁る「ぎ」は鼻濁音,濁らない「き(ギ)」は鼻濁音ではない,と区別するのではないでしょうか? 雑魚先生,解説をお願いいたします.

[9437]ぷりぷりさ,[9447]白桃さ,[9448]雑魚さ,い"ぇーゴドなっし,お国こドば.んだゲんども,共通語訳付けデくだったら,もっと嬉しいなだゲんどもなっし.
ちょっと按配わいくてレス遅グなったゲんども,かにしてくだいっし.(以上,アクセント無しでお読み下さい)

共通語訳:
[9437]ぷりぷりさん,[9447]白桃さん,[9448]雑魚さん,いいですね,お国言葉.ですが,共通語訳を付けて下さったら,もっと嬉しいのですが.
ちょっと体調が悪くてレスが遅くなりましたが,堪忍してくださいませ.
[9472] 2003年 2月 19日(水)20:49:45YSK さん
各地のことばに乾杯
いやあ、先ほどから楽しませていただいております。

ほんとうに、みなさんいろいろなことばについてご存知なのですね。
雑魚さんとは、ほんとうにお話してみたいですね。

さて、私の地元では、若い世代を中心にだいぶことばは標準語的になりつつありますが、やはり細かいところで両毛らしい言い回しが出てしまいますね。

わたらせGさんが[4341]でご紹介されていた、足利市のことばについてのHPの内容、8割方太田市にも該当するように思います。

http://www.page.sannet.ne.jp/ai1040/magazine/ashikaga/asihogen.htm

ところで・・・

今日はあったたかったに~、雪も降んなくて、あちーくれーだったよなー。

西日本や茨城に比べれば、特徴はないほうでしょうかね・・・。
[9474] 2003年 2月 19日(水)21:00:26【1】miki さん
広島弁
昔「怪物くん」というアニメを放送していた時、狼男が「~でがんす」という口癖でした。
これは古い広島弁なのです。
「まめでがんす。」(元気です。)
のように使いますが、最近の若い人はほとんど使いません。
今も現役なのは「いなげな」(変な)、「じゃけん(じゃけえ)」(だから)、「めげる」(壊れる)、「しんさい」(しなさい)...ぐらいでしょう。
[9475] 2003年 2月 19日(水)21:47:33ken さん
千葉弁
千葉ネイティブの皆様、

私は「力を入れて向こう側へ押す、押しやる」=「おっぺす」だと思ってたのですが、検索などで探すと「おっべす」、P音より、B音の方が多く挙げられているようです。
「おっぺす」より、「おっべす」の方が一般的なのでしょうか?
[9477] 2003年 2月 19日(水)22:02:46【1】ペーロケ[utt] さん
9447の白桃さまの書き込み、伊予弁版
[9471]白桃さま
[9447]って讃岐弁なのですか?
実はゼンゼンわかりませんでした。
どうやら、私は本当の讃岐弁を知らなかったようです。
讃岐弁は奥が深いですね。隣の県なのに、こんなに違うなんて。。。
ちなみに、伊予弁訳するとこんな感じです。

(まずは白桃さまの例文)
[9444]雑魚さん
何いよんな~。いいかげんにしぃまい(笑)。松戸さんが「じょしこおせい~~」かどうか、そんなんどうでもえんやけど、「松戸」やゆうたらみんな男しぃと思うなぁ。ほんだけど、もし「津和野さん」だったらおなごしぃやと思うなぁ。やっぱし、地名には男と女があると思うでぇ。

続いて伊予弁

なんいいよん??いいかげんにしんさい(笑)。松戸さんが「じょしこおせい~~」かどうか、どっちでもかまんけど、「松戸」やったらみな男やと思うのお。ほやけど、もし「津和野さん」やったら女やと思うが~。やっぱし、地名には男と女があると思うんよ~。

しかし、私はネイティブじゃないので、伊予弁も難しいです、はい。
#ちょい内子が入りました(^^;;
[9491] 2003年 2月 20日(木)01:11:35ぷりぷり さん
「お国言葉」関連れすれす
 帰宅してとる遅い夕飯の友です。この落書き帳は。その分,就寝が遅くなる・・・。

[9445]uttさん,[9447]白桃さん
 白桃さん,当たりました。さすが数年といえども岡山県人。言葉で判るもんですね。私は生まれも育ちも旧倉敷市です(玉島と児島はまた違う。また,岡山とは備前言葉と備中言葉としてこれまた違う)。
#大学時代は世田谷界隈にいましたが倉敷風にアレンジした当地言葉を使用していたため,東京でも倉敷でも変な言葉とされました。

 内子の言葉は近いのでしょうか。今度行ったら注意して聞いてみよう。

 大学受験で東京に行ったとき,電車の中で交わされている言葉の「~なの?」という語尾が「おかまことば」のようでとても気味悪かったことを思い出しました。また,大学の先輩(江東区出身)がおどけてものを言うとき「~だべ?」と言うので,「あぁ,やはり東京は東日本なんだ」と文化の違う国に来た気がしたものです。

[9448]雑魚さん,[9467]般若堂そんぴんさん
[9437]を和訳します。
「何を言っているのですか。YSKさん。
いいのではないでしょうか,実際に指摘されるまでは。それから対応すればいいのでは(ないですか)。
だめですよ『過度』の気遣いは。」
です。本当はこれをくだけた調子にしたものですが。

[9464]白桃さん
 「オエリャーセンノー(まったくだめだ,の意)」は今もよく使います。ちなみに未来形は「オエリャーセマー」になります。

なにかひとを小ばかにしたような言い方。

 そのように聞こえるのですか・・・(しばし考え込む)。
東京では「怖い」とも言われました。これまた,ちなみに命令形「~しなさい」は,備前言葉では「~せられぇ」,備中言葉では「~しねぇ」となんだか怖くなります。

忘れてならないのは、塩飽、芸予の島嶼部の各島々のことば、島でなくても、各浦々のことばです。岡山でも笠岡の沖にある、白石、北木、真鍋島はそれぞれ独特なことばがあるのでしょう。ともかく、岡山は言語地理的にいって独立圏を保っていることは間違いないようです。

 岡山弁について書いた本にありましたが,イントネーションは関西より関東に近いそうです。特殊なのは北前船の寄港地であった倉敷市下津井と牛窓は岡山弁に関西が混じっているとかなんとか。どこの寄港地でもそうなのでしょうが。

 香川大学にいった私の友人は,「~しまい (『~しよう』の意。逆の意味に聞こえる)」が気に入り,倉敷に帰ってきても連発してました。

[9471]白桃さん
 いえいえ,私は無責任に妄想で地域をランク付けしたり,旅行先などでちょっとした日常風景の違いを見つけて喜んだり,友人の旅行添乗員から裏話を聞いて喜んだりする輩です。こんな私ですがよろしくお願いします。

 最後に若年層は使わないがとっておきの岡山弁を。(十数年前の「岡山弁口座」という雑誌より)
その1 「慶子(けいこ=人名),ここへ来なさい」 → 「けーこ,こけーけー」
その2 「出しておいた鯛を炊いておいてください」 → 「でーてーたてーてーてーてー」
[9502] 2003年 2月 20日(木)11:48:11三丁目[YJ3] さん
お国言葉(主に関西)
私には体験的、経験的に知っている程度の知識しかありませんけど、いきなり書きこめる話題が出てきたのでうれしいです。ただ、言葉ってちょっと深く知ろうとすると、新書のレベルでも言語学、音声学の領域に入ってしまうので、そこまで追求したことはありませんけどね。

[9465]地域研究家さん
三重県ですが、桑名、四日市辺りの高校生や主婦が話しているのを聞くと、明らかに関西弁なのですが、大阪弁の威勢のいい感じはなく、ゆったりとして柔らかく、京都弁に近い印象を受けましたね。
[9483]uttさん
私は昔、西宮市に住んでいましたけど、大阪に比べたら、かなりソフトな関西弁です。
「おおきに」とか「~やさかい」はあまり使いません。
[9493]でニジェガロージェッツさんがいらっしゃったのにコメントされてないので、僭越ですが、大雑把に関西圏の○○弁を西から言うと、播州弁(姫路)、神戸弁、大阪弁、京言葉、そして大阪南部の河内弁、という感じじゃないですかね。神戸弁・大阪弁の人が、播州弁と河内弁は汚い、と言うのを聞いたことがあります。私には、次に紹介する言い方が、それぞれどこの言葉に当たるのかわかりませんけど、このような差があります。
「いない」→おらへん、おれへん、いーひん
「来ない」→こーへん、けーへん、きーひん
また、「おおきに」を西宮であまり使わないと紹介されてますが、私は西宮に4年住んだことがあり、甲子園口の商店街で買い物したときにお店の人から「おおきに」と言われて、優しい良い言葉だなあと思ったものです。一般には使われてないという意味かもしれませんが、少なくともお店の人は使ってませんか?

学校の後輩に、津(女性)、伊勢(男性)から来た人がいて、男だからという部分があるかもしれませんが、伊勢の彼は大阪弁かな、というくらいの口調でした。一方、津の人からはそれほど強い関西弁は感じませんでした。また、和歌山市、橿原市出身の女性も同様です。でも、同じ女性でも阪南町(当時)出身の人は、大阪弁よりは明らかに違う独特のイントネーションだったので、これが河内弁かな、と思ってました。とはいえ、知ってる人だけで断定的に語るのは危険なので、あくまでご参考に、ということで。

関西から北海道へ引越したときに、本間さんという先輩が、関西弁はキライだ、と言ってました。当時、まだ私は関西風に話してましたが「ホンマに?」と言われるのが、自分の名前を呼ばれているようだから、だそうです。実話ですよ。

蛇足ですが、地の人間じゃないので今は使えませんが、金沢の「あの~おね」(あのね、ですが独特の伸ばし方をします)「○○しまっし」(しなさい、したら)という言い方が、私は好きでした。京言葉の影響かな、と思ってました。

[9467]般若堂そんぴんさん
私は「東北言葉」「米沢言葉」という表現を意識して用い,「方言」という表現(あっ,掛詞みたいになってしまいました)を極力使わないようにしております
同感です。かつて、方言撲滅運動があり、学校で方言を使ったら、首から札を下げられて廊下に立たされた、ということがあったと何かで読んだことがあります。そういう経緯を私は「方言」に感じてしまうので、あまり使いたくない、と思ってます。

ホントは雑魚さんに、すばやくレスして頂きありがとうございました、と書こうと思ってたのですが、つい書きたくなる話だったので、こちらを先にしてしまいました。
[9544] 2003年 2月 20日(木)23:45:28【1】ニジェガロージェッツ さん
Re:お国言葉(主に関西)
[9502]YJ3 さん
[9493]でニジェガロージェッツさんがいらっしゃったのにコメントされてないので、

「関西弁」と総称される正体不明の方言についてのコメントを「チュコト自治管区」と同一のレスにする訳にはいかず、後に改めてレスしようと思ったのですが、[9493]を書き上げると力尽きてしまいました。(あの極東ロシアのデータシリーズ、ロシア語で書かれた複数の文献や事典、サイトを基に書き出したもので、結構まとめるのに苦労するんです。←だったらやめろ!と怒られそうですが、あとサハ共和国を残すまでになりました。)

さて、この「関西弁」の中で、西部に位置する神戸弁ですが、大阪弁とはかなり異なります。
特徴的なのは、動詞「―する」の現在進行形(と言ったらいいかは文法の表現に疎く疑問)を、
大阪弁では「―してる」と言うのを、神戸弁では「―しとう」と言うことです。
大阪「お前、何してんねん!」(何してまんねん!とは一般には言わない。「偽関西弁」?)
神戸「お前、何しとんねん!」
で、京都の連中は神戸弁を「豚言葉(とんことば)」と言うとか?

あと、神戸以西の明石方面では依頼をあらわす「か」が「こ」になり(昔の人だけかも?)
神戸「―してくれるかー?」
明石「―してくれるこ?」

加古川へ来ると独特の表現
神戸「腹立つなぁ」
加古川「ごうわくのぉ」

姫路まで来ると疑問の「か」が「け」に変わる。
神戸「お前か!?」
姫路「お前け!?」

兵庫県の瀬戸内沿岸の狭い地域でも、これだけ違った言葉です。
まして関西一円を「関西弁」とするのは、いささか抵抗があります。
[9645] 2003年 2月 22日(土)16:45:52てつ さん
難解方言
日本中に数多く存在する方言の中で超難解方言として東西の横綱といわれる
津軽弁と鹿児島弁。この二つの方言は群を抜いて難しいとされている。
現に青森と鹿児島の若者には理解できてないらしい。テロップつきで紹介される
津軽・鹿児島の両方言ですがはたしてどっちの方が難解と言われてるのだろう?
と疑問に思います。
まったく性質の異なる方言ですから一概にくらべるのは難しいと思いますが・・・
[9696] 2003年 2月 23日(日)15:56:14【1】白桃 さん
だんな さん 
[9692]だんな さん
また、奇妙なHNの方が登場しました。間違えてタイトルを「だんな さま」とするところでした。
「私の大事な旦那さま♪…」
今回3日かけて過去ログ全部読ませていただきました。
もう少し遅くなってたら全部読むのに1年費やしたかもしれませんね。(笑)
降格試験の材料はごろごろしているかもしれませんが、昇任試験の資料、何か参考になるものがありましたか?まさか、
雑魚さんの狂養問題が役にたったのでは?
自己紹介遅れましたが、「白桃」と申します。また、気軽に遊びにこられい。(最後は、岡山の丁寧語でした。)
[9690] 2003年 2月 23日(日)14:43:56般若堂そんぴん さん
地方言葉を話せる人の方が……
[9688]special-weekさん
私としてはもろ名古屋弁を話す女子高生はあんまり品がないような気がするのですけども
私としては,地元の地方言葉を話せる人の方に魅力を感じます.できれば,その地方の丁寧な言葉遣いを操れる人.もっとも,人の移動が以前よりずっと多くなっていますので,地方の言葉を喋れないのは駄目だ,などというのは暴論ですが.

名古屋言葉の世界も分け入ってみると丁寧な言葉遣いや乱暴な言葉遣いがあるのではないでしょうか? 恐ろしいような,怖いような……って,どっちも同(おんな)じだべした(和訳:どちらも同じではありませんか)!
[9701] 2003年 2月 23日(日)17:30:23せか さん
神戸弁
[9582] らるふさん
「来ない」が「きーひん(神戸)」「けーへん(大阪)」

「きーひん」などは神戸弁ではなくて最近生まれた新しい方言ですね。若い世代を中心に関西全体で使われています。神戸弁では「こーへん」と言うのが普通じゃないでしょうか。京都弁では「きやへん」と言いますね。
[9706] 2003年 2月 23日(日)18:03:18らるふ さん
神戸の話言葉
[9701] せか さん
「きーひん」などは神戸弁ではなくて最近生まれた新しい方言ですね。若い世代を中心に関西全体で使われています。
そうですね、「神戸弁」とは言ってしまわない方が良かったですね。ただ「きーひん」などの言い方は神戸では40~50代の人でもよく使うように感じます。「神戸弁」というより、神戸方面ではよく使われる話言葉という印象が京阪神で長年暮らす人間にある、と思ってください。
[12307] 2003年 4月 2日(水)19:47:29般若堂そんぴん さん
一寸ずり
[12306]KNさん,快く受け入れて下さってありがとうございます.
ところで,KNさんは大分にお住まいでしたよね.以前,「一寸(いっすん)ずり」という言葉がラジオで「渋滞がひどくて少し進んではまた止まるような状態をさす言葉」として紹介されていました.渋滞に引っかかったときなど,ぴったりの言葉ですので,我が家では喜んで使っております.この言葉は大分では普通に使われているのですか?
[12309] 2003年 4月 2日(水)20:15:52なお[KN] さん
大分の方言
[12307]般若堂そんぴん さん
ところで,KNさんは大分にお住まいでしたよね.以前,「一寸(いっすん)ずり」という言葉がラジオで「渋滞がひどくて少し進んではまた止まるような状態をさす言葉」として紹介されていました.渋滞に引っかかったときなど,ぴったりの言葉ですので,我が家では喜んで使っております.この言葉は大分では普通に使われているのですか?
僕の親や周りの大人はよく使うそうですが、僕は今日はじめて聞きました。
でも親もこのごろは使ってなかったみたいです。

[12305] 実は小学生 さん
HNは決りましたか?
きまったら都道府県市町村 落書き帳 のメンバー一同にも伝えてください。

この特集記事はあなたのお気に召しましたか。よろしければ推奨してください。→ ★推奨します★(元祖いいね)
推奨するためには、メンバー登録が必要です。→ メンバー登録のご案内

… スポンサーリンク …


都道府県市区町村
落書き帳から選び抜いた珠玉の記事集

パソコン表示スマホ表示