大変亀レスになりましたが、以前から原稿を用意してはいたので、久々の合併ネタとして書くことにします。
[65012][65709]揖斐の山さん
東松山市と飛び地合併を検討している東秩父村が推進特別委を発足させる予定でいる事が判明しました。
東松山市・滑川町・東秩父村の3市町村は合併連絡協を来月設置方針でいるとの事です。
太伯山の熊と虎が久々に吼えます。
この合併には反対です。
同じ広域市町村圏なので、間に比企郡の町を入れた合併であれば、さほど違和感はないでしょう。
また飛び地合併でも、距離的に近くて鉄道やバスで容易にアクセスできるのであればいいです。館山市と鋸南町の飛び地合併に言及(
[63472]など)したのも、こうした理由からです。
しかし、東松山市と東秩父村という単体を見ると、距離は離れすぎ、平野の中にあるベッドタウンの東松山市と山村の東秩父村では地勢も違いすぎますし、間には小川町や嵐山町といった比較的大きな町もある中で、この飛び地合併には違和感しかありません。
この違和感は滑川町を入れたところで、そう変わるものではありません。東松山市と滑川町は隣同士でごく自然な枠組みですが、滑川町と東秩父村はやはり離れすぎ、地勢も違いすぎますから・・・。
甲州市と丹波山村も距離が離れすぎていますが、隣接して1本の国道でつながっていますし、山でしかつながっておらず、甲州市自体が市域に山村地域を抱えていて地勢が似ていることもあるので、東松山市と東秩父村ほどの違和感は感じません。
桐生市とみどり市も、生活圏が同じである上、あのようないびつな市域になった以上、できるだけ早く合併するのが望ましいと思いますが、旧桐生市域と黒保根町・新里町は距離的に近く、鉄道や幹線道路でつながり、間に大間々という比較的大きな町があるものの、やはり地勢が似ているので、それほど違和感は感じません。
みどり市の大間々町と東町にしても、鉄道や国道ですぐに行き来でき、「わたらせ渓谷」沿いにあって地勢が似ています。
館山市と鋸南町にしても、電車で20分という近さに加え、間に大きな町がなく、地勢も似ています。
飛び地合併に進むかに見えて、一向に進まない長岡市と川口町にしても、間に小千谷市があるものの、鉄道や国道ですぐに行き来でき、地勢が似ているため、東松山市(+滑川町)と東秩父村ほどの違和感は感じられません。
翻って東秩父村の場合、なぜ、バスで結ばれている小川町や寄居町ではないのか。
合併特例で3万人での市制施行を認められた所は、その多くが人口最大の町でも3万人に満たない所でしたが、田原市や弥富市の場合、3万人を超えていた旧田原町や旧弥富町が、隣接町村を編入することで、(単独市制施行を目指すなら、自力で5万人を超えなければならないところを)人口をそれほど増やすことなく市制施行を実現しています。
小川町にしても寄居町にしても、東秩父村を編入すれば市制施行できるというのに、それを考えないのはもったいない気がします。
リンクされていた記事では、「合併は住民の意向であり村民の負託に応える必要がある」とありましたが、声の大きな村民(議会の多数派、自治会長クラスなど)だけの意向ではないのだろうかという疑念も感じます。
首長や議会の多数派による誘導がない、公正な手段で住民の意向を問い、それでも飛び地合併が支持されたのであれば、よそ者がこれ以上口を挟むこともありませんが、やはり東秩父村が合併するなら、小川町か寄居町との合併で市制施行というのが、自然な形であると思います。