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「栃木市」と「栃木県」の関係 −都道府県名と同名の市町村−

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記事数=29件/更新日:2003年6月9日/編集者:YSK

栃木県は、かつて県庁が置かれていた栃木の町にちなみ、「栃木県」と命名されました。「栃木県にあるから、栃木市」というわけではないのですね。都道府県名と同名の市町村と、その命名の由来などについて、学んでみましょう。

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記事番号記事日付記事タイトル・発言者
[47]2000年5月20日
グリグリ
[450]2001年11月4日
ケン
[453]2001年11月4日
YSK
[455]2001年11月5日
グリグリ
[460]2001年11月5日
ケン
[462]2001年11月5日
Issie
[6465]2002年12月14日
いな
[6474]2002年12月15日
ken
[6481]2002年12月15日
いな
[9166]2003年2月13日
YSK
[9519]2003年2月20日
YSK
[9528]2003年2月20日
Issie
[9953]2003年2月28日
YSK
[9983]2003年2月28日
KMKZ
[15438]2003年5月18日
千本桜
[15446]2003年5月18日
YSK
[15457]2003年5月18日
NS
[16381]2003年6月6日
ゆう
[16388]2003年6月7日
Issie
[16440]2003年6月8日
YSK
[16445]2003年6月8日
紅葉橋律乃介
[16446]2003年6月8日
YSK
[16453]2003年6月8日
ゆう
[16472]2003年6月8日
千本桜
[16481]2003年6月8日
faith
[16489]2003年6月9日
YSK
[16490]2003年6月9日
miki
[16497]2003年6月9日
まがみ
[16500]2003年6月9日
はやいち@大内裏

[47] 2000年 5月 20日(土)07:33:29オーナー グリグリ
まとめてフォロー
さきしま さんへ
「さいたま市」正式に決まりましたね。
確かに落とし所としては妥当かとは思いますが、私はひらがなの市というのは、
なんか重みがないようで、あまり好きではありません。

Maybe さんへ
ご訪問ありがとうございます。
「全国市区町村リスト」見ました。
町村まで全部リストするのはなかなかできないことだと思います。

キラー・カーン さんへ
官軍・賊軍という話は私もどこかで聞いたような気がするのですが、
おそらく違うと思います。PHP文庫の「47都道府県うんちく事典」には
都道府県名の由来が詳しく述べられています。それを見る限りでは、
ご指摘のような話はないと思います。この本によれば、都道府県名は、
都道府県庁所在地の都市名、あるいは、その所属する郡の名前から
付けられています。例外は、万葉集からの命名である「愛媛」、それと
北海道と沖縄です。栃木と三重は栃木市と四日市市(三重郡にあった)に
県庁所在地があったときの命名です。

では、埼玉県は? 埼玉県の県庁所在地は当初岩槻市にありました。
岩槻市は埼玉郡に属していたからです。

なお、この本に、都道府県の区割りや県庁所在地の決定に当たって、
新政府側に属したかどうかが考慮されたとするのは俗説とあります。
ただし、名称については、幕府側にたったところでは、藩名と同じ
名称を避けるために郡名を採用したいという気持ちが働いたのかも
しれない、と記述されています。

ではまた。
[450] 2001年 11月 4日(日)11:40:36ケン さん
県庁所在地以外の県名市町村
旧国名の市町村のほかに県庁所在地以外の県名市町村もあります。
岩手県岩手町
茨城県茨城町
栃木県栃木市
群馬県群馬町
山梨県山梨市
島根県島根町
香川県香川町
沖縄県沖縄市です。
[453] 2001年 11月 4日(日)22:03:20YSK さん
こういのもありますよ。
同一都道府県内にこだわらなければ、
沖縄県石川市や、群馬県宮城村なども、都道府県名の市町村です。
こういうケースは他にもあるのでは?
[455] 2001年 11月 5日(月)02:48:38オーナー グリグリ
Re:県庁所在地以外の県名市町村
ご存知と思いますが、都道府県名の入った「市」については、下記の雑学ページに記載しています。町村については今のところ対象にしていません。

http://zat.uub.jp/todofukenmei.html

旧国名の入った「市」についても、下記の雑学ページに記載しています。旧国名の一部の入った市(例:山城の一部が入った城陽市)も含んでいます。

http://uub.jp/zat/ise.html

-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-

とはいえ気になって調べてみました。都道府県名の入った町村(同一都道府県内を除く)は、以下で全部かな?

北海道福島町
岩手県山形村
宮城県宮崎町
福島県石川町
群馬県宮城村
千葉県富山町(読みが違う)
富山県福岡町
福井県宮崎村
長野県山口村
長野県山形村
岐阜県福岡町
愛知県富山村(読みが違う)
高知県佐賀町
長崎県福島町
大分県三重町

山形、福島、富山、福岡、宮崎が2町村づつありました。意外だったのは、山形と三重と佐賀でしょうか。これらの町村は「北広島市」のようにその県に由来しているのと思い各町村のHPを調べてみたのですが、どうも関係なさそうです。

「全国の市」から「全国の市町村」に雑学テーマを広げると、大変だけど楽しくなりそうですね。でも、今のところそのつもりはありません。あしからず。
[460] 2001年 11月 5日(月)17:50:05ケン さん
以前あった県名市町村
連続投稿です。
以前にも県名市町村はありました。
宮城県宮城町・・・現仙台市
埼玉県埼玉村・・・現行田市
石川県石川村・・・現松任市
三重県三重村・・・現四日市市です。
[462] 2001年 11月 5日(月)18:52:33Issie さん
安芸市
高知県の「安芸市」は,藩政時代以来「安芸郡」の中心集落だった「安芸町」に由来する市名です。
律令国制が整備される中で国名や郡名が制定された7~8世紀までさかのぼればどうだかわかりませんが,少なくともそれ以降は広島県の「安芸国」とは全く関係ありません。

同一の県内に県名と同じ(県庁所在地以外の)市町村があるのは,
1:県名の多くが県庁所在地の所属する郡名に由来する
2:町村合併の際に,新町村名をめぐる紛争が起きるのを避けるために,合併前の町村のどれでもなく,なおかつその地域に関係の深い郡名が採用されることが多かった
というあたりが,たいていの理由です。
つまり,全国に「大和」とか「明治」とか「昭和」という地名があるのと同じですね(そのうちの多くは,戦後の市町村合併で消えてしまったけど)。
[6465] 2002年 12月 14日(土)21:06:52【2】いな さん
○○県○○市を名乗ることができるのは・・・
[6452] ken さん
>考えて見ると、既存の自治体名とバッティングせず、県内の他の地域に気兼ねなく「県名」=「市名」を付けられるのは
>「沖縄市」の先例はあるものの、「愛媛市」くらいしか、ないのでは?
いやいや、まだまだありますよ~・・・

愛知県の場合、長久手町や東郷町が(日進市・豊明市含んでも可)愛知市を名乗っても、誰も文句はつけられません。
なぜならば、いま愛知郡であり、県警の「愛知署」は東郷町にあります。 <管轄区域は豊明、日進、東郷、長久手
文句など言おうものなら、逮捕されちゃうかも?

島根県の場合はどうでしょうか?島根半島にある島根町は。八束郡だけども・・・
しかしながら、ここが目指しているのは、「松江・八束合併協議会(法定)」で、県庁所在地の松江を含んだ広域合併。
県庁所在地の市名変更はなかなか考えづらかろうから、新・松江市なんでしょうか?

滋賀県の場合はどうでしょうか?滋賀県滋賀郡志賀町だから、滋賀市になってもいいのかも・・・?
ここも広域化の枠組みは、県庁所在地がらみのようですね。この際だから、県庁所在地の中では知名度の高くない大津
思い切って心機一転改名出直しで「滋賀市」にしてもいいかも知れない。

岩手県の場合はどうでしょうか?岩手県岩手郡岩手町だから、岩手市になっても文句いわれないでしょう・・・?
「おらに、なんが文句あっがか?」と言われたら・・・「どんぞ~」と言わざるを得ないように思うのですが
でも、合併の動きは弱いようですねえ? 「都道府県別 変更情報一覧」に岩手郡はあらわれていないんだもの

香川県の場合はどうでしょうか?香川県香川郡香川町があるんだけど・・・
大川郡の3町で、東かがわ市を名乗るんだから、本家本元との自負があるならば堂々と主張すればいいと思われますが
俺が「香川市」だ~っ! ってね。
気が引けるんだったら、「かがわ中央」ですね。町内に香川中央高校があるから、高校名からつけた市名と言うことで

群馬県の場合はどうでしょうか?群馬県群馬郡群馬町があるんだけど・・・
ここの町のキャッチフレーズは「ぐん・ぐん・ぐんま21」 (群馬県群馬郡群馬町の意味ですね)いいですよねえ~
ここは、県庁のある前橋に隣接していながら、高崎都市圏連携会議市町村合併研究会・11市町村の中に入っています。
よくはわかりませんが、群馬県の場合、前橋と高崎のライバル関係があるんでしたっけ?広域合併の動きに反しますが
この際、前橋でも高崎でもなく、アメリカのちっちゃい州都のように、県庁をここ群馬県群馬郡群馬町(35,646人)に移転し
県庁の町としてこぢんまりと生きるというのはどうでしょう?

石川県の場合、石川郡2町5村(野々市町を除く全て)は、松任市との合併を選択したようですが、ここでは石川市を
名乗る権利は石川県内ではいちばんあるとは思われますが・・・ 残念ながら石川市は、すでに沖縄県に存在するから
総務省のガイドラインからいけば、ダメですね。
鹿嶋の先例を生かして「石河」でいくか? 料亭だったら「い志川」「」とかでもいけそうだけど・・・
市名だから、「本石川」「中石川」「北石川」「加賀石川」の中から選ぶしかないか~ (学法石川はちがうよ)
[6474] 2002年 12月 15日(日)03:08:01ken さん
re:○○県○○市を名乗ることができるのは・・・
[6465] いな さん
> いやいや、まだまだありますよ~・・・

すみません、私の言葉足らずだったのですが、私が言いたかった意味は、
>> [6452]県内の他の地域に気兼ねなく「県名」=「市名」を付けられるのは
と書いたのは、県名=市名を、「県内のどの地域が」名乗っても文句が来ないような県名=市名、という意味です。

岩手県南の地方が岩手市を付けようとしたら、文句が出るでしょう。
石見地域の地域で島根市が候補になったら、島根半島周辺の市町村は看過しないでしょう。
そういう意味で書いておりました。
以下、香川、石川、群馬、滋賀、それから、三重も、宮城も同様。
また、兵庫と神奈川は双子のように県名の由来地名と変遷と現状が似ていますが。
地域名称としては使いようがない感じですね。
ある意味「狭域地名」由来だということを一般市民もなんとなく意識下にあるので、北兵庫とか、西神奈川という地域概念は生まれにくいですね。

市町村名、郡名以外に由来を持つ都道府県名って貴重なんだな、という意味でした。

北足立郡のさいたま市は、その意味で「強行した」と、という意味です。
愛知郡以外の地域が愛知市を名乗る、群馬郡以外の地域が群馬市を名乗ると、同様の行為なり。
[6481] 2002年 12月 15日(日)08:39:47いな さん
県名≠市名の地にあって、県名を冠する駅
[6474] ken さん
>県名=市名を、「県内のどの地域が」名乗っても文句が来ないような県名=市名、という意味です。
あ・・・そうでしたか。全く逆の意味に取っていたんですね(汗)
申し訳ないです<平身低頭
さきの私の書き込みは、反対派急先鋒の言い分 を、つらつらと書いてしまったと言うことになりますね(大汗)

では・・・せっかくですから、駅名の観点から調べてみます。
県名≠市名の地にあって、県名を冠する駅名はどのようになっているか
 (↑ノットイコールなんですけど、機種依存文字だろうか? 見えない人ごめんなさい)

・岩手は、岩手駅はない。岩手○○駅(いわて含む)が9駅。岩手県岩手郡岩手町は、いわて沼宮内が中心駅
・島根は、島根駅はない。島根○○駅もない。島根半島の島根町には、鉄道は通っていない。
・香川は、香川駅はあるけど神奈川県(JR相模線)。香川県香川郡香川町には鉄道は通っていない。
・石川は、石川駅は2つあるけどいずれも青森県(JR奥羽本線、弘南鉄道)
・群馬は、群馬駅はない。群馬○○駅が5駅。群馬県群馬郡群馬町には鉄道は通っていない。
・滋賀は、滋賀駅はない。滋賀○○駅は1つ<滋賀里 問題の滋賀県滋賀郡志賀町に志賀駅はある。
・三重は、三重駅はない。三重○○駅もない。三重町駅はあるが大分県
・宮城は、宮城駅はない。宮城○○駅もない。宮城野原駅は仙石線で仙台から2つ目

ということは、県名を市名(駅名)に使用してもいいと認められるだけの資格を持ったもの(市町村または駅)が
いないということなんですね・・・・<ということは、いまさら使ったらブーイングが起こりうるということ

・兵庫は、兵庫駅(山陽本線)はある<兵庫県神戸市兵庫区。兵庫○○駅はない
・神奈川は、神奈川駅(京浜急行)はある<神奈川県横浜市神奈川区。神奈川○○駅はない。
>ある意味「狭域地名」由来だということを一般市民もなんとなく意識下にあるので・・・
そのようですね。兵庫・神奈川は他と違いますねえ。なんだか不思議な感覚ですね。

なんか、朝からあまり効果的でないような調べものと書き込みをしてしまった。<あ~、
[9166] 2003年 2月 13日(木)22:12:13【1】YSK さん
広域地名の問題
まず、私の1つ前の書き込みの文章を引用します。

[9152]
佐野付近は、となりの栃木の生活圏との関わりから位置付けは微妙なところですが、少なくとも栃木よりは館林とのほうが結びつきは強そうです。

この文章を読んで、「佐野は栃木でしょう?」という疑問を持った方が少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?もちろん、ここで私が意図したのは「栃木市」のことであって、「栃木県」のことではないのですが。栃木県の名称は、この栃木市に由来しますが、よほどこの地域の事情に詳しい人でない限りそのような理解がされることはなくて、多くの人々の理解は、「栃木県にあるから、この町は“栃木市”という名前なのだろう」ということになっているのではないでしょうか。何かにつけて「都道府県」という枠組みが用いられるわが国にとって、北海道や愛媛などを除いた多くの都道府県名が、もともとそれぞれの府県の一部地域の名前が、広域地名になったという認識を持つ土壌は相対的に薄く、都道府県名をそれぞれの域内の広域地名と考える土壌は強烈ですね。

飛騨市について、盛んに論戦が展開されていますが、私はこの自治体名の是非について、結論は出せないですね。地域の実情もよく分かりましたし、案外一般的な理解も「飛騨にあるから“飛騨市”」とすんなり受け入れて、「飛騨市の地域だけが“飛騨”」という誤解は起こらないかもしれません。多くの人々にとって、“飛騨”は高山や下呂、白川郷などを含めた広域的な地域という理解もまた強固なものなのではないかな、とも思えてきますね。いずれにいたしましても、難しい問題です。

道路における行き先表示も、“飛騨市”と明確にするとか、“飛騨市神岡”などとするとか、はじめから飛騨市という表示を外して旧自治体名を存続させるとか、工夫のしようはありますね。
[3947]まがみさん のご報告によれば、「さぬき市津田」などとする表示も実際にあるようですね。
[9519] 2003年 2月 20日(木)18:22:25【3】YSK さん
山梨市について
[9515]雑魚さん
そもそも県名としての 「山梨」 との整合性は何か?そう考えると、結構謎の多い山梨市でした。
この山梨市、確かに県名からとったとも思えるのですが、やはり郡名の「東山梨」からとったと考えるわけにはいかないでしょうか?そもそも県名の「山梨」も、もとは郡名なんですよね。

同様の自治体の命名例としては、岩手町(岩手郡)、茨城町(東茨城郡)、群馬町(群馬郡)などがありますが、これらは県名をつけたというよりは、合併時の新自治体名として「郡名」を採用したものと理解してみるわけには、いかないでしょうか?

また、志賀町(滋賀郡)も漢字は違いますが、似たような事例ですね。
現在は主に仙台市青葉区の一部となっている旧宮城町(宮城郡)も同じだと思われます。

「島根町」は微妙な感じですね。八束郡なのですが、IssieさんのHPを参照させていただいたところ、現在の八束郡は島根郡ほか2郡が統合したものなんですよね。しかし、「島根町」成立時(1969.4.1)には島根郡はなかったわけだし・・・。
そこで、島根町HPにアクセスすると、解説文がありました。
http://www.town.shimane.shimane.jp/other/tanjou.html

島根村と命名せられた所以はもともと島根郡名に起源しています。

とのことでした!島根町も、県名が由来というわけではないのですね。


ということで、純粋に都道府県名を援用して命名された市町村名は、沖縄市と北茨城市、そして、さいたま市くらいなのではないのかな(4月1日に誕生する「東かがわ市」もそうかな)、と考えますが、いかがでしょうか?

#すでに消滅した「茨城市(現・北茨城市)」などの現存しない例は、除外しました。
[9528] 2003年 2月 20日(木)21:39:02【1】Issie さん
Re:山梨市について
[9515]雑魚さん
[9519]YSK さん
この山梨市、確かに県名からとったとも思えるのですが、やはり郡名の「東山梨」からとったと考えるわけにはいかないでしょうか?そもそも県名の「山梨」も、もとは郡名なんですよね。

私も,これは「(東)山梨郡」によるものだと思います。
参考までに,「山梨市」の発足は1954年7月1日の東山梨郡内7町村の「合体新設」によるものですが,この「村」のうちの1つが「山梨村」でした。
で,この「東山梨郡山梨村」の発足は戦時中の1942年7月1日,同郡平等(ひらしな)村と上万力村の合体によるものです。旧山梨村は現在の山梨市の西部を占める区域です。
中央線の「山梨市」駅が以前は「日下部(くさかべ)」駅であったように,山梨市の中心市街地は山梨市(日下部)駅に近い旧日下部町と旧加納岩(かのいわ)町にまたがる区域ですが,新設自治体の呼称として「山梨村」のそれを採用した,ということになりますね。

しかし、「島根町」成立時(1969.4.1)には島根郡はなかったわけだし・・・。

明治半ばの「郡制」施行に際しての統合でいったん消滅した郡名が,その後だいぶ経ってから新設自治体の呼称として復活した例には,千葉県君津郡の「天羽町」というのがあります。
1955年3月31日に湊町ほか3村が合体して新設,63年10月1日にさらに1村と合体し,71年4月25日に富津町・大佐和町と合体して「富津町」,同年9月1日に「富津市」となっています。
旧天羽郡というのは上総国西端,富津岬から鋸山にかけての浦賀水道に面した地域の呼称でしたが,これが1897年に小櫃(おびつ)川流域の望陀(もうだ)郡,小糸川流域の周准/周淮(すす/すえ)郡と統合されて「君津郡」となって以来,58年ぶりに自治体名として復活したことになるのですね。とは言え,わずか16年で再び消滅してしまうのですが。

郡名としては一旦消滅しても,少なくとも近世以来のものですから地域呼称としては根強く生き残っていたのかもしれませんね。とくに“広い郡内”の“一地域”を占めるだけの自治体の場合,現在の郡よりも範囲の狭い旧郡名など,ちょうどお手ごろな名前だったのかもしれません。
「島根」の場合は,その上に県名にもなっていますからね。新設された馴染みのない「八束郡」よりも良かったのかもしれません。もっとも,「八束村」というのがすでに1929年にできてしまっていたことの方が,より大きな理由なのでしょうが。
[9953] 2003年 2月 28日(金)01:04:56YSK さん
大阪狭山市追加
[9519]拙い書き込み
純粋に都道府県名を援用して命名された市町村名は、沖縄市と北茨城市、そして、さいたま市くらいなのではないのかな(4月1日に誕生する「東かがわ市」もそうかな)、と考えますが、いかがでしょうか?
#すでに消滅した「茨城市(現・北茨城市)」などの現存しない例は、除外しました。
に、「大阪狭山市」も追加すべきですね。
[9983] 2003年 2月 28日(金)12:42:38KMKZ さん
RE:都道府県名=市町村名=町名
以前からROMしてましたが、私でもレスできる話題でしたので、初めて書き込みさせていただきます。

[9979] 太白さん
都道府県・(郡)・市町村・字または町名が同じという例は他にもあるのでしょうか?

国宝・金錯銘鉄剣が出土した稲荷山古墳がある埼玉(さきたま)古墳群一体は1954年に行田市に編入されるまでは埼玉県北埼玉郡埼玉村大字埼玉(村名、大字名はさきたまと読むらしい)だったそうです。そしてこの事実から行田市は埼玉県名発祥の地とされ、浦和・大宮・与野の3市合併では新市名を埼玉やさいたまとするなとクレームをつけたそうですが、結局はさいたま市になってしまいました。

ところで大学の時に埼玉という苗字の方がいました。やはり御先祖はここの出身だったのでしょうね。千葉さんは多いですが、埼玉さんはかなりの珍名だと思います。
[15438] 2003年 5月 18日(日)14:09:37千本桜[軒下提灯] さん
行先案内板の「栃木」を、何ゆえ「栃木市」と書き改めるのか
栃木県南部の小山、大平、岩舟あたりを思い起していただきたいのですが、あの地域の国県道に立つ道路案内板の行先地名に変化が起きていませんか? その変化とは、至る「栃木」を至る「栃木市」と改める変化です。例えば、「→古河」「↑小山」「←栃木市」のようにです。私が初めてそのことに気がついたのは、足利フラワーパークの藤の花が満開の頃でしたから、ちょうど1年前の今時分でしょうか。その後も「栃木」を「栃木市」と書き換えが進められているとしたなら、個人的には納得し難いものが残ります。

ひょっとして、道路看板設置者には、栃木という都市が、広域地名を拝借した岩手県岩手町や高知県土佐市と同列に見えているのでしょうか? そうだとしたなら、その見方は止めてもらいたいですね。岩手町の市街地は沼宮内に、土佐市は高岡に置き換えができますが、栃木市の市街地は置き換えができません。栃木は栃木そののもなのですから。

個人的感情を込め、栃木の都市としての立場を主張するなら、至る「栃木市」と書かれた案内板を、もとの「栃木」に戻してくれと提言することも必要だと思います。市名を県名と同じにする他都市は、至る「青森」、至る「富山」、至る「和歌山」と表示して動じません。至る「青森市」、至る「富山市」、至る「和歌山市」なんて、腰の引けたことをしません。
[15446] 2003年 5月 18日(日)14:46:08【1】YSK[両毛人] さん
Re:行先案内板の「栃木」を、何ゆえ「栃木市」と書き改めるのか
[15438]軒下提灯さん
私も、両毛地域の一住民として、身近なこの都市における、ご指摘の変化については、目にする機会が多くありました。そして、広域地名の問題として、 [9166][2280]などで指摘しております。

結論から申し上げますと、私も「栃木」と表示してもらいたい。栃木県にある都市だから、栃木市、というわけでなく、このまちは生まれたときから「栃木」であるのだからです。この点が、栃木市が、県名や郡名を合併後の市名として採用した山梨市や沖縄市とは、まったく違う点です。栃木市は、まさに栃木なのですからね。

とはいえ、わが国における「都道府県」を基礎とした地域の認識のしかたは強烈で、昨今のミニモニ。のロックンロール県庁所在地ではありませんが、多くのかたが、福岡の福岡、佐賀の佐賀、・・・とステレオタイプに記憶していて、「福岡県にあるから福岡市、佐賀県にあるから佐賀市」などといったふうに記憶しているのではないかなと推察します。「福岡という地名がまずあって、それが広域的な行政区画である県の名称に採用された」とするのが正しい理解なのですが、世間一般の考え方は、どうやらそうはなっていないような気がいたします。

この間、某番組内のトークコーナーで、ゲストが京都市の食文化について話をしていて、「京都には海がないから、海産物も日持ちを考えて・・・」という話題になった時、聞き手が「京都には海がありますよね」などと全く的外れな受け答えをして、ゲストがしらけてしまった、という場面を見ました。この聞き手も、「京都の京都」式理解から、京都の範囲を錯覚していたのではないかと思われました。

福岡や京都でさえ、このように理解されているふしがありますので、県庁所在都市でない栃木市の場合は、「栃木県にあるから栃木市」といっそう誤解されやすいのかもしれません。そして、そういった一般的認識の風潮の中で、道路標示も「栃木市」というふうに書き換えられているのではないかと思います。

道路標示は、見た人が正しく理解できるよう、見る側の視点にたって作られるのでしょうし、そうでなければ意味がないと思われますので、こういった世間一般の広域地名に対する認識の錯誤が、昨今の「栃木市」表記の氾濫を招来しているのでしょうか。

ですので、私は道路標示版の設置者の錯誤も糾弾されて然りと思いますが、それ以上に、もっと私たちが地名について正しく理解すべきなのではないか、そう強く思っているのでした。
[15457] 2003年 5月 18日(日)15:36:45NS さん
栃木標識問題
[15438]軒下提灯さん
市名を県名と同じにする他都市は、至る「青森」、至る「富山」、至る「和歌山」と表示して動じません。
気持ちはよく解りますが、やはり「県庁所在地であるかないか」というのが決定的な違いなのでしょう(歴史的経緯や置き換えの可否はどうあれ)。

[15446]両毛人さん
道路標示は、見た人が正しく理解できるよう、見る側の視点にたって作られるのでしょうし、そうでなければ意味がないと思われますので、こういった世間一般の広域地名に対する認識の錯誤が、昨今の「栃木市」表記の氾濫を招来しているのでしょうか。
ですので、私は道路標示版の設置者の錯誤も糾弾されて然りと思いますが、それ以上に、もっと私たちが地名について正しく理解すべきなのではないか、そう強く思っているのでした。
確かに正論ですし言うは易いですが、これを正すには文部科学省自身がこれまでの地理(のみならず社会科全般?)教育自体を大幅に見直し、地名の由来等についても義務教育段階からきちんと教育しないといけないでしょう(現状でどの程度触れているのかは不明ですが)。
また、学齢期を過ぎた多数の国民に対する知識の提供という意味では、それこそ各種マスコミの影響力も無視できないでしょう。
いずれにせよ、この国(&多数の国民)の「地名」に対する認識不足(?)が如実に出ている、一朝一夕に変わるものではない非常に難しい問題だということはつくづく感じますね。
[16381] 2003年 6月 6日(金)23:46:28【2】ゆう さん
都道府県名の命名
[16351]両毛人さん
もともとの地名を借用しないで命名された府県名は、北海道と愛媛県だけではないのかな、と考えます。

そうですね。[47]にてグリグリさんも書かれてますように、原則として
都道府県庁所在地の都市名、あるいは、その所属する郡の名前から付けられています。

北海道という名前は道全域を表します。
#かつては札幌県などもあって原則に沿っていました。

愛媛県は、古事記の神話から「かれ伊豫国を愛比売といひ」の、愛比売に新しく字を当てたと言われていますので、県全域を表すけれどほとんど使われてなかった名前ですね。
#[47]には万葉集とありますね。

もうひとつ、沖縄県も例外です。原則通りなら那覇県なのでしょうが、沖縄という、郡よりも広い地域を表すけれど県全域を表すものではない名前を採っています。
「借用」という考え方をとれば、これも借用であることは確かです。


もともと「○○県」というのは行政組織の名前です。ある企業が東北地方を管轄する支店を仙台市内に置くと考えたとき、名前を東北支店とするか仙台支店とするか。県名は後者の考え方で付けられたのでしょう。
ところが、その管轄地域全体を表す地名という、当初からは想定外の使いかたが広まっているのだと思います。
[16388] 2003年 6月 7日(土)00:39:21【1】Issie さん
沖縄と琉球
[16381] ゆう さん
古事記の神話から「かれ伊豫国を愛比売といひ」の、愛比売に新しく字を当てた

県庁所在地でも郡名でもない,というのはこれが初めてなのではなくて,統合以前に中・東予を管轄していた「石鉄(せきてつ)県」(明治5<1872>年旧2月に松山県から改称)と南予を管轄していた「神山(じんざん)県」(明治5<1872>年旧11月に宇和島県から改称)もそうで,なぜか伊予国だけに行われたことなんですよね。
ここに派遣された県令たちに,何がしかのポリシーがあったのですかね。
ちなみに,旧松山藩・久松松平家は徳川一門の「佐幕藩」ですが,旧宇和島藩・伊達家は幕末の「改革派」の1つですよね。維新の進行で取り残されていったようにも見えますが。

沖縄という、郡よりも広い地域を表すけれど県全域を表すものではない名前

「沖縄」とは本来「本島」,あるいは周辺の島々も含めた地域を指す呼称ですね。
「琉球」というのは,おそらくはこの島々の住民自身が名づけたものではなくて,中国から与えられた呼称だと思われます。つまりは中国王朝(具体的には明と清)との冊封関係を背景にした呼称なのでしょうね。
1879年に清朝との冊封関係と「琉球」王朝を否定して「県」を設置するにあたって,明治政府としては「琉球」という呼称を認めることはできなかったのではないかと思います。そして,「琉球」に替わるこの地域全体の呼称として選ばれたのが「沖縄」だったのでしょう。

逆に,戦後この地域を占領して日本政府の統治から切り離した米国は,あえて「琉球 Ryukyu 」という古称を選んでいます。
どうも米国は,少なくとも初めのうち,パナマをコロンビアから無理やり切り離して独立させたように,沖縄を日本本土から切り離すことを意図していたようだ,とも言われていますね。
英語表現としては必ずしも一般的でなかった Ryukyu, Ryukyuan を使用したことに,その意図がうかがえるのかもしれません(ヨーロッパには,16世紀のポルトガル語経由の Lechio:レキオ 系の呼称が行われたことがあります)。
「琉球」か「沖縄」か,というのには,かなり微妙な問題が含まれているのかもしれません。
[16440] 2003年 6月 8日(日)01:08:58YSK[両毛人] さん
多様な地域性と、「都道府県」
[16429]紅葉橋瑤知朗さん
「両毛」と聞いて分かる方は少ないと思います。「群馬」=群馬県のどこかではあろう、というような感覚(県外から見て)。
現状はそうだと思います。都道府県名は、一般的にその都道府県域全体を指し示す名称であるとともに、その都道府県内の一部地域を第三者が理解できない時に、代名詞的に用いる用法があると思います。すべての日本人が、日本の諸地域について熟知しているわけではないですし、また日常生活上熟知する必要がある人間は限られますから、こういった都道府県名の用いられ方についてはやむを得ない部分もあるのかな、と感じます。

現に、私も相手によっては自分の居住地域を「群馬です」と言わざるを得ないことがあります。ただし、その場合は同時に両毛地域の地域性についても補足するようにしています。

ただ、上記のように都道府県名を用いる場合でも、「都道府県名の多くが、もとは当該都道府県内の一部地域の地名をもとにしたものであり、はじめから都道府県全体の範囲を総称した地名でない」という認識をしっかり持っていたい、ということなんですね。

以前、[15446]にて栃木市の道路標識の関連でから、このことについてお話いたしましたが、栃木市は栃木県にあるからそういう名前なのではなく、栃木市(当時は「町」)の名前がより広域な行政区画である県の名前に採用されたものだ、ということですね。

そして、県単位に地域性などが把握されやすいことも、多様な地域性があるという理解を阻んでいるようで、ちょっと物足りないな、とも感じております。そういった地域への眼差しは、この「落書き帳」において「地域文」としてご紹介してまいりましたが、今後は自分でHPを立ち上げて、そちらにて言及できればと考えています。

日本の一般的な地域理解の現況を考えますと、私の取り組みはほんの些細なものかもしれませんが、多様な地域性をアピールできるよう、精一杯努めていきたいと考えています。
[16445] 2003年 6月 8日(日)02:41:52紅葉橋律乃介[紅葉橋瑤知朗] さん
「このへん」という地域編
[16440]両毛人さん

>「都道府県名の多くが、もとは当該都道府県内の一部地域の地名をもとにしたものであり、はじめから都道府県全体の範囲を総称した地名でない」という認識をしっかり持っていたい

 都道府県というか、都府県と言いましょうか。これは市町村でも当てはまりますね。本当に一集落の名前が大きな区域(合併で生まれた街)の名称とされて行く。
 以前、北海道にある支庁の名称云々という話がありました( http://uub.jp/arc/arc291.html)。これも、ある区域の名称が支庁名となり、「○○地方」なんて広域の名称になってしまいました。
 支庁と都府県を一緒くたにはできないでしょうが、「空知」という地名で見た場合、空知支庁管内を指している、とわたしは思っています。空知郡の範囲だけを「空知」とは考えたことがないんです(2支庁に分かれているのも理由かも知れません)。
 このような考え方で、「群馬」とは群馬県全体なんだ、と思ってしまったわけです。

>栃木市は栃木県にあるからそういう名前なのではなく、栃木市(当時は「町」)の名前がより広域な行政区画である県の名前に採用されたものだ
>日本の一般的な地域理解の現況を考えますと、私の取り組みはほんの些細なものかもしれませんが、多様な地域性をアピールできるよう、精一杯努めていきたいと考えています。

 これは素晴らしいことだと思います。
 自分が住んでいる都府県の名称は、実はごく一部の地域を指す名称から来ている。別に<そんなのどうだっていいじゃない>と思う方のほうが多いかも知れません。
 いいじゃないですか、“豊富な豆知識”を広めても。
[16446] 2003年 6月 8日(日)03:19:36【1】YSK[両毛人] さん
レスありがとうございます。
[16445]紅葉橋瑤知朗さん
そうですね、北海道は北海道全体を指す地名でしたね。失礼しました。

空知郡の範囲だけを「空知」とは考えたことがないんです
北海道の場合、実質的な地域単位としての「郡」の歴史が本州と比べて非常に浅いですから、また違った事情があるのだと思いますね。これは、沖縄県でも同じことではないかと思います。

私は、群馬県民として、前橋、高崎を中心とした経済地域が構成され、それが「群馬県」という結節地域を作り上げ、それが実効性のある地域となって、一般に認識されていることを知っています。それはそのままでいいと思います。しかし、群馬県は、より細かな視点で見れば、実に多様な特色ある地域性をもつ地域の集合です。私の住む太田市は、実は隣の足利市などとの結びつきも強いということも日常的に実感しています。

経済や政治の世界では、「群馬県」という一体性が存在する。それも真実。群馬は、群馬県全体、という理解は間違いではないんですね。

ただ、地域の成り立ちと言う観点からは、「群馬」はもともと群馬郡を中心とした地域の名称で、今は「群馬県」という行政区画を表す名前になっている。一口に「群馬県」と言っても、多様な小地域の集合となっている。

群馬は群馬県全体、という理解は、時としてこういった地域の姿を薄くしてしまう。だから、こういったミクロな視点のまた大切にしなければいけない、と考えるわけです。詳しくは、[14566]にて言及したとおりです。
[16453] 2003年 6月 8日(日)09:35:07ゆう さん
青山商事の格付け見通しをネガティブから安定的に変更
最近某調査会社の記事に、「青山商事株式会社(本社:広島)は、紳士服専門店の国内最大手。」とありました。
それを読んだ最初の私の印象は「あれ? 本社移転したのかいな?」。数秒の後、「あ、『広島』って『広島県』のことか」でした。
という訳で、私は接辞なしの「広島」に福山市を含める意識がなかったようです。

地名が多義を持つことは県名に限らずいくらでもあることです。いや、語彙が多義を持つことは地名に限ったことではありません。辞書を引けば「転じて~のこと」というのをよく見かけます。

本来の意味を知ることは重要なことですが、そこから派生した別の意味が広く流通していることもまた無視することが出来ないと思った一件でした。

ゆえに私は道路標識の「栃木市」を支持します。
でもしかし、「群馬○○市」のような「群馬」の使い方は最後の手段というのも同感です。
[16472] 2003年 6月 8日(日)18:44:52千本桜[軒下提灯] さん
至る栃木
[16453]ゆうさん
最近某調査会社の記事に、「青山商事株式会社(本社:広島)は、紳士服専門店の国内最大手。」とありました。
(本社:広島)に思わず私も反応してしまいました。ゆうさんと同じですね。青山商事の本社が福山にあるのを知ればこそ(本社:広島)にドキッとします。やはりこの場合は(本社:広島県)と書くべきなのでしょうね。
でも私には
ゆえに私は道路標識の「栃木市」を支持します。
とする、ゆうさんの御意見に、ちょっと引っ掛かります。基本的に私は、道路標識の行先地名は「栃木」のままが良いと思っておりますが、もし「栃木」を「栃木市」とするなら、「青森」も「青森市」、「広島」も「広島市」と表示したらいかがかと思うのです。そうすれば弘前の人も福山の人も納得してくれるのではないでしょうか。なんだか、いちゃもん付けているような文章になってしまいました。すみませんね。本当は「青森市」とか「広島市」などとはしたくないのです。行先地名表示は「少ない文字数で大きく」をモットーとする私は、世間が許すものならば、「青森」「広島」「栃木」で短くバシッと決めたいのです。

「栃木」のままで良いと思う理由はもう1つあります。道路標識に「←佐野」「↑栃木」「→小山」と表示されていたとします。この中の「↑栃木」に対して、「これは栃木県のことではなく栃木市のことですよ」と、説明を欲しがっているのはどのような状態の人たちでしょう。思うに、それは栃木県外を走行している人たちではないでしょうか。仮にですよ、埼玉県の熊谷市あたりに「↑栃木」の標識が出現したなら、それは「栃木県」のことか「栃木市」のとこか?と迷いもするでしょう。しかし栃木県内で「↑栃木」を見て、それは「栃木県」のことかえ?と言う人、滅多にいないですよね。ほとんどの人は栃木市のことだと思うはずです。道路標識に栃木の名が登場するのは、地域的にどのあたりからでしょうか? せいぜい、宇都宮、小山、佐野を結んだ栃木県内の出来事なのです。
[16481] 2003年 6月 8日(日)21:16:11faith さん
地名としての都道府県名
[16453]ゆう様
最近某調査会社の記事に、「青山商事株式会社(本社:広島)は、紳士服専門店の国内最大手。」とありました。

このサイトで得た、
「都道府県名を地域名として用いるのは、あくまで転用である」
という知見は私にとっては大変新鮮な指摘であって、蒙を開かれたような気が
します。
ただし、このロジックを厳密に適用して、仮にこのような用法を誤りとしてしまうと、
広島市佐伯区あたりの人間が「広島出身」というのも
厳密には誤りになります。
「広島県」を転用して「広島」という地域名とするのが誤りとすれば
「広島市」を転用して「広島」という地域名とするのも誤りとなるからです。

ただし、もちろん、この2つのケースには違いがあります。
広島市佐伯区の住民は広島都市圏に暮らしているのに対して、
福山市民は広島都市圏の住民とは言えません。(もちろん、広域的には
広島市の影響下にありますが、それは松江市なども同様です。)

しかし、この理由で、広島市佐伯区を「広島」と呼ぶことを是認するのであれば、
例えば呉市に本社がある企業については
「本社:広島」を是認しなくてはなりません。
単一の都市圏に属していると考えられるからです。
(広島市の場合、合併が進んでしまい、衛星都市と言える良い例がなかなか
 思い付かないのですが、府中町あたりの方が適切か?)

・・・と言う風なまとまりのないことを考えていました。
[16489] 2003年 6月 9日(月)00:00:29【1】YSK[両毛人] さん
こんばんは。
最近、暑い日が続いていますね。西日本では軒並み最高気温が30度以上になったようで・・・。

その一方で、関東地方では、今週後半からは、梅雨空になる予報ですね。残り少ない晴天を十分に活用しましょう!

[16463]雑魚さん
両毛人さんに叱られそうですが、地理に対する造詣がそれ程深くない場合、県名を以て出身地とする傾向も少なくない、と考えます。在京時代、館林、太田、薮塚出身の知己がそれぞれ 「群馬出身」 という言い方をしていた
いえ、私そこまで「両毛」にこだわっているわけではないですから・・・。私に地域の多様な姿に目を向けさせるきっかけになった郷土「両毛」ということで、私の地域の考え方のオリジンをニックネームにこめたのですが、やはりニックネーム変更はまずかったかな・・・(汗)。私も、[16440]にて書きましたとおり、「出身は群馬」と言いますよ。そのあとで、「でも群馬でも東のほうなので、実は隣の栃木県の西側あたりとも結びつきがあって、前橋とか高崎とかを普段意識しない場所なんですが・・・」などと、適宜補足をしますね。相手が足利とか、佐野とかいった地名を知っていれば、もう少し細かくフォローします。

それはそうと、1300書き込み、おめでとうございます!

[16474]まるちゃんさん
東武のある両毛
あっても、学生などを除いて、地域内の移動にはほとんど利用されないんですよね、これが・・・。

[16472]軒下提灯さん
栃木県内で「↑栃木」を見て、それは「栃木県」のことかえ?と言う人、滅多にいないですよね。ほとんどの人は栃木市のことだと思うはずです。道路標識に栃木の名が登場するのは、地域的にどのあたりからでしょうか? せいぜい、宇都宮、小山、佐野を結んだ栃木県内の出来事なのです。
そのとおりと感じました。私も「栃木」と表記して欲しいですね。

ただ、やはり多くの方が指摘しているとおり、都道府県名をその県全体を指す広域地名とする理解が一般的であることから、刹那的に見る表示板も直感的に理解できることが望ましく、「栃木市」と表示する一定の必要性もあるのかなとも思います。

栃木市のように、昔から都市としてある場合はよいのですが、「群馬町」などもともと無かった自治体名の場合は、やはり「↑群馬町」などと表記せざるを得ないですよね。同じ「府県名と同じ名前の自治体名」を表示しているのに、一方では「町」がつくのに、もう一方では「市」がつかないのはなぜ?という表記上の混乱もあるのではないかな、とも思いますし。

いずれにいたしましても、難しい問題ですね。
[16490] 2003年 6月 9日(月)00:01:36miki さん
私の場合は...。
[16481]faithさん
私の場合なら「広島県福山市」というふうに「県名+市町村名(同じ町村名の場合は県名+郡名+町村名)」としますね。
福山市ですと自動車のナンバープレートも「福山」ですし、「広島」という気があまりしません。
それに「広島県」を「広島」と略すのも「広島市にあるのか」と誤解を招いて分かりづらいですし...。困ったものですね...。
[16497] 2003年 6月 9日(月)00:58:50まがみ さん
埼玉市の表すところ
私は、埼玉県には縁もゆかりも…少しはありますけれども。。。
みなさまの見沼区の議論は興味深く拝見しておりますが、それとは少し離れてみまして、

[16476][16486]ひろき さん
せめてさいたま市⇒埼玉市と改称
「埼玉」の名称は、大宮市・浦和市・与野市の地域を指すものではありません。ご存知の通り、この3市は旧埼玉郡ではありません(もし岩槻市と合併すれば埼玉郡を含むことになりますが)。また「埼玉」の語源は行田市の「埼玉古墳」に由来するといわれていますが、現さいたま市とは遠く離れています。

従って、仮に、さいたま市の区域を「埼玉市」とした場合、「地名が表す本来の土地」の主部を含んでおらず、その名称の管轄区域の大部分が「地名が表す本来の土地」ではない無関係の土地となってしまいます。これについては如何お考えでしょうか?

本件は過去ログにも再三取り上げられている話題ですが、記事番号列挙は省略しました。

#丸数字は機種依存文字です。また、半角カナは文字化けのおそれがあります。ご留意願いたく。>ひろきさん
[16500] 2003年 6月 9日(月)01:15:01はやいち@大内裏 さん
数年後のさいたま市=現埼玉県庁と旧埼玉県庁の所在地
[16497]まがみ さん

さいたま市の区域を「埼玉市」とした場合、「地名が表す本来の土地」の主部を含んでおらず、その名称の管轄区域の大部分が「地名が表す本来の土地」ではない無関係の土地となってしまいます。これについては如何お考えでしょうか?

岩槻市と合併すれば「埼玉市」でもOKだと思います。
武蔵国の一介の郡名に過ぎなかった「埼玉」が県名にまで発展したのも
岩槻あっての事です。

私は埼玉(さいたま)は広域地名、埼玉(さきたま)は行田市に編入された一地域という解釈です。

さいたま市と岩槻市は新設合併して「埼玉市」になるべきだと思います

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