[14575] まがみ さん
この付近で貸切バスを運行する「三八五バス」という会社があるんですが、これは三戸+八戸+五戸なのかな? ちなみに本社は八戸市。読みは「みやご」。
正解です。といっても私も由来は自信がなかったので、ホームページにて確認しました。
http://www.miyago.co.jp/
「ごあいさつ」の中に社名の由来があります。「三」が三戸郡ではなくて三戸町を指すところが、「三八上北」とは異なりますね。
ちなみにホームページでもおわかりのとおり、バスだけではなくタクシー、引越、運送、ホテルなど、手広くやってますよ。青森県ではほぼ誰でも知ってる有名企業です。引越しセンターは「グリーン坊やの三八五~♪」というCMソングで。と思ったらどうやら変わってしまった様子。最近東京でも三八五引越センターのトラックを見かけたりしてうれしいですね。
ちなみに引越センター、社名からURLから電話から、「0385」尽くしです。
ところで三戸郡と三戸町のことを書きつつ思ったのですが、青森県には二冠地名で上北郡上北町があります。「かみきたまち」に「かみきたちょう」駅があるのですが、ここは昭和33年の町制施行時に郡名からとった名前なので(それ以前も浦野館村という合成地名)「上北」だけでは通じなく、「カミキタマチに行く」のような使い方をします。二冠地名はこういう不便さがあります。
青森県青森市も二冠なのですが、私、この落書き帳の中では「青森」と書かずに「青森県」「青森市」と書くように心がけています(普段はそうしてないので、「青森」の例がたくさんあったら恥ずかしいな。記事検索できないのをいいことに)
私が青森市のつもりで「青森では」と書いたことが「青森県では」と受け止められる(またはその逆)可能性があるのでそれを避けるのが目的なのですが、これは二冠、三冠ならではの悩みと言えましょう。都道府県名=県庁所在地名でないところ(近場では盛岡、仙台など)がうらやましいです。「ロックンロール県庁所在地」でも長く触れてもらえるし。
さて上北町の隣の東北町。評判の悪い(?)広域地名ですが、あまりに広域すぎてこの落書き帳で指摘されるまで気がつきませんでした(ちなみに青森県内の北東部というのが由来です)。私の周りでは「野辺地に行く」と同じように「東北に行く」とは言わないのですね(そりゃそうか)。かといって上北町方式に「東北町に行く」とも言いません。たまたまなのか、乙供(おっとも)、千曳(ちびき)、甲地(かっち)というインパクトのある地名があるので、「乙供に行く」とか「甲地から来た人」のように使っています。「東北町」と言うのは自治体の組織をさす時くらいですね。
さらにひらがな地名&広域地名と、ある意味二冠のむつ市。県内ではあまり陸奥=(ほぼ)青森県の旧国名という意識はないので、広域地名という印象はありません。福島県(特に会津)は別格として、東北地方では旧国名は「他所と地名がかぶった時に区別をする時に便利な冠称に使える地名」といったところでしょうか。青森県の場合「陸奥」より「津軽」「南部」ですし(津軽地方では「陸奥○○」もさることながら「津軽○○」という駅名が多いです。「南部○○」は座りが悪いのか使われませんね)。
「ムツ」という音では広域地名をささないという事例として、「むつに行く」という言い方があります。「市」をつけなくてもむつ市であることがわかるのです。また、漢字の「陸奥」には罠があり、ほぼ現青森県をさす場合と現青森・岩手・宮城・福島の各県をさす場合があるので、旧国名としても使いにくい旧国名です。敢えてひらがなを選択したというのは私はいいセンスだなと思っています(送り仮名に埋没するという欠点はあるのですが)。