梅雨時はなかなか鬱陶しく、職場の冷房はいまだに「試運転」の数時間のみ。それで何とかなっているのなら、今年の梅雨は今のところ高温多湿ではないのかも・・・。
ここのところちょっと多忙でもあり、
市区町村変遷情報の編集作業も、頭を使うものは極力避けて単純作業中心でやっていました。
市制町村制施行時の情報(M22(1889).4.1付け)の個別情報もかなり追加しましたが(九州)、さまざまな表記などの整理・編集はしばらくお待ちください。
[65446] むっくん さん
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秋田県北秋田郡鷹巣村の町制施行日について
M23(1890).6.5・・・「総覧」「便覧」
M33(1900).6.5・・・「幕末以降総覧」
M33(M23).6.5・・・「辞典」(施行年併記)
でした。ご紹介の資料のうち、
新旧対照市町村一覧を誤りと仮定し、「総覧」「便覧」が10年ちょうど誤り(両書によくある例)と仮定し、前回と同様に信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼してM33(1900).5.28許可を踏まえると、M33(1900).6.5に町制施行と考えるとほぼ辻褄が合います。このため、むっくんさんのご推察とは異なりますが、M33(1900).6.5が町制施行日と判断し、修正しました。
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愛知県西春日井郡桃栄町の変更(新設合併・町制)年月日について
M23(1890).7.28・・・「総覧」「便覧」「幕末以降総覧」
M33(1900).7.28・・・「辞典」
でした。信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、M33(1900).9.26(28日ではなく26日と読めます)許可との記載を踏まえると、M33(1900).9.26が新設合併・町制施行日と判断し、修正しました。
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埼玉県児玉郡共和村の変更(新設合併)年月日について
M26(1893)._._・・・「総覧」
M25(1892).9.29・・・「幕末以降総覧」
M33(1900).7.17・・・「便覧」
M33(M26)._._・・・「辞典」(年併記)
でした。私は「総覧」を一次資料としながら、「総覧」の日付の記載が上記のとおりだったので、この件については目についた「幕末以降総覧」で入力し、それっきりにしていたのでした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、M33(1900).7.13許可を踏まえると、M33(1900).7.17施行とある「便覧」がほぼ同じで辻褄が合います(日は異なりますが)。よって、施行日の記載はないものの「郡市町村廃置分合一覧表」を信用し、許可日を施行日と推察して(施行日の記載がないため)、M33(1900).7.13新設合併施行と判断し、修正しました。
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秋田県雄勝郡横堀町の町制施行日について
M28(1895).7.19・・・「総覧」「幕末以降総覧」「便覧」「辞典」でした。
信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、許可日であるM35(1902).5.31が町制施行日と判断し、修正しました。
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福岡県遠賀郡八幡町の町制施行日について
M32(1899).2.15・・・「総覧」「幕末以降総覧」「便覧」「辞典」でした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、M33(1900).2.10許可を踏まえ、またご紹介の北九州市のHP等を鑑みると、許可日を施行日と推察して(施行日の記載がないため)、M33(1900).2.10町制施行であると判断し、修正しました。
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福岡県京都郡犀川村の新設合併施行日について
M37(1904).1.1・・・「総覧」「便覧」「辞典」
M37(1904).2.1・・・「幕末以降総覧」
でした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、M38(1905).2.1施行と記載があるのを踏まえ、ご推測のとおりM38(1905).2.1が新設合併施行日であると判断し、修正しました。
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徳島県那賀郡鷲敷町の町制施行日について
M40(1907).7.20・・・「総覧」「幕末以降総覧」「便覧」「辞典」
でした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、M41(1908).7.20施行と記載があるのを踏まえ、諸文献と1年ずれたM41(1908).7.20町制施行と判断し、修正しました。
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和歌山県伊都郡妙寺町の町制施行日について
M42(1909).9.1・・・「総覧」「幕末以降総覧」「便覧」「辞典」
でした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、M43(1910).9.1施行と記載があるのを踏まえ、諸文献と1年ずれたM43(1910).9.1町制施行と判断し、修正しました。
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岐阜県可児郡豊岡町の町制施行日について
年月日不詳・・・「総覧」
M32(1899)._._・・・「幕末以降総覧」「便覧」「辞典」
でした。ご紹介いただいた、
新旧対象市町村一覧や
郵便区画町村一覧が、どこまで信憑性があるのか、ちょっとまだ判断がつきかねています。よって、むっくんさんの意見とは異なりますが、まずは信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、M34(1901).6.10の許可日を施行日と推察して(施行日の記載がないため)、M34(1901).6.10町制施行であると判断し、修正しました。
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島根県那賀郡江津町の町制施行日について
T2(1913).7.1・・・「総覧」「幕末以降総覧」「便覧」「辞典」
でした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、T3(1914).7.1施行と記載があるのを踏まえ、諸文献と1年ずれたT3(1914).7.1町制施行と判断し、修正しました。
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秋田県鹿角郡小坂町の町制施行日について
T3(1914).5.12・・・「総覧」「幕末以降総覧」「便覧」
T3(1914).5.12(14)・・・「辞典」
でした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、T3(1914).5.15町制施行と判断し、修正しました。
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千葉県君津郡大貫町の町制施行日について
T9(1920).10.1・・・「総覧」「幕末以降総覧」「便覧」「辞典」
でした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、T7(1918).10.1とあるのを踏まえ、諸文献と2年ずれたT7(1918).10.1町制施行と判断し、修正しました。
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徳島県那賀郡今津村の改称施行日について
T10(1921).1.1・・・「総覧」「幕末以降総覧」「便覧」「辞典」
でした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、T4(1915).1.1とあるのを踏まえ、諸文献と6年ずれたT4(1915).1.1町制施行と判断し、修正しました。
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東京府南葛飾郡瑞江村の新設合併施行日について
T11(1922).1.1.・・・「総覧」「便覧」
T2(1913).1.1・・・「幕末以降総覧」「「辞典」
でした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、T2(1912).1.1とあるのを踏まえ、一部文献と9年ずれたT2(1912).1.1町制施行と判断し、修正しました。
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徳島県美馬郡半田町の町制施行日について
T15(1926).11.3・・・「総覧」「便覧」
T5(1916).11.3・・・「幕末以降総覧」「辞典」
でした。ご紹介いただいた、信憑性の高そうな
郡市町村廃置分合一覧表を信頼し、T5(1917).11.3とあるのを踏まえ、一部文献と10年ずれたT5(1916).11.3町制施行と判断し、修正しました。
(
[65452] でるでる 編集長、追加情報をありがとうございました。 )
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滋賀県栗太郡草津町の町制施行日について
M30(1897).4.1・・・「総覧」「便覧」「辞典」
S30(1955).4.1・・・「幕末以降総覧」
「幕末以降」は明らかに元号の誤りでしょう(西暦表示はなし)。これらの文献とは異なる日付ですが、ほぼ原典に近いと言える内務大臣の許可の文書を確認していただいているので、ご指摘のとおり、施行日が内務省許可に記載されていないのがちょっとつらいところですが、M28(1895).6.22に町制施行と判断し、修正しました。
[65444] むっくん さん
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広島県芦田郡出口町町制施行時の郡名について
ご指摘のとおり、芦品郡を芦田郡に修正しました。
#「総覧」「幕末以降総覧」「便覧」「辞典」の各文献の根拠はそもそも何なのか、ということを個人的には知りたい。。。
同感です。単なる誤字・脱字であればまだしも、郡再編の施行日など、少し「原典」をあたればわかりそうなことの確認が不十分に感じます。「誤りの連鎖」のような気もします。
私も、
市区町村変遷情報が、誤りの連鎖の始まり(「
市区町村変遷情報にこう書いてあった」)と言われることは避けたいものです。あらゆる資料、皆様からの情報を得て、「正しいもの」を追求しているつもりではありますが、まだまだ奥は深く、先は長そうです・・・。
[64956]拙稿で、沖縄県にM29(1896).4.1に島尻郡,中頭郡,国頭郡,宮古郡,八重山郡の5郡が新たに設けられたことを市区町村変遷情報に追加されてはいかがでしょうか、との提案をしました。
この件は、米軍統治下に関連しての将来構想がらみで現在は意図的に市区町村変遷情報には反映させていないのか、それとも単なる見落としなのか、はたまた単に不採用にした(おそらくないでしょうが)のかいずれなのでしょうか。
半分意図的、半分見落としでした。
いわゆる「市制町村制施行」以前の情報については、「どこまで遡るのか(明治初期まで?)」「各種文献等の情報はどこまで正確性があるのか」「明治初期は所属する府県の廃置分合が頻繁であるためどう表記すべきか」等々の懸念もあり、少しためらっているところでした(これが「意図的」)。ご指摘の沖縄県の郡設置については、確かに「沖縄県区制」「沖縄県及島嶼町村制」以前ではありますが、郡の新規設置は明治以降の近代地方自治制度の一部を構成するものと考え、
島尻郡、
中頭郡、
国頭郡、
宮古郡、
八重山郡の5郡を追加しました。
また、これらのためらいについて、本落書き帳でコメントすべきところ、失念していました(これが「見落とし」)。失礼しました。
なお、この5郡設置の情報については、
市制町村制施行時の情報(沖縄県)でもうまく表記すべきものでしょう。この対応については、しばらくお待ちください。
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[65628] むっくん さん への個別の対応は後日とさせていただきます。
大まかなところだけ。
官報情報検索サービスの件ですが、私はS22(1947).5.3以降の自治省告示等については
●廃置分合・・・すべて
●境界変更(小規模)・・・総理府時代まで(つまりS35(1960).6.30以前)はすべて
●境界変更(大規模)・・・すべて
を、テキスト情報でダウンロードしているつもりです(遺漏がなければ)。どうしても、検索で引っかからず、遺漏しているものもありますが、ごくごく少数のはず。
もっとも、このダウンロードしたものと、各市販の文献と、現在の入力との突合・確認作業は不十分となっています。
ですので、今回までのように書き込んでいただければ、私としてはありがたいです。私が可能な限りの情報を、
官報情報検索サービスを含めて各種調べて対応します。