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[83920]2013年8月12日
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[83835]2013年8月6日
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[83834]2013年8月6日
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[83807]2013年8月5日
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[83801]2013年8月5日
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[83799]2013年8月5日
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[83744]2013年8月4日
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[83731]2013年7月28日
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[83722]2013年7月25日
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[83632]2013年6月24日
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[83627]2013年6月22日
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[83521]2013年5月18日
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[86271] 2014年 8月 12日(火)10:12:52【1】伊豆之国 さん
21世紀の大合併 & スミレの花 & 近畿Kids
[86229],[86265] 大龍エクスプレス さん
[86230],[86245] オーナー グリグリ さん
今回の「問六」で物議を醸した「平成の大合併」の定義ですが、私がこの問の共通項に気づいたときは、「『いわゆる平成の大合併』以降に複数回合併した」ということだと判断し、「初め」のほうは平成11年に合併した篠山市が元々該当しないことともあって、本格的に「大合併」始まった平成13年以降だろうと判断した一方、「終わり」のほうについては「現在(=十番勝負開始時点)」までと見て、こちらには「曖昧さ」は全く無いものと思っていました。「初め」の時期については、私が正答してからずっと後の第四ヒントの解が「平成の…」と出たときも、この「平成」を「いわゆる平成の大合併」だと思って疑わなかったのでしたが、[86229]で大龍エクスプレス さんからの「疑問」が出て、ここで「平成元年以降の合併」と解釈することも有り、とこちらのほうで「曖昧さ」に気づいたのでした。こうした「解釈の曖昧さ」を考慮すれば、共通項は(問七・八も同様ですが)「(元号としての)平成の大合併」ではなく「21世紀or今世紀(2001年=平成13年以降)の大合併」と表現したほうが、境界線をより明確にでき、熊本市や飯田市などを共通項から排除できて「灰色領域」が出てくる「曖昧さ」をなくすことができたと思うのですが、いかがでしょうか。

[86259] デスクトップ鉄 さん
[86262] オーナー グリグリ さん
「葛城市」の「葛」の字体の件ですが、葛城市が公式に使用している略字の「葛」(11画)に従えば「葛城」は20画となってOK、ということであれば、落書き帳でもさんざん議論を呼んでいる「宝塚市」についても悩ましいことになります。「宝」は8画、「塚」は12画ですので合わせて20画ということになるのですが、以前[85557]でも書き込んだ通り、宝塚市の公式サイトでは「塚」の字は「テンあり」の旧字体を使っており、市も「テンあり」の字体に執着していることが読み取れます。この公式表記に従うと、「宝塚」は画数が1つ増えて21画となり、「NG」となってしまいます。市の公式HPを見ると、「宝塚市は宝塚歌劇を応援します」という文で、「宝塚(テンあり)市」と「宝塚(テンなし)歌劇」とで字体が違う、という念の入りようです。ただ、[85557]に書いたとおり、「テンあり」の「塚」はPCでうまく出せないこともあり、HPでも画像化できないところはやはり「テンなし」になっているようです。ただ、いくら「市の公式表記が『テンあり』」だといっても、一般の新聞や、雑誌などの書物ではほとんど「テンなし」の字体に統一されており、「公式表示と違うからNGだ」というのは酷だと思います。「宝塚市」は想定解通り、OKと考えてよいと私は思います。

[86268] 白桃 さん
広域地名というと、「近畿」もありますね。近畿大学の本部は、東大阪市。以前は「近畿銀行」というのもあったのですが…。
高校名では、甲子園でもお馴染みの東北高校(仙台市)、北陸高校(福井市)。「関西高校」は「関西」でなくて中国地方の岡山県(岡山市)にあり、読み方も「かんぜい」。…「関西」の読み方というと、以前にも話題になっていました([76598] Issie さん,[76599])。
現存する私鉄では、北陸鉄道(石川)、関東鉄道(茨城)。

♯明日より2泊3日の遠出をします。十番勝負の感想文は、帰還してから…。
[86208] 2014年 8月 3日(日)12:50:11伊豆之国 さん
白桃さんのクイズ & 江南市
今回の十番勝負、前にもまして難度がまたまたUP。とにかく久々に無事エラーなしでゴールできてほっと一息…。問十で答えた江南市、実はその日の晩に見ていたTV番組「開運なんでも鑑定団」の中で「出張・お宝鑑定」をやっていた、その市。該当する市を見つけるための「虎の巻」探しでようやくたどり着いたデータを見ると、その江南市がまさにぴったり当てはまっていました…。後になってもう一度その「虎の巻」の場所を探そうとしたのですが、どころあるのかさっぱりわからなくなってしまって…。

さて、[86205] 白桃 さんのクイズ。
その市とは…その市内に

1) 夏の甲子園で、初出場初優勝を遂げた高校がある
2) 岡山県の市名が入る駅と、ローマ字で書くと逆から読んでも同じになる駅がある
3) 横浜銀行の支店がある

いかがでしょうか?
[86142] 2014年 7月 29日(火)23:21:39伊豆之国 さん
十番勝負
問四:美作市
問十:江南市

いやはや、参りました…
[86130] 2014年 7月 29日(火)00:46:35伊豆之国 さん
十番勝負(入門コース)
残り2問がどうにも意味がよくわからないので、気分転換に入門コースにお邪魔させていただきます。

問A:町田市
問B:取手市
問C:浜松市
問D:小樽市
問E:富士吉田市
問F:北杜市
問G:廿日市市
問J:佐倉市

問Hと問Kは残りが少ないので遠慮させていただきます。
[86033] 2014年 7月 24日(木)23:38:40伊豆之国 さん
十番勝負
問二:日光市
問九:富岡市

「いまいち」意味がよくわからないのですが…
[85990] 2014年 7月 23日(水)23:20:56伊豆之国 さん
十番勝負
問五:千葉市
問六:相模原市
問七:高山市
問八:田辺市
[85934] 2014年 7月 21日(月)23:47:58伊豆之国 さん
十番勝負
問一:菊川市
[85881] 2014年 7月 20日(日)23:06:36伊豆之国 さん
十番勝負
問三:黒部市
[85829] 2014年 7月 17日(木)22:40:29伊豆之国 さん
参勤交代はつらいよ
昨晩の「某公共放送」のTV番組で、「加賀藩の参勤交代」にまつわる話が放映されていました。金沢から江戸までの道中、難所も数々。黒部川の河口辺り、扇状地が広がる一帯は、かつてはいくつもの流れに分かれ、洪水の常襲地帯として名高く、長期の足止めも多かったとか。「それならいっそのこと、川を遡って川幅の狭い谷あいで渡ったら…」というわけで、河口から13kmほども遡った愛本に橋を架けて渡る、という方策を立てました([50179] 今川焼 さん)。この橋は「愛本刎橋」と言われ、「日本三奇橋」の一つに数えられたと言いますが、明治時代に水害で流失し、それ以後再建されていません。この「刎橋」のあった頃の写真は、こちらに出ています。

♯「日本三奇橋」のうちの二つは、いずれも架け替えられているとはいえ今も現役の錦帯橋と猿橋でまず確定ですが、残る一つがどれなのかは諸説があります。古くから知られていたのは「木曽の桟」(この辺り)ですが、こちらも既に江戸時代に橋は失われ、名残の石垣だけが残るとか(上松町HPより)。現在、最有力とされるのは「祖谷のかずら橋」を指す、と言う説だとか。
…「日本三大」談義、過去にありましたね(こちら)。

さて、黒部川を越えると、次に控えるのは「東西の方言・文化をも分ける」という天下の険、「親不知」。加賀藩の参勤交代でも、このような相次ぐ難所越えで、悪天候で旅程が大幅に遅れることもしばしば。番組の中では、この旅程の遅れで、当初予定していた能生での宿泊をキャンセルし、先を急ぐことに。このキャンセルを巡って「違約金」騒動も…。

♯「能生」での騒動と言うと、「オールド鉄ちゃん」の域に近づきつつある私は、「白鳥」停車騒動を思い浮かべます。当時単線だった北陸線のこの区間、上りと下りの「白鳥」が列車交換のため、この能生駅で客扱いをしない「運転停車」をするダイヤになっていたのを、どこでどう伝わったのか、「本当の停車」と勘違いした大騒動が起きたという、半ば「都市伝説」のような嘘のような「笑い話」があったということなのでした。

この番組の中では、殿様の道中の携帯品として、旅程計画を立てるための「道具」として縦横と斜めの線を組み合わせた升目で構成された、道中での宿泊地を決めるためのいわば「ダイヤグラム」のようなものや、道中の道筋が描かれた扇子などが映像で紹介されており、また殿様が宿泊する「本陣」の様子を知る映像として、加賀藩の道中とは関係ないものの、東海道中に残る、江戸時代の本陣の姿を今に伝えるものとして貴重な建物「草津宿本陣」とその内部の映像も紹介されていました。
[85792] 2014年 7月 3日(木)23:47:06伊豆之国 さん
「牛込駅」復活?
JR東日本によると、飯田橋駅のホームを現在より200mほど新宿駅よりに移動する計画が発表されたようです。現在の飯田橋駅のホームは急カーブ上にあるため、線路との隙間が大きく最大30cm以上もあり、毎年10件ほどの転落事故が起きているとのことで、今回発表された計画によると、ホームの大半が直線となるため線路との隙間も大幅に狭くなることになります。
ところで、この飯田橋駅は、関東大震災からの復興計画による中央線の複々線化と貨物線の分離により、それまでの飯田町駅と牛込駅の統合により昭和3年に開業した駅ですが、先の経緯により、両駅間の急カーブ上にホームができることになったため、前述のように「転落事故の危険性の高い駅」になったとも言えると考えられそうです。「牛込駅」のあった場所は、現在の飯田橋駅西口、神楽坂下方面への出口辺りで、外堀の東西両側に改札口がそれぞれあったそうです(wikiより)。現在、外堀に架かる橋の下の部分を埋め立てた場所にある建物(以前は外堀を利用した釣堀の小屋だったと記憶していますが、今はカフェなどになっているようです)のある辺りは、以前の「牛込駅」の出口があった痕跡でしょうか。外堀に残る「牛込駅」と、かつての「牛込見附」の遺構は、「中洲産業大学教授・森田一義氏」のTV番組([79717],[79690])でも放映されたことがありました。現在の飯田橋駅の西口とそれに続く長い通路は、「牛込駅」の利用者の便宜を図って設けられたもので、これは、我が地元、JR「町田駅」の東口…旧「原町田駅」…への長い連絡通路と似たような意味合いだったのでしょうか。一方の「飯田町」駅のほうは、長距離列車の始発駅として残ったものの、それも程なくして新宿駅に機能が移されてからは貨物専用駅となって長らく存続し、JRになってからもしばらく使われましたが、平成11年に役目を終えて取り壊されています。今回発表された移転計画が実行されると、事実上の「牛込駅」復活という形とも言えそうです。その一方、駅が遠くなる目白通りやかつての「飯田町」方面の利用者、東西線との乗り換え客などからは反発が出ることも当然予想されそうですが、こうした利用者への対策はどうなるのでしょうか…。

やはりJR東日本ネタですが、このほど管内各駅の乗客数ランキングが発表され、新宿・池袋の1,2位はやはり不動ですが、昨年まで3位だった渋谷駅は3万3千人以上、前年比8%もの大幅減少となって、東京駅・横浜駅に抜かれ5位に転落、駅の減収は20億円以上になったそうです。やはり東横線渋谷駅の地下化と副都心線との直結による移行と、東横線の駅が遠くなったことによるJRとの乗り換え客の激減が影響しているようです。一方、東京駅は3%ほどの増加となって4位から3位に浮上。丸の内駅舎の復元効果やビルの建設ラッシュによる増加が大きいようです。
[85779] 2014年 6月 29日(日)22:35:20伊豆之国 さん
Love-River Town
本日3回目の投稿となりますが…(十番勝負以外では何年振りでしょうか…)。
[85772] オーナー グリグリ さんへ
女性首長の一覧
ですが、神奈川県愛川町の女性町長、森川絹枝氏は任期満了(H29.10.27)を待たず、既に退任されています。
森川絹枝町長は、平成26年3月24日から病気療養のため公務を休んでおりましたが、療養が長期間にわたり、公務復帰への目途が立たないことから、5月8日に鳥羽清町議会議長へ退職願を提出し、5月31日付けで退任いたしました。(中略)なお、愛川町長選挙は6月29日に行われます
(愛川町HPより)
後任の町長を決める選挙は本日投開票ですが、立候補者は男性ばかり3名です(同上)。
情報を更新していただくよう、お願いいたします。
[85778] 2014年 6月 29日(日)21:21:50伊豆之国 さん
九差路もどき?(須玉町若神子)
連続投稿失礼いたします。

「北杜市須玉町若神子」付近の地図を眺めているうちに、「以前、気にかかっていた場所があったな」ということにふと気づきました…。その場所とは、こちら
"You Tube"の「鉄」ネタ映像のリンクをたどって行くうちに、偶然見つけた「中央線遺構・須玉九差路」と題した動画。この動画を紹介しているブログもありました。記事を見ると、問題の箇所は中央本線のルート変更に伴う線路跡が絡んでいるようで
左右から交差する道路を越え、真っ直ぐ林の方向に続くのが長野方面への線路跡だ。
交差点の中央部分には、埋められた材木が並んでいるのがわかる。
これこそ、枕木を利用した古い踏切の痕跡なんだね。
実はここ、元々は七差路になる交差点&踏切だった。
そこに線路が取り払われた鉄道跡が加わったので、いま実に九差路になった訳
ということらしいのですが…。
でも、この記事の中にある略図や、実際の地図を見ると、交差点でまっすぐに繋がっていない道がいくつかあり、明らかな「一点収束」にはなっていないように見えます。「七差路コレクション」(編集者がこのところたまにしか顔を見せていないようですが…)の「定義」に照らし合わせてみると、やはり「九差路」に該当するための条件を満たしておらず、実態は「九差路もどき」とでもいうべきなのでしょうが…。
♯旧須玉町は、現在も中央本線が通過していますが、町内には駅がありませんでした。つまり、綾瀬市や静岡県清水町などと同じ仲間だった([85090], [69949])のですね…。また、現在の北杜市役所は、その旧須玉町にありますが、直線距離で一番近い最寄り駅は、市内で最も近い「日野春」駅(旧長坂町)とは非常に微妙な差ですが、どうも隣の韮崎市にある「穴山」駅になるようです。こちらのほうでは野々市市と同じ仲間ですね…([77638],[79739])。
[85776] 2014年 6月 29日(日)16:56:05伊豆之国 さん
一円電車
[85774] オーナー グリグリ さん
[85746] Menge さん
神子という地名
の話題ですが、
静岡県の神子元島なども由来を調べてみたのですが、すぐには分かりませんでした
「ご当地」ゆかりの者としての面子にかけていろいろ当たって見たものの、うまい資料がなかなか見当たらなかったのですが、とりあえず、下田市HPからのリンクをたどって見つけたものが…。昭和50年発行の「下田市の民話と伝説 第1集」に「神子元島と比翼塚」という伝説が紹介されています。この文中を見ると
若い夫婦の睦まじさは海神のねたみに触れたのか、急に風は吹き荒れ、海は逆巻く大怒涛となって、船は木の葉のように弄ばれ、遂に打ち砕かれ
というくだりがあるので、「海神を祭った島」…この辺に「神子元島」の由来についての手掛かりがありそうな気がします。
この神子元島の灯台は、明治3年に建てられ、日本最古の石造灯台として、「日本の灯台50選」(→第16回十番勝負・問五)にも選ばれています。

ところで、[85746] Menge さんが挙げられたリストの中にあった、兵庫県朝来市の「神子畑」。この「神子畑」というと、かつて隣の養父市旧大屋町にあった「明延鉱山」からの鉱石と鉱山関係者の輸送路線として運行されていた「一円電車」([33007] 今川焼 さん)。乗客の運賃が1円だったことから「一円電車」の愛称で親しまれ、鉱山の閉山により昭和62年に廃線となりましたが、車両の一部は「あけのべ自然学校」で保存され、現在では構内に敷かれた線路で実際に動かすイベントも定期的に行われています(あけのべ自然学校HPより)。

神子柴 (長野県上伊那郡南箕輪村)
この地名から発祥したと思われる苗字に、同音異字の「御子柴」さんがあります。全国に2,500人ぐらいと推定され、やはり発祥地の長野県に多く、全国の6割以上が集まっていますが、県内でも分布が限定され、伊那市が最多で100件余り、岡谷市と塩尻市にも50-60件前後見られますが、それ以外では松本市にある程度見られるほかはほとんど見られず、発祥地の南箕輪村にも数件しか見られません。…プロ野球・阪神で活躍した御子柴進投手(塩尻市出身)を覚えている人もいるのではないでしょうか…。
[85732] 2014年 6月 17日(火)23:28:01伊豆之国 さん
自治体越え地名?(摂津/河内)
こちらの「苗字」ネタのサイトを開いた見たら、私が5年ほど前に話題にした、大阪府羽曳野市の地名「誉田」([70632],[70645] Issie さん)と、これを「こんだ」と読む由来が書かれていた、関西の難読地名とその由来についてを集めたサイトが引用されていました。更にそのサイトの他のページを見ると、大阪市城東区東大阪市にそれぞれある「新喜多(しぎた)」という地名の由来が書かれているページがありました。その1,その2
これによると、
「新喜多新田会所跡」の石碑(中略)に並んで掲げられた由緒書きによると、付近はかつて、大和川が流れていた。宝永元(1704)年に付け替え工事が行われ、現在の柏原市あたりから、まっすぐ西に向かい、大阪湾に注ぐようになった。
付け替え前の大和川はこの付近では川幅が約270メートルもあり、渡し船が行き来していたという。しかし、付け替えで河床があったところを水路(長瀬川)として残し、周辺の沼地や湿地などともに埋め立てられ、新田が開発された。この開発を請け負ったのが、鴻池新十郎、鴻池喜七、今木屋多兵衛の3人。彼らの名前を一文字ずつとって「新喜多新田」と名付づけられたのが地名の由来だ
新田は、現在の東大阪市付近からJR京橋駅あたりまでの広大な土地(約16万8千坪)だったことから、同じ新喜多の地名が東大阪と城東区内の3カ所に分散して残ったようだ
とあり、どうやらこの2つの地名は元々同じ新田の名称だったものが別々の場所に残ったもので、東京・港区と目黒区に離れて存在している、元は平安時代からの郷名に由来している「三田」([76006])と同様、「自治体越え地名」の仲間に入るのではないか、と思われるのですが、いかがでしょうか。

…3ヶ所(大阪市のほうは「新喜多」と「新喜多東」に分かれていて、しかもこの両者は「点隣接」)の「新喜多」の間の距離は、最も近いところで約2.4km。前記の「三田」の両者間の最短距離(約1.8km)を上回っているので、果たして「同じ地名」と認識していないという人も多いような気もするのですが…。
なお、「しんきた」ではなく「しぎた」と読むのは、このあたりの古くからの地名「鴫野」にちなんだということからとか。
[85722] 2014年 6月 14日(土)21:27:22伊豆之国 さん
佐世保市、志摩市にリベンジ & 恋は南の島に飛んだ
…いよいよ始まりましたね。
「元・日本一暑い町」を走っていた1両だけのディーゼル車がついに渡れなかった川の向こうの町(こちら,[84083])や、もしかしたらこの都市の代名詞とも言える名物グルメが間もなく味わえなくなるかもしれない政令指定都市(こちら←画像はこれとは関係ありません)でも大いに盛り上がっているのでしょうか…。

さて、「南の国」といえば…
[85717] hmt さん
八丈島移民による 南大東島のサトウキビ栽培
「鉄分」に乏しい地域ということもあって、飛びつける話題はせいぜい「苗字」([80988])ぐらいという沖縄にあって、「南大東島」というと、かつて存在したサトウキビ運搬用のトロッコ([56334] hmt さん)を思い浮かべます。この鉄道の存在を知ったのは、少年時代に読んだ鉄道雑誌に載っていた記事でした。列車の運行は昭和58年に廃止されましたが、サトウキビを運んでいた機関車は今も島内に保存されているようです(潮風の影響もあってか、保存状態は芳しくないようですが…写真(沖縄離島ガイドより))。
「苗字」の話ですが、南北大東島は、八丈島から移住してきたという歴史から、今でも「沖山」「奥山」「浅沼」など、八丈島に多い苗字が後から移ってきた沖縄本来の苗字に交じって多く見られます。ついでにその八丈島ですが、島内で最も多い苗字が「菊池」さん。島民の約8%を占め、「5人に1人が菊池さん」という岩手県遠野市などには及びませんが、全国の「菊池さん率」のランキングでもベスト10に入る「菊池密集地帯」になっています(こちら)。以前([71948],[74027])、肥後国菊池郡の名族だった菊池氏が東北に多いのは謎、と書いたのですが、八丈島の菊池氏も同族なのでしょうか。

ラサ工業
というと、思い出すのは岩手県宮古市の工場の専用線で働いていたSL「C10型」。国鉄から引退後、ラサ工業に払い下げられた車両で、廃車となってからはしばらく「野ざらし」状態になっていたようですが、その後大井川鉄道に引き取られ、今も現役で活躍しているようです(大井川鉄道HPより)。

♯タイトルの前半の意味がわからない人は、[75473]を見れば…。運命の初戦は、いよいよ明朝です…。
[85712] 2014年 6月 12日(木)23:00:16伊豆之国 さん
Re3:夜汽車は夢の彼方へ…
「あけぼの」([85174])に続いて、またも寝台列車が…。

大阪から日本海沿いに走り、青函トンネルを抜けて札幌とを結ぶ夜行特急"Twilight Express"が、来年春に運行を廃止することが、JR西日本より発表されました。表向きの廃止理由は、「車両の老朽化」だそうですが、「本当の理由は他にもある」という声が複数の関係者から上がっているようです。

寝台特急廃止のお寒い舞台裏(毎日新聞記事より)

これによると(要約引用)
一つは、2016年の北海道新幹線開業で青函トンネルの電圧が変わることだ。「現在の交流20キロボルトから、新幹線用の25キロボルトになります。するとトワイライトを引っ張る機関車が使えなくなるのです」。新たに機関車を製造するにも「1両あたり数億円かかり、しかも他の在来線では使えない。別のところに投資したほうがいいという判断です」
もう一つは「並行在来線」への支払い問題だ。(中略)直江津~金沢間の北陸線や信越線は、北陸新幹線が開業する来春、「あいの風とやま鉄道」や「えちごトキめき鉄道」などの別会社路線になる。「そこにトワイライトを乗り入れるには、JRが三セク側に通行料を支払う必要がある。年間数億円に達するかもしれない…」
このあと、東北新幹線の盛岡以北の延長に伴い第三セクター化された岩手県の「いわて銀河鉄道」の関係者から、「北斗星」「カシオペア」も無くなる、ということにもなれば、重要な収入源(通過に伴う料金収入などをJRから支払っている)を失い、「悲壮な思いで受け止めている」という声が紹介され、また「一本だった路線が細切れに分断されると、乗り換えの手間が増えたりして、生活の足だけでなく、物流のネットワークも失われて行く」「自然災害時などの臨機応変の対応も困難になる」といった、「岡電」(両備)グループからの批判の声なども掲載されていました。

「Twilight EXP」「北斗星・カシオペア」関連の記事は、こちらのブログにも載っていましたのでここに紹介します。
[85692] 2014年 6月 5日(木)00:20:20伊豆之国 さん
「小川町」はおがわまち? おがわちょう?
[85684] オーナー グリグリ さん
[85686] hmt さん
「まち」と読む町、「ちょう」と読む町

自治体としての「町」ではなくて「○○市(区)△△町」という場合の「町」をどう読むのか、というのを調べてみるのも面白そうです…。
住居表示などで「町」を外された町名も多いのですが、今回は、東京23区の都心部の中でも「△△町」がかなり残っている、千代田・中央・新宿の各区について「まち」と「ちょう」の数を調べてみました。
読みのデータは、郵便局の「郵便番号検索」からです。

区名「町」の総数「まち」「ちょう」
千代田区42大手町、神田小川町、神田司町、麹町4一番町、岩本町、内幸町、鍛冶町、紀尾井町、五番町、猿楽町、三番町、永田町、二番町、隼町、平河町、三崎町、有楽町、四番町、六番町、神田相生町(以下、頭に「神田」)、淡路町、和泉町、岩本町、鍛冶町、北乗物町、紺屋町、佐久間町、神保町、須田町、多町、富山町、錦町、西福田町、練塀町、花岡町、東紺屋町、東松下町、平河町、松永町、美倉町、美土代町38
中央区20日本橋室町1明石町、豊海町、日本橋大伝馬町(以下、頭に「日本橋」)、蛎殻町、兜町、茅場町、小網町、小伝馬町、小舟町、富沢町、人形町、箱崎町、浜町、馬喰町、久松町、堀留町、本石町、本町、横山町19
新宿区78赤城下町、赤城元町、市谷鷹匠町、市谷田町、市谷台町、市谷長延寺町、市谷船河原町、市谷薬王寺町、霞ヶ丘町、片町、北町、細工町、坂町、信濃町、新小川町、箪笥町、築地町、戸塚町、内藤町、納戸町、二十騎町、払方町、原町、袋町、舟町、南元町、横寺町、余丁町、早稲田町29愛住町、揚場町、荒木町、市谷加賀町、市谷甲良町、市谷砂土原町、市谷左内町、市谷仲之町、市谷八幡町、市谷本村町、市谷柳町、市谷山伏町、岩戸町、榎町、改代町、歌舞伎町、河田町、喜久井町、北山伏町、左門町、三栄町、下宮比町、白銀町、水道町、須賀町、住吉町、大京町、津久戸町、筑土八幡町、天神町、富久町、中里町、中町、西五軒町、馬場下町、東榎町、東五軒町、百人町、弁天町、本塩町、南榎町、南町、南山伏町、山吹町、矢来町、若松町、若宮町、早稲田鶴巻町、早稲田南町49

…結果はご覧の通りですが、千代田区と中央区は圧倒的に「ちょう」が優勢なのに対し、牛込地域を中心に従前の町名が多く残っている新宿区では、やはり「ちょう」のほうが多いものの、「まち」の数もかなり多く、割と拮抗しています。牛込地域で隣接する「南町」と「中町」が「ちょう」で「北町」が「まち」だったり、「早稲田町」が「まち」で「早稲田南町・鶴巻町」が「ちょう」だとか、「市谷」の付く町名など、同じ地域でも両方の読みが混在しているところが多く見られ、地元の人でも間違えて読んで(覚えて)いるような人が多そうな気もします…>元牛込区民のhmt さん([22003])。
千代田区の神田地域は、住居表示で頭の「神田」を外されている町を含め、「ちょう」が圧倒的に優勢で、「まち」はわずかに「司町」「小川町」の2つだけ、ということから、これはもうだいぶ前のことですが、「小川町」を周りの「△△ちょう」に引きずられて「おがわちょう」と読んでいる人が増えている、という話が載っていたことがありました。蛇足ですが、小平市の「小川町」は「おがわちょう」と読んでいるようです。
なお、上記の表のうち、「神田」の付く町と無い町がある「岩本町」と「鍛冶町」は、共に大半の地域が住居表示で「神田」が外され、未実施で残された地域が「神田」が付いたままになっているのに対し、「平河町」と「神田平河町」はまったく別の地域にあり、旧麹町区の平河町に対し、「神田平河町」は秋葉原駅の東側のごく狭い区域の町名として残っています。
[85670] 2014年 5月 31日(土)18:27:51【1】伊豆之国 さん
おお牧場は緑~そして神戸
[85668] 白桃 さん
オール・グリーン(緑一色)
「雀」地名から「麻雀」の話題に飛んでしまいましたので、梅雨入りを前にして新緑が鮮やかなこの季節、今日は「緑」「発」の付く駅名を調べてみることにしました。

【「緑」「みどり」の付く駅名】…18駅(+4駅?)
駅名路線名所在地
釧網本線北海道清里町
緑井可部線広島市安佐南区
緑が丘東急大井町線東京都目黒区
緑が丘富良野線北海道旭川市
緑が丘神戸電鉄粟生線兵庫県三木市
緑川三角線熊本県宇土市
緑町伊豆箱根鉄道大雄山線神奈川県小田原市
緑橋大阪市地下鉄中央線・今里筋線大阪市東成区
緑園都市相鉄いずみ野線横浜市泉区
緑地公園北大阪急行大阪府豊中市
庄内緑地公園名古屋市地下鉄鶴舞線名古屋市西区
鶴見緑地大阪市地下鉄長堀鶴見緑地線大阪市鶴見区
西川緑道公園岡山電気軌道岡山市北区
美浜緑苑名鉄知多新線愛知県美浜町
八千代緑が丘東葉高速鉄道千葉県八千代市
みどり湖中央本線長野県塩尻市
みどり台京成千葉線千葉市稲毛区
みどりのつくばエクスプレス茨城県つくば市

♯以下は、鉄道と認められるか微妙な「灰色領域」の路線の駅。
駅名路線名所在地
小幡緑地名古屋ガイドウェイバス名古屋市守山区駅構内写真
みどり口スカイレールサービス広島市安芸区
みどり中街同上同上
みどり中央同上同上

【「発」の付く駅】…9駅
駅名路線名所在地
発寒函館本線札幌市西区
発寒中央同上同上
発寒南札幌市地下鉄東西線同上
発坂えちぜん鉄道勝山永平寺線福井県勝山市
越前開発同上福井県福井市
開発富山地方鉄道上滝線富山県富山市
新発田羽越線新潟県新発田市
西新発田白新線同上
松浦発電所前松浦鉄道長崎県松浦市

…「緑」「みどり」の付く駅、5市もある現役の「緑区」には何と全く無し(もちろん「みどり市」も)。辛うじて「緑井」と「緑川」だけが、消滅した「緑」の付く村のあった地域にあるのみでした。「みどり」と読む駅には、このほか「番外」で樽見鉄道の「水鳥」駅(岐阜県本巣市)がありますが、こちらの語源も「緑」なのでしょうか。
「開発」は北陸地方に集中して見られる地名で、「かいはつ」ではなく「かいほつ」と読むことが多いようです。[85664]で取り上げた「麻雀苗字の町」能美市下開発町の隣接地域には、昭和55年に廃線となった北陸鉄道能美線([73260])に「上開発」という駅がありました。

[85667] グリグリ さん
「神戸」地名の読み分布(中略)「ごうど」読みが主流です。地名だけでなく、苗字や屋号でも「ごうど」さんは過去に複数人とお会いしたことがあります
この「神戸」の読みについて、4年ほど前、白桃 さんと私との間でこんなやり取りがありましたが、
○インチキ・・・(中略)神戸(神戸=『かんべ』一郎)
([74897] 白桃 さん)
「神戸」という苗字は、全国に2万人ほどですが、やはり「かんべ」と読むのが大半を占めるようです。関東から中部地方にかけて多く、数の上では群馬県が最多で、県南西部に集まり、下仁田町で町内2位、富岡市でも20位以内に入ります。群馬県には、わたらせ渓谷鉄道の駅名にもになっている「ごうど」と読む地名があるのですが、群馬県での読みはやはり「かんべ」が大半であるようです。「ごうど」という読み方は、隣の長野県に多いようです。山野さんのお膝元・神戸町がある岐阜県でも、下呂市や多治見市などいくつか集中している地域があるのですが、この地域での読み方が気になるところです。「かんべ」「ごうど」は共に地名が各地に見られ、発祥地も各地にあるのではないかと思われます
([74921] 拙稿)
45年ぐらい前、兄が住んでいた三○県四○日市に行ったとき、伊賀にも伊勢にも「神戸」があって、なんだかすごく感激したのを思い出します
([74928] 白桃 さん)
この「神戸さん」の読み方と分布を詳細に調べたデータが見つかりましたので紹介することにします。
「神戸会」HP
これによると、
全国の電話帳に神戸姓が4,402世帯記載されていました。電話帳への記載は全国平均6割程度とされていますので、全国の神戸さんはほぼ7000世帯程度はあるのではと推定されます。
 ちなみに、神戸姓の多い地区は、大都市部を除きますと、群馬県下仁田町は236世帯と全国一多く、群馬県富岡市、愛知県春日井市と続きます。
 神戸姓の集中している地区としては、群馬県下仁田町を中心とした群馬地区、愛知県春日井市を中心とした愛知・岐阜地区、長野市、松本市を中心とした長野地区、清水市を中心としたと静岡地区、滝野町、社町を中心とした兵庫地区が挙げられます
全国の電話帳からの調査では、かんべと読む場合が約88%で、ごうど読みは7%、こうべ読みは5%でした。また、かんど読みも少数ですが一部にあるようです。 ちなみに、地名として神戸が使われた場合は、ごうどと読む場合が多いようです。
(注:自治体名は当時)
このHPには、更に「神戸姓全国分布」「神戸姓集中地区」というPDFデータがあり、これによると、「神戸さん」が最も多い群馬県では、やはりそのほとんどが「かんべ」。山野 さんのお膝元・神戸町がある岐阜県でも、200件余りあるうち「ごうど」はわずか1件で、残りは全て「かんべ」でした。神戸市がある兵庫県でも、大半が「かんべ」で、「こうべ」も稀にありますが、「ごうど」は皆無でした。一方、[85665] で じゃごたろ さんが
地名としては個人的に「こうべ」よりも「ごうど」の方が一般的だと思っています
とおっしゃっておられる長野県は、[74921]で推測した通り、「ごうど」の読みが一般的で、「神戸さん」の7割近くが「ごうど」でした。信州には「ごうど」地名が多いので、「神戸(ごうど)」さんが全国一多い(全国の約6割)というのも頷けるのですが、これが他県には当てはまらないということが不思議なところです。
静岡市から藤枝市にかけての地域に多い「神戸」さんも気になるところです。藤枝市とは大井川を挟んで対岸にある、むじながいり さんの出身地・吉田町に「神戸」と書いて「かんど」と読む地名があり、昭和43年まで静岡鉄道の「軽便」駿遠線に「遠州神戸(かんど)」と言う駅(更に以前は「神戸村」駅)がありました([54209] inakanomozart さん、駿遠線訪問記…昭和33年、記事中の手書き地図に「カンドムラ」の駅名あり)。しかし、この地域の「神戸」さんも、やはり大半は「かんべ」で、「ごうど」も少しあるものの(富士市の地名に由来か?)、「かんど」は皆無であり、苗字では読み替えたか、あるいは無関係である可能性もありそうです。

神奈川県については個人的には寒川町がかなり難読という印象を持っています。意外な読みと言うパターンだと思うのですが
へぇ~。こちらこそ意外な気がするのですが。ちなみに、私は毎年のように寒川神社にお参りしています([70758])。この「寒川」の読みに関連して、私がしばしば引用させていただいている「時刻表名探偵」(石野哲氏著・昭和54年初刊)に、こんな記事がありました(要約引用)。
「川」「河」の上に「寒」の字が付くと読みが5つに変化する。
寒川(さむかわ)、越後寒川(えちごかんがわ)、伊予寒川(いよさんがわ)、寒河(そうご)、寒河江(さがえ)
伊予寒川の「さんがわ」の読みを初めて目にしたときは、すごく新鮮な感じがした
とあり、この後に[68910]で書き込んだ、「越後寒川-今川-桑川-越後早川」の「四川」の連続のことが書かれています。
「寒川」と言う苗字は、全国に7千人余りいると推定されていますが、読み方が7-8種類もあって、しかもそれぞれ地域ごとにメジャーな読み方が違うようです。讃岐国寒川郡(さぬき市)に由来すると見られる香川県では、旧郡名(旧町名)と同じく「さんがわ」と読むようですが、隣の徳島県では「かんかわ」と読み替えて?いる人が多いようです。数の上で最も多い和歌山県では、「そうがわ」と難読で、日高郡にあった荘園に由来するようです(森岡浩氏著「全国名字辞典」より)。

【1】静岡県の「神戸さん」関連記事を追記
[85664] 2014年 5月 30日(金)00:46:38【1】伊豆之国 さん
我と来て 遊べや親の 無い雀
…小林一茶の名句ですが、まずは「雀」地名の話題([85646],[85652] グリグリ さん、[85647] hmt さん)から。

宇都宮市の「雀宮」の由来には諸説があるようですが([85647])、その説の中に、平安時代の公家・藤原実方と雀にまつわる伝説に関係がある、と言うのがあるようです。陸奥守となって下向した実方を、初めは都に残って留守をしていた妻が夫恋しさに後を追いかけ、今の雀宮の地にたどり着いたところで病にかかって息を引き取り、夫の実方も東北の地で病に倒れ、その死後に雀となって現れた、と言う伝説が伝わっています(宇都宮市HPより…PDF紙芝居)。一説には、実方は宮中で自作の歌を酷評されたのに腹を立てて「宮廷内暴力」を振るったため、時の一条天皇の怒りを買って陸奥国に左遷された(秋田書店刊「歴史と旅」昭和62年5月増刊号より)とも、「歌枕を見て参れ」と奥州行きを命じられたのを「大変悲しむべき不幸」だと思ってそのために恨み死に、雀となった(柳田国男著「地名の研究」より)とも言われるようです。

「雀」の付く駅は、その「雀宮」(東北本線・栃木県宇都宮市)と、「雀田」(小野田線・山口県山陽小野田市)、それに「雀」とは直接関係なさそうな([85647])「正雀」(阪急京都線・大阪府摂津市)、「雲雀丘花屋敷」(阪急宝塚線・兵庫県宝塚市)の4駅。自治体越え地名である「正雀」は駅も「自治体越え」で、駅の住所は出入り口がある摂津市ですが、ホームの大半は吹田市側にあります。

「舌切り雀」の民話([85647])にゆかりの場所は、各地にあるようですが、「我こそは本家」と名乗っているのは、おがちゃん さんのご自宅から徒歩圏内([68385])という、群馬県安中市磯部温泉(旅館HP)。

…「雀」というと、どうしても「麻雀」に結びついてしまいます。「東南西北白発中」の付く市で、それぞれの人口最大と最小の市を「七番勝負」風に表にして見ました。

文字市の数人口最大/最小
21東大阪市/国東市
25周南市/南陽市
西15西宮市/西之表市
11北九州市/仙北市
6白山市/白石市
1新発田市/新発田市
10豊中市/中央市

「発」の付く市は新発田市しかないから当たり前。…七番勝負・第一回の問二のk_ito さんの答([83827])
留萌市/留萌市
を思い出してしまいました…。
「東南西北」に「白(石)」「中(央)」と揃っている札幌市、「発寒区」は…当分できないでしょうな~。「東南西北中」が揃っている浦和。「武蔵浦和」駅、近くに「白幡」と言う地名があるので、その「白」を取って「白浦和」としたほうが面白かったのでは?([12583] KMKZ さん)…「何、発は?」「時刻表には『発』は付きものじゃない?」…。

「苗字」の話が出ましたが([85658] ぺとぺと さん、[85660] デスクトップ鉄 さん)、「麻雀苗字」で以前TV番組に紹介されて話題になったのが、石川県能美市下開発町。「東」「南」「西」「北」「中」と言う苗字が集落のそれぞれの方角の地域に大集合。地名が「下開『発』町」、そして遠景には「『白』山」。お膳立てが揃っています…。実際にこの地域では以前に集落の麻雀大会が行われていて、人口減少で一時中断していたものの、TV番組での紹介を機に復活したとか…。

次に、[85657] グリグリ さん
都道府県のナンバーワン難読自治体名
ですが、ここで私の感想を。
一口に「難読地名」といっても人や、住んでいる地域によってそれぞれさまざまだと思うのですが、私の考えているところでは、客観的に見れば難読に属するものでも、その地名そのものが名所・名物によって全国的に著名であるものや、スポーツなどで広く知られたものについては、相対的に難読度が大きく下がって、誰も難読とは思わなくなっていて、実際に文字と読みとを照らし合わせてみると「なるほど、なぜこう読むのか」と改めて感じるようなものが少なくないのでは、と思うのです。一方、文字そのものはやさしくとも、濁点の有無などの「思い込み」や、一般的な読み方と異なるものについては、逆に難読度が高まっているような気がするのです。[85657]の表で、私の考えているものと違うもの、空欄があるもの、「反則」のあるもの(県名)について、いくつか表にしてみました(読みは省略)。県名や旧国名等でなじみのあるもの([85657])や、先に示した全国的にも著名と思われるものは極力排除しました。

都道府県第一位次点
北海道占冠村弟子屈町
東京福生市檜原村
神奈川秦野市真鶴町[85658] ぺとぺと さん、[85660] デスクトップ鉄 さん
富山砺波市滑川市
福井敦賀市小浜市
山梨丹波山村忍野村
長野麻績村泰阜村
岐阜各務原市神戸町[85663] 山野 さん
静岡函南町湖西市
愛知新城市設楽町
三重尾鷲市度会町
滋賀甲賀市野洲市
京都向日市和束町
和歌山上富田町有田市
鳥取日吉津村若桜町
岡山高梁市矢掛町
広島三次市廿日市市
山口下松市防府市
徳島佐那河内村那賀町
香川土庄町観音寺市[85662] 白桃 さん
愛媛松前町西予市
高知宿毛市檮原町
佐賀小城市鳥栖市
長崎東彼杵町時津町
熊本和水町合志市
大分日出町佐伯市
宮崎高原町西都市
鹿児島姶良市薩摩川内市

…私の「独断と偏見」もかなり混じっていますが、[85662]で白桃 さんがおっしゃる通り、濁点の有無や、いろいろな読み方があって(考えられて)迷ってしまう、最後に挙げられた「観音寺」のように一般的に常識的な読み方とは異なる読み方をするもの、といったところを、私としてもこのリストに載せてみたものが数多くあります。「西」の字はとにかく曲者([76598] Issie さん)。静岡県の「湖西市」と滋賀県のJR「湖西線」、どちらが「こさい」でどちらが「こせい」なのかいつも迷ってしまいます。滋賀県といえば「甲賀市」。忍者の場合は「こうが」と呼び習わしていて、一般的にもこちらのほうがはるかに通用しているので、つい「こうがし」と言ってしまいます。同じ県の「米原市」は、結局駅名の知名度に「負けて」しまったのですが、「甲賀」のほうも同じような論争の末、こちらは伝統的な読み方を守った、ということなのでしょうか(ご当地のお二方なら詳しそうですが)。「栗東」は、競馬にある程度でも関心のある人ならご承知の地名なので、次点の次、ということにしました。「鳴門」は、むしろ書き取りのほうで間違える人が多そうです([73314]なると金時 さん)。
茨城県の「潮来」は、「諸国漫遊などしていない」水戸のご老公([62739])が「この字を使え」とのたまわった、との言い伝えがあるようですが、ある年代以上の方なら流行歌でこの地名を覚えた人が多いのではないでしょうか。東京の自治体名では、「狛江」とか「青梅」「国立」なども、首都圏以外の人には案外読みづらそうな気がします。北海道の「長万部」や「倶知安」は、「鉄」系以外でも案外知られていそうな気がするので、これよりはややマイナーなところを挙げてみました。結果として、西日本ではほとんどの県で入れ替わってしまいました…。

♯今回の書き込みで、落書き帳デビュー以来の書き込み文字数の50万突破に続いて、いよいよ通算書き込み文字数ランキングのトップ20入りとなったようです。初書き込みから7周年も、もう間近です…。

♭あの事件で「滝沢市」が急にマスコミで賑やかになりましたが…。
[85645] 2014年 5月 25日(日)21:02:07伊豆之国 さん
業務連絡
[85644] オーナー グリグリ さんへ
「峠」「多磨」の自治体越え登録・追加、ありがとうございました。
ところで、誠に恐れ入りますが、以下の箇所について取り急ぎ修正していただくよう、お願いいたします。

【その1】
「東京都多摩市/東京都西多摩郡(瑞穂町, 日の出町)/神奈川県川崎市多摩区」のグループ
西多摩郡には奥多摩町・檜原村もありますね。

【その2】
「玉川村」のリンクが福島県のになっていますよ。

♯余談ですが、福島県玉川村の物産展を近所のスーパーなどでよくやっていました。
この「玉川村」は「たまかわ」と濁らないので(つい最近まで知りませんでした)、「玉川村/大田区」は[85575]の「該当しないペア」になるのですね…(平成の大合併で消滅した埼玉県玉川村・愛媛県玉川町とはOKでした)。
[85643] 2014年 5月 24日(土)21:47:14伊豆之国 さん
Have You Never Been Mellow…Re:峠の釜飯
>オーナー グリグリ さんへ
TV番組を見ながら地図を広げて見つけた、未登録の県境越え地名。

群馬県安中市松井田町峠/長野県北佐久郡軽井沢町峠町

[75646] hmt さんの書き込み
県境を越える地名 になっていますが、「峠」という普通名詞を両側で地名に使っただけであり、県境で分断された地名 というわけではないと思います
があり、それで未登録とした可能性もあるかもしれないので、この辺で採否を判断していただくよう、お願いいたします。

…「判断が難しい」と言えば、[85544]で挙げた、府中市「多磨町」をどう見るか。「たま」関連の地名が都内から川崎市にかけて、「多摩平」「多摩美」「玉川」などあちこちに散在して複雑怪奇に…。

♯番組中、伊勢崎市をアナが「いせ"ざ"き」と何回も繰り返して言っていたのが耳障りでした…。
余談ですが、逮捕された某歌手が取調べで漏らした「隠語」のせいで安中市民はとんだ大迷惑だとか…。
 
[85599] 2014年 5月 10日(土)12:59:40伊豆之国 さん
第2回 Pair City 七番勝負を振り返って~祇園精舎の鐘の声~
今回の感想文は、今までとスタイルを変えて書くことにします。解答順ではなくて問題順に、答えたペアの市の名もあえて書き込まず、代わりにいずれかの市にゆかりのある「歌」を付けました。

問一~燃えろ、いい女~
最初の読み仮名が同じで、同一県内で2市だけ。前回の十番勝負では武蔵で火傷したので、今度はビンゴで。

問二~夕焼け小焼けの赤とんぼ~
二つの市だけで一つの市町村をサンドイッチ。大河ドラマゆかりの地から。

問三~能美がリュック背負って富士登山~
今回一番の会心作でした([85470])。

問四~Endless Rain~
苦悶した前回の十番勝負の「伊勢原」ならぬ「腹いせ」で出した「鬼」問題([85046])から「東紀州」のペアでしたが、後でじっくり調べると「Nice!」なペアがいくつも見つかって、「早まったか…」と後悔先に立たず…。
調査結果と関連記事は[85544],[85557]にある通りです。

問五~Phoenix Honeymoon~
密度問題。十番勝負に似たような問題が…。ヒントを頼りにお題と既出のペアを見て「ある県の密度のすぐ上位と下位」。どちらも「新婚旅行の○○○」の栄華も「今は昔」、「最後の経県地」とご当地の「東洋の△△△」のペア([84609],[81852],[64080])。

問六~Strawberry Fields Forever~
最初は「脇見運転」で大歩危の事故。その大歩危がある市がOKなのでご当地もOKだ、と。

問七~祇園精舎の鐘の声~
ヒントの「大きな差」から、ふとお題と既出のペアを調べると、面積比が「10:1」に近いことに気づく。前回の問三が「足し算」、今度は「割り算(掛け算)か」…。誤差の範囲も同様。問六のリベンジで調べたら、私にいろいろと適切なアドバイスをいただいているメンバーの故郷とのペアがちょうどうまい具合に。

♯それぞれの問の選曲は次の通り。
問一…30年ほど前に化粧品のCM(?)で流行っていた、福山市が故郷のバンドのナンバー。
問二…時季外れですが、たつの市にゆかりの、皆さんご存知の童謡。
問三…これも誰でも歌ったことがあるであろう、あの歌から([85470])。
問四…少々強引ですが、尾鷲市が日本有数の多雨地帯ということで。
問五…宮崎が「観光王国」として全盛を誇った当時の面影を([64071] Issie さん)。
問六…伊豆の国市の特産品から([64043])。
問七…壇ノ浦の海に消えて行った平家一門を偲んで。

[85576] グリグリ さん
[85580],[85584] 白桃 さん
[85596] MI さん
「境港」って、本当にこんなにたくさんの市町村の読みが入っているのですね…。さすが鬼太郎の故郷、まさに「妖怪変化」…。
「境港」でふと思い出したこと。南海電鉄に「堺」「湊」という駅が堺市内に連続してあります。隣同士の駅を足し合わせると別の市になる組み合わせ、他にあるのでしょうか?
[85557] 2014年 5月 4日(日)22:00:29【1】伊豆之国 さん
第2回「Pair City 七番勝負」問四の共通項についての考察(続き)
前回[85544]に引き続き、七番勝負「問四」についての考察を続けます。

まず、同音異字の市が絡む組み合わせについてです。
[85511]
「A市/B市」を(誰かさんの如く間違って?)「B市/A市」と答えても正解になるような「完全表裏一体ペア」の組み合わせがどうも1組だけあるようなのです
と書いたのですが、これは同音異字の市同士の組み合わせである「古河市」と「古賀市」のペアです。古河市に古河駅、古賀市に古賀駅があり、逆の組み合わせも成立する唯一のケースになっています。同様な例は、「仙台市」と「川内市」のペアもありましたが、川内市は10年前の合併で「薩摩川内市」となり、「川内」の駅名だけはそのまま残ったため、現在では「仙台市/薩摩川内市」の「一方通行」だけになっています。

次に、「複雑な組み合わせ」の例を挙げます。
[85478] 実那川蒼 さんのおっしゃる
A市・B市・C市・D市とあって「A市/C市」「B市/C市」「A市/D市」が全部正答でも「B市/D市」が誤答になるようなパターンがあるんですよね
これに当てはまるケースとして見つけたものに、鹿島市と鹿嶋市が絡む組み合わせがありました。鹿島市にも鹿嶋市にも市名と同名の駅は市内になく、「鹿島」駅は南相馬市内の常磐線に、同音の「加島」駅が大阪市内のJR東西線にあります。鹿嶋市は、南相馬市と大阪市との両方のペアが該当することになるのですが、鹿島市のほうは南相馬市の鹿島駅とは同字同音であるため該当せず、大阪市とのペアのみが該当することになります。
さらに複雑に絡み合っているケースもあります。3市同音異字の「みよし」についてみると、三次市のみ市内に同名の駅があり、他の2市、三好市とみよし市には同名の駅がありません。一方、「みよし」と読む駅には、「三次」の他に、熊本県合志市内の熊本電鉄に「御代志」という駅があります。したがって、三好市とみよし市は、いずれも三次市と合志市との2つのペアが該当することになりますが、三次市は合志市とのペアのみとなるわけです。また、2市同音の佐倉市とさくら市を見ると、さくら市には「さくら」駅はなく、佐倉市に佐倉駅があるほか、名古屋市内の名鉄線と四日市市内の近鉄湯ノ山線にそれぞれ「桜」駅があるので、さくら市は佐倉・名古屋・四日市の3市とペアになり、佐倉市は名古屋と四日市の2市とペアということになります。

次に、前回【B】の「市名と同音異字の駅が市内にある」ケースです。私がこれに該当するものとして想定したものは、「明らかに見た目が違う文字」である場合でした。「五條市」の「五条駅」の場合は、字体の新旧の違いだけで「文字として同一」ですが、自治体名で「条」と「條」は区別して用いられていることもあるので、「お互いに別の字」として見ていました。前項で取り上げた、異体字の関係である「鹿島」と「鹿嶋」の場合も同様です。一方、前回([85544])で「ケ」の大小のみの違いはJTBの時刻表で区別しないため除外、としましたが、これは当の鉄道会社や、市販の時刻表(JTB以外)でさえ統一が取れず混乱しているケースが見られるからです([70632]他)。茅ヶ崎市のJRの駅の公式表記は「茅ケ崎」、鎌ケ谷市の東武の駅の公式表記は「鎌ヶ谷」となっているようです。新聞等では原則として「ケ」に統一しているようです。なお、各務原市に「各務ヶ原」駅がありますが、読みが「かがみがはら」と市名と異なるため対象外です。

微妙な問題になるのは、「蓮田」のケース([85534]実那川蒼 さん)です。蓮田市が「蓮」の字の公式表記を「2点しんにゅう」から「1点しんにゅう」に変えたことは以前にも話題になりましたが(こちら)、JRの駅名の表記は「2点しんにゅう」のまま変わっていない可能性があります。常用(当用)漢字にない「しんにゅう」は原則として「2点」が正式とされているようなので、「逗子」なども同様と思われ、駅名表示板の字体に国鉄時代の一時期「1点しんにゅう」が使われていたこともあったようですが([65967])、公式の表記は一貫して「2点」ではないかと思われます。逗子市も、公式表記は「2点しんにゅう」であるようです。新聞や雑誌の記事では、社によっては「しんにゅう」のつく字は常用漢字以外でも全て「1点しんにゅう」を使っているところもあります。
私がこの「蓮田」を対象外ではないか、と見たのは、これを想定解に入れると、前出の「逗子」のように「灰色領域」に入ってくる市がまだまだ出てきそうだからです。宝塚市は、公式には「テン有りの塚」(旧字体)を使っているようです(「塚」の字談義)。宝塚市HPを見ると、しっかり「テン有りの塚」の字で書かれています(ただ、これは画像化している部分だけのようで、それ以外の部分はやはりPCで出せないためか、「やむなく?」テン無しの「塚」になっているようです)。駅の写真を見ると、JRは「テン無し」、阪急は「テン有り」の字体になっており、写真も近年のものと思われるので、各社の公式表記もおそらくこのとおりになっているのではないかと考えられます。「市の公式表記との違い」から見ると、仮に「蓮田」がOKだとすれば宝塚市も「JRの宝塚駅とは字体が違う」ということで「該当する市」に入ることになってしまいます。「塚」というと、貝塚市も「テン有り」にこだわっている、というらしかったのですが([65935] 右左府 さん)、現在の貝塚市のHPを開くと「テン無し」の字体になっているようで、公式表記が「なし崩し?」で変更された可能性があるかもしれません。南海電鉄の「貝塚」駅は、どうやら「テン無し」のようです。平塚市の場合は、市名、駅名とも「テン無し」のようです([65946]鳴子こけし さん)。このような「字体の差が絡む微妙なケース」があるため、私個人としては、この【B】のケース、「A市/A市」すなわち「市名と同音異字の駅が市内にある」というのは「共通項に該当するペア」から外したほうがよかったかな、と思っているのです。

【C】の「ケーブルカーなどにある駅」の扱いも気になります。しかも、これらの扱いが過去の十番勝負でも統一されておらず、混乱の元となっているからです。

回数問番号共通項ケーブルロープウェイ備考
910「鳥」のつく駅蔵王問題
149「温泉」の付く駅伊豆長岡問題
177「城」の付く駅×近江八幡問題
217市内に1駅のみ××大山問題
339他の市名と同名駅×天橋立問題

今回、ケーブルカーの駅で対象になりそうなのは、北九州市の帆柱山ケーブルの「山上」駅だけと思われます。Wiki「日本の鉄道駅一覧」で検索すると、八王子市の高尾登山電鉄にも「山上」駅が出ているのですが、これはリフトの「乗降場」なので、「鉄道の駅」とは認め難いのではないかと思われます。


ついでに、七番勝負「問四」の共通項に該当する「町村同士のペア」を調べてみました。カッコ内は同音異字駅名です。ざっと並べましたが、落ちがあるかもしれませんのでご教示願います。

井手町/南部町[山梨](井出)、稲美町/印南町(印南)、岩美町/三宅町(石見)、枝幸町/江差町(江差、5月11日限りで消滅)、大台町/外ヶ浜町(大平)、大多喜町/真室川町(大滝)、小川町・小川村/東浦町(緒川)、神川町・神河町/上川町(上川)、河合町/奥多摩町(川井)、川辺町/田舎館村(川部)、神戸町/柳津町[福島](郷戸)・御嵩町(顔戸)、甲良町/佐々町(小浦)、芝山町/香美町(柴山)、須恵町/綾川町(陶)、多古町/串本町(田子)、津野町/都農町(都農)、能勢町/津幡町(能瀬)、洋野町/広野町(広野)、御浜町/美浜町[福井](美浜)、みやき町/辰野町(宮木)、若狭町/若桜町(若桜)、亘理町/球磨村(渡)

同一町村内で自治体名と異なる表記の組み合わせは次のとおり。
むかわ町(鵡川)、矢巾町(矢幅)、みなかみ町(水上)、明日香村(飛鳥)、みなべ町(南部)、いの町(伊野)、太良町(多良)


最後に、蛇足。
[85511]
岡田美里
これを「七番勝負」ネタにすると、二通りのペアができますが、そのうちの一つは片方が「市」でないのでNGとなりますね。
[85512] 白桃 さん
ということは、ひと組は市同士のペアになりますか?
私やってみたのですが、どうしても出来ませんでした。「七番勝負」が終わりましたら教えてください
これもやはり「駅名のペア」です。「岡田」と言う駅が、高松琴平電鉄(所在地は丸亀市)と伊予鉄道(愛媛県松前町)に、「美里」駅は小海線(小諸市)にあります。琴電の駅とのペアは「丸亀市/小諸市」となって成立しますが、伊予鉄とのほうは片方が「市」にないので成立しない、と言うわけなのでした。

♯今回の書き込みで、いよいよ書き込み字数50万の大台と、ランキング20位内入りに「王手」を掛けてきたようです。初書き込みからあと1ヶ月余りで丸7年、気がつけば我ながら結構なハイペースだとも感じているのですが、落書き帳の世界ではずっと「後輩」ながらも私をはるかに上回るペースであっという間に追い越した方もいらっしゃるので…。
[85544] 2014年 5月 3日(土)10:55:30伊豆之国 さん
第2回「Pair City 七番勝負」問四の共通項についての考察
今回の七番勝負「問四」は、「市名と同音異字の駅がある市」でした。これについて、いろいろと議論が出ているようですが、私が調べ上げた結果は次のとおりとなりました。備考欄の数字は五十音順の通し番号、×印は「市」以外にある駅です。

【A】その市外にある同音異字の駅とその所在地
市名同音異字駅所在地路線名備考
相生相老群馬県桐生市わたらせ渓谷鉄道・東武桐生線1… [83655],[81262] hmt さん(注1)
赤磐赤岩福島県福島市奥羽本線2
阿賀野吾野埼玉県飯能市西武秩父線3
朝霞浅香堺市堺区阪和線4…自治体越え地名([75295])
朝日三重県朝日町関西本線×
朝陽長野県長野市長野電鉄長野線5
阿蘇阿曽三重県大紀町紀勢本線×
奄美天見大阪府河内長野市南海高野線6
阿波安和高知県須崎市土讃線7
伊佐石原京都府福知山市山陰本線8…[84498],[84479] 白桃 さん
和泉福島県いわき市常磐線9
福島県福島市福島交通飯坂線10
出水鹿児島県出水市九州新幹線・肥薩おれんじ鉄道11
出水福島県いわき市常磐線12
福島県福島市福島交通飯坂線13
伊那伊奈愛知県豊川市名鉄本線14
いわき磐城奈良県葛城市近鉄南大阪線15
磐田岩田山口県光市山陽本線16
上田植田福島県いわき市常磐線17
名古屋市天白区名古屋市地下鉄鶴舞線18…豊橋鉄道(豊橋市)の植田駅は「うえた」と濁らない
臼杵宇宿鹿児島県鹿児島市指宿枕崎線19
海津貝津愛知県豊田市愛知環状鉄道20
加西葛西東京都江戸川区東京メトロ東西線×
鹿嶋鹿島福島県南相馬市常磐線21
加島大阪市淀川区JR東西線22
鹿島加島大阪市淀川区JR東西線23
かすみがうら霞ヶ浦三重県四日市市近鉄名古屋線24
交野片野北九州市小倉北区北九州モノレール25
香美加美大阪市平野区関西本線(大和路線)26…元「大都会の秘境駅」([63602] 役チャン さん)
加茂賀茂福岡市早良区福岡市地下鉄七隈線27
神埼神前香川県さぬき市高徳線28
北見喜多見東京都世田谷区小田急小田原線×
紀の川紀ノ川和歌山県和歌山市南海本線29
清須清洲愛知県稲沢市東海道本線30…旧清洲町にはない(旧清洲町の中心駅は名鉄「新清洲」駅)
久喜九鬼三重県尾鷲市紀勢本線31
久慈久地川崎市高津区南武線32
郡上公庄京都府福知山市北近畿タンゴ鉄道宮福線33
釧路久代島根県浜田市山陰本線34
高知河内広島県東広島市山陽本線35
江南甲南滋賀県甲賀市草津線36
香南江南愛知県江南市名鉄犬山線37
島根県出雲市山陰本線38
甲南滋賀県甲賀市草津線39
古河古賀福岡県古賀市鹿児島本線40
古賀古河茨城県古河市東北本線41
五條五条京都市下京区京都市地下烏丸線42
五島後藤鳥取県米子市境線43
坂井堺市堺区南海本線44
酒田坂田滋賀県米原市北陸本線45
坂戸酒殿福岡県粕屋町香椎線×
さくら佐倉千葉県佐倉市総武本線46
名古屋市南区名鉄本線47
三重県四日市市近鉄湯ノ山線48
佐倉名古屋市南区名鉄本線49
三重県四日市市近鉄湯ノ山線50
さぬき佐貫茨城県龍ケ崎市常磐線51
志木志紀大阪府八尾市関西本線(大和路線)52
四條畷四条畷大阪府大東市学研都市線53…四條畷市にない四条畷駅
新発田柴田名古屋市南区名鉄常滑線54…自治体越え地名([75299])
庄原荘原島根県出雲市山陰本線55
仙台川内鹿児島県薩摩川内市鹿児島本線56
大東大塔長崎県佐世保市佐世保線57
高岡高岳名古屋市東区名古屋市地下鉄桜通線58
高槻高月滋賀県長浜市北陸本線59
高梁高橋佐賀県武雄市佐世保線60
たつの辰野長野県辰野町中央本線×
館山楯山山形県山形市仙山線61
立山富山県立山町富山地方鉄道立山線×
多摩多磨東京都府中市西武多摩川線62…駅付近の町名より(注2)
千歳千年青森県弘前市弘南鉄道大鰐線63
調布長府山口県下関市山陽本線64
対馬津島愛知県津島市名鉄津島線65
富里十三里北海道夕張市石勝線(支線)66
那珂那加岐阜県各務原市高山本線67
長井長居大阪市住吉区阪和線・大阪市地下鉄御堂筋線68
名護奈古山口県阿武町山陰本線×
南城南条福井県南越前町北陸本線×
坂東板東徳島県鳴門市高徳線69…[65687],[77125],[77128] oki さん
福井福居栃木県足利市東武伊勢崎線70
藤岡富士岡静岡県御殿場市御殿場線71
本庄本荘福井県あわら市えちぜん鉄道三国芦原線72
本城北九州市八幡西区筑豊本線73
真庭馬庭群馬県高崎市上信電鉄74
三郷美里長野県小諸市小海線75
三里三重県いなべ市三岐鉄道三岐線76
水戸弥刀大阪府東大阪市近鉄大阪線77
みどり北海道清里町釧網本線×
水鳥岐阜県本巣市樽見鉄道78
美濃みの香川県三豊市予讃線79
美作三間坂佐賀県武雄市佐世保線80
宮古島都島大阪市都島区大阪市地下鉄谷町線81
みやま美山福井県福井市越美北線82
みよし三次広島県三次市芸備線83
御代志熊本県合志市熊本電鉄84
三次御代志熊本県合志市熊本電鉄85
三好三次広島県三次市芸備線86
御代志熊本県合志市熊本電鉄87
守口森口長野県松本市アルピコ交通(旧・松本電鉄)88
守山森山長崎県諫早市島原鉄道89…元「秘境駅」だった([84535])
野洲夜須高知県香南市土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線90
柳川梁川福島県伊達市阿武隈急行91
山梨県大月市中央本線92
山鹿山家京都府綾部市山陰本線93
山県山形山形県山形市奥羽本線94
大和山都福島県喜多方市磐越西線95
吉川良川石川県中能登町七尾線×
よしかわ高知県香南市土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線96

【B】同一市内にある市名と同音異字表記の駅名
市名同音異字駅所在地路線名備考
一関一ノ関東北本線岩手県一関市1
五條五条奈良県五條市和歌山線2
札幌さっぽろ札幌市中央区札幌市地下鉄南北線3JRの駅は漢字表記
塩竈塩釜宮城県塩竈市東北本線4[72847]
たつの竜野兵庫県たつの市山陽本線5旧揖保川町にあり、旧龍野市の中心駅は「本竜野」駅
にかほ仁賀保秋田県にかほ市羽越本線6
龍ケ崎竜ヶ崎茨城県龍ケ崎市関東鉄道竜ヶ崎線7
※ 「ケ」の大小のみの違いはJTBの時刻表で区別しないため除外。この他、各務原市に「各務ヶ原」駅があるが、読みが「かがみがはら」と市名と異なるため対象外。PCのバージョン等に影響される字体差と思われる「蓮田」なども対象外としました。

【C】ケーブルカーの駅
市名同音異字駅所在地路線名備考
三条山上北九州市八幡東区帆柱ケーブル1

…私が想定解としてリストアップしたのは、一般鉄道(JR、私鉄、公営の地下鉄・路面電車等)と、「鉄道」としての免許を受けているモノレール・ケーブルカーが対象範囲。ここまで合わせて104組、あと一つはどこでしょうか?ひょっとしてロープウェイも?(未調査)

【該当しない組み合わせ?】
市名同音異字駅所在地路線名備考
我孫子あびこ大阪市住吉区大阪市地下鉄御堂筋線駅の表示はかな書きだが、正式駅名は漢字表記([80175])

まず、(注1)桐生市の「相老」駅ですが、駅の住所は「桐生市相生町」で駅名と食い違っています。この理由は、足尾線(現在のわたらせ渓谷鉄道)が開通した当時、既に山陽線に「相生」駅があったことからこれと区別するためということも理由ですが、同じ沿線の「神戸(ごうど)」地区にできた駅も「神土」と文字を変えられており、どうも足尾線が「足尾銅山の産業鉄道としての国策路線」であることも影響し、紛らわしくなる駅名を「強制的に改名させられた」のではないかとの感じもします。「群馬相生」「群馬神戸」<国鉄では難読の「上野(こうずけ)」の旧国名を使用せず、他県の同名駅と区別する必要がある場合は県名の「群馬」を冠した。私鉄では「上州○○」とした駅が多い>でも特段問題なかったような気がするのですが…。その後、足尾線が国鉄赤字線の廃止対象となり、わたらせ渓谷鉄道が引き受けることとなった際、「神土」のほうは、兵庫県の神戸との混同の恐れも少ないことから地名に合わせて「神戸」と改称されることになったのですが、「相老」のほうは東武との共用駅であること、意味の上でもお互いに通じ合うことからなのか、地名に合わせて「相生」への改称は行われませんでした。
ところで、「桐生」「相生」というと、[81262] hmt さんの記事
「上野国山田郡桐生新町」とあるべき箇所が「…相生新町」になっていたからです。
「桐生」の近く(渡良瀬川の西)に紛らわしい字の「相生」という地名【相老とも書く】が実在することも手伝い、共武政表の誤記を見落し
を思い出しましたが、「桐生」「相生」の取り違いというと、以前、こんな「嘘のような本当の話」があったそうです。
群馬県桐生市の業者が、香川県(注:おそらく丸亀市)の団扇問屋に名入れを頼んで発注したところ、いつまでたっても届かないので催促したが、問屋のほうは「とっくに送った」という。そこで不審に思っていろいろ調べたところ、兵庫県相生市の倉庫に宛先不明のまま眠っていたという。どうやら発注した業者が自分の住所を曖昧に書いたため、「桐生市」が「相生市」に誤読されたらしい
(読売新聞社「日本語の現場」に載っていた記事を要約転載)。この「相生市/桐生市」を答えられたデスクトップ鉄 さん([85421])には、「お見事でした!」と、さすがは「鉄」系、ご褒美に「ミニ(偽)富士山の鐘」(ここも「桐生市相生町」内…[84083],[83652]オーナー グリグリ さん、[83659]いさ さん)を鳴らしてあげましょう…(松本市の「森口」駅の近くでも聞こえましたが、惜しくも2年ほど前に消滅しました…映像)。ちなみに、お久しぶりに復帰されたガソリン さんのお膝元・四日市市でもまだこの「鐘の音」が健在のようです(しかも何といつの間にか1ヶ所増えてる!…こちら)。

デスクトップ鉄 さん([85530])を初め皆さんがお気づきでない、東京・府中市にある西武多摩川線の「多磨」駅(注2)は、平成13年に「多磨墓地前」から改称されたもので、付近に大学が進出したり「味の素スタジアム」にも近いことなどから、「墓地」ではイメージがどうも、ということが改称の理由でしょうが、「多磨」は駅付近の地名(府中市多磨町)であり、明治22年の町村制で成立し、昭和29年の府中市発足まで続いた「北多摩郡多磨村」に由来すると見られます。しかし、実はそれ以前、京王線の「多磨霊園」駅が開業当初に「多磨」駅を名乗っており、西武の「多磨」駅は「二代目」に当たっています。余談ですが、西武「多磨」駅の南にある「白糸台」駅は、以前は「北多磨」という駅名であり、こちらも旧「多磨村」由来でしたが、「多磨墓地前」の「多磨」(旧多磨村の北部に位置)への改称により、「品川駅の南にある北品川駅」状態を避けるため、駅付近の地名を取って現在の駅名に「多磨」駅と同時に改称されています。なお、都立多磨霊園に最も近い駅はやはり「多磨墓地前」改め「多磨」駅(徒歩数分)で、「多磨霊園」駅からは2kmほど離れており、徒歩では30分以上を要し、バスに乗り換えるのが一般的です。
北多摩郡「多磨村」と同時に成立した「南多摩郡多摩村」は、以降他の町村との合併を行わず、町制を経て昭和46年に単独市制を施行し、その後町田市との一部境界変更はあったものの、明治以来区域をほとんど変えないまま現在に至っています。地図を見ると、現在の府中市と多摩市は多摩川を挟んで隣接していますが、旧「多磨村」に属した地域は、「多摩村」と隣接していたか微妙です。旧「多磨村」に属していた「是政」地区は、現在の地図ではわずかの差で多摩市と接していませんが、府中市は住居表示などにより地名が大きく変わっており、特に旧多磨村の範囲は「是政」以外の旧大字(藩政村名)は全て消失しているので、隣接状況を確認するには当時の地図を見ないとわからないでしょう。
「多摩」の表記は、古くは「萬葉集」などに「多麻」とあり、平安の頃から「多磨」が一般的となり、おそらく江戸時代までには現在の「多摩」の表記に変わったと思われますが、旧「多磨村」やそれに由来する「府中市多磨町」「多磨霊園」のほかにも、「多磨」の付く福祉施設などが多摩地区に現在もあることから、明治の頃にはまだ「多磨」の表記も混在し、一種の「表記の揺れ」の範囲内ではなかったか、という気もします。「多"磨"霊園」を「多"摩"霊園」と誤記している例は、それこそ四万十、いや五万と見つかります(民間の霊園に「東京多摩霊園」というのも実在するから紛らわしい…)。蛇足ですが、現在の川崎市多摩区の菅・中野島地区はかつては多摩郡に属しており、菅地区は元禄期に、中野島は明治8年にそれぞれ橘樹郡に編入されているそうで(こちら)、「多摩区」の名称は歴史的に見ても決して「不適切」ではないように思われます。川崎市の政令指定都市施行によって当初の5区の名称の公募の際、「多摩区」(現在の麻生区を含めた区域)の区名公募ランキングの上位に「多麻区」というのがあったそうです。これは「多摩」の古い表記というより、「多摩(川)」と「麻生」の合成、という意味合いも含めて応募した人も多かったように思えますが、どうなのでしょうか。

[85530]デスクトップ鉄 さん
上田市 豊橋市 植田 豊橋鉄道 渥美線
新庄市 四日市市 新正 近鉄 名古屋線
豊橋鉄道の「植田」は「うえた」(上記)、近鉄の「新正」は「しんしょう」と共に濁らないので対象外のはずですが。

♯長くなりましたので、「灰色領域」【B】,【C】のケースについての議論や、雑感などについては次回に書き込むこととします。
[85511] 2014年 4月 29日(火)14:56:18伊豆之国 さん
飛騨の森
[85507] オーナー グリグリ さん
難読地名トランプ
早速、画像を拝見しましたが、落書き帳のメンバーの面々には「読めて当たり前」クラスから、オーナーさんでさえ知らなかった、という超難読地名まで、まさにごちゃ混ぜ…。私も読めなかったのが二桁ありました。画像に出ていた地名には、つい先日街中が沸きに沸いたあの市にある珍地名、同じ市内同士の激烈な争いの末に「喧嘩両成敗だ!」と(元)国営企業の「ぶち切れ」で格下げさせられた温泉地の元玄関、某TV局にいた女子アナの苗字、その県でなく遠方の県の特産の果実名…。
新潟県の「美守」
妙高市にあるこの地名。昭和50年代、旧新井市でこの町名の改廃を巡って論議が巻き起こったことがあったそうです。この地域の住居表示施行の際、「難読なので町名を変えたほうがよい」「由緒ある地名なので残してほしい」と言う意見が対立し、結局住民投票の結果「美守」のままでよいとの意見が圧倒的多数となり、「美守何丁目」として地名が残ることになったとのことです。この「美守」は、古くは「夷守(ひなもり)」だったと言う説が有力なようで、「ひなもり」と言う語は「魏志倭人伝」にも出てくる古くからの由緒ある語で、「鄙を守る」-「外敵から辺境を守る」ことから来ているのでしょう。その「ひなもり」が「ひだもり」、さらに「ひだのもり」と変化し、また「夷」の字が崩し字で「美」と誤記され、また「美」のほうが当然見栄えが格段によいため、発音と文字が合わなくなったまま今日に至ったということらしいです。
…というわけで、この「美守」の読みは、タイトルにある通りでした。
岡田美里
これを「七番勝負」ネタにすると、二通りのペアができますが、そのうちの一つは片方が「市」でないのでNGとなりますね。

さて、議論が喧しい今回の七番勝負「問四」。想定解調べの作業を相変わらず続けているのですが、また一つ該当ペアが増えたとかで、「境界線」のありかがますますわからなくなってしまいそうです。十番勝負の過去問でも、扱いが分かれていたり、議論を呼んだものも…。
A市/A市
([85377] 白桃 さん、[85484] 大龍エクスプレス さん)の扱いもやはり気になりますが、仮にこれが「有り」だとしても、これまたその「境界線」がどうなのか、非常に微妙なものもありそうです…。
[85478] 実那川蒼 さん
A市・B市・C市・D市とあって「A市/C市」「B市/C市」「A市/D市」が全部正答でも「B市/D市」が誤答になるようなパターンがあるんですよね
確かに見つかりました。それにもっと複雑に絡み合っているものも…。それと、「A市/B市」を(誰かさんの如く間違って?)「B市/A市」と答えても正解になるような「完全表裏一体ペア」の組み合わせがどうも1組だけあるようなのです…。

…「呟き」はこれくらいにして…。
今日は昭和天皇のご誕生日。「昭和レトロの街」と言うと、皆さん方はどこの街を思い浮かべるでしょうか?
[85470] 2014年 4月 26日(土)20:27:23伊豆之国 さん
能美がリュック背負って富士登山
今回の「十番勝負」、じゃなくて「七番勝負」、恥ずかしながら今までの「癖」でタイトルを間違えていたまま答を続けていたのに気づかず大ベテランの方のご注進でようやく気づいたり、データで違うほうを見ていたり、とケアレスミスが相次いだにもかかわらず、なんと最終着順は7位入賞。過去最高の、第31回十番勝負の「姫路の手前」(御着=5着)に次ぐ高順位とは、自分でも驚くばかり…。ここに来て、本業での年度末またぎの多忙からようやく落ち着き、時間の余裕も出たので、ここからはしばらく「高見(k-aceさんの故郷で一番多い苗字‥[65508])の見物」を決め込むことにします…。

さて、今回の七番勝負、私が答えたペアで一番「Nice!」だったのは、問三([85355])の
能美市・富士市
別に一捻りしたわけではないのですが、ふと気がつくと、誰もが子供の頃に一度は歌ったことがあるであろう「あの歌」の一節を思い出して、思わず笑い出しそうになったのでした(笑)。
今、はまっているのが問四の想定解の数合わせ。合計104組あるとのことなのですが、これまで調べ上げたところでは、まず間違いなさそうな組み合わせなのはざっと90組余り。残る10組前後の「線引き」がどこにあるのか、非常に微妙なのもいくつかあっていろいろ考えてもどうも「104」という数字とつじつまがうまく合いそうなものが見つかっていないのです。結構きわどいところを突いた方もいらっしゃるようですが…。
[85414] 2014年 4月 22日(火)22:47:47伊豆之国 さん
七番勝負
問七:下関市/町田市

疲れる…
[85412] 2014年 4月 22日(火)22:15:27伊豆之国 さん
七番勝負
問五:宮崎市/熱海市
[85355] 2014年 4月 20日(日)13:26:45伊豆之国 さん
七番勝負
問三:能美市・富士市
[85347] 2014年 4月 20日(日)09:41:04【1】伊豆之国 さん
七番勝負
問一:福山市・府中市(広島県)

線引きはどうやらあそこに…

※タイトルのみ訂正
[85346] 2014年 4月 20日(日)09:09:15【1】伊豆之国 さん
七番勝負
…こっちのほうでしたか…。
このところどうも精彩を欠いているようです…。

問六:伊豆の国市/高知市

お題のあの市がOKなら…

※タイトルのみ訂正
[85335] 2014年 4月 19日(土)23:49:35【1】伊豆之国 さん
七番勝負
問二:姫路市・たつの市

※タイトルのみ訂正
[85327] 2014年 4月 19日(土)22:55:20【1】伊豆之国 さん
七番勝負
問四:久喜市/尾鷲市

※タイトルのみ訂正
[85316] 2014年 4月 19日(土)22:37:26【1】伊豆之国 さん
七番勝負
問六:町田市/彦根市

※タイトルのみ訂正。
十番勝負でなくて七番勝負でした。([85349]白桃さん、ご指摘ありがとうございました。他の解答でも同様に訂正します。)
[85289] 2014年 4月 18日(金)20:00:02伊豆之国 さん
大阪は瀬戸内気候
[85281] 白桃 さん
瀬戸内海の範囲というか海域については、[82879]でhmt さんが書かれておりますが、いろんな法令によってマチマチなようです。目に付くところでは、宇和海が含まれるか否か。でも、どれも大阪湾は含まれているのですね
「日本の気象予報区」については、落書き帳の初期の頃に話題になったテーマでしたが、「日本の気候区分」では「大阪は『瀬戸内型気候』の地域に入っている」というのを少年時代の地図帳で見た覚えがあります。
「瀬戸内型気候」の大きな特徴として、「(周辺の地域に比べて)雨が少ない」ということが知られているのですが、確かに気象統計を見ても、大阪のほうが東京に比べて2割ほど年間降水量が少ない、と言うことになっているようです。「住宅の屋根の勾配が、関西のほうが(雨が少ないことから)関東に比べて全体的に緩やか」だと言うことが書かれていたのを見たこともあります。そしてこの「瀬戸内型気候」の区域に入る都市として、いわゆる「瀬戸内海沿岸」以外に、阪神地域はもとより、和歌山、それに大分までもが含まれているらしいのです。
その「日本の気候区分」ですが、その地図帳などによると、まず「北日本(北海道)型」「太平洋型」「日本海型」「中央高地型」「南西諸島(沖縄・奄美)型」に大別され、それぞれが更に次のように細分されているようです。

大区分中区分含まれる主な都市
北日本型西北海道札幌、旭川、稚内
東北海道帯広、釧路、根室、網走
南北海道函館
太平洋型三陸盛岡、仙台
関東・東海水戸、銚子、東京、八丈島、静岡、名古屋、津
南海尾鷲、串本(潮岬)、高知、宮崎、鹿児島
九州(西部)福岡、佐賀、長崎、対馬(厳原)、熊本
日本海型奥羽青森、秋田、山形
北陸新潟、富山、金沢、福井
山陰鳥取、松江
中央高地型福島、宇都宮、前橋、甲府、長野、岐阜
瀬戸内型大阪、神戸、和歌山、岡山、広島、高松、松山、大分
南西諸島型奄美(名瀬)、那覇

…こうして見ると、例えば「中央高地」型の区域を見ると、東北の大部分を除いた「東山道」の地域とほぼ重なり合っていることに気づきます。「関東・東海」型に入る区域も、山梨を除けばほぼ「東海道」の範囲と一致します。同じ「北関東」として一くくりにされることが多い3県も、内陸の栃木・群馬と太平洋に面する茨城との気候の違いを考えると県民性の比較の面からも興味深いものがあります。天下の難所「親不知」や立山連峰によって富山県との行き来を遮られてきた新潟県は、同じ北陸道に属した他の3県との文化・風俗などの違いから、(狭義の)北陸地方には入らないことが多いのですが、気候の面からは同じ「日本随一の豪雪地帯」という共通項からも、気象庁の地域区分で他の北陸3県と共に「北陸地方」とされていることにも納得できます。
[85272] 2014年 4月 15日(火)23:47:56伊豆之国 さん
峠の釜飯
このところ少しご無沙汰されている?若手有力メンバーのお膝元より。

>オーナー グリグリ さんへ
13日投開票の群馬県安中市長選挙で、茂木英子氏が初当選しました。
女性視点できめ細かく--茂木英子さん(54)
当選の喜びに沸く選挙事務所で、県内で初めての女性市長の話題になると、急に表情が引き締まった。「責任は非常に重いと思っています」
(毎日新聞群馬版より)
早速、「女性市長の一覧表」に載せていただくよう、お願いいたします。
[85265] 2014年 4月 12日(土)23:41:30伊豆之国 さん
傾城阿波の鳴門
[85264] ピーくん さん
徳島市、小松島市、名東郡佐那河内村で構成
合併を話し合う会議でもなさそうです
板野郡各町や鳴門市といった、吉野川を挟んだ北側の市町が入っていない、というのは何か理由かあるのでしょうか?

…「鳴門」をよく「鳴戸」と書き間違えられる、というのが話題になったことがありましたが([73314] なると金時 さん)、その昔、漢字読み書き大会の珍答集に、「漆塗りのお盆」の「漆塗り」を「あわおどり」と読んだ、というのがあったそうです。その人はおそらく「お盆」の意味も取り違えて板野でしょう(笑)。
[85241] 2014年 4月 6日(日)21:26:43【1】伊豆之国 さん
忘れ去られないうちに…
年度末の多忙のせいもあって、すっかり忘れかけていた一連のクイズの解答を今更ながらここで…。

最初に、[85090]から。
「十番勝負もどき」ですが、対象となるのは「村」です。
【Group A】北海道音威子府村、茨城県東海村、新潟県刈羽村、長野県白馬村、福岡県赤村(該当しない村:奈良県明日香村)
【Group B】北海道赤井川村、福島県玉川村、長野県中川村、鹿児島県十島村、沖縄県南大東村(該当しない村:長野県下條村)
この2つのグループの共通項はそれぞれ何でしょうか?
[85091] 鳴子こけし さん
【Group A】は 岩手県普代村、新潟県弥彦村、長野県大桑村
【Group B】は 群馬県上野村、神奈川県清川村、長野県原村
あたりが該当するでしょうか

お察しの通りです。それぞれのグループの村の共通項は、
■【Group A】 村名と同一駅名(文字完全一致)がその村内にある
該当する村は、お題の5村と鳴子こけしさんが答えられた3村の他、占冠村(北海道)、蓬田村・田舎館村(青森)、田野畑村(岩手)、泉崎村(福島)、宮田村(長野)の計14村。意外に少なかったことに驚きました。特に西日本では、平成15年に開業した「赤」駅のある赤村が唯一になっていました。やはり合併で村が激減したことも影響しているようです。昨年末までは、滝沢村も該当していました。該当しない村とした明日香村は、駅名は「飛鳥」と同音異字であることからです。
■【Group B】 村名と同一駅名(文字完全一致)がその村内になくて他の自治体にある(読みの異同は問わない)
このグループに属する村については、まだ精査していませんが、ざっと40近くあるようです。山形・高山・三島など、他県にある同名の市にあるといった例もいくつか見られます。該当しない例に挙げた下條村は、字体違いの「下条(げじょう)」駅(飯山線)が新潟県十日町市にあることからです。

次に、[85174]
台湾には日本と同じ駅名が32あるという台湾観光協会の広告([85173] 白桃 さん)
上記32駅の中で、日本の市名と同じものが11駅ありました。これをグループ分けすると…
【該当する市】 新城市、亀山市、岡山市、松山市、大村市、日南市
【該当しない市】 富岡市、豊田市、東海市、瑞穂市、竹田市
[85175] 白桃 さん
このテの問題、かつて十番勝負でも出題されていたかと思いますが、今更ながら「そうだよな~」と再認識させられる事柄です。
「町」で言えば、大山町(鳥取県)も【該当しない町】に当てはまるのですかね


こちらもやはりその通り。共通項は
【該当する市】は、その市内に市名と同名の駅がある市、【該当しない市】 は、その市内になくて他の自治体にある市
です(富岡…福島県富岡町、豊田…日野市、東海…茨城県東海村、瑞穂…士別市、竹田…京都市と朝来市)。この出題に関しては、かつて十番勝負で白桃さんのおっしゃる類題が第4回のと問六と問七で出ており(このときは対象が「JRの駅に限定」でしたが)、また私自身も第33回の問九の関連記事として書き込んでいます([80191],[80205])。

その、「台湾にある日本のと同名の駅」。この32駅を列記すると…(新聞記事にあったものを転載。記事には「山手線」のような環状の路線図が描かれ、以下に示す順序は「岡山」から時計回りで記載)。

岡山、竹田、東海、大里、亀山、中里、新城、平和、豊田、南平、大富、瑞穂、池上、関山、竹中、横山、富貴、松山、板橋、桃園、富岡、大山、日南、清水、追分、豊富、豊原、大村、田中、水上、新市、大橋

これらの(日本国内の)駅について、「該当する市」を調べてみると、次の32市がありました。

札幌市、士別市、秋田市、日野市、妙高市、かほく市、東御市、静岡市、名古屋市、稲沢市、新城市、津市、四日市市、亀山市、大津市、京都市、大阪市、姫路市、三木市、三田市、朝来市、岡山市、瀬戸内市、福山市、松山市、福岡市、長崎市、佐世保市、大村市、大分市、日南市、指宿市

去る3月末までは「中里」駅があった宮古市も「該当する市」でしたが、JR岩泉線が廃線(実際には東日本大震災の前年に起きた土砂災害により長期運休となっていた)となったため、外れています。また、「追分」駅は伊勢原市の大山ケーブル([68217] ぺとぺと さん、他)にもありましたが、6年前に「大山ケーブル」駅に改称されています。
ついでに「該当する町村・特別区」を挙げておきます。

安平町、豊富町、富岡町、那須町、みなかみ町、武豊町、東海村、大田区、板橋区
[85202] 2014年 3月 21日(金)23:59:25【1】伊豆之国 さん
伊予鉄森松線
[85201] hmt さんの記事にリンクされていたJRバス「久万高原線」の時刻表を見ると、途中のバス停名に「立花」「森松」の文字が…。思わず反応したのが、[82279]でHPをリンクしていた、昭和40年に廃線となった 「伊予鉄森松線」。その2年後に電化された現役の横河原線と共に、「ロッド式機関車」が最後まで活躍していた路線でした。「久万高原線」の前身「松山高知急行線」は、その「森松線」の列車と並行して走っていたのでしょう。バス停名には「椿宮」の名も見えますが、「森松線」は、沿線の「石井」駅([82279])が最寄であった、その椿神社の祭りのときは見物客で大いに賑わったとか…。
[85184] 2014年 3月 15日(土)11:11:44伊豆之国 さん
Re:三文字略語地名
伊東市には大してゆかりはありませんが、ルーツを持つ西伊豆町には大いにゆかりがある私「伊豆之国」でございます。
[85174]のクイズの答あわせは後回しにして…

三文字略語地名
([85177] オーナー グリグリ さん)ですが、他にいくつか思い浮かんだものを…
まず・広範囲地名から。

「奥羽越」 … 幕末の列藩同盟。
「野岩羽」 … 下野・岩代・羽前。明治中期に今市-会津若松-米沢を結ぶ壮大な鉄道敷設構想があったそうです([79718] hmt さん、[72033] 般若堂そんぴん さん)。「野岩」の部分は昭和61年の野岩鉄道(会津鬼怒川線)の開業により、既存の東武鬼怒川線・会津鉄道(当時は国鉄会津線)と繋がりましたが、「岩羽」のほうは会津若松と喜多方の間が磐越西線の一部を構成しているだけで、険しい地形に阻まれて建設は進まず、喜多方から熱塩までの間が「日中線」として開通したものの、利用客は少なく赤字閑散路線に甘んじ、「日中は走らぬ日中線」と揶揄された挙句、国鉄民営化を待たずあっさり廃線になっています。
都道府県名の組み合わせでは、「愛三岐」「山静神」([76489] inakanomozart さん)と言うのも過去ログにありました。

都道府県内のローカル地域区分では、
・青森県「上十三」(上北郡・十和田市・三沢市)、「西北五」(西津軽郡・北津軽郡・五所川原市) … いずれも青森県に行った際、地方新聞の記事や天気予報で目にしたものです。
・福岡県「嘉飯山」(嘉穂郡・飯塚市・旧山田市) … 「炭鉱王」の一族の元宰相の選挙記事で目にしたことがあります。山田市が合併で消えた今、もう使われていないのでしょうか? 「ヤマ」(炭鉱)も「ぼた山」もとっくに姿を消しましたし…。

もっと小さな地域では…
・板橋区「小茂根」 … 昭和40年に「小山」「茂呂」「根の上」の3町の統合で誕生した町名ですが、ルーツは戦時中にできた「小茂根配給組合」に遡ります。当時はまだこの地域も人家はまばらで、3町合わせても40軒ほどで、配給を受けるには当時の町名単位では受け皿が小さすぎたため、合同で配給組合を作ったといいます(朝日新聞社会部編「東京地名考」上巻(昭和61年)より…[83714])
[85174] 2014年 3月 12日(水)20:47:46伊豆之国 さん
「春は曙」、と言いますが…
…皆さんご存知の「枕草子」の書き出しですが、それとは正反対に、東北行きの最後の「上野発の夜行列車」、寝台特急「あけぼの」がいよいよラストランの日を迎えますね…。

さて、[85173] 白桃 さん
台湾には日本と同じ駅名が32あるという台湾観光協会の広告。該当駅と同じ姓の方(松山さん、清水さん、岡山さん、豊田さん、桃園さん、竹田さん、田中さん、板橋さんetc.)
恥ずかしながら今頃になってこのページを開き、馬路馬路と見入って気づいたことを…。
まず、同じ自治体にある駅の組み合わせがありました。板橋-大山、豊田-南平、残念ながらどちらも乗り換えなしで行けない(しかも別の自治体を通らないと行けない)組み合わせでした…。

さて、次はクイズ形式で。上記32駅の中で、日本の市名と同じものが11駅ありました。これをグループ分けすると…

【該当する市】新城市、亀山市、岡山市、松山市、大村市、日南市
【該当しない市】富岡市、豊田市、東海市、瑞穂市、竹田市

もうお分かりですね…。(既に文中にヒントがありました)
答え合わせは、ちょうど1ヶ月前に出した[85090] の最後にある「村クイズ」と一緒に、次回行う予定にしています。
[85164] 2014年 3月 8日(土)20:47:11伊豆之国 さん
終電が朝8時台!大都会の秘境駅「住吉公園」
今月1日、大阪市南部と堺市北部を結ぶ路面電車「阪堺電車」のダイヤ改正が行われ、日本一の高層ビルとなる「あべのハルカス」のオープンに合わせて、新型車両「堺トラム」が天王寺駅前から浜寺公園までの定期運行を開始するなど、上町線と、阪堺線の住吉以南の増発が行われた一方で、利用客の減少傾向が著しくなった阪堺線の恵美須町~住吉間は日中1時間に3往復に大幅減便され、住吉~住吉公園間に至っては朝の7・8時台のみの運行となって、住吉公園駅発はわずかに平日5本・土休日4本、終電が何と朝8時半前後という、まさに「大都会の秘境駅(閑散駅)」となってしまいました。(HP)
もっとも、住吉公園駅は南海住吉大社駅に隣接しており(元は同じ南海の駅でしたが)、同じ阪堺の住吉鳥居前駅(路面区間の停留所)も目と鼻の先なので(地図)、利用者にはそれほど不便はないのでしょうし、この区間を廃止せずわざわざ残しているのは、初詣など住吉大社への大勢の参拝客を捌くためとも思えるのですが、阪堺線の恵美須町側では今回の大幅減便で日中は次の電車まで平均20分待ちということになると、近くを南海や地下鉄が通り代替路線には事欠かないとはいえ、このままでは今後の見通しが怪しくなってきます…。
[85150] 2014年 3月 2日(日)00:55:10【1】伊豆之国 さん
「喧嘩両成敗で作られた(?)」優等列車停車駅 & 自治体越え地名(From彩の国)
「鉄道路線名と運転系統」の話題、まだまだ続く気配ですが、今日はちょっと横道にそれて、「東武スカイツリーライン」、じゃなくて「伊勢崎線」から、私が[85129]で引用した動画のリンクをたどって行くうちに見つけたネタを。
以前、[75333]で埼玉県内の自治体越え地名として、越谷市と春日部市にまたがる「千間」を投稿したのですが、その「せんげん台」駅の開業にまつわる「秘話」が出ている動画がありました。こちらによると、当時隣同士であった「大袋」と「武里」の両駅周辺の住民の激しい争いがあり、大規模団地の最寄り駅となった武里駅への準急停車運動の一方で、大袋駅周辺の住民からは「準急が停まるとかえって駅前商店街が寂れる」という理由から、逆に「準急停車反対」の声が上がるなど、お互いにエスカレートした挙句、東武が「苦肉の策」として、両駅の中間付近の当時周りに何もなかった越谷・春日部両市境付近に新駅を設置し、こちらを準急停車駅とするという「名(迷?)案」を出し、これによって決着をつけた、という話になりました。これが「せんげん台」駅の誕生です。時に昭和42年のことでした。
この、開業当時は本当に周りに何もなかった「せんげん台」駅も、昭和も末期になってようやく「住宅公団」によって団地が開発され、何とか準急停車駅としての面目が立つことになります。私は、十数年前に社用で越谷市を頻繁に訪れたことがあり([60627])、現地の最寄り駅だったせんげん台駅で乗り降りしたこともかなりの回数に上っていたのですが、団地が開発された側とは反対の東口を利用していたこともあり、当時もまだまだ建物もまばらで殺風景な印象でした。
この「せんげん台駅誕生秘話」の動画へのレスとして、両隣の駅の激烈な特急停車駅争奪戦の末、間にあった「信号所上がり」の小駅を新駅同然に大改築して特急停車を集約させるという「荒業」を使った「加賀温泉」駅の例([2188] たけもと さん)が出ていましたが、同じ東武でも「せんげん台」と同様に新設の駅をいきなり急行停車駅にした「ふじみ野」の例も、同様なやり方だったように思えます(「ふじみ野」のほうは宅地開発が先行したという点で「せんげん台」とは様相が異なりますが)。>hmt さん。

…そのせんげん台付近の地図をたどってゆくうちに、未登録と見られる「自治体越え地名」がありました。
幸手市上高野/杉戸町高野台(~東・西・南)・下高野
[85129] 2014年 2月 22日(土)22:56:26伊豆之国 さん
「京浜東北線」という路線は存在しない~正式路線名と運行系統の乖離~
[85108] 白桃 さんの書き込み以降、(JRの)「路線名と運行系統の違い・矛盾」の話題で賑わっていますが、私も遅ればせながらこの話題の「列車」に乗らせていただきます。
この件に関しては既に多くの方々が述べられておりますので、同様な内容については重複になるので省略しますが、例えば「東海道本線」という場合、一般には「東京駅を起点として、横浜・静岡・名古屋・京都・大阪などの各駅を経由して神戸駅に至るJRの一本の路線」(東京~熱海はJR東日本、熱海~米原はJR東海、米原以西はJR西日本の管轄)として理解され、「戸籍上の東海道本線」に含まれている品川~武蔵小杉~横浜間の横須賀線・湘南新宿ラインが走る旧貨物線「品鶴線」や、大垣~美濃赤坂間の支線(時刻表ではこの区間も「東海道本線」となっているが、「(美濃)赤坂線」と通称される)、「横浜新貨物線」などいくつかの無名貨物支線などは含まれず、また京浜地域では「戸籍上の東海道本線」になっている部分の山手線・京浜東北線の区間も、いわゆる「東海道線」には含まれない、という認識をしている人が多いのではないかと思われます。そのために、有楽町とか大森などは正式には「東海道本線」の所属であるわけなのですが、「東海道(本)線有楽町駅」といわれると、違和感を覚える人が多いと思います。→京浜東北線は存在しない?(動画)

「路線名称と現実の運行系統のずれ」は、東海道本線に限らず各地の路線に存在します。例えば「関西本線」は、名古屋から四日市・亀山・奈良・天王寺を経てJR難波駅(旧・湊町)までの一本の路線(亀山を境に東側がJR東海、西側がJR西日本。無名貨物支線は含まず)を指しますが、実際には近代化の遅れと近鉄の圧倒的な輸送力に太刀打ちできなくなったこともあって、この区間を直通する列車はとうの昔に消えており(東海道新幹線開業前にあった東京~湊町間の夜行急行「大和」が最後?)、現実の運転系統に照らし合わせると、「関西本線」は3路線に分割し、名古屋~亀山間は紀勢本線に編入、大阪の通勤路線区間に入る加茂~奈良~JR難波間は通称として使用されている「大和路線」を正式名称に、そして非電化のまま残されている山越え区間の亀山~加茂間は「JR伊賀線?」とでも呼ぶのがより適切であるような気がします。山陰本線も、全線を通して走る特急が姿を消して久しく、やはり路線の改良の遅れもあって、例えば出雲地方では伯備線経由で岡山に出て新幹線に乗るルートが一般的になるなど、現在では一本の路線としての機能を失い、運転系統も次第に細分化され、今では現実には「丹波線」「鳥取線」「出雲線」「長門線」…など七つ八つの細切れ路線に分解されしまいそうな気がします。

「JRの路線名称を、現実にあわせて改めてみては」ということは、[84064]で紹介した、昭和47年に出版された「たのしい時刻表」(清水晶氏著)の中で取り上げられていますが、この落書き帳でも記事番号7000番代の頃にかの「伝説の人物」の一連の書き込みがあり、いくつかレスも出ていました。→路線名に物申す
しかし、実際問題としては、ましてや路線名称一つ変えるというだけでも相当な出費を伴う上、正式名称を運行系統にあわせて変更するとなると、利用客や現場の混乱以外に、場合によっては「幹線と地方交通線」の区分変更が出て、「地方交通」に格下げとなって値上げとなる区間も多く出そうです。現状のままでも、この区分ができた「民営化前夜」の時代からももう30年もの歳月が流れており、その後の「鉄離れ」や「少子化による通学生減少」などといった現実に鑑みると、それだけでも「幹線」から「地方交通線」への格下げ必至と思われる路線がかなりありそうで、ましてや「路線名を現状に合わせて改める」となると、例えば前述の関西本線分割となった場合、真ん中の「JR伊賀線?」などは存廃の危機に立たされる恐れもありそうです。先のJR分割民営化の際、路線の存廃の基準を「路線名称単位」としたために、その「路線名称」のために実際の輸送量から見ると当然廃止は必至と見られるような路線が残ったり、逆に実際の運行系路上は他の幹線の一部をなしているのにもかかわらず、その路線内だけの輸送量から廃止対象とされてしまった路線がありました。後者の例としては、第三セクター「伊勢鉄道」に転換された伊勢線が典型的ですが、前者の例としては、近隣の旧産炭地路線の多くが消えたにもかかわらず「函館本線の無名支線」だったためにJRになっても残っていた「上砂川線」や、同様に炭鉱の閉山で空気輸送同然になっていた美祢線の「大嶺支線」といった例がありました。これらの路線は、JRになってからも生きながらえたものの、現実の状況から見ればやはり到底存続は無理な路線であり、結果的にはいずれも廃線という運命になったのは至極当然でしょう。やはり「路線名のいたずら」で残った江差線の末端部も、人口減少による利用者激減に耐え切れず、廃線になることが決まりました([81810],[83173] 山野 さん)。

「現実の運行形態に即した路線名変更」は、もちろんJRに限ったことではなく、私鉄にもあり、実際にいくつか行われてもいます。東急目蒲線の「目黒線」「多摩川線」への分割などは、路線名そのものの変更ですが、東武伊勢崎線の久喜(東武動物公園?)以南の「スカイツリーライン」(私はこの名称にどうにも違和感を禁じ得ず、なじめないのですが)などは、単なる愛称名であり、正式名称は「伊勢崎線」のままであるようです。伊勢崎線の実情から見ると、数年前から久喜・太田で系統分割されており、かつてあった浅草~伊勢崎間の直通準急も消えた今、現在ではかろうじて特急1往復のみが全線を直通しているだけなので、「伊勢崎線」の名称が実情に既に合わなくなっているのは致し方ないのでしょうか。もっとも、日比谷線との相互乗り入れが始まった当時、沿線の草加・越谷・春日部などを「日比谷線沿線」としていた宅地広告も見られたようで、「地下鉄との乗り入れで都心に直結」をうたい文句にした宣伝だったのでしょうか。
[85090] 2014年 2月 12日(水)00:21:24【1】伊豆之国 さん
第三十八回十番勝負を振り返って(番外編)~筑波嶺の峰より落つる男女の川~
これまでも書き込んだ通り、とにかく散々苦しんだ今回の十番勝負。入門コースのほうもこれまでは問題を見たと同時にその8割ぐらいまでは共通項がわかったのが、今回はこの入門コースもなかなか手ごわい問題ぞろい、今までならば当然一般コース、という問題も多く、見てすぐにわかったのはせいぜい半分ぐらい。ヒントの直前まで何が共通項なのかわからなかったものもありました…。「本番」がようやく終わってやれやれ、「入門コース参入解禁」のアナウンスを受けて、今回初めて「憂さ晴らし」の思いも込めて入門コースのほうも楽しんでいただくことにしました…。この時点で既に問Jが売り切れていたので、残る9問を一気に答えることに。その感想文を簡潔に。

問A…「元日に市制施行」。近県から「市の代表駅が不適切」([82961])な、昭和42年の元日に市制の、味醂作りで名高い流山市。
問B…「動物名」。今年の干支、「馬」が付く市で唯一残っていた、4年と少し前に落書き帳を賑わせていた美馬市。
問C…「文字も読みも3字」。「不精」でかな書きの市を。第7回オフ会の開催地・つくば市。
問D…「即日改称」も含め市名改称した市。都内から、こちらが本当の「庭先ゃ多摩湖」([73982])、大和町改め東大和市。
問E…お題と出てきた答えを見ているうちに「濁音が複数」と気づく。真っ先に浮かんでいた御殿場市が、残り5市になっていたこの時点でまだ残っていたのは幸運でした。
問F…「県内で一番狭い市」。第31回・問九、「一番狭い市の面積順」の順位問題で答えていたので、共通項に気づき、まだ出ていないこともわかった時点でその熱海市を答えるのは必然でした。
問G…「県内で一番南にある市役所」。わかりやすいところから、過去2度訪れて名刹めぐりを堪能した「海のある奈良」([72787])小浜市。
問H…答えが進んで行くうちに「二番目の読み仮名が『か』」だと気づく。町並み歩きとお祭り見物で過去4度訪れた高山市。
問K…今回の入門コースで、共通項の発見まで一番苦闘した難問でした。一瞬、以前に話題になったことがある「小学一年で習う字」も頭をよぎりましたが、お題にある氷見市の「氷」は違うのですぐにそうではないとわかったもののここでストップ。ようやくヒント直前になって「その県で一番字画の少ない市」だとようやくわかったのでした。まだ出ていなかった隣県のわかりやすい市、「特急」に無縁な市では人口最多([84064])の「キューポラのある町」川口市に。そして、問十の共通項も、ヒントが出た時点でこの問Kと「対」になっていたことにも気づいたのでした。

ところで、やはり今回の十番勝負での苦闘の「憂さ晴らし」として出した、[85046]の「あと1市・ウルトラクイズ」の答え合わせを。問題とその共通項は…

問X:日光市、市川市、尾鷲市、唐津市、由布市 (該当する特別区:豊島区)
■「鬼」の付く鉄道駅がある市(想定解数:6市) 残る1市…高松市
日光市…鬼怒川温泉・鬼怒川公園(東武鬼怒川線)、市川市…鬼越(京成本線)、尾鷲市…九鬼(紀勢本線)、高松市…鬼無(予讃線)、唐津市…鬼塚(唐津線)、由布市…鬼瀬(久大本線)。東京都豊島区にある都電荒川線の「鬼子母神前」と合わせて、全国7自治体に計8駅あります。
 
問Y:十和田市、かすみがうら市、神栖市、牧之原市、宮若市 (該当する町:静岡県清水町)
■ 鉄道は通過するが、旅客駅がない市(想定解数:6市) 残る1市…綾瀬市
第22回・問二(共通項…「鉄道が全く通っていない市」)に該当しない市(鉄道が通過しているが、旅客が普段乗り降りできる駅がない)。その問で例示された神栖・牧之原、[69949]で挙げたかすみがうら・綾瀬・宮若の各市と、十和田観光電鉄の廃止で東北新幹線の通過のみとなった十和田([79427])の計6市となっているようです。

[85059] 白桃 さん
「問X」 … 間もなく「受難」の日がやってきます。
「受難」の日が過ぎましたのでお答えします。
ズバリ、高松市。
[85067] 白桃 さん
「問Y」 … 十番勝負のある過去問の「該当しない市」が該当する市です。
きっと、タイトルのドラマのヒロインを演じ、紅白歌合戦の司会では後になって反省した方の苗字と同じ市ですね
いずれもまさにその通りです。お見事でした。

…まだまだこのシリーズは続きます。これまた「十番勝負もどき」ですが、対象となるのは「村」です。

【Group A】北海道音威子府村、茨城県東海村、新潟県刈羽村、長野県白馬村、福岡県赤村(該当しない村:奈良県明日香村)
【Group B】北海道赤井川村、福島県玉川村、長野県中川村、鹿児島県十島村、沖縄県南大東村(該当しない村:長野県下條村)

この2つのグループの共通項はそれぞれ何でしょうか?
[85075] 2014年 2月 8日(土)21:58:03伊豆之国 さん
第三十八回十番勝負を振り返って(後編)~春よ、遠き春よ~
前編[85070]に続き、残りの4問です。

問二:相模原市
第三ヒント「濁」が出てきて、これまでの解答を見回すと「濁音」がつく、ということがわかりましたが、濁音の位置がばらばらでどこに共通点があるのか、と再び見渡すと、皆さん方を惑わせた「日程大誤差」がどうやら「濁って最大」、つまり「濁音を含む市の中で人口が最大」だと。地元のお隣で、このところ社用で毎週のようにお世話になっている、最近ご無沙汰されている「巨匠」(どうやらご健在は確認されているようですが…[85015] hmt さん)のお膝元の市に。これもまた2度目の解答でした。

問一:八王子市
最初のヒントの「霊」の字に惑わされ、「霊園」「霊場」とか、果ては「幽霊」から「妖怪」までも連想し、あちこち振り回されて全くわかりませんでした。こちらもようやく第四ヒントの中から「深井知事さん」が「富士山に近い」と解けて、これが問一の共通項だとわかりました。富士山頂と市役所の間を「キョリ測」で測り、都内で一番富士山に近い八王子市に。これまた2度目…。

問八:室戸市
最初のヒントから、何かが「孤立」「孤独」であることはわかったものの、どういうことなのかはわからず。ようやく第三ヒント以降になって「一番近い市役所との距離がその県内で最も遠い」と見当が。しかしなぜ鳥取市がOKだとすると倉吉市はNGということなのか、といったことの意味がよくわからず。結局1回正答だった高知県を見ると室戸市が当てはまるのでは、ということに…。これで四国からも1回正答県が消え、残るのは和歌山・鳥取・岡山の3県となりました。
この問では、やはり[85042]でk-ace さんがおっしゃる通り
(2) 複数ある場合は2番目に近い市までの距離が最も長い市
これが混乱の元じゃないのかなぁ。これ無くて、想定解数47+α市でも良かったんではと?
この(2)の条件は外し、単純に「お隣の市役所との距離がその県内で一番遠い市」だけで、いくつかの県では複数の市が該当するようになってもよかったとも思えます。(2)の条件が加わったことによって、問の難度が相当高くなったような気がします。

問四:府中市×→沖縄市
これはやはり時間不足に追われたことが招いた失策でした。隣県にまたがる隣接数を確かめるのは億劫なので、例の○○○○地図(特に名称を秘す)を開き、既に出ていた立川市が8自治体隣接なので、これと並ぶ市を見たはずだったのですが、吟味する時間がなく実際のWeb地図を開く作業を怠ったのでした。同じ失策は第19回問二でも犯しており、どうもこの方面は「鬼門」になっているようです…。出直しでも、県外にまたがる市を探すのが億劫で、たまたますぐ前に沖縄関係の記事([84957] hmt さん)が出ていたことから、お題にあった、最近世間を賑わせている「三ツ星麦酒」([73169] オーナー グリグリ さん、[73178] EMM さん)の市を見ると、6町村と隣接している。合併が進んだとはいえまだまだ狭い市町村が多い沖縄本島内、まだそういう市があるかもしれない、と地図をにらむと、沖縄市がどうもそうらしい。沖縄の市を答えたのは昨年正月の第36回に続いてでした。

…とにかく難しかった今回の十番勝負。2回目以上の正答となった市が半数の5市。「富士」「松」「福」といった縁起物に、宮城、沖縄からの解答と、なんだか去年の正月の繰り返しになったような…。

♯今回は「番外編」もあります。これについては次回に…。
[85070] 2014年 2月 6日(木)22:28:03伊豆之国 さん
第三十八回十番勝負を振り返って(前編)~白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ~
とにかく史上最強の難問ぞろいに加え、本業に忙殺されて落書き帳を覗き込む暇もなし。今頃になってようやく十番勝負の感想文を書き込む「暇」ができました…今日はその前編です。

問六:国東市
皆さん方の解答の流れに乗ることで、この1問だけがまず見当が付いたのでした。「その県で最も新しく『新設合併で』市制施行した市」だと見て、九州で唯一1回正答で残っていた大分県から。しかし、後になって滝沢市がOKと出たので「あれ?」と…。「新設合併」ではなくて単純に「一番新しく市制施行した市」だったのでした。国東市は結果オーライだったのでした。

…ここから先は全く見当も付かず、動きがとれないまま。歴戦のつわものどももさすがに大苦戦を強いられる超難問を前に、解答の動きが止ったままになってもヒントが出る気配がなし。松の内も明け、やっと「遅すぎるよ~」と愚痴をこぼした、その第一ヒントが出ても、今までになかった「一文字ヒント」もそのほとんどは意味がわからなかったり、取り違えたり。ここに来てやっと2問目の共通項が浮かんできました…。

問十:塩竈市
これは後で書き込むことにしますが、こちらも今までとは違って手ごわいものになった「入門編」の、その問Kと「対」になっていたことに気づいたことから共通項が掴めました。「その県でもっとも字画の多い市」。落書き帳でも「古典的」な話題になっている「塩竈市」。「」だけでも21画あり、「塩」と合わせて34画。「東北復興支援」の意味もこめて、宮城県で最多字画の市に。宮城県からは3大会連続の解答でした。

…この後、第二ヒントとしてアナグラムが出ましたが、「新趣向」とかでどれがどの問のヒントなのかは示されておらず、これまた何なのか見当がつかず。唯一、わかったものが…。

問五:富士市
二番目に出ていたものから「選挙」という語が浮かび上がって、どうやら「昨年で最後に市長選挙があった市」だと…。共通項がわかった時点で、都内最後だった東久留米市が浮かんだのですが、翌日になって確信してから書き込もうとしたところ、既に出ていたので、12月22日に選挙があったと新聞記事から記憶していた富士市に。昨年の正月(第36回)に引き続いての解答でした。

…スタートから2週間経っても、ここまでようやく3問。いくら難問ぞろいと時間不足とはいえ、こんなに苦戦したのも初めて…。

問三:浜松市
第二ヒントの解読と、第三ヒントの「家」から、昨年末に話題になった「農家数」だとわかりました。その第二ヒント、これを「農家が仰山(ぎょうさん)」と解釈したので、まさにぴったりはまりました。後でそのアナグラム解読を見ると「農業が盛ん」と出ていてましたが、この問の趣旨から見ると私の「農家が仰山」のほうがずっと適切だと思うのですが…。浜松市も2度目でした。

問七:福生市
こちらも第二ヒントの解読と、第三ヒントから「外国人が多い」ことだと。東京都がまだ出ていなかったのでデータを見ると、市では福生市が最上位。「やはり『進駐軍絡み』か」と…。「常駐の軍人は含まれない」([85058])とのことですが、退役しても住み着く元軍人やその家族が多い、ということなのでしょうか。福生市は「銀」獲得の第32回・問六([78932])以来、これで3度目になりました。

問九:秦野市
最初の一文字ヒント「七」から、初めは「7つ以上の自治体と接している市」(類題…第19回・問二)をまず思い浮かべましたが、お題の市を見ると全く合わず、動けぬまま。こちらも問三・問七と同様、第三ヒントの後で「郵便番号が県内で最も大きい数字の地域がある」市だと推測できることに。「七」とは郵便番号の桁数だったのでした。神奈川県で最大番号がある、なぜ自動車のナンバーが「湘南」なのかがどうも納得が行かぬ秦野市(今を去ること80年近くも昔、二宮との間に「湘南軌道」という軽便鉄道が通っていましたが…[78793] hmt さん)に。…「秦野市」で思い出したのが、第24回・問九の、あの「迷アナグラム」
秦野市大神楽(ハダノシオオカグラ)
([72480] 白桃 さん、[72486] ぺとぺと さん)。

残る4問は次回に…。
[85046] 2014年 2月 1日(土)20:03:12伊豆之国 さん
「瀧澤町」は存在していなかったですよ~&伊勢原市
とにかく恐ろしく難しかった今回の十番勝負。いまだ本業の多忙でろくに落書き帳を覗けない状況が続いているので、感想文はしばらく経って落ち着いてから書き込むことにします…。

ところで、[85026] オーナー グリグリ さん
滝沢市は新市長は選挙ではなく町長からの就任であることからの除外です
「町長」ではなく「村長」てすね。
さて、その滝沢村改め滝沢市。以前、私がネタにした「村から直接市になった市から『甲子園』に出た高校」([81292],[81308],[81318] オーナー グリグリ さん)の話題。それまでの同様な現存7市(佐世保・宇部・岡谷・芦屋・宜野湾・浦添・豊見城)からは全て「甲子園」に出た高校があり([81318])、消滅した石川(石川高校)・コザ(コザ高校)<※今年の選抜出場の美里工業は旧美里村>・具志川(前原高校)・真和志(真和志高校、ただし出場したのは那覇市に編入後)の各市からも「甲子園」出場経験校があるのですが、今年の元日に市になった滝沢村(市)だけは、まだ「甲子園」に出た高校がないようなのです([83991]白桃 )さん。

再び「十番勝負」に戻りますが、ともかく今回苦闘を強いられた伊勢原(←何年か前の十番勝負で「微妙な市」として物議を醸したことがありますが)、じゃなかった「腹いせ」というわけではありませんが、こちらからも「ウルトラクイズ・十番勝負もどき」2問を出してみました。
これは、以前に星野彼方 さんが「オフ会の余興」として暖めていたという、[68757]で出したものと類似形式で、想定解数はおそらくいずれも「残り1市」と思われます。果たしてその市名と、共通項は何でしょうか?

【問X】(想定解数:6市) 日光市、市川市、尾鷲市、唐津市、由布市 (該当する特別区:豊島区)
【問Y】(想定解数:6市) 十和田市、かすみがうら市、神栖市、牧之原市、宮若市 (該当する町:静岡県清水町)

…のっけからヒントを差し上げます。
 「問X」 … 間もなく「受難」の日がやってきます。
 「問Y」 … 十番勝負のある過去問の「該当しない市」が該当する市です。
[84978] 2014年 1月 23日(木)02:16:35伊豆之国 さん
十番勝負(番外)
ともかく今回は恐ろしく難しかった~。何とか終わってやれやれ…。
…というわけで、これまた今までよりかなり手ごわくなっている印象の入門編にも初めてお邪魔します。

問A:流山市
問B:美馬市
問C:つくば市
問D:東大和市
問E:御殿場市
問F:熱海市
問G:小浜市
問H:高山市
問K:川口市

売り切れの問Jは「山田市」としておきます。
[84963] 2014年 1月 22日(水)01:15:24伊豆之国 さん
十番勝負
このところ本業が多忙で毎日のように「午前様」、とても十番勝負どころではありません…。

あの半島が微妙でしたか…。またも○○○○地図に…。
どうもこの手のものには弱いところがあるようです…。

というわけで、

問四:沖縄市

ここも微妙なところでいまいちよくわかりませんが…。
想定解が65というところにヒントがありそうな気がしますが…
[84940] 2014年 1月 19日(日)21:04:49伊豆之国 さん
十番勝負
問八:室戸市

意味がいまいちよくわからないのですが…
[84932] 2014年 1月 18日(土)23:38:53伊豆之国 さん
十番勝負
問一:八王子市

…第一ヒントの「霊」から違う方向ばかり見ていました…。

問四:府中市(東京都)
[84895] 2014年 1月 17日(金)02:03:53伊豆之国 さん
十番勝負
問二:相模原市
[84894] 2014年 1月 17日(金)01:42:03伊豆之国 さん
十番勝負
問三:浜松市
問七:福生市
問九:秦野市
[84834] 2014年 1月 15日(水)01:25:49伊豆之国 さん
十番勝負
問五:富士市
[84787] 2014年 1月 12日(日)22:08:17伊豆之国 さん
十番勝負
問十:塩竈市
[84654] 2014年 1月 3日(金)00:10:09伊豆之国 さん
十番勝負
問六:国東市

やはりとりあえず流れに乗ってみます。
今回は入門コースも手ごわい…。
[84631] 2014年 1月 1日(水)10:52:13【1】伊豆之国 さん
東京23区の「馬」地名
新年明けましておめでとうございます。

今年は午年。そこで、「馬」の地名ネタから。
東京23区内の「馬」町名を調べてみました。

中央区日本橋馬喰町日本橋小伝馬町、日本橋大伝馬町
新宿区高田馬場馬場下町
大田区東馬込、西馬込、南馬込、北馬込、中馬込
世田谷区上馬下馬
練馬区練馬

ついでに「駒」の付く町名も挙げておきます。

文京区本駒込
台東区駒形
墨田区東駒形
目黒区駒場
世田谷区駒沢、駒沢公園
豊島区駒込

【追記】
>オーナー グリグリ さんへ
「台東区駒形」と「墨田区東駒形」は、隅田川を挟んで相対しています。「自治体越え地名」に未登録のようですので、リストに登録していただくよう、お願いいたします。
[84609] 2013年 12月 30日(月)23:02:58伊豆之国 さん
花の山形、紅葉の天童~伊豆の山々、月淡く
[84605] YT さん
たかだまむらは「てへん」の「高擶村」?「きへん」の「高だま村」
ですが、この地域にあるJR奥羽線の駅は、文字は「手へん」の「高擶」で、読みは「たかたま」と濁りません。この「高擶」駅の開業は、戦後の昭和27(1952)年。wikiによると
駅名は開業当初、当駅が所属していた高擶村(たかだまむら)からとられているが、読みが異なる。駅東に残る高擶の地名も「たかだま」と読んでいる。周辺の道路標識には「Takadama」とローマ字で綴られているが、JR東日本では「Takatama」としている。しかし駅の利用者や車掌の大部分は「たかだま」と呼んでいる
とあり、そのあとにYT さんが引用された吉田博士の説が載せられています。以下は私の推測ですが、「高だま村」の表記が国勢調査では一貫して「木へんに箭」であること、地元でもどうやら「たかだま」と濁音に読んでいることと、駅の開業時期とを照らし合わせて見ると、どうも当時の国鉄の担当者が地元の事情に疎く、駅の命名を行う際に文字と読みの二重の間違いを犯したのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。この辺の事情については、山形県民のメンバーの方がやはりお詳しいのではないかと存じますが…。蛇足ですが、この「高擶駅」、かつて機関車が客車を引く列車が一般的だった頃は、「鈍行」でも通過する列車が多い「幹線の秘境駅」([84535]…NTJ会長 さんのおっしゃる「閑散駅」([84537]))になっていました(前記wikiの記事より)。

[84598] 白桃 さん
[84604] デスクトップ鉄 さん
いつの間にか小田原市が沼津市の人口を上回っているという驚愕?の事実
小田原の人口が増加したわけではなく、沼津の減少が激しいのです
小田急新宿から御殿場線経由で沼津まで直通していた特急「あさぎり」が御殿場止まりに短縮され、本数も一日4往復だったのが、平日は一部が臨時に格下げされています。実際には御殿場以遠は観光シーズン以外はほとんど「空気輸送」に近かったようで、これも沼津の停滞を如実に表しているのでしょうか。商業圏としては、まだまだ三島よりは優位を保っているようですが([83028] 白桃 さん)…
第3次産業の熱海市の凋落ぶりは意外でした
熱海の凋落については、以前[64080]で書き込んでいますが、昭和末期の「泡沫経済」以前から海外旅行の一般化などの観光の多様化により、観光客の減少傾向によって既に人口の漸減傾向が始まっていたのが、平成に入って「泡沫経済」が破綻して以降、団体客の客離れを初め宿泊客の減少が顕著になり、[64080]にあるように大型ホテルの倒産続出で温泉街の中心部が廃墟同然と化し、これに伴う従業員の整理はもとより、物産店・飲食店の減少などによる人口減に拍車がかかったのでしょう。
観光地の人口減というと、箱根町も近年の減少傾向が顕著になっています。昭和50年代には優に2万人を超えていたのが、平成7年の国勢調査では18,411人、そして今年10月現在では13,298人と、30年余りの間に3分の1以上の激減となっていて、これは私にもちょっと意外でした。箱根の場合も温泉旅館の閉鎖が相次いでいて、やはり観光産業従事者の減少が大きな要因となっているのでしょうが、ただ、箱根の場合、廃業した旅館が日帰り施設などに転業したところが多く、観光地や商店街の印象なども、見た目ではそれほど寂れたという感じがしないのかもしれません。

最後に、今年の経県値と、「認市度」(市の経県値)の変化を。
今年の経県値は28点(こちら)。
認市度の変化は次のようになりました。

  △→○ 熊谷([84083])
  △→● みどり(同上)、立川(社用)
  ▲→● 行田(同上)

新規市制の大網白里市は△([82401])。来年元日市制の滝沢市は▲となります。
それと、お粗末ながらも認市度の訂正です。
[67128]で四万十市を×としたのですが、二昔あまり前に予土線で旧西土佐村を通過しており、江川崎駅(「日本一暑い町」になったのはこの辺り)でトロッコ客車の開放作業(このとき乗った車両は自由席の普通車両でしたが)を見るためにホームに降りた記憶があります。したがって、四万十市は△が正解でした(今までてっきり四万十「町」のほうだと思い込んでしました…)。
今年末時点での認市度(全国789市+東京特別区(全体で1市として計上))とその増減は下記のようになりました(前記の四万十市の誤りは昨年分に補正)。

  ◎:2(±0)、○:117(+1)、●:258(+3)、△:52(-2)、▲:268(-1)、×:93(±0)

…今年の締めくくりは、私のカラオケ十八番(嘘)。
 ♭ああ~初恋の君を… ギター爪弾く旅の鳥~
[84535] 2013年 12月 12日(木)23:55:35【3】伊豆之国 さん
「秘境駅」あれこれ
[84526] 白桃 さんの書き込み
ひと昔、いやふた昔ぐらい前には、停まらない駅がいくつかある「鈍行列車」がたくさん走っていたような記憶が・・・
駅をいくつかとばす「鈍行」と、ひと駅、ひと駅停まっていく「鈍行」となんか区別していましたっけ???
から始まって、落書き帳を賑わせている「各駅に停まらない鈍行」の話題ですが、私も一つこの「列車」に乗らせていただきます。
この白桃さんの記事を見て思い出したのが、私が以前[63598]で「讃岐平野の秘境駅」というタイトルで書き込んでいた
香西・讃岐府中・八十場・讃岐塩屋の各駅は一日に1~3往復しか停まっていません
予讃線の高松-多度津間の「超閑散駅」を初め、国鉄時代には全国各地で見られた「鈍行(普通列車)でもその多くが通過し、ろくに停まらない駅」の話でした。この記事を引用した「時刻表名探偵」(石野哲氏著・昭和54年)にもいくつか挙げられていますが、このような「秘境駅」(ここで言う「秘境駅」とは、「列車そのものの本数が非常に少ない、駅の周囲に人家もなく乗降客がほとんどない」といった「純粋」なものではなく、「幹線や大都市近郊などの路線で、列車が頻繁に運行されているにもかかわらず、『鈍行』さえその多くが通過し、停車する列車が極めて少ない」という駅を指します)については、私もその後[63634]に続きを書き込んでいますが、そのほかに私が記憶していたものをいくつか挙げると、国鉄の幹線では次のような駅がありました。

東北本線斗米(現「いわて銀河鉄道」)、苫米地(現「青い森鉄道」)
総武本線榎戸、飯倉、倉橋
中央本線東山梨、別田(現・春日居町)、東塩尻(信号場を客扱い、時刻表では臨時駅の表示。現在は廃止)
信越本線西松井田、茨目
山陰本線高津(「石原」([84479]白桃 さん)の隣の駅)、久代、敬川
高徳線八栗口
土讃線入明、円行寺口

最後に挙げた土讃線の例は、「名探偵」にも詳しく取り上げられているのですが、この両駅、なんといずれも高知市内、しかも高知駅の次と、そのまた次の駅。しかし駅間距離はわずか800m、近くを「土電」が並行して走っていることもあってか、この両駅に続けて停まる列車がほとんどなくてどちらか一方だけしか停まらない列車がほとんどで、両駅に続けて停まる列車は片道1本だけ、という状況だったことが書かれています。このような「幹線の秘境駅」は、非電化(だった)路線に多く見られ、ディーゼル車の導入により新設された駅が多かったようで、短い編成のディーゼル車のみが停車し、SLやDLの引く長い編成の列車はホームに編成全体がかからず、また加速が悪かったことも影響しているようです([63602] 役チャン さん、[63609] hmt さん、[84531] スナフキん さん)。また、列車交換のための信号場を便宜上客扱いしている、といった例もいくつかあったようで、総武本線の「都賀」駅~「奇跡の復活」を遂げた?NTJ会長 さんのお膝元のお隣~は、それまでの信号場から昭和40年に「仮乗降場」として客扱いを開始したころは、まだ電化もされておらず、朝夕のラッシュ時のみにディーゼル車が数往復停車していただけという、今から見れば信じられないようなのどかな光景が見られていたのでした。
幹線以外でも、陸羽東線の「塚目・東大崎(?)」など、陸羽西線「羽前前波」、氷見線「越中国分」、七尾線「中津幡・能瀬・南羽咋」、小浜線「西敦賀・若狭有田・勢浜」など、和歌山線「下兵庫」など、徳島線「三加茂」など…と、それこそ全国あちこちに見られました。JRになってからも、北海道では新たに正規の駅として全国版の時刻表に載った、元「仮乗降場」扱い(北海道内の時刻表のみに掲載)の小駅の多くは、通学時間帯など以外は「鈍行」でも素通りするものが多くあり、こうした「仮乗降場上がり」の駅は、過疎化で利用客が事実上皆無になったりして、既に廃駅になったものも数多く見られます。

私鉄にも、このような「秘境駅」が大都市圏にさえも見られました。神戸電鉄の「菊水山」駅は、こうした「大都会の秘境駅」の代表格としてよく話題に取り上げられました。神戸市街から六甲山中への「登山列車区間」の真っ只中にあるこの駅は、周りには人家が全く見られず、近くにある水道局の施設の点検でたまに降りる人がいるくらいだったそうで、「鈍行」でもほとんどの列車が通過で、結局その後廃駅となったようです。
北陸鉄道の石川線では、以前は日中の列車が全て「準急」として運行され、押野・野々市・曽谷・小柳の各駅は日中は1本も列車が停まらない、という状況でした。前の2駅は金沢の中心地に直結するバスを優先、後の2駅は周辺人口・利用者が少ないためだったようですが、現在は全て各駅停車で運行されているようです。また、島原鉄道では、かつては「急行」(有料)とは別に、本諫早-愛野間と、現在は廃線となっている島原外港-深江間のそれぞれの中間駅の一部を通過する「鈍行」がありました。こちらもバスとの競合回避と役割分担の意味もあったと思われます(現在は無料の急行があるようです)。「琴電」の長尾線にも、以前は両隣の駅との距離が短い井戸駅に停まらない「鈍行」があり、富山地方鉄道には越中中村通過の「鈍行」がありました。富士急には、上大月に停まらない「鈍行」が今も残り、えちぜん鉄道にも通過駅がある「鈍行」があるようです。

ところで、「各駅停車」と呼んでいるのに「各駅に停まらない」という変な列車もあります。東急大井町線は、田園都市線二子玉川-溝の口間の複々線化によってそれまでの二子玉川から溝の口まで延長されたのですが、この区間にある二子新地・高津の両駅には田園都市線のホームだけで、大井町線はホームのない線を通るので「鈍行」でも原則として停車しません(日中の一部と、早朝・深夜に運行される鷺沼への出入庫列車のみ、ホームのある田園都市線の線路を走り、両駅に停車します)。駅のアナウンスでは「各駅停車溝の口行きがまいります。この列車は二子新地・高津には停まりません」というように放送し、表示機でもこの両者を色分けして区別しているのですが、やはりどうにも違和感があります。2駅停まらないだけで「区間快速」などというのもやはり変なので、両駅通過のものを「普通」と呼称して区別する(南海のケース…[84528] 星野彼方 さん)というのも一法だとは思うのですが、何か名案はないのでしょうか? この大井町線のケースと同類の、阪急の3線並列区間・梅田-十三間(中間にある中津駅には京都線のホームがなく、神戸線・宝塚線のみ停車)ではどのように表現しているのでしょうか…。こうした、「秘境駅」と呼ばれるほどのものではないにしろ、「鈍行」の一部も止まらない、といった駅には、ほかにも例があったようです。非電化時代の関西線(大和路線)の加美・久宝寺([63602])などは極端なケースだったのでしょうが、かつて私が見たことがあるものとしては、「鈍行」の半数が通過していて日中は40分おきにしか列車が停まらなかった名鉄瀬戸線の「矢田」駅の例がありました。余談ですが、名鉄にはローカル線を中心に、利用客が少なく「鈍行」でも通過するものが多い駅が結構あり、路線自体は健在でも、こうした駅が結局廃止に追い込まれたケースも多く見られます。

[84526] 白桃 さん
[84531] スナフキん さん
[84534] NTJ会長 さん
そういえば、昔は大きな駅ではどこでも見られた「駅弁の立ち売り」というのもすっかり見かけなくなりましたねぇ…。時刻表に「弁」マークがあっても、ホームには駅弁屋の影も形も見えず、コンコースの売店のみで売られている、という駅も多そうです(八王子駅など)。一昔前に見かけた仙台駅や新潟駅の立ち売りは今も健在なのでしょうか? 今夏の旅([84083])で、東武下今市駅でその「駅弁の立ち売り」が健在だったことに感激したのですが…。
[84487] 2013年 11月 28日(木)23:26:15伊豆之国 さん
Re2:"第10回オフ会旅行なぜだろう・どれだろう・なんだろうクイズ"
[84479]白桃さんのクイズ、1問だけですが…

問三:夏休み前、「ミニ(偽)富士山」の「鐘の音」に反応された方ですね…。
「元・日本一暑い町」にも同じ字の駅がありますが、こちらも苗字としての一般的な読み方とは微妙に違います。

…小浜市と旧・小浜町には、どちらも18年前に泊まっています([72787])。小浜市に泊まったときの道中では、次の日に「敦賀トンネル温泉」に泊まったのですが、これを最初は文字通り「洞窟の中にある温泉」(例えば紀伊勝浦の巨大ホテル"U"の如く)だと思っていたのですが、本当は「北陸トンネルの工事中に湧き出した温泉」で、宿はトンネルではなく高台にあったのでした…。
[84455] 2013年 11月 20日(水)23:49:46【2】伊豆之国 さん
五番勝負(番外)etc…
さて、私が早々と不参加表明した([84127])恒例のオフ会もいよいよ間近ですが…

いきなり個人情報を白状しますが、今回の開催場所に決まった松江しんじ湖温泉のお宿。以前、[65342]で今から17年前の山陰方面への旅で、折からの台風接近で隠岐の島から大慌てで松江に向かったこと、その松江しんじ湖温泉の宿に何とかたどり着いたものの、暴風雨が激しくなって楽しみにしていた「宍道湖の絶景の夕日」を見られなかったことを書き込んでいたのですが、何を隠そう、その「湖畔の宿」というのが実は今回のオフ会開催地となった旅館なのでした。客室のTVで台風情報に一喜一憂も、温泉で旅の疲れを癒すことができ、[65342]にある通り、翌朝は天気も回復して史跡めぐりを楽しむことができたのでした。HPを見る限り、お風呂の雰囲気も当時とは変わっていないように思えます…。オフ会に参加される皆さん、どうか当日が好天に恵まれ、17年前の私の無念を晴らし、見事な夕日を仰ぐことができるよう、お祈りいたします。

ところで今回の五番勝負の問一で出た、私ももちろん全く知らなかった「電子観測点」、まさに知らないとお手上げですが、私にもこんな「ウルトラオタク向け」の「十八番」ネタのクイズが作れそうです…。
【問X】 群馬県桐生市山梨県富士吉田市静岡県富士市 (想定解:約80~90?)
データは地図ではなくて動画からですが、私が「幼少時代に大変怖い思いをした、あの音」。島根県出雲市でもこの音が聞こえる場所があって、その動画のリクエストが何と500万回以上にも達しているというのですが、UPされたのが6年前なので、今も残っているか「今市」わかりません…。

ついでにもう一つクイズ。出雲大社にお参りされる方もいらっしゃると思いますが、その出雲大社の境内にある大国主命の銅像、足元にある動物がいるのですが、果たして「第一印象」では何に見えるでしょうか?…アマミノクロウサギ?
[84435] 2013年 11月 14日(木)23:27:39【1】伊豆之国 さん
第二回クイ図五番勝負を振り返って~添えてあげましょ、柿の実を~
今回はいろいろと議論を呼んだ「クイ図」ですが、まずは感想文から。

問二:鹿沼市
お題の場所はいずれも郵便局。そこで、その郵便局に関する「何」が共通項なのか。まず、局所在地の住所と郵便番号を「郵便局を探す」から調べたところ、いずれも後ろ4桁が「1111」とか「2222」というように同じ数字が並んでいる。それではないかと見当が付きましたが、皆さんもおっしゃるように郵便局のHPから引くことができず、そこでネット検索から「郵便局 1111」を開いてみると手掛かりが掴めました。この日、TV番組「日光例幣使街道を歩く」を見ていたことから、住所・局とも「321-1111」の鹿沼市板荷郵便局を選ぶことにしました。
ところで、この検索作業の中で、「住所の後ろ4桁が同数字並びなのに、局の郵便番号は違う」という箇所がいくつかあったのに気づいたことです([84413] デスクトップ鉄 さん)。例えば、山形県飯豊町手ノ子の郵便番号は「999-1111」ですが、その地域にある「手ノ子郵便局」は「999-1199」と違っています。この理由がよくわからず、「やはりこういうケースはNGなのでは?」と思ったのですが、これはどうやら「集配局」である場合のようだと知ったのでした([84418] みかちゅう さん)。

問五:宮城県大河原町
地図を拡大してみるといずれも「五輪」の文字が浮かんできて、直感でわかりました。まず思いついたのは仙台市の五輪([77875])でしたが、案の定、早々と出ている。そこで「確実なところを調べてみよう」ということで、「ウオッちず」から検索すると、40ヶ所ほど。千本桜さんのお膝元・"Super Town"大河原町があったので、その場所をMapionで当たり、拡大すると「五輪」の文字が…。
ところで、この「ウオッちず」で検索された場所には、[77875]で話題にした長崎県五島市久賀島の、今は廃村となっているらしい「五輪」集落もちゃんと出てきました。「五輪(ごりん、いつわ)」という苗字が長崎県に多いことも[77875]で書き込んでいますが、地名としての「五輪」は、なぜか東北地方に集中しています([84428] 桜トンネル さん)。地名の「五輪」は、おそらく寺院などによく見られる「五輪塔」に関係ありそうな気がしますが、どうなのでしょうか。

問一:町田市
お題や既出解の写真を見て、何やらよくわからないようなものが見えている。いくつか”Street View”で拡大して見ると、「街灯にしては中途半端な高さの不思議な物体」がある。学校の敷地にあったものが多いので、いくつかその学校のHPを開いて見ることに。以前にいくつか見た学校のHPに、「学校探検隊」などと銘打って敷地内の建造物とか樹木などについて調べていたページが載っていたところもあったので、今回もこれに期待もしたのですが、全く手がかりなし。そして学校以外では「島」も目立つ。そこで、地図記号が充実している「ウオッちず」をまたも開くと、該当する地点に共通する記号がある。今度はこれを「地図記号」で検索すると、「電子観測点」。これを「閲覧サービス」([84409])から探すことに。近間から足立・さいたま・横浜・川崎…と、まさにその通り。地図を動かして行くと、それがなんと地元も地元、自宅から徒歩10分圏内([84379])にあったとは!採点でOKとなった後、早速その現地を見てきたのは[84386]に書いた通り…。ちなみに、その「電子観測点」が敷地内にある小学校のHPを開いて見ましたが、やはりどこにも書いてありませんでした。
この「電子観測点」なるもの、私ももちろん初耳でしたが、当のオーナーさんでさえ「今まで知らなかった」([84409])というだけあって、知らないと全くわからない、相当な「上級問題」であると言えるのでしょうか。

問三:南足柄市
最初はやはり何のことか皆目見当がつきませんでした。「経緯度の交点」なども当たってみましたが外れ。結局、ヒントが出て「国会議事堂から」、それぞれ各都道府県庁までの「直線距離の中間点」だと推測でき、新宿区がお題にあることも理解できました。ルーツの静岡県庁までの距離がちょうど146km。その中間、73km地点に。

問四:市原市
お題から「今年の女子プロゴルフツアーの開催クラブ」とすぐわかりましたが、どこをさしているのかいまいちわからず、以前に「舞鶴・鶴舞」の話題に乗っかった([84241])ことから「鶴舞CC」のクラブハウス辺りをとりあえず指差しましたが、採点結果を見ると私を始め皆さん方が軒並みNGになっていたので何だか狐につままれたような気分でした。その後答えが進んでOKが増えると、その指差す場所がどうやら特定のホールになっていたので、「1番」か「18番」のどちらかだろうと推測し、いくつかHPを開いたのですがまだよくわからず。ヒントが出て「最後のホール=18番」とわかり、開催クラブのHPを片っ端から開きましたが、中には複数のコースがあったり、「18番」がなくて「9番」が2つあったり、というところもあって絞りきれず。「鶴舞」のHPを見ると、東西2つのコースがあり、どちらも18番まであって、しかも各ホールに”Old”と”New”まであったので参ってしまいました。そこでその「鶴舞」で開かれた「サイバーエージェント」のHPがあったのでその「コース概要」を見ると、「東コースのOLD Green」とある。念には念、でお互いに照らし合わせ、ようやく確信できたのでした。
それにしても、普段と「本番」とでホール番号を変えているという「裏技」をやっているところがいくつもあったとは知りませんでした。単にゴルフ場を当てるだけなら「初級問題」なのが、小細工の積み重ねで「オタク向け」難問になっていたとは…。
ところで、[84379]で、
合っていれば4ヶ所から「鐘」ですが
と書いたのは、市原市を通る小湊鉄道に今も4ヶ所残っていると見られる、今では貴重な「音風景」になった「踏切警報機の電動ベル」([84083],[78445])の響きにかけたのでした。この「鐘の音」、関東地方にはその他では8月に見てきた上毛電鉄([84083])と、あと江ノ電に各1ヶ所あるのみのようです。

ところで、五番勝負とは関係ない話。
今日は「埼玉県民の日」。そこで、その埼玉県からの話題を。行田市の稲荷山古墳で発掘され、展示されている国宝の鉄剣([84083])。その製作された当時の姿を精巧に復元した「レプリカ」がこのほど「現代の名工」たちによって完成し、「実物」と並んで「さきたま史跡の博物館」で展示されるとのことです。
ここで、誰一人飯能市た人がなくてすっかり忘れ去られている、その[84083]で出したクイズの答えを。
【問一】行田市の名物グルメで、「甘いもの」は、埼玉県民ならCMでもおなじみという「十万石饅頭」([65238] MasAka さん)。「甘くないもの」とは、「フライ」と「ゼリーフライ」
【問二】[84083]のタイトル”Day Dream Believer”は、ある世代以上には懐かしい、”The Monkees”の代表的ヒットナンバー([76354])。したがって、答えは東照宮の「三猿」や「日光猿軍団」のある日光市でした。その「猿軍団」、近年訪れる客が減少したことなどで近く廃業することになったとのこと。

♯今回の副題は、「町田音頭」の5番の一節から。今年は町内会館の改築とやらで盆踊りが中止になってしまい、おなじみのメロディーを聴けませんでした…。
今回の「クイ図」の雑感については、機会があればまた書き込んでみようかと思っています。
[84386] 2013年 11月 2日(土)21:29:59伊豆之国 さん
赤城の山も今宵限り
今回の「クイ図」、ヒントが出ても早々と行き詰まりですか…。どうも「重箱の隅をつつく」問題が多いような気がしますが…
♯自宅から徒歩でせいぜい10分の、問一のあの場所。今日行って見てきました。

…というわけで、私よりも先にゴールされた星野彼方さんへ。今晩のTVを見ていたら出ていました。
「猫」コレクション…「猫岩」(群馬県前橋市赤城山、沼田市との境界付近)→赤城山登山マップ(「前橋まるごとガイド」より)に記載あり。赤城山の最高峰・黒檜山への、大沼からの登山道の道筋にあります。
[84379] 2013年 11月 1日(金)00:04:18伊豆之国 さん
クイ図五番勝負
問三:神奈川県南足柄市
問四:千葉県市原市

問四はこれで合っていれば4ヶ所から「鐘」ですが…。問一のアレ、こんな近所だったとは…
[84366] 2013年 10月 30日(水)01:29:45伊豆之国 さん
クイ図五番勝負
[84295] 2013年 10月 26日(土)23:06:06伊豆之国 さん
クイ図五番勝負
[84293] 2013年 10月 26日(土)22:46:51伊豆之国 さん
クイ図五番勝負
[84291] 2013年 10月 26日(土)22:36:30伊豆之国 さん
クイ図五番勝負
問二:栃木県鹿沼市

「今市」自信がありませんが…
[84241] 2013年 10月 20日(日)18:21:10伊豆之国 さん
舞鶴、鶴舞、鶴間
「新幹線」ネタなど、いくつか反応した記事もあったのですが…。前回の書き込みから1ヶ月近く開いてしまいました…。

[84236] 白桃 さん
[84238] もあい さん
[84239] ペーロケ さん
「舞鶴」「鶴舞」の話題で賑わっていますが…

「舞鶴」というと、ラグビーの強豪として知られた大分舞鶴高校。それと、もあいさんのお膝元・舞鶴市の丹後田辺城と同じく「舞鶴城」の別名を持つ甲府城。武田氏滅亡後、豊臣秀吉の命により、武田氏の居城(現在の武田神社)の南方、現在の甲府駅の南側一帯に築城され、江戸時代になると徳川氏一門の城となり、後に柳澤吉保が城主となりましたが、吉保の子・吉里が大和郡山に移った後は天領となって「甲府勤番」の支配下となり、廃藩置県まで続いています(甲府市HPより)。現在は残された部分が「舞鶴公園」として整備されています(私も5年前に行ったのですが、富士山が見えず残念…([66626]))。

名古屋の「鶴舞」は、もともと「つるま」だったのが「舞」の字に引きずられて「つるまい」になってしまったもので、近くにある「鶴舞公園」は今も「つるま」とよんでいるようです([75359] スナフキん さん)。市原市([84236] 白桃 さん)にある小湊鉄道の駅「上総鶴舞」は、素朴なたたずまいのローカル線の無人駅で、ドラマなどのロケ地としても人気があるようです。

「つるま」といえば、「自治体越え地名の横綱級」([75249])、「鶴間」。その町田市側には「鶴間公園」というのもあります。その「鶴間」の地名由来には、「鶴が舞い降りた里」という言い伝えもあるようですが([75374])、各地の「鶴」地名には必ずしも鳥の鶴ではなく、九州南部の「水流(つる)」などと同系で「水路」とか「湿地」といった意味が元々で、後に「鶴」という縁起のよい字が当てられたところも多いといわれるようです。「つるま」というと、hmt さんのお膝元・富士見市の「鶴馬」の由来も気になりますが…。
[84127] 2013年 9月 23日(月)20:40:46伊豆之国 さん
Re:これぞ純粋?四文字地名
[84124] オーナー グリグリ さん
[84126] 白桃 さん
これぞ四文字地名と言える地名
ですが、私もいくつか思いついたものから。

最初に、これぞ"Nice!"と言えそうな四文字地名。
・秋田県由利本荘市二十六木
これで「とどろき」とはとても読めませんねぇ。「十」が二つで「と・と」→「とど」でしょうか。蛇足ですが、この「二十六木」地区には「三六(「みろく」と読むそうです)温泉」というのもありました。
…そういえば、「同音異字地名コレクション」案に「とどろき」([61207] EMM さん)というのも出ていましたな…。

次に、「頭」に付くものがあるものの、「本体」の部分が「純粋?四文字地名」になっていそうなもの。
まず「とどろき」からの連想で…
・大阪府箕面市上止々呂美・下止々呂美
「止々呂美」は「とどろみ」。昭和23(1948)年まで止々呂美村がありました。

駅名から思い出したもの。
・広島県三次市作木町伊賀和志
合併前は「作木村(大字)伊賀和志」。JR三江線の駅があります。「時刻表名探偵」([83113]他)には
「いか+わし」とは区切れない。「いかわし」四文字で何か意味があると思われる
とありました。これは私の勝手な推測ですが、江の川の谷沿いにあるので、「五十嵐」などと同系で「怒らす」-「急流・早瀬」といった意味ではないかと思うのですが…。松江でのオフ会(ちなみに私は不参加の予定です)に行かれる方で三江線に乗られる方がいらっしゃいましたら、ぜひとも現地の地形を確認していただきたいのですが…。
[84106] 2013年 9月 19日(木)23:23:14伊豆之国 さん
Re2:母衣コレクション
[84105] オーナー グリグリ さん
「ほろ」地名の文字バリエーション
母衣、袰、母袋、そして、保呂、幌、と5種類ですが、ウォッちずで検索すると、ひらがなの「ほろ」もありそうです
その「ウォッちず」で出てきた「ほろ」ですが、これはどうやら「糸へんに晃」(第3水準)であるようです。「稀少地名漢字リスト」([83977] hmtさん)を見ると、「栃木県那須郡那珂川町大山田下郷字ほろ付」が、まさに先の「ウォッちず」のそれでした。この「糸へんに晃」の用例は、「稀少地名…」によると、他に宮城県大崎市に2例、茨城県日立市に1例あるようです。
また、本間信治氏著「にっぽん地名紀行」([76738])を見ると、「母」の付く地名の中で「名古屋市緑区鳴海町母呂後」が取り上げられており、この「母呂後」には「ほろご」と振り仮名が振ってあります。この辺りの地図を見ると、カタカナで「ホロゴ」と書かれている建物が二、三あり、読み方は「ほろご」で間違いなさそうで、こちらも「ほろ」地名のバリエーションに入りそうです。
「幌」については相当数あるのでちょっとビビッています。ウォッちずの「幌」検索で668件
「幌」の付く地名はやはりそのほとんどが北海道に集中していて、北海道ではメジャーな地名漢字である一方、それ以外では地名に使われるのは極めて稀であると思われるので、当面は北海道以外についてをコレクションの対象としたらいかがでしょうか。

以上、ご検討していただくよう、お願いいたします。
[84096] 2013年 9月 17日(火)23:10:06伊豆之国 さん
Re2:村に駅があった大手私鉄
「村に駅があった大手私鉄」シリーズですが、残りの私鉄についても調べてみることにしました。

鉄道会社名村名駅名村の駅消滅期日理由備考
東急神奈川県橘樹郡日吉村日吉1937.4.1横浜市と川崎市に分割編入日吉駅のある地区は横浜市に。当時は東横電鉄
京成千葉県印旛郡志津村志津1954.3.31新設合併で佐倉市に
京急東京府荏原郡六郷村雑色・六郷土手1928.4.1町制(のち蒲田区を経て現・大田区)当時は京浜電鉄
相鉄神奈川県高座郡大和村大和・相模大塚1943.11.3町制(現・大和市)
阪神兵庫県武庫郡鳴尾村甲子園・鳴尾など1951.4.1西宮市に編入
阪急京都府乙訓郡大山崎村大山崎1967.11.3町制
京阪大阪府北河内郡大和田村大和田1956.9.30門真町に編入(現・門真市)
南海大阪府泉南郡西信達村岡田浦1956.9.30新設合併で泉南町に(現・泉南市)
同 西鳥取村鳥取ノ荘1956.9.30新設合併で南海町に(現・阪南市)
同 下荘村箱作1956.9.30同上

…「村の駅」消滅時期を調べてみて、予想以上に苦労したところが結構ありました。東急・京急・相鉄は戦前にすでに「村の駅」が消えていました…。その当時は「村」であったところにあっても、路線(駅)は未開業というものもかなりありました。とりわけ苦労したのが京急。横須賀市が「戦時合併」で市域を大きく拡張したことは当然頭に入っていたのですが、それ以前の時点で開通していた路線(当時は湘南電鉄)に「村の駅」があったところは見当たりませんでした。久里浜村は1937(昭和12)年に一足先に横須賀市域になったのですが、久里浜線は当時はありませんでした。逗子線の「六浦」駅のある一帯は、1936年まで「六浦荘村」だったのですが、六浦駅の開業は横浜市に編入後(当初は海軍専用の仮駅)でした。結局いろいろたどって行ったところ、どうやら何と「大東京市」発足の4年前に町制を施行した六郷村にあった2駅-当時は京浜電鉄-が最後、ということになるようでした。逆に、甲子園が戦後まで「村」にあったことを初めて知り、ちょっと意外に感じました。
東急・京急・京王・阪神・京阪は、現在では町村部を全く通っていないようです。現在、関東地方にある「村の駅」は、東海(常磐線・茨城県東海村)、八積(外房線・千葉県長生村)、袋倉、万座・鹿沢口、大前(吾妻線・群馬県嬬恋村)ぐらいでしょうか。

♯誤り、落ちがあったらご指摘を。
[84083] 2013年 9月 12日(木)23:56:24【2】伊豆之国 さん
Day Dream Believer~真夏の北関東放浪記~
もうだいぶ遅くなりましたが、先月18日から2泊3日で関東北部への旅に出かけてきました。今日は[84064]で約束した、この旅日記を書くことにします。昨年の九州南部への長旅([81852])のようにクイズ形式にしようかとも思ったのですが、長引く猛暑からきた疲れがいまだ取れないこともあって、今回はいつも通りのスタイルで書き込むことにしました。

今回は気ままな一人旅ということもあり、初日の18日はややゆっくり目に我が家を出て、渋谷から「湘南新宿ライン」で高崎線へ。いきなり「事故により10分ほど遅れ」とアナウンスがあり、少々焦りましたが、第一のポイントとした熊谷駅に無事に到着します。当初のプランでは、まずここで秩父鉄道に乗り換えて行田に向かい、忍城跡~さきたま古墳群と回る予定にしていたのですが、旧妻沼町に昨年国宝となった「妻沼聖天」があることを知り、早速駅前でバス乗り場を探すと、その妻沼を経由して太田に向かうバスが待っているではないか。時刻表を見ると、なんと妻沼までは1時間に3~4本、利根川を越えて太田へ行くバスも1時間に1本はある。熊谷と大泉町・太田を結ぶ軍事路線として突貫工事で敷かれたものの、終戦で中断され、結局利根川を渡れぬまま、1両だけのディーゼル車が1時間に1本あるかないかという状態が続き、昭和58年に寂しくその生涯を終えたあの超ローカル線「東武熊谷線」のイメージが頭にあったので、「あの熊谷線の走っていたルートが、いまやそんなに繁盛していたのか」と大いに驚いたのでした。「妻沼聖天」は本堂に極彩色の装飾が施された彫刻があって、「埼玉の小日光」の異名があり、ボランティアによる丁寧な説明に聞き入りました。そして再びバスで熊谷駅に。「暑さ日本一」の座こそ譲ったものの、やはり暑いことには変わりはなく、この日の最高気温は36℃。デパートの玄関にあった「熱いぜ!熊谷」の立て看板も健在でした。そして秩父鉄道に乗って当初の目的地とした行田市へ。忍城跡にある郷土博物館から、あの「稲荷山の鉄剣」が展示されている「さきたま史跡の博物館」を見ることにしましたが、行田市駅に着いたときには既に午後3時を回り、市街地で道に迷ったこともあって、猛暑の中を早足気味に歩くことになり、「史跡の博物館」にたどり着いたときには入館締め切りの数分前という状況でした。館内をじっくり見た後、夕暮れのさきたま古墳群を散策、稲荷山古墳の頂上にも登ることができ、周りの田園風景を眺めることに。結局、市内循環バスで行田市駅に戻ったときは午後6時を過ぎ、電車の時間が迫っていたためすぐに乗って熊谷駅に。結局この行田市の名物グルメ、埼玉県民「協和」の合言葉にもなっている「甘いほう」のは熊谷駅の売店で何とか買うことができましたが、「甘くないほう」はついにありつけないままになってしまいました。熊谷駅から再び高崎線に乗り、次の籠原駅で降りてネット検索で取ったホテルへ。温泉ではないものの、露天風呂があり、そこから行き交う電車を眺めることができました。
翌日は、高崎経由で桐生に出て、少々歩いて西桐生駅から上毛電鉄に。ちょっとした話題にもなっている、2駅目の「富士山下」駅で下車、駅のすぐ北側の「ミニ富士山」([83652] オーナー グリグリ さん、[83655] hmt さん)へ。往復10分の「弾丸登山」でしたが、やはり猛暑(この日の前橋の最高気温は37℃)の中、密林のような草木が生い茂る山道の往復は少々こたえました。駅前の踏切にある「貴重な音」([83652],[83659] いさ さん)も聞こえましたが、どうも既に昨年から片方が故障して鳴らなくなっているらしく、近江鉄道で起きた事故([62515])の例もあるので、果たしてこの先いつまでこの音が聞けるのでしょうか…。再び上毛電鉄に乗って、赤城駅で降り、「関東の耶馬溪」の異名を持つ「高津戸峡」へ。歩いても行ける距離でしたが、駅前にバスもなく、猛暑ということもあってこの旅では唯一のタクシーを使うことに。やはりこの暑さの中では散策する人もまばら…。それから渡良瀬川を望む場所に建つ、昭和12年に建てられた芝居小屋「ながめ余興場」を見学、そして大間々駅に出てわたらせ渓谷鉄道に乗り、足尾経由で2日目の宿がある奥日光に向かうことになります。車窓に広がる渓谷美に酔いつつ、通洞駅で降りて足尾銅山に。トロッコ電車で坑内に向かうのですが、坑内に入ると一転して寒風が肌を突き刺し、一昨年の会津鉄道で味わったような([79328])ものすごい肌寒さを感じることに。奥日光の涼しさに備えて用意してきた長袖を羽織って、肌寒さをしのぐことになったのでした。足尾銅山からは、日光市営のバスで清滝に出て、そこからいろは坂を登り、まず中禅寺湖で下車して華厳の滝を見た後、湯元温泉にある、11年前にもお世話になった「お一人様大歓迎」の宿で一夜を。夕食後に館内でコンサートがあり、美しい旋律にしばし聞き入りました。
翌日は、やはり定番の「二社一寺」参りとなります。こちらも11年ぶり。しかし、今まであった「共通券」が突然廃止されたとの張り紙が拝観券売り場に掲げられていて、大いに腹立つ乗り。でもここまで来たからには見ぬわけには行きません。最初は「今市」土地勘がつかめなかったものの、歩いてゆくうちに建物の位置の記憶も蘇ってくることに。日光の社寺では大規模な修復工事が始まっていて、その工事の段階で、東照宮の五重塔の1階内部や、輪王寺の本堂を覆う仮設の建屋から覗く修復工事の状況など、普段は見られなかった建物の内部やシーンをいろいろ見ることもできました。この時点で既に雨が降り出していて、やがて本降りとなり、「霧降高原」など見たかったところもあったのですがやむなく諦めて早めに切り上げ、最後にテレビで「有料で渡れる」ことを知った「神橋」を渡って、東武日光駅に戻り、特急で戻ることに。途中、3年前のオフ会でも話題になった「県境錯綜地帯」を通過した辺りでは、既に睡魔が襲っていて、はっきり記憶もないまま、「とうきょうスカイツリー」で下車、上には目もくれず押上駅への通路を抜けて家路へと着いたのでした。

…「クイズ形式ではない」といいつつも、最後にミニクイズ2題。
【問一】 行田市の名物グルメで、「甘い」ものと「甘くない」ものの名前は何でしょうか?
【問二】 文中、タイトル”Day Dream Believer”に最もゆかりのある市はどの市でしょうか? ▲ヒント…犬山市([76354])

♯今回の旅で埼玉県が●(訪問)から○(宿泊)となり、生涯経県値は1点増えて187点に、また「県庁所在地との経県値ギャップ」は、埼玉県の1点が増えて13点/15点(都庁所在地をそれぞれ「23区全体」/「新宿区に限定」とした場合)となりました。また、群馬県で唯一△印だったみどり市([60538])が●となり、群馬県全市が●以上となりました。
[84064] 2013年 9月 8日(日)15:36:03伊豆之国 さん
こんな大都市、停車は無用!
「引越しセンター」で名高いあの市の選挙が近いようなので、以前に書き込んでいたネタから。

[74284]
堺市は全国で唯一、JRの特急(新幹線を含む)が停まらない政令指定都市
人口50万人以上でJRの特急が停まらない市には、学研都市線と「おおさか東線」が市域の端っこを通っているだけの東大阪市と、つい最近50万の大台を超えた川口市があります
と書き込んでいたのですが、今日はこの「JRの特急(絶滅寸前の「急行」を含む)が全く停まらない都市の人口ランキング」を調べてみることにします。
なお、この表の中で、「タイプ」の区分けは次のとおりです。表中でカッコ書きした相模原と町田は、主に週末を中心に運行される臨時特急(季節列車)が停車するものです。単発の臨時特急やイベント時などの臨時停車は含みません。

AJRが通っていないか、又は通過していても駅がない
BJR以外の有料特急が停車
CJR以外の無料特急が停車
DJR以外の特急列車も停まらないか、特急そのものの運行がない
EJR以外の鉄道がない

市名人口タイプ備考
842,426BJR特急が唯一停車していた鳳駅が3年前から通過に。南海の堺駅と堺東駅に有料特急が停車
(相模原)719,709B季節運転の「はまかいじ」が橋本駅に停車。小田急相模大野駅に「さがみ」などが停車
川口563,299D「特急」が全く停まらない市では人口最大
東大阪507,616B近鉄の有料特急の一部が布施駅に停車
西宮484,702C
市川469,224C京成の無料特急が京成八幡駅に停車
(町田)427,473B相模原市と同様
豊田421,408A,D名鉄各線・愛知環状とも特急の運行なし。JRのない市では人口最大
藤沢416,756B「踊り子」が一時期平日のみ停車していたことがある
横須賀413,302C
枚方406,931C
豊中391,536A,D
岡崎374,188B「伊那路」がかつて名古屋まで臨時延長運行されたときに停車していた
奈良364,498B3年前の「遷都1300年」で臨時特急が運行されたことがある([74286]なると金時さん)
吹田360,194D
高槻355,543C
川越346,538B西武「小江戸」(本川越駅)
所沢342,310B
越谷328,486D
那覇318,959A,D
春日井306,818D

このほか、人口61万人を数える船橋市は、毎日運転の特急で停車するのは千葉駅発着の「あずさ」1往復だけ、人口48万人台の松戸市も「スーパーひたち」が申し訳程度に片道1本停車するだけです。人口30万人未満の中核市・特例市では、茨木(C)・八尾(D)・加古川(C)・平塚(E)・草加(A,D)・寝屋川(D)・春日部(A,B)・茅ヶ崎(E)・呉(E)・大和(A,B)・厚木(A,B)・太田(A,B)・つくば(A,D)・伊勢崎(B)・岸和田(B)の各市があるようです(加古川には「はまかぜ」が臨時に停車することがあります)。やはり、人口が多いのにJRの特急が停まらない市は、大都市近郊の衛星都市が大半を占めています。大都市のターミナルに近すぎるために、列車本数が多く快速などで事足りることと、特急を短い距離の間にたくさんの駅に停めることがダイヤ上も難しいのでしょう。県庁所在地では、前記の奈良・那覇以外にはJRの特急が市内のどこにも停車しない市はありません。

ついでに、JRの特急が停車する「人口の少ない町村」についても調べてみました。
町村名人口停車駅・列車備考
音威子府村952音威子府(宗谷・サロベツ)[75423]白桃さん
占冠村1,362トマム・占冠(おおぞら・とかち)
天龍村1,539平岡(伊那路)
中川町1,848天塩中川(宗谷・サロベツ)
泰阜村1,858温田(伊那路)

♯タイトルは、昭和47年に発行された「たのしい時刻表」(清水晶氏著・読売新聞社刊)の一節から取ったものです。この中で、「国鉄の急行の停まらない50万以上の都市」として、堺・尼崎・東大阪の3市が挙げられています。このうち堺市は、かつて国鉄時代の昭和40年代初期に「不人気特急の横綱」という不滅の不名誉記録?に輝いた、わずか1年余りで運行廃止に追い込まれた短命の特急「あすか」が堺市駅に停車していたことがあり、その後長いブランクを経て鳳駅に「くろしお」が停まるようになったのですが、やはり天王寺駅からの距離が短すぎることと、阪和線が市の中心部を通っていないことも災いし、利用者が少なかったのでしょう。尼崎駅には、現在は福知山線方面の特急が多数停車していますが、尼崎市の人口は50万の大台を割っています。
…この本の最後のほうには、「線名に物申す」という記事があります。これを見て、落書き帳の「全盛時代」を誇った10年ほど前のこと、「嵐」のような猛烈な勢いで書き込みを続けて落書き帳を「荒らし」まくった末、忽然と姿を消したかの「伝説の人物」にこれと同じような一連の書き込みがあったことを思い出してしまいました…。

…そろそろ、先月の夏休みの旅日記についても書かなきゃ…。
[84045] 2013年 8月 31日(土)21:06:25【1】伊豆之国 さん
都市を一文字で表す(番外:バス系統・スタジアム)
「都市名を一文字で表す」方法ですが、まず[84043]で都道府県(以下「県」)庁所在地版が抜けているようなのでこちらから。カッコ(市名)のないものは、同じ字で始まる県庁所在地が他になく、そのまま使用するものです。

札、青、盛、仙、秋、形(山形)、島(福島)
水、宇、前、さ、千、<東>、横
新(新潟)、富、金、井(福井)、甲、野(長野)、岐、静、名、津
大(大津)、京、阪(大阪)、神、奈、和
鳥、江(松江)、岡、広、山(山口)、徳、高(高松)、松(松山)、知(高知)
福(福岡)、佐、長(長崎)、熊、分(大分)、宮、鹿、那

一文字の「津」はこれを使うしかないので、必然的に大津は「大」となり、大阪が「阪」ということになります。松江・高松・松山・高知の「四角関係」は、[84043]と同様な結果で円く収まりました。大阪と高知は、県名の一文字表記([84027])と異なる文字になりました。<東>とした東京は、物価や消費量の平均値などの統計では、23区全体を「都庁所在地」とみなすことが多いのでこのような表現にしましたが、新宿区を指すことになる場合、「新」か「宿」か。これについては、後述します。

新宿区が出たところで、次は「電話帳」の区名表記の話。東京23区の個人名電話帳は、現在では各区ごとに分かれていますが、「電電」時代は23区全体の電話帳が各戸にも配布され、掲載数が膨大になるので3冊ぐらいに分かれていた記憶があります。この中での住所表記では、区名を原則1文字で表し、町名以下の部分も、「○○町○丁目○番○号」という場合、「○○町」の「町」や「○号」を省略し、例えば「千代田区有楽町1丁目2番3号」ならば「千、有楽1-2」という風に表記されていました。この「区」の略表記について、東京23区の場合だと、中央区と中野区、江東区と江戸川区でそれぞれ最初の文字がダブりますが、中央・中野・江東の各区はそのまま2字で表し、江戸川区は「江戸」と表記されていました。これは横浜市の場合も同様で、「港北」「港南」はやはり2字表記でした。個人名の電話帳の掲載区域が細分化された今でも、「タウンページ」などの職業別の広域の電話帳では、区名表記が使われていますが、このような一文字略号はまだ使われているのでしょうか。

地名の一文字表記というと、バスの系統略号もあります。おそらく最初に導入したのは都バスで、行き先をわかりやすくする目的でそれまで数字だけで表されていた系統番号を、「地名(駅名)+数字」に表記に改めたもので、東京駅なら「東○○」、上野駅であれば「上○○」という風になるのですが、「新宿」と「新橋」、「目黒」と「目白」など最初の文字がダブるものについては、それぞれ「宿」「橋」、「黒」「白」というように後ろの文字で区別することになります。しかし、中にはうまく収まらないものもあり、「新小岩」などは「小」とすると隣の「小岩」と区別できなくなるので「新小」と例外的に2字になったというものもあるようです。同様の系統表示方式は、他のバス会社でも導入したところが多く、地名の一文字表記もぞれぞれ独自に設定しているようです。そのため、同一県内でも営業エリアが異なりお互いに混同する恐れがなければ、同じ一文字で始まる系統記号が別々に存在するものもあり(例「梅」-都バス:青梅営業所と小田急バス:梅ヶ丘駅)、中には同一会社(グループ)内でも別々の営業所管内に同じ字で始まる系統がある例さえあります(京王バスの「高」-高円寺と高幡不動)。

もう一つ「一文字の略号」にまつわる話を。前に競輪・競艇選手の出身県表示を話題にしましたが([84027])、スポーツ新聞のプロ野球やJリーグの日程表を見ると、試合期日とともに試合が行われるスタジアムの略号が書かれていることがよくあります。例えば東京ドームなら「東」、甲子園なら「甲」といった具合ですが、こちらは各スポーツ新聞でも必ずしも統一が取れておらず、表記が各社でばらばらになっているものもあるようです。特にJリーグのスタジアムなど、ネーミング何とかで何度も愛称を変えたものもあり、どこにあるのか、「本名」が何なのか、そこで対戦するクラブを見てもすぐには見当が付かず、私にもさっぱりわからなくなっているものもいくつもあります。「東北電力スタジアム」というのはてっきり仙台か利府(W杯で使われた)だと思っていたら新潟だったとは…。「東電の柏崎」がしょっちゅう話題になったこともあって、新潟県が東北電力管内であることさえ失念していたのでした。「中銀スタジアム」はJ2の岡山かと思ったら、「山梨中央銀行」の略で「武田軍団」の本拠地だったのでした…。
[84027] 2013年 8月 29日(木)22:12:09【1】伊豆之国 さん
Re:各都道府県を一字で表すには? & 荘川桜の思い出
[84017] 白桃 さん
各都道府県を一字で表す
場合に使う漢字ですが、その答がスポーツ新聞の競輪・競艇欄にある選手の出身県の表示にありました(私はどちらも見に行ったことももちろん、関心もありませんが)。その漢字一字は次のカッコ内の通りでした。

北海道(北) 青森(青) 岩手(岩) 宮城(城) 秋田(秋) 山形(形) 福島(島)
茨城(茨) 栃木(栃) 群馬(群) 埼玉(埼) 千葉(千) 東京(東) 神奈川(神)
新潟(新) 富山(富) 石川(石) 福井(井) 山梨(梨) 長野(野) 岐阜(岐) 静岡(静) 愛知(愛) 三重(三)
滋賀(滋) 京都(京) 大阪(大) 兵庫(兵) 奈良(奈) 和歌山(和)
鳥取(鳥) 島根(根) 岡山(岡) 広島(広) 山口(山) 徳島(徳) 香川(香) 愛媛(媛) 高知(高)
福岡(福) 佐賀(佐) 長崎(長) 熊本(熊) 大分(分) 宮崎(宮) 鹿児島(鹿) 沖縄(沖)

同じ漢字で始まる県が複数ある場合、どれか一つだけを最初の漢字で表し、他の県は2番目の字で表しますが、島根県は「島」で始まる県が他にないのに2番目の字で表しています。これは「島」が福島県で使用されたためですが、おそらく仮に福島県を「福」と表すと「福岡」が「岡」ということになり、そうなると岡山が「山」に、山口は「口」と「玉突き」になって余計わかりづらくなってしまう(これは福井を「福」とした場合でも同様)ので、最もその影響が少ないものを取った結果でしょうか…。

[84020] 白桃 さん
タタラ
というと、「鉄」系としては真岡鉄道の「多田羅」駅、東武伊勢崎線の「多々良」駅をまず連想しますが…。福島県の名峰・安達太良山の語源も「タタラ」と関係あるのではないか、という説があるようです(谷有二氏著「富士山はなぜフジサンか」([83722]他)より)。

[84006][84010][84025] hmt さん
荘川桜
そういえば、私もその荘川桜・御母衣ダムとその実話を基にしたドラマの話、そして白川郷の旅の思い出を書き込んでいました([68857],[61094])…。気がつけば、かの地を訪れたのはもう20年余りも昔のことになったのですねぇ…。
[84000] 2013年 8月 25日(日)18:30:04伊豆之国 さん
第1回 Pair City 七番勝負「問五」について
今回の七番勝負「問五」の共通項は、「市長の苗字が市名」というものでした。これについて、自称「落書き帳の苗字ネタ四天王」の末席に位置する者として、いろいろと補足や指摘したいことがありますので、ここに書き込んでみることにします。
まず「読み」のほうですが、お題の千葉市の熊谷(くまがい)市長がOKなので、同様に「市長と市名」問題である十番勝負の第29回・問八(尼崎市の白井(しらい)市長(現在は退任)がNGとされた)と異なり、「読みは違っても漢字が同じならOK」だとわかります。
問題は「字体」のほうです。「字体の違い」による判断については、先の第29回十番勝負でも実那川蒼さんが[76791]で指摘されていますが、「全国の市長名」リストを見ても、ここに載っている姓名のすべてが「戸籍に登録された本名」ではなく、戸籍上は旧字体や異体字になっているものを、業務上は普段使用している常用漢字や正字を使っている人がかなりいるのではないかと思われるからです。特に戸籍上の姓名を記載する必要がある場合以外は、一般の職場や、学校などでも、例えば名刺や名簿では「渡邊」になっていても普段は「渡辺」と書いている、というような人も大勢います。「苗字の百貨店」(HPが閉鎖または休止していると思われるので、そのキャッシュから)にも、次のような記事が見られます。
Q19 私は戸籍上は「小澤」ですが、電話帳には「小沢」で載せています。こちらは電話帳をもとにしているとのことですが、私のような例も多いのでは?
A 日本の戸籍は戦後の文字改革に合わせて書き換えるということが行われていません。そのため、戸籍上は旧字体、日常生活は新字体と言う使い分けをしている人は多いと思います。戸籍名を本名と考えれば、当サイトとしてもすべての戸籍を調べあげる必要が生じますが、それは不可能なことですし、生きた苗字の実態とはずれてしまいます。これはむしろ、戸籍上の表記が現状を反映していないと考えたほうがいいでしょう。
戸籍上の旧字や異体字は、申し出ることにより新字に訂正することも可能とのことなので、すでに戸籍上も新字に改めている人も少なくないと思われますが、お題や正答にある、南相馬市の桜井市長、静岡市の田辺市長、安芸高田市の浜田市長、帯広市の米沢市長なども、正式にはそれぞれ「櫻井」「田邊(田邉)」「濱田」「米澤」である可能性は高いと思われます。電話帳では、「電電」時代は原則として旧字や異体字は、「島・嶋」「富・冨」など広く使われ世間一般に「別の字」として広く認識されていたものを除いては、常用漢字や正字に直されて登録され、NTTになってから旧字や異体字の使用が認められるようになっても、「渡辺」など、特に旧字が複雑で書きにくい苗字においては、やはりまだ圧倒的に新字で登録(普段の生活でも使用)している人が多いようです([65563])。新聞紙上でも、現在も本人から特に申し出がない限りは常用漢字や正字に直して印刷するのが一般的です。NGの例とされた亀山市の櫻井市長、福岡市の[高島屋のタカ]島市長も、新聞では「桜井」「高島」と書かれることになります。今回のこの問では、字体の新旧の違いなどについては、先ほどの「島・嶋」や、「竜・龍」などのように広く世間に別の字として認識され、自治体名などでも区別されているようなものを除いて「同じ漢字」として扱い、むしろ「読み」のほうを重視して、例えば千葉市の熊谷(くまがい)市長を「該当しないペア」としたほうが、かえって合理的ではなかったか、という気もしてきますが、いかがでしょうか。
[83997] 2013年 8月 24日(土)22:52:23【1】伊豆之国 さん
第1回 Pair City 七番勝負を振り返って~愛の国から幸福へ~
今回、新シリーズとしてスタートを切った「Pair City 七番勝負」。試合開始が平日の「宵の口」ということで、帰宅時刻に間に合わず出遅れたのですが、ともかく無事7問を誤答もなく全問解答することができました。ということで、まずは感想文から。

問一:町田市/日野市
これは予想問題でした。「高校野球の地方決勝」。地元がまだ残っていたので、これを答えないわけには行きません。

問五:小平市/小林市
十番勝負で見たような問題。第29回の問八、「市長の苗字が市名」。「道」の建設をめぐり大騒動の西武沿線の学園都市を。これが結局今回唯一の「入賞」(8位)でした。
この問五については、後ほど関連記事を書いてみたいと思います。

問二:沼津市/沼田市
お題と答の出方から、「同じ音で始まる市で、面積が最小と最大」という組み合わせだと気づくことに。「不精」して数の少ないところから当たり、「準ご当地」が入っている、2つしかない「ぬ」から。ここまでの3問が、初日のうちに直感だけで答えられた問題でした。
ところで、[83827] k_ito さん
問二:留萌市/留萌市
「る」は1つしかないから当たり前。お見事!参りました…。

問四:静岡市/甲府市
お題の組み合わせを見て、鹿児島と那覇から「海上の道」の国道58号、横浜~横浜は首都圏の外側を一周する国道16号が浮かび、ひょっとして「国道」関係ではないかと推測。最初の採点を待って、やはりそのとおりだと確信。いくら「道」関係は「鬼門」だといっても、ここまでくればわからぬはずはありません。青森~秋田のNG(国道101号)から、「1・2桁国道の起点と終点」。5年前の夏に猛暑の中を歩いた([66626])、富士山の西側を行く「富士川街道」国道52号を。

問七:福井市・帯広市
その日の朝刊から、前日の夕方に組み合わせが決まった「夏の高校野球」。「このネタが2問も出るとは」と驚きましたが…。ここで選んだのは、福井商業vs帯広大谷。初め想定解数が「~46」と出ていたので、数が合わないようなので不思議だったのですが、「2戦目以降の対戦も含めている」ことがわかり、十番勝負・第23回の問三と同様の「現在進行形」の問題だと納得したのでした。
ところで、福井と帯広というと、「鉄」系としては「幸福駅」でのつながりを思い浮かべぬわけには行きません。割と有名な話なのでご存知の方も多いでしょうが、それまで「幸震」と呼ばれていた地区に福井県からの開拓者が移住し、「幸震」と「福井」から合成して誕生したのが「幸福」という地名の由来でした。幸福駅のあった旧国鉄広尾線は、廃線となってはや四半世紀が経ちましたが、幸福駅の駅舎は、愛国駅と共に今も残り、幸福駅には広尾線を走っていたディーゼル車も保存されています。

…ここまでは順調でしたが、残る2問は手がかりが掴めないまま、丸々6日間が過ぎ、結局ヒント待ちになりました。

問三:千葉市・相馬市
ヒントが出るまで皆目見当がつきませんでした。その第一ヒントを解いて「合わせてください」。そこから、ふとお題とここまで出てきた答えの2つの市の人口合計を出してみると、「100万」に近い数字が。「最新推計」か「国勢調査」かどちらか、調べてみるとどうやら「最新推計むのほうが当たっていそうだ。そして。その誤差を計算してみると「1000人以内」。結局、一方は身近なほうから千葉市とし、もう一方に入る市を選ぶために使った方法は、100万人から千葉市の人口を差し引いた値「36,443人」±1,000人の範囲に入っている市を抜き出すこと。その中から、まだ出ていなかった市を選ぶに当たって、国勢調査からの千葉市の増加と相馬市の減少数がほとんど合致していること、苗字の「千葉さん」と「相馬さん」はいずれも下総発祥の平氏([935],[5896] Issie さん)ということから、相馬市を取ることにしました。

問六:可児市・太宰府市
こちらのほうは、4~5日目ぐらいから「同日市制施行」が共通項で、「リニューアル」している市はその「リニューアル市制」の期日であることも推測できましたが、NGの例になっている組み合わせにおけるその理由がよくわかりませんでした。厚木と土岐は、同じ日に市制施行した市が他にあるので、「3市以上はNG」と見当がつきましたが、他の2組はなぜNGなのか。そこで、「雑学」にある「市制施行日」のデータをいろいろと並べ替えて比較しながら見ることに。この間、「別府・宮崎」がNGになっていることについて「宮崎市は確か都城市と同じ日に誕生していたな、都城は新設合併したから…」とふと思い出し、同様に恵庭と新座を当たってみると、同じ日に黒磯が…。結局、第一ヒント出てから「雑学」のデータをじっくり吟味し、さらに共通項を「両市とも単独市制」まで絞り込み、共に昭和57年4月1日に市制(&市の誕生・市名誕生)、そしてその年に市制施行したのがその2市だけである、可児市と太宰府市のペアを選びました。

…というわけで、締めくくりは帯広市にゆかりのペア(元はトリオでしたが)。
♭どうして、すごく好きなのに~ 涙が出ちゃうんだろう…。

♯幸福駅の写真(HP)リンクを追記
[83970] 2013年 8月 17日(土)22:20:47伊豆之国 さん
白秋の故郷より
暦の上ではもうとっくに秋が来ているのに、猛暑は全然収まる気配がありませんねぇ…。そこで、今日は名前に「秋」の付く文人にゆかりの深い町から。

「過去に分断し、平成大合併で再び一緒になった」という例ですが、ここまでまだ出てきていないような、北原白秋の故郷「柳川」というのも複雑な経緯がありそうです。8年前の合併で「新・柳川市」の一部となった旧・三橋町に「柳河」という大字があり、合併後の現在も「柳川市三橋町柳河」として現存しています(旧柳川市域には「柳川(河)」という大字や町名はなかったようです)。そこで「変遷情報」から検索してみると、「あれれ?」ということが…。

柳川」「柳河」「三橋」をそれぞれ調べると、「柳川」は昭和26年まで「柳河」町と表記され、同年の新設合併で「柳川町」となり、その翌年に「柳川市」になっています。一方、三橋町を見ると、「三橋村」発足以前旧各村についてを明治の町村制施行時までさかのぼってみても「柳河」の旧村名が見当たらず、「柳河」がどこから来たのか。あるいは今の柳川市街の中心部につながる「柳河」の町場の一部が後の三橋村(町)の区域に分割されたのか。この辺りの経緯を誰かご存知の方はいらっしゃらないのでしょうか?

♯JR発足直前に廃線になった旧国鉄佐賀線には、「筑後柳河」という駅がその「三橋町柳河」に存在していました。また、現在の柳川市の玄関の駅(代表駅)となっている西鉄柳川駅も、旧三橋町でした([82924])。合併前の地図を見ると、柳川市と三橋町の境界が複雑に入り組んでいて、駅だけでなく警察署なども旧三橋町域でした。「なぜ合併できないのか」と私も不思議に思ったものでした。実際、確か昭和末期だったか、三橋町では柳川市との合併をめぐって大騒動に発展し、反対派の過激な住民が町役場に汚物を撒き散らす、という事件が起きたこともあったそうです。
[83923] 2013年 8月 13日(火)00:03:18伊豆之国 さん
Pair City 七番勝負
問六:可児市・太宰府市

OKとNGの境がいまだによくわからないのですが…
[83920] 2013年 8月 12日(月)23:36:02伊豆之国 さん
Pair City 七番勝負
問三:千葉市・相馬市
[83835] 2013年 8月 6日(火)22:12:15伊豆之国 さん
Pair City 七番勝負
問七:福井市・帯広市
[83834] 2013年 8月 6日(火)22:06:17伊豆之国 さん
Pair City 七番勝負
問四:静岡市/甲府市
[83807] 2013年 8月 5日(月)23:05:42伊豆之国 さん
Pair City 七番勝負
問二:沼津市/沼田市
[83801] 2013年 8月 5日(月)22:40:51伊豆之国 さん
Pair City 七番勝負
問五:小平市/小林市
[83799] 2013年 8月 5日(月)22:34:19伊豆之国 さん
Pair City 七番勝負
問一:町田市/日野市
[83744] 2013年 8月 4日(日)16:55:32【1】伊豆之国 さん
自治体越え地名
もうかれこれ実質2年半余りも更新が滞ったままになっている「自治体越え地名」コレクションですが、未収録と思われる中からいくつか見つけましたのでここに…。

まず、「日本一暑い町」から。
岐阜県多治見市姫町/可児市姫ヶ丘
由来・経緯についてはこちらの記事がありました。]
江戸時代、ここは美濃国可児郡姫村だったようです。明治22(1889)年からは姫治村
昭和の大合併時に隣の多治見・可児のどちらに合併するか村内で意見が対立
昭和35(1960)年に村を二分して多治見、可児とそれぞれ合併したそうな
「変遷情報」にも、この分割合併が出ています。
1960(S35).4.1 岐阜県 編入 多治見市 多治見市, 可児郡 姫治村の一部
1960(S35).4.1 岐阜県 編入 可児郡 可児町 可児郡 可児町, 姫治村の一部


次に、「清川村」に関する記事([83701] hmt さん)にリンクされた地図をたどって行くうちに見つけたもの。
神奈川県厚木市棚沢/愛甲郡愛川町棚澤

ついでに、「番外編~分断地名の合併による解消」から([80240])。
新潟県白根市/西蒲原郡味方村西白根→新潟市南区白根(各町)・西白根
[83731] 2013年 7月 28日(日)14:29:22【1】伊豆之国 さん
五味坂、麹町
[83726][83728] オーナー グリグリ さん
滝沢村大釜字埖溜(ごみたまり)
この「土へんに花」と書いて「ごみ」と読む字。手元にある漢和辞典にもこの字が出ていて、「国字。埖渡(ごみわたり)は、陸奥国の地名」とありました。「稀少地名漢字リスト」には、この埖渡(青森県南部町)と「滝沢市」の埖溜の他に、「埖」の付く地名が岩手県にもう1ヶ所あるようですが、いずれも旧南部領にあり、どうも南部領内のみで使われた「ローカル漢字」のような気がします。「ごみ」という芳しくないイメージを、「花」を文字の中に入れることで「負の印象」を少しでも和らげようとして頭を捻ったのでしょうか。
「ごみ」の付く地名で思い出したのが、東京・千代田区三番町にある「五味坂」。この「五味坂」の由来について、「麹町区史」によると「(当時の)五番町から二番町へ上る坂で、『五二坂』が『五味坂』に転訛した」とあり、千代田区が設置した現地の標識にもそれから引用した字句が書かれているのですが、横関英一氏著「江戸の坂 東京の坂」([83670])を見ると
五番町から二番町に上る坂だから五二坂といったのがいつか五味坂になまったというのだが、江戸っ子はそのような名前のつけ方はしなかったように思う。ごみ坂を嫌って五味坂と変えてみても、芥(ごみ)坂がここだけしかないのならともかく、他にいくつも芥坂があるのだから、五二坂説はいただけない。江戸っ子がすでに呼んでいるように、この坂は芥坂であり、嘉永2年の切り絵図に出ているように「ハキダメ坂」に違いないと思う。いや、芥坂ではないはずはないと思う。他の芥坂同様、芥坂の条件を具備しているからである。とにかく、芥坂を五味坂と改めても何もならない
とあり、「五味坂」は「芥坂」の当て字であることはほぼ間違いない、ということのようです。この「江戸の坂…」によると、先の記事の先頭のほうに「ごみ坂」についての説明があり、「ごみ坂」の共通項として「坂の脇が崖になっていて、ごみ捨て場として格好の場所になっている」ということ、そして、江戸の町にはこの「ごみ坂」と呼ばれた坂が前述の「五味坂」を含め7ヶ所あった、ということが書かれています。
「芥」というと、「芥川」さん。摂津国芥川(大阪府高槻市)発祥といい、文豪・芥川龍之介もこの系統とされているようです。芥川さん、五味さん、どちらも一族に文人が出ていなければ、自分の苗字にコンプレックスを持ちそうな人が大勢いたのではないかと、妙なことを思ってしまいそうです…。
ところで、「五味坂」がある麹町界隈。「こうじ」という字には、この「麹」ともう一つ、「埖」と同じく「花」をつくりに持つ、「糀」の字があります。最近では「塩糀」が話題になって見かけることが増えた字ですが、東京近辺の人には、京急羽田線の駅名にもなっている大田区の糀谷の地名でなじみがあるかもかもしれません。「麹」は中国にもともとある字、「糀」は日本で作られた漢字だそうで、「麹」という漢字があるにもかかわらずわざわざ「糀」という国字を作ったところに、「こうじ」というものに対する日中の見方の違いが垣間見えてきそうな気がします。ちなみに「麹町」の由来は酒の麹ではなく、ここを武蔵の国府(府中)に通じる街道が通っていたことから「国府路町(こうじまち)」と呼ばれたという説が有力なようです(「朝日新聞社会部編「東京地名考」上巻(昭和61年)」[83714])。
話が脱線しますが、「花」をつくりに持つ字には、木へんの「椛」もあります。「椛」の字には「かば」と「もみじ」の二つの読みがあり、「かば」は「樺」のつくりの「華」を同じ意味の「花」に置き換えたもの、「もみじ」は木々に花が咲くような様子を表したものでしょうか。また、「魚へんに花」で「ほっけ」と読む字もあります(この字はPCでは打ち出せないようです)。北海道限定のローカル漢字のようで、道内の魚市場などでよく見かけるそうです。「花」をつくりに持つ漢字は、前出の4字のいずれも国字(和製漢字)だそうで、「花」に対する日本人の特別な感性が現れているのでしょうか。

【追記】以下は蛇足。
昨日、世田谷区向井潤吉アトリエ館へ、「帰郷」を兼ねて訪れてきたのですが、館内の特集展示「四季・春/夏」(今日までで終了)にあった、岩手県滝沢村の田園風景を描いた「六月の田園」という作品を見て、思わず「滝沢市!」と叫んでしまいそうに…。
[83722] 2013年 7月 25日(木)22:47:07伊豆之国 さん
金峰山、蔵王山
[83718] k-ace さん
周南市金峰(みたけ)
金峰という地名は神亀5年(728)大和国吉野の金峰山の御獄より蔵王権現をこの地に勧請した際、それまでの地名を金峰と改め、呼称も御嶽をもじってミタケにしたと伝わっています
この「金峰」と書いて「みたけ」と読むことですが、以前にも引用させていただいた、谷有二氏著「富士山はなぜフジサンか」([75374],[75091])の中に関連する記事がありましたので下記に要約引用することとします。
(金峰山の)本家本元の大峰から各地に散った修験者により、金剛蔵王権現の分体が安置された御岳(みたけ)こそ、皆さんの身辺にある金峰山であり、蔵王山なのである。ここで注意していただきたいのは「御岳」の用法だ。御岳とは「尊い山」の意味であり、本家である大峰の金(かね)の御岳に対して各地の金峰山を国御岳(くにみたけ)と呼んだ。
東京都の奥多摩にあって、四季折々家族連れハイカーでにぎわう御岳山(920m)も武蔵の国御岳だから、ちゃんと金峰山の名前も持っている。山口県徳山市の790m峰は、金峰山と書いてミタケヤマ(セン)と呼ばれている。ここも国御岳の一つで、奈良時代に大和の金峰山より蔵王権現を勧請した、と明白な伝承がある
すでに登山者から御岳の名が忘れられたしまった金峰山もある。(中略)鹿児島県金峰町の金峰山…
このあと、木曽の御嶽山も金剛蔵王権現を祭っていることと、金剛蔵王権現の「蔵王」のほうが山名となった「蔵王山」についての記事があり、各地の「蔵王山」の中で最も有名な山形・宮城県境の蔵王山について
中世に大峰修験が金剛蔵王権現を祭ってから出た名前
蔵王権現は初めは熊野岳に祭られていたというから、熊野岳の名は大峰山脈南部の熊野系修験者が祭ったのだぞ、という暗示にほかならない
とあり、愛知県渥美郡(→田原市)の蔵王山なども、金剛蔵王権現が祭られている、と書かれています。
蛇足ですが、「富士山」の本から引用したとことからのつながりで。この愛知県田原市の蔵王山は、「富士見十三州」外にあり南アルプスなどの山並みに遮られて富士山が見えない地域が多い愛知県([83651])にあって、数少ない「富士見スポット」にもなっています(田原市観光ガイド)。
[83714] 2013年 7月 23日(火)21:28:06伊豆之国 さん
Re:東京府荏原郡平塚村
[83708] hmt さん
平塚村→平塚町→荏原町→東京市→品川区
本日、その「東京府荏原郡平塚村」…品川区平塚界隈へ社用で行ってきました。
この「平塚村」の変遷に関して、「朝日新聞社会部編「東京地名考」上巻(昭和61年)」(→[76006])に関連記事が載っていましたので引用させていただきます。

明治22年の町村合併で戸越、中延、小山、上・下蛇窪([77004],[77015] hmt さん)の5ヶ村が平塚村となり、昭和元年<注:下記参照>に平塚町に昇格した。しかし郵便物を初め神奈川県の平塚町(平塚市)との混同がひどく、昭和2年には荏原町と改称。この荏原町がそのまま荏原区となったのだ。戦後の22年、荏原・品川区が合併して現在の品川区となる。ややこしいが、これで荏原の地名は消えたわけではなく、昭和16年に中延・戸越・小山各町の一部で荏原という町名ができていた。この荏原を主体に地域を再編成したのが、現在の荏原の街である
注:町制施行日は西暦1926年4月1日なので改元前であり、正しくは大正15年

荏原郡平塚町が町制施行からわずか1年3ヶ月で郡名を名乗る「荏原町」に改称した(改称期日は昭和2年7月1日)理由は、やはり上記引用記事の通り「神奈川県(中郡)平塚町(市制施行は昭和7年)との混乱防止」と見てよいのでしょうか。
目蒲線の「小山」に加えて、池上線の戸越銀座・荏原中延、大井町線の荏原町・中延・戸越公園【蛇窪から改称[77004]】・下神明【戸越から改称】と、たくさんの新旧町名・大字名が 駅名に使われています。
「旗の台」は源頼信旗揚げの地ですが、大字中延にあった字旗ヶ岡に由来します。さすがに「平塚駅」はないようです
この地域の東急線内の駅には、いずれも近県にある同字異音の駅と区別するために旧国名を冠した「武蔵小山」(目蒲線→目黒線、大正13年に「小山」から改称)、「武蔵新田」(目蒲線→多摩川線、同年に「新田」から改称)があるので、たとえば平塚村の中心に近い現在の「戸越銀座」駅については、「武蔵平塚」といった駅名は使えたのでしょうが、池上電鉄による駅の開業(昭和2年8月)に際し、所在地近くの地名「戸越」が既に前月に別会社の目黒蒲田電鉄により開業した大井町線の駅名に使われていたこともあり、急遽、各地の「○○銀座」の先駆けとなった「戸越銀座」を採用したのでしょうか。なお、「戸越」の駅名は、大井町線の「戸越」駅が昭和11年の元日に現在の「下神明」に改称された後、32年余りの時を経て、昭和43年11月に都営浅草線の西馬込への延長に伴って場所を変えて復活しています。
[83703] 2013年 7月 18日(木)23:47:16伊豆之国 さん
村の経県値
前回[83698]
平成の大合併で大増殖した「1郡1町村」について調べてみようか
と書き込んでいたのですが、案外面倒な作業になりそうなので、今回は「村」シリーズの第二弾として、余り話題になっていないような「村の経県値」、名づけて「経村値」でもやってみようか、と思い立って…。今日はとりあえず関東・中部地方の私の「経村値」を。

都県経村値村名
茨城東海
×美浦
群馬嬬恋、片品
榛東、高山、昭和
×上野、南牧、川場
埼玉×東秩父
千葉長生
東京三宅
×檜原、新島、利島、神津島、御蔵島、青ヶ島、小笠原
神奈川清川
新潟弥彦
刈羽、関川
×粟島浦
富山×舟橋
山梨山中湖、鳴沢
忍野
×道志、小菅、丹波山
長野南牧、阿智
野沢温泉
南箕輪、小谷
川上、原、中川、宮田、天龍、泰阜、木祖、大桑、麻績、筑北、松川、白馬、栄
×南相木、北相木、青木、平谷、根羽、下條、売木、喬木、豊丘、大鹿、王滝、生坂、山形、朝日、高山、木島平、小川
岐阜白川
×東白川
愛知×飛島、豊根

…この作業をするために地図をいろいろ当たって見ると、通過したかどうかが「微妙な村」が意外に多かったのは驚きでした。大合併でだいぶ数を減らしたとはいえ、まだ35もの村が残る長野県を見ると、中央道と飯田線で通過した伊那谷地域では、天竜川が境となって、対岸側の村は「未踏」となっているものがいくつかありました(景色はしっかり見えてはいるはずなのですが…)。南箕輪村の「接地」は、対向列車待ちの間にホームに降り立ったものです。また、以前に草津温泉から志賀高原へ抜ける道路を通ったことがあり、地図を大縮尺で見ると高山村との境界に沿っているように見えたのですが、拡大して見るとどうやら微妙に高山村はかすっていないようでした。高山村というと、群馬県の高山村、上越新幹線が通過しているのですが村内はすべてトンネルの中、村の景色はまったく見ていません。榛東村も同様にトンネルの中だけ。東海村の「訪問」は、「村の代名詞」ではなくこのお寺への参詣でした。…それにしても、「村が本当に稀少価値になった」のを実感したこと。栗山村(湯西川温泉[79328])、新治村(猿ヶ京温泉)、利根村(老神温泉)、上宝村(平湯温泉)…宿泊経験のある名だたる「村の名湯」がいつの間にか「市」や「町」に…。
[83698] 2013年 7月 15日(月)13:57:41伊豆之国 さん
Lonely-one Village
「町村」関連の、実は前々から暖めていたネタを披露…。

「平成の大合併」の進展でいまや「絶滅危惧種」となった「村」。現在13県で絶滅(期日と理由→[48392] k-ace さん)、1つだけの府県も12あります。その12府県で、現存唯一となった村と、その「孤独な村」となった期日を調べてみたくなりました…。

府県村名唯一の村となった期日その理由
宮城大衡村05.4.1花山村→栗原市
埼玉東秩父村06.2.1都幾川村・玉川村→ときがわ町
千葉長生村10.3.23印旛村・本埜村→印西市
神奈川清川村58.12.1中井村→町制
富山舟橋村05.11.1下村→射水市
京都南山城村67.11.3大山崎村→町制
大阪千早赤阪村77.4.1東能勢村→町制(豊能町と改称)
和歌山北山村05.10.1花園村→かつらぎ町
鳥取日吉津村04.11.1福部村・佐治村→鳥取市
島根知夫村05.10.1弥栄村→浜田市、柿木村→吉賀町
徳島佐那河内村06.3.1東祖谷山村・西祖谷山村→三好市
大分姫島村05.10.1大田村→杵築市

12府県中9県は「平成の大合併」の結果によるものですが、これに対し昭和の時代に「村が1つだけ」となった3府県は、いずれも大都市部にあって、「他の村が単独町制」したことによって現存の村が唯一となった、という共通項があることに大きな違いがあります。神奈川県清川村は、中井村が町となって以来、今日まで実に55年近くもの間「孤独な村」の地位を守り続けています。

♯次は、これも平成の大合併で大増殖した「1郡1町村」について調べてみようか…。
[83678] 2013年 7月 9日(火)21:25:39伊豆之国 さん
河内のオッサン→浦和レッズ→浜名湖の小豆餅
[83676] hmt さん
「河陽」という地名もありました
近鉄南大阪線の道明寺駅とJR関西本線(大和路線)の柏原駅を結んでいる、全長わずか2.2km、途中駅は1つだけの「道明寺線」という近鉄の支線があります。初めこのあたりの路線図を見たとき「何でやねん?」と突っ込みを入れたくなった、果たしてどこに存在価値があるのかと思った路線でしたが、この区間が実は「近鉄の全路線の中で一番古く開業した路線」だということを知って驚いたことがあります。道明寺線の全区間と、南大阪線の道明寺駅からその隣の古市駅までの区間は、「河陽鉄道」という会社によって明治31(1898)年の3月24日に開業、これが現在の近鉄の全路線の中で最も早く開業した区間でした。河陽鉄道は引き続き同年4月に古市から富田林(この区間は現在の長野線の一部)まで延長開業しましたが、翌年早くも経営破綻し、路線は「河南鉄道」に引き継がれます。「河南鉄道」はその後「(二代目)大阪鉄道」と社名を改め、大正12年に現在の大阪阿部野橋駅までを電化開業し、今日の近鉄南大阪線系統の根幹が出来上がっています。

「調」には「ととのえる」「しらべる」の他に 「とりたてる」という意味もあるのですね
[83677] k-ace さん
租庸調というと「調布市」や「田園調布」が思い浮かびます
「調」で思い出したのが、さいたま市浦和区の「調(つき)神社」([77114],[65006])。神社の由来によると
第十代崇神天皇の勅命により伊勢神宮の斎主である倭姫命(やまとひめのみこと)が参向し、清らかなる地を選び神宮に献じる調物(みつぎもの)を納める倉を当地に建て、武蔵野の初穂米や調収納所として定めたと伝えられている。
調宮(つきみや)とは調の宮(みつぎのみや)の事であり、諸国に屯倉が置かれた時、その跡に祀った社のことを一般に調宮と呼んだといわれている。
現在の社殿には「鳥居」や「門」がない。これは倭姫命の頃に御倉から調物を清めるために社に搬入する妨げとなるために鳥居・門を取り払った事が起因となり、現代に至っているといわれている。また「狛犬」もない。狛犬のかわりに「ウサギ」が鎮座している。一説に「調(つき)」から「月の宮神社」と呼称され、「月待信仰」によるものから「ウサギ」であるといわれているが、定かではない。
この正倉に集められた足立郡の「調」は東山道(現・中山道ルート)を通じて朝廷に送られていたが、宝亀2年(771)に武蔵国が東海道に編入されると、正倉の役目は終わっている。
とあり、古く「租庸調」の「調」にゆかりの深い神社として知られていたことが読み取れます。

[83671] k-ace さん
浜松市中区に「小豆餅」という地名がある(中略)由来には諸説あるようです
浜松の「小豆餅」は、「家康伝説」はともかく、どうやら穀物の小豆に関係する地名のようですが、各地の「小豆」地名には、必ずしも穀物の小豆ではなく、断崖絶壁を表す古語「アズ」に由来するものも多いのではないか、とされるようです。横浜高校の校歌に「屏風ヶ浦の絶崖(あず)を隔てて」とある、それです。板橋の「小豆沢」は、武蔵野台地の端の崖地に位置するので、この「絶崖」ではないかといわれているようです。讃岐の小豆島は、古くは「あずき島」と呼ばれていたということをどこかで見た記憶があるのですが、こちらの由来はどうなのでしょうか?
「餅」の付く地名では、断然「餅田」が多いのですが、文字通り「もち米を植えた田」と解釈してよいのでしょうか?あるいは「持田」の当て字というところも多いかもしれまんが…。
[83670] 2013年 7月 7日(日)01:08:03伊豆之国 さん
消え行く富士見坂
[83633] hmt さん
富士見市域は、武蔵野台地と荒川低地とに跨っています。旧鶴瀬村など 武蔵野台地の上にある地域は、建物によって 富士山の展望が遮られることが多くなりました
富士見町、富士見台、富士見ヶ丘、ふじみ野…数ある「富士見」地名の中で、その土地の道の形状とそこから見える景色からその名がついたのが、「富士見坂」。横関英一氏著「江戸の坂 東京の坂」([70632])によると、東京・山手線内にある「富士見坂」は、15ヶ所(別名であるものやすでに消滅したものを含む)。それと調査漏れだったものをあわせて、現在18ヶ所あるようです。しかし、今ではその大半は建物などによって視界を遮られて「富士見」とは名ばかりになってしまい、「江戸の坂…」が著された昭和44年の時点で、実際に富士山を見ることができるのは西日暮里と南麻布(新富士見坂)だけになった、と書かれています(「もう富士を見ることはできなくなった」とある護国寺の富士見坂からも、現在でもまだわずかながらも富士山が見えるようですが)。そのうち南麻布の新富士見坂は、「江戸の坂…」が著されてまもなく、都営アパートの建設などで富士山が見えなくなってしまい、事実上、西日暮里の富士見坂だけが唯一「富士山の姿を綺麗に仰ぎ見ることができる富士見坂」となっていたのですが、こちらも富士山の方角に相次いで高層ビルが建って見える範囲を年々狭められ、そしてつい最近になって千駄木界隈への新築マンションの建設によってとうとう「過去帳入り」となってしまったようです(こちら)。「江戸の坂…」には
富士山の右、たぶん千駄木辺に、大きなビルが建っていて、やがて、これに並んで左のほうにもビルが建つようなことになれば、この数少ない富士見坂も、またまた名ばかりの富士見坂となってしまうであろう
と書かれています。それから40年余り、見方によっては「よくここまで持ちこたえた」といえるのかもしれませんが、「とうとうその時がやってきた」というわけなのでしょう。目の前に高層ビルが建つのとは違い、遠方の建物で直接住民生活に不自由を強いられるものでもないので、建設反対の訴訟を起こすことも難しいのでしょう。ともかく、また一つ「貴重な江戸の風景遺産が失われた」ことには一抹の寂しさを感じざるを得ません…。
なお、田代氏のHPによると、「富士見坂」の名こそないものの、靖国通りの九段坂上~靖国神社付近からも、富士山をわずかに望むことができるようです。山手線外になりますが、目黒区の「目切坂」 (「江戸の坂…」の索引にも記載あり)には、富士山信仰の「元富士」跡があるのですが、本物の富士山を仰ぐことができるようです。

ところで、この田代氏のHPからリンクをたどっていったところで、次のようなものを見つけました。
>星野彼方さん…「猫」コレクション
猫坂」…奈良県斑鳩町
猫段」…奈良市東大寺境内(「猫坂」とも。大仏殿のすぐ東側の石段。お寺の境内なので却下?)
以下は蛇足。
>白桃さん
今朝のTVで、浦安市のお菓子屋さんで売られている「猫実饅頭」なるものがあるのを知りました。…かの「楽園」の鼠どもは、街中に「天敵」が住んでいるから塀の中から出られない?(笑)
[83656] 2013年 7月 1日(月)23:56:26伊豆之国 さん
Re:Electric bell-type railroad crossing
[83652]オーナー グリグリ さん
富士山下駅:これでしょうか?
岳南富士岡駅:これでしょうか?

野々市市・富士吉田市・名古屋市・京都市・熊本市でもまだこの音が聞こえてくるようです。十和田市ではもう聞こえません…。
[83651] 2013年 6月 30日(日)00:21:15伊豆之国 さん
Fuji Station
「富士山シリーズ」ですが、私もこれに便乗して「富士の付く駅」について調べてみることにします。
こちらによると、「富士」の付く駅は全国に20駅。これに「富士(見)」が由来である「ふじみ野」を加えると下記の計21駅となります。

駅名路線名所在地備考
富士東海道本線静岡県富士市
富士岡御殿場線静岡県御殿場市
富士川東海道本線静岡県富士市
富士急ハイランド富士急山梨県富士河口湖町
富士山富士急山梨県富士吉田市H23.7.1富士吉田より改称
富士根身延線静岡県富士市駅名の由来・旧富士根村は隣の富士宮市
富士宮身延線静岡県富士宮市
富士フイルム前伊豆箱根鉄道大雄山線神奈川県南足柄市
富士松名鉄本線愛知県刈谷市
富士見中央本線長野県富士見町
富士見ヶ丘京王井の頭線東京都杉並区
富士見台西武池袋線東京都練馬区
富士見町湘南モノレール神奈川県鎌倉市
富士見町境線鳥取県米子市
富士山下上毛電鉄群馬県桐生市
岳南富士岡岳南鉄道静岡県富士市
新富士東海道新幹線静岡県富士市
新富士根室本線北海道釧路市
中野富士見町東京メトロ丸の内線(方南町支線)東京都中野区
西富士宮身延線静岡県富士宮市
ふじみ野東武東上線埼玉県富士見市

やはり、「富士」の付く駅が最も多いのは、静岡県の8駅。そのうち富士市が5駅を占めます。山梨県は2駅と案外少なく、いずれも富士急で隣同士の駅です。東京都内にも「富士見」の付く駅が3駅あります。一方、本物の富士山が見えない地域にある境線の「富士見町」は、「伯耆富士」の別名を持つ大山を望むことにちなんだものであり、根室線の「新富士」は、近くにある旧「富士製紙」([79370])の工場(現在は日本製紙釧路工場)に由来しています。同じく「富士見十三州」外の三河国にある名鉄の「富士松」駅からは、前に連なる山々が幾重にも邪魔をして(田代氏の「富士見マップ」([83639]hmt さん)より…愛知県版)、やはり富士山は見えないようです。「富士松」の駅名は旧富士松村([83633])に由来し、更にその「富士松」の地名は、今も駅の近くにある「お富士の松」という松の木から来ているようです。
釧路の新富士駅と同様に企業名由来の「富士フイルム前」駅は、足柄連山が前に立ちはだかっているので、富士山が見えるかどうか微妙な場所にありますが、果たして見えるのでしょうか。「微妙」といえば、上毛電鉄の「富士山下(ふじやました)」駅。駅のすぐ北に富士山の神を祭った浅間神社があり、駅名はこれに由来すると思われますが、「本物」の富士山が見えるかどうか、こちらも微妙な位置にあるようです。この両駅、本当に「富士山が見える」かどうか、証拠写真がほしいものです…。

ところで、ここで「鉄オタク向け・超ウルトラクイズ」。
上記の「富士山下」と「岳南富士岡」の両駅のすぐ近くには、いずれも今では一部の「鉄オタク」にとっては大変貴重なある「音」が聞こえてくる場所があることでも知られています。一体それは何でしょうか? ▲ヒント…[76120],[82839]
[83632] 2013年 6月 24日(月)22:52:30伊豆之国 さん
「滝沢市」の大先輩より
>オーナー グリグリ さんへ
女性市長の更新情報をお願いいたします。2ヶ月余り前、久々に落書き帳に復帰されたメンバーゆかりの地より。
宇部市長・久保田后子氏…現職の再選です。
[83627] 2013年 6月 22日(土)14:12:18伊豆之国 さん
Re:ご当地ナンバー第2弾&「北陸・信越新幹線」
私も気が付けば1ヶ月以上もご無沙汰、今回が落書き帳参入7年目の初書き込みになります…。

[83626] まかいの さん
ご当地ナンバー第2弾
都内23区でも要望予定があるようですが、導入に盛り上がっている他の地域はありますでしょうか
あまり他の情報を見かけないように思うのですが
私の故郷・世田谷区でも「世田谷ナンバー」実現に向けての動きがあります。
「世田谷ナンバー」を実現させよう(世田谷区HPより、H25.6.14)
「世田谷ナンバー」チラシ
こうした動きは、最近になって社用で世田谷区内に行ったときに知ったのですが、これに対して「導入の意味・動機がいまいちよくわからない」「お金の無駄遣いだ」といった批判的な意見が出ていることが、先週だったかのTV番組の中の「噂の現場」で放映されていました。現在、世田谷区は「品川」ナンバーの区域に入っており、「品川ナンバー」という現状に満足している人も多く、「世田谷ナンバー」が導入されたら「品川」といずれかを選ぶこともできないことにも不満で、「何を今更」という声も多いようです。

次に、だいぶ遅いレスですが、
[83618] futsunoおじ さん
新設駅名[83593]が先日決まりました2015年開業の北陸新幹線ですが、JR東日本/JR西日本に跨がる路線であることから乗務員の交代が両社の接続駅である上越妙高駅ではとの説もありましたが、両社の合意で長野駅での交代になるようです。
この新幹線の名称についてもだいぶもめているようですが、やはり長野から東の現「長野新幹線」…(旧)信越線の区間までもが「北陸新幹線」というのは大いに違和感があります。「東海道・山陽新幹線」という言い回しも定着していることですし、JR東西の接点になる「上越妙高」(「上越(市)」駅にならなかったのはまあよかった)駅を境にJR東日本の管内を「信越新幹線」、西日本の管内を「北陸新幹線」とし、駅などでのアナウンスは「北陸・信越新幹線」とでもすることで決着を図るべきではないかと思うのですが。それに、「北陸」はまだ接点が決まっていない「東海道」とつながってこそ本当の「北陸新幹線」になるのではないでしょうか…。
ついでに駅名ですが、「黒部宇奈月温泉」、YASU さん([83598])がおっしゃるように、これだと「駅の近くに宇奈月温泉がある」 と誤解される恐れがあります。どうせ長い駅名にするなら、いっそのこと後ろに「口」をつけて「黒部宇奈月温泉口」としたほうがわかりやすいのではないでしょうか。北陸には「加賀温泉」「芦原温泉」といった「悪しき前例」もあることですし、他にも「芦ノ牧温泉」(第8回オフ会最寄り駅)なども…。もっとも、「湯西川温泉」([79328])など、本当の湯西川温泉まではバスで30分もかかり、「湯西川温泉口」というのが正解だね、と思っていたところ、何と駅(地下駅)のすぐ上に別の立ち寄り温泉施設ができたりしていて…。
「新高岡」は、万葉線の「高岡駅前」が昭和54年(当時は加越能鉄道)まで名乗っており、36年ぶりに場所を変えて同じ市内に駅名が復活することになります。
[83521] 2013年 5月 18日(土)22:00:23【1】伊豆之国 さん
第三十七回十番勝負を振り返って(後編)~百万馬力だ、鉄腕アトム~
前回[83514]に続いて、十番勝負の感想文です。

問七:福島市
答えが進んで行くうちに、「読み仮名の三文字目が『し』」だということに気づくことに。鹿児島市でリベンジも考えましたが、東北支援で福島市に。これで東北地方の県庁所在地で未解答は盛岡市のみとなりました。

問三:御殿場市
第一印象では「人口減少」関係だと思っていたのですが、茅野市がどうやら当てはまらず、そうこうしているうちにふと「標高」関係ではないかと思いつき、「自治体の最高点」から当たってみると「市役所が県内で一番高い場所にある」ことだとわかりました。静岡県で2位以下を大きく引き離してダントツの御殿場市を。

問四:日光市
こちらは問三とセットで、「市の最高点の標高がその県内で一番」と推測し、栃木県内最高点でもある日光市に。こちらも2度目でしたが、一抹の不安もあり、前に第21回・問八([68005])で答えたときと同様、お決まりのコメントが付くことになりました。

…ここまで8問、第一回採点の前までに解答できました。これは今まででの最高で、この時点では総合2位に付け、自分でも信じられないような快調ぶりだったのですが、残った2問には手がかりが掴めないまま、ヒントを待つことになりました…。

問五:萩市
最初のアナグラムが出て、いろいろ考えているうちに、「青い森はダメ」というのが浮かび、「そうか、三沢駅は新幹線の延長で青い森鉄道に移管されたからNGなのか…」。そこから「『三』の字がつく駅で、JRに限定か」と。「十八番」の領域だったのか…。「三」のつく駅は、[83503]にも書いたように、全国に200駅近くもあるのに、想定解が48市しかないというギャップも、リストにある駅をいろいろ調べて行くと、私鉄駅にはあってもJRに該当する駅がない市や、市にない駅、同一市内に複数あるものを除外すると「案外当たっていそうだ」と推測。この共通項で選ぶことになり、当然「三」の付く市で選ぶこともできたのですが、やはり「後の人に大きなヒントを与えるのは…」という意識が働き、結局選んだのは、「三見」駅がある、出身地の世田谷区とは吉田松陰つながり(松陰神社-世田谷区HPより)でゆかりの深い萩市でした。
ところで、やはりこの問に苦戦された方が多かった(「十八番」だったのに気づけなかった私も含めて)のは、[83503]に書いたとおり、問三でなく問五だったこと、それにお題の市から「三」の付く駅との関連が見えにくかったことに尽きるのではないでしょうか。[83509]でみかちゅうさんがおっしゃるようにお題にずらり「三」の付く市を並べなくても、例えば三河地域で該当する4市のどれかや、神戸市、四国中央市など、市内に「三の付くJR駅がある」ことが容易に類推できるような市をいくつか入れておけば、回答のペースもまた違ってきたのではないでしょうか。

問九:宝塚市
第三ヒントまできても、アナグラムは読めてもその意味がよくわからず、皆さん方と同様全く糸口が掴めず苦闘を強いられた、まさに「十番勝負史上最大の超難問」でした。第一ヒントは「完全な市だけ」、第二は「秋田市は単独」と解けても、お題の四国中央市に思考回路を遮られ、合併関係や市制施行日などいろいろ当たっても一向にラチが開かないまま、いたずらに時が過ぎて行きます。そしてようやく「特別ヒント」で「山陰、いや参院ではない」と取れて、「衆議院の小選挙区」か。それも、はじめにはまず選挙区の人口とか面積に当たってみるもはずれ。ようやくこちらの「虎の巻」が見つかって、「その市の単独か、又はいずれも他の選挙区と分断されていない複数の市ばかりで構成されている選挙区にある」というややこしい共通項にたどり着くことになりました。ここで選んだのは、伊丹市・川西市と3市で「兵庫6区」を構成している、私が問十の「火付け役」にした宝塚市[83158]。これでようやく10問完答となりましたが、最終順位は13位と、終わってみれば「定位置」に落ち着いてしまいました…。
思えば、やはりこの問にはいくつか「該当しない市」の提示が必要ではなかったのではないのでしょうか。例を挙げれば、岐阜市(合併前は単独で岐阜1区を構成していたが、選挙区外にある柳津町との合併により「完全」ではなくなった)、仙台市(市域が2選挙区に分割されている(いずれの区も他の市町村にはまたがっていない))、川越市or富士見市(同一選挙区を構成するふじみ野市は旧上福岡市の区域で、合併前までは3市とも「完全」だったのが合併により崩れた)、浦安市(相手の市川市は、小選挙区発足当時から既に分割されていた)等々…。

♯宝塚といえばまず歌劇ですが、「スミレの花」は時季外れ。そこで、宝塚市出身の手塚治虫氏にちなみ、われらが少年時代のヒーロー[65967]に登場してもらうことにしました…。


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